次亜塩素酸水の作り方と次亜塩素酸ナトリウムの希釈液の作り方
新型コロナウイルスに対抗するべく家庭で気軽に作れる消毒液は次亜塩素酸ナトリウムの希釈液。名前は似ているが次亜塩素酸水は家庭で気軽に作ることができない。
電気分解なんか家で普通はできないからだ。
次亜塩素酸ナトリウム液使用時に注意すること
次亜塩素酸ナトリウム液を使用する際は、以下の事項に十分注意してください。
家庭用手袋等を着用し、直接手で触れないように使用してください
消毒作業以外には使用しないでください
使用するときは、十分な換気を行ってください
乳幼児の誤飲に十分注意してください
他の薬品と混ぜないでください
金属部位に使用する場合は、劣化する可能性があります
他の容器に小分けにして使用する際には、十分注意して取り扱ってください
スプレーボトルでの噴霧は避けてください
目の中に入った場合は、直ちに水で洗い流してください
製品に記載してある「使用上の注意」をよく読んで使用してください
消毒液は保存せずに、その都度作るようにしましょう(時間経過にともなって効果が減っていきます)
次亜塩素酸ナトリウム液(希釈)の作り方
原液濃度が5%〜6%の塩素系漂白剤を用意します
500mlのペットボトル1本の水に、5ml(ペットボトルのキャップ1杯)の塩素系漂白剤を入れます
ペーパータオルなどに十分に薬液を含ませて拭いた後、水拭きをします。直接手に触れないようご注意ください
花王やカネヨ石鹸などメーカー別の作り方は、以下の図を参考にしてください。
次亜塩素酸ナトリウム液の正しい使い方
次亜塩素酸ナトリウム液は、正しく使用すれば、ドアノブや手すり、照明のスイッチ、便座などの殺菌消毒に非常に効果的です。ポイントは、濃度0.05%に薄めた上で使用すること。
ここからは厚生労働省や自治体が示している「次亜塩素酸ナトリウム液の作り方」をご紹介します。
次亜塩素酸ナトリウム液とは
一方の「次亜塩素酸ナトリウム液」は、ハイターの原料である塩素系漂白剤等を希釈して作られたもの。液性は非常に強いアルカリ性です。
厚生労働省は、食器・手すり・ドアノブなど身近な物の殺菌消毒に有効だとしています。ご家庭で手作りできるのもポイントですね。
次亜塩素酸ナトリウム液の取り扱いには、十分な注意が必要です。
酸性タイプの製品と一緒に使用すると、有害ガスが出て大変危険です。目に入ると失明のおそれがあります。
手指の消毒を含め、人体に直接使用することは絶対にしないでください。空間除菌のために霧吹きやスプレーで散布することも避けてください。
またハイターなど塩素系漂白剤から次亜塩素酸水を生成することはできません。塩素系漂白剤を薄めた液を「次亜塩素酸水」の代わりに使用することは避けてください。
次亜塩素酸水使用時に注意すること
酸性洗剤と混ぜて使用しないでください
金属製(鉄、ブリキ、銅など)の容器は錆びる可能性があります
次亜塩素酸水には使用期限があります。また次亜塩素酸水の濃度は、時間経過にともなって低減します
次亜塩素酸水は有機物によって分解されます。使用時は、あらかじめ消毒したいものの汚れを落としておきましょう
次亜塩素酸水は紫外線によって分解されます。遮光性の容器に入れるか暗所に保管しましょう
2020年5月29日現在「次亜塩素酸水」の新型コロナウイルスへの有効性は確認されていません。あくまで「有効な可能性があるもの」という点に留意してください
「次亜塩素酸水」と「次亜塩素酸ナトリウム液」の違い
次亜塩素酸水とは
「次亜塩素酸水」は、塩化ナトリウム水溶液を電気分解するなどして作られたものです。新型コロナウイルスの消毒目的で利用が広がっています。使用用途は、スマホの画面・キッチン周り・テーブルなど身の回り品の消毒です。手指を含む人体への使用は推奨されていません。
空間除菌のために、加湿器などを使って次亜塩素酸水を空気中に噴霧することは控えてください。吸引してしまうと、人体に有害な可能性があるからです。
新型コロナウイルスに有効な可能性がある
次亜塩素酸水が食品添加物であることを根拠として、人体への安全性を謳っている商品が出回っていますが、その多くは安全性の根拠が曖昧なままです(食品添加物等の規格基準によれば「次亜塩素酸水は、最終食品の完成前に除去しなければならない」とあります)。
次亜塩素酸水の生成には高額の専用装置(ほとんどが業務用)が必要なため、家庭で作るのは一般的ではありません。
NITE(製品評価技術基盤機構)は、次亜塩素酸水が「新型コロナウイルスに有効な可能性がある」として検証試験を行っていますが、その有効性については、現在のところ確認されていません(※)。
次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウム液の違い│よく似た名前でもまったくの別物
消毒液・除菌液としてよく耳にする「次亜塩素酸水」と「次亜塩素酸ナトリウム液」。名前こそよく似ているものの、成分や性質は大きく異なり、誤って使用すると健康被害におよぶ可能性があります。正しく使用するためのポイントと、ご家庭でもできる次亜塩素酸ナトリウム液の作り方についてわかりやすく解説します。
新型コロナウイルスの感染予防のため、需要が高騰している消毒液
新型コロナウイルスの感染予防のため、需要が高騰している消毒液。一部地域では品薄状態が続いていて、アルコール消毒液の代用品を探している方も多いのではないでしょうか。
アルコールに代わる消毒液として頻繁に耳にする「次亜塩素酸水」と「次亜塩素酸ナトリウム液」は、名前こそよく似ていますが、成分も性質も大きく異なるまったくの別物です。
誤って使用すると健康被害のおそれがあるため、取り扱いには十分な注意が必要です。
次亜塩素酸ナトリウム液の作り方
次亜塩素酸ナトリウム液は、塩素系漂白剤などを薄めて使用する。
一般的なものでいえば、キッチンハイター。
次亜塩素酸ナトリウム液は、塩素系漂白剤等を希釈して作ります。
次亜塩素酸ナトリウム液は使い方を間違えると効果がなくなるだけでなく、思わぬ事故につながることがあります。新型コロナ対策は、調理器具、トイレのドアノブ、便座、衣類などを消毒する場合は、約0.05%濃度で薄めて利用する。
新型コロナウイルス対策で、調理器具、トイレのドアノブ、便座、衣類等を消毒する場合は、約0.05パーセント濃度の希釈液を使用します。(図は市販の原液濃度5パーセントの塩素系漂白剤を使用したときの目安です)
次亜塩素酸水を家庭で作るのはコストがかかりすぎる上、家庭で作成するのは難しい
勘違いしている人が多いが、次亜塩素酸ナトリウム(ハイターなど)を水で薄めても次亜塩素酸水はできない。
製法① 専用の機械を用いて食塩水または塩酸を電気分解して作成
製法② 次亜塩素酸ナトリウム水溶液を炭酸水中和して作る方法
WHO「消毒剤の人体への噴霧は推奨しない」
経済産業省は29日、次亜塩素酸水の噴霧についてまとめた資料を公表した。「新型コロナへの有効性は確認されていない」ほか、WHO(世界保健機関)の「消毒剤の人体への噴霧はいかなる状況でも推奨されない」という見解のほか、目の腫れや呼吸困難など健康被害とみられる国内の報告2例も紹介した(https://www.meti.go.jp/press/2020/05/20200529005/20200529005.html)。【尾崎修二】
次亜塩素酸水は食品の殺菌に使われ、食品添加物にも指定
次亜塩素酸水は食品の殺菌に使われ、食品添加物にも指定されています。「それなら吸い込んでも安全では?」と思う人がいるかもしれませんが、独立行政法人・国民生活センターはこれを否定します。食品安全委員会の行政文書の中でも「次亜塩素酸水は最終食品の完成前に除去すること」とし、「噴霧が(人体に)安全とはどこにもうたわれていません」(商品テスト部)と話しています。同センターは消毒・除菌をうたう商品情報を5月に公表し、名前の似ている「次亜塩素酸ナトリウム」も「噴霧して吸ったり目に入ったりする健康に害を及ぼす可能性がある」と注意喚起をしています(http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20200515_2.html)。
空中を漂う有効成分がウイルスと出合う確率は極めて低い
一方、実際には次亜塩素酸水の噴霧器を導入する飲食店やタクシー、幼稚園などが増えています。学校や保育園、公共施設、コミュニティーバスの設置例もあります。感染リスクを減らす目的ですが、厚生労働省の結核感染症課は「もし物に対する効果があるとしても、噴霧に効果はない」と効果を否定しています。また「空中を漂う有効成分がウイルスと出合う確率は極めて低い」としたうえで、「感染予防に役立つ見込みがなく、濃度など条件次第では有害になりうるので使用はやめてほしい」と求めています。病院での使用例も確認していないそうです。
次亜塩素酸水は塩酸や食塩水を電気分解して得られる水溶液
次亜塩素酸水は塩酸や食塩水を電気分解して得られる水溶液ですが、新型コロナの消毒効果はよく分かっていません。このため、独立行政法人の製品評価技術基盤機構が物に付いた新型コロナを消毒できるかどうかを調べています。同機構消毒手法タスクフォースは「塩素濃度やpHで効果が違う可能性がある」としていますが、あくまで食器やドアノブなど身近な「物」への消毒効果を調べているだけです。手指の消毒や噴霧の効果、人体への有害性は調べていません。
品薄のアルコール消毒液に代わって、次亜塩素酸水を使う人が増えています
品薄のアルコール消毒液に代わって、次亜塩素酸水を使う人が増えています。物品や手指の消毒のほか、最近では次亜塩素酸水の噴霧器を置いて加湿器のようにミストで“空中除菌”をしようとする企業や自治体もあります。消毒の効果はあるのでしょうか。
次亜塩素酸水は塩酸または食塩水を電気分解して作る水溶液。国内では2002年に食品添加物(殺菌料)に指定され、食材、器具の洗浄消毒や手洗いに用いられる。ただ、規格基準では「最終食品の完成前に除去しなければならない」として、十分に水洗いをするなどして残留しないよう定められている。酸と混ぜると有毒の塩素ガスが発生する恐れがあり、通気性の良い場所での保管が求められる。他の注意点は、①有機物の汚れがあると殺菌効果が失われるので事前に汚れを落とす、②有効成分が減りやすいため早く使う、③紫外線によって分解されるため遮光性容器か暗所で保管する――など。
https://news.yahoo.co.jp/articles/cf830995ade57b18cc48151b0cf9718a1b73feb0
「ハイター」や「キッチンハイター」から次亜塩素酸水が作れるの?
「ハイター」や「キッチンハイター」から「次亜塩素酸水」を作ることはできません。
「次亜塩素酸水」は殺菌料の一種であり、塩酸又は塩化ナトリウム水溶液を電解することにより得られる次亜塩素酸を主成分とする水溶液です。液性は酸性で、用途などによって微酸性、弱酸性,強酸性などに調整されています。
「ハイター」と「キッチンハイター」は次亜塩素酸ナトリウムを主成分とした塩素系漂白剤で、液性は非常に強いアルカリ性です。
成分、液性ともに「次亜塩素酸水」とは異なりますので、これらの製品を薄めても「次亜塩素酸水」を作ることはできません。また、他の成分と混合することで「次亜塩素酸水」を作ることができるどうかの確認もしておりません。
「ハイター」と「キッチンハイター」を薄めた液や、他の成分と混合した液を「次亜塩素酸水」の代わりに使用することは避けてください。思わぬトラブルを招く場合があります。
産経ニュース@Sankei_news
sankei.com/premium/news/2…新型コロナ対策で需要が逼迫したアルコール消毒の代替品として一躍注目を集めた「次亜塩素酸水」。自治体などで急速に利用が広まったが、経産省と文科省が「有効性や安全性が確認されていない」と表明し、急遽使用をとり止める動きも出た。