ブルックス・ブラザーズ(英語: Brooks Brothers)は、アメリカ合衆国で創業された世界最古の紳士服販売店およびそのブランド。現在では紳士服に限らず婦人服や子供服なども手掛けている。1818年にブルックス家によってニューヨークで創業され、現在は世界の眼鏡市場で独占的な地位を築いているルクソティカグループの御曹司であるイタリアの富裕層クラウディオ・デル・ヴェッキオが所有している。
1818年、ヘンリー・サンズ・ブルックスがニューヨークでH. & D. H. Brooks & Co.として創業。1833年にヘンリー・サンズ・ブルックスが死去、長男のヘンリー・ジュニア・ブルックスが経営を受け継ぎ、1845年にはアメリカで初めてレディ・メイド(既製品)のスーツを販売。1850年、ヘンリー・ジュニア・ブルックスの弟であるエドワード、エリシャ、ダニエル、ジョンのブルックス兄弟らが経営を受け継ぎBrooks Brothersに改名、同時に、リボンで吊り下げられた子羊のロゴ(ゴールデン・フリース)が導入された。
アメリカ国外への事業展開は、1979年の日本が最初。その後はしばらく国外進出はなかったが、近年はインターネットを介した売上げが多い地域である、イギリスやフランスなどのヨーロッパ、中国や韓国などのアジアへ進出している(2008年時点)。
日本法人である株式会社ブルックス ブラザーズ ジャパンは、本国のブルックス・ブラザーズとダイドーリミテッドとの合弁会社である。
2020年7月8日、新型コロナウイルスによる長期間に渡る店舗営業の休止が響き、連邦破産法11章の適用を申請し経営破綻した。
紳士服の米ブルックス ブラザーズ グループが8日、連邦破産法11条の適用を申請した。新型コロナウイルスの感染拡大で売り上げが落ち込んだほか、重い債務負担も影響した。同社は200年余りの歴史を持つ老舗ブランド。
米ブルックス ブラザーズが破産法の適用を申請-新型コロナで打撃(Bloomberg) – Yahoo!ニュース
ブルックス ブラザーズは破産法の適用申請により、営業を続けながら、再建・債務返済計画の策定を進めることが可能になる。裁判所資料によれば、同社の資産・負債額はともに5億ドル(約537億2000万円)以上。
同社は1818年、ニューヨークのロウアーマンハッタンに第1号店をオープン。1979年に、初の海外店舗として東京に旗艦店をオープンした。
米ブルックス ブラザーズが破産法の適用を申請-新型コロナで打撃(Bloomberg) – Yahoo!ニュース
複数の現地メディアによると、ブルックス ブラザーズは経営破綻する前は再建を目指し、アメリカ国内の約250店のうち不採算が続く約50店の閉店を決定したほか、工場の閉鎖や身売りを検討。今年5月には投資会社ゴードン・ブラザーズ(Gordon Brothers)から2000万ドルの担保付き融資を受け、手元資金の確保に動いていた。買収には「バーニーズ・ニューヨーク(Barneys New York)」を買い取ったオーセンティック・ブランズ・グループ(Authentic Brands Group、以下ABG)とサイモン・プロパティ・グループ(Simon Property Group)が手を組み、買い手候補に名乗りをあげているという。
米「ブルックス ブラザーズ」が破産法申請、バーニーズを買収したABGなどが買い手候補に(FASHIONSNAP.COM) – Yahoo!ニュース
「ブルックス ブラザーズ」は1818年にニューヨークで誕生し、2018年に200周年を迎えたアメリカを代表するブランドの一つだ。01年にイタリアの実業家クラウディオ・デル・ヴェッキオ(Claudio Del Vecchio)が2億2500万ドル(約240億円)で買収し、会長兼CEOに就任。同氏の指揮の下、商品の質を改善して国外事業を拡大したり、スポーツウエアを強化したりしてきたものの、ここ数年の売上高は10億ドル(約1070億円)前後で推移していた。その内訳は実店舗が7億5000万ドル(約802億円)、ECが2億5000万ドル(約267億円)。デル・ヴェッキオ会長兼CEOは数年前から事業売却を視野に入れて戦略的パートナーを探していたが見つからず、今年に入ってからは新型コロナウイルスの影響もあり、経営破綻に追い込まれた。「ブルックス ブラザーズ」は多くの不採算店を抱えており、破産手続きに伴ってその大半を閉店するとみられている。また同ブランドは、すでに米国内の3工場を閉鎖する手続きを開始しているという。
米「ブルックス ブラザーズ」が破綻秒読みか 創業200年以上の老舗ブランド(WWD JAPAN.com) – Yahoo!ニュース