ゲッツ板谷とは?
十代の頃から暴走族・ヤクザの予備軍として不良の道を歩む。高校卒業後は美術大学を目指し「立川美術予備校」に入校。美大受験に失敗した後、予備校の同級生である漫画家・西原理恵子の紹介でライターとして活躍するようなにる。
板谷家の概要(板谷バカ三代の発売時点)
拠点は東京都立川市。家族構成は祖父・祖母・父・母・長男(板谷氏)・長女・次男・家政婦・犬。肝は祖母(バアさん)・父(ケンちゃん)・次男(セージ)。彼らの起こす珍事件のフォローをするのが祖父・母である。ちなみに家政婦の秀吉(♀)・セージの親友ベッチョ・ケンちゃんの弟ブカのおじさんも、板谷家における珍事件に花を添える素敵な人物である。
バアさん伝説①恐怖のコロッケ&サイ牛
「そんなもの出さないでくれ」と板谷氏が懇願すると、ネーミングを「牛ダ―」に変更した。
サイダーと牛乳の比率が知りたい所である。
バアさん伝説②パンスト帽子
その姿を見た市長が演説にならないほど爆笑。
ツルッパゲの老婆がタケコプターをつけたような様に、子供たちは騒ぎ、小鳥たちは飛び立つらしい。
バアさん伝説③鬼のような見栄っ張り
板谷家の愛犬・ラッキーが死んだ時も、獣医に「毎日マグロのいいところばかりを食べさせていた」と説明。
この心意気は、息子のケンちゃんにも引き継がれていると言う。
ちなみに火事の原因は、ケンちゃんが火炎放射器のような物で庭の雑草を焼きまくっていたから。
ケンちゃん伝説①気が遠くなるほど真面目
だが愛車のカギをセージが失くしてしまった時、セージの改造された原付に乗り、「弓子命」という文字が入ったショッキングピンクのヘルメットをかぶって出勤。
マフラーが直結された原付は排気音がうるさく、警察に追われる羽目になってしまった。遅刻を逃れるべく細い道に逃げ込み、人の家の石門に顔から突っ込んで前歯を2本折ったと言う。
無遅刻無欠勤は死守したそうです。
ケンちゃん伝説②基本的に人の話しを聞いていない
さらに「ラッキーが死んじまったんだよっ」と声を荒げる板谷氏に「えっ?シクラメン?」と回答。
板谷氏が小学生の頃、車にはねられたことがあり、妻がケンちゃんの会社に電話してそのことを報告したところ「えっ…よく飛んだの?」と聞き返したと言う。
だがラッキーの墓の前に何時間も座って涙を流すなど、思いやりに溢れた一面もある。
ケンちゃん伝説③愛ゆえに
そしてある日、板谷氏の先輩の車の窓に頭を突っ込み「いい加減暴走行為はやめろおお!」と絶叫。
しかし先輩は地球ゴマおやじを気に入り、ケンちゃんは暴走行為に参加。大きな旗を掲げ後部座席から身を乗り出す始末。「酒を飲めば関係ない」というケンちゃんの言葉に、板谷氏は暴走族から足を洗ったと言う。
板谷氏は最後まで、地球ゴマおやじが自分の父親だとは言えなかったそうです。
その理由は「彼らはクソをして寝るだけの金魚であり、金魚鉢の底にはビー玉が敷き詰められているから」。
その数分後、今度はバアさんが冷蔵庫のほうれん草を彼らの部屋に投入。「水草」を表現した。
セージ伝説①愛すべき馬鹿
趣味は5の付く日にポストの投入口の臭いを嗅ぐことで、これは親友のベッチョも同じ。
主食は駄菓子。月の駄菓子代は7万円前後。
セージ伝説②高校受験
その後、近所のペットショップで働くために2人で履歴書を書いたが、趣味の欄にベッチョは「珍味」と記入、セージは扶養家族の欄に「7人家族。犬が一個います」と記入。
募集資格は「高卒以上の女性」だったと言う。
セージ伝説③いざアメリカへ
CDショップの外で黒人2人組にからまれたセージは「アイライクCD…」とにこやかに繰り返したが、腹にパンチを食らう。そこで反射的に黒人にヘットバットを返し、「てめえら、何中だあああ!」と叫んだと言う。
偶然にも巡回中の警察に保護されたが、素面の状態で黒人に喧嘩を売るなど薬でもやっているに違いないと疑われ、連行される。
尿検査の紙コップを渡されたセージが、コップのギリギリまで尿を注いで持って行くと、慌てた警官に首を振られた。
しかし英語が理解できないセージは、尿を捨ててウンコを持って行ってしまった。署内は爆笑に包まれたと言う。
まだまだあります、板谷家の珍事件
紹介したのはほんの一部です。残念ながら、今ではお婆さんもブカのおじさんも、板谷氏のお母さんも故人となっていますが、珍事件だけでなく、どこかほっこりするような家族のエピソードもあったりして、根底には家族の温かさが流れています。核兵器級のバカたちと板谷氏は書いていますが、そこには確かな愛情があり、板谷氏の家族に対する思い入れが伝わって来ます。同じく家族の爆笑エピソードをまとめた「戦力外ポーク」もおすすめ。「板谷バカ三代」には登場しない強烈な新メンバーも登場し、心の底から笑えること間違いなしです。また、後書きにも注目したいところです。板谷氏がどんな気持ちで家族のことを書き記すのか。板谷氏の飾らない素直な文章は、読む人の心にするすると染み込んでいくと思います。
死ぬほどまずいが、家族が食べないとすねる(一度に100個くらい作る)。
コロッケの材料を買いたいので買い物に連れて行けと言い、板谷氏が断ると役所に電話し「孫を戸籍から抜く方法を教えてくれ」と問い合わせをする。