[閲覧注意]夜も眠れなくなる本当にあった怖い話まとめ(3)

kent303
「閲覧注意」ネットで話題のゾッとする怖い話をまとめました。

髪の毛

ちょうど一昨年の今ぐらいの時期なんだが、
大学のサークルの友人Aが、「引っ越しをするので手伝ってくれ」と言ってきた。
お礼に寿司をおごってくれるって言うのと、Aには世話になっている事もあって、俺は二つ返事で了解した。

引っ越し当日、現場には俺とA、そして同じくサークルの友人のBとCの男4人で、引っ越し作業を片付けた。
Aの引っ越し先は、2階建てアパートの1階の角部屋で、
玄関を入ると左に風呂とトイレ(風呂とトイレは別々)で、右にキッチン。
正面に木枠にガラスがはまってるドアがあって、10畳の部屋があるという間取りだった。

その日の夜は、4人で酒を飲んで、寿司を食いながら適当にダベって、床にザコ寝して、
次の日の朝に、B、Cと一緒に電車で帰った。
その帰り道にCが、「Aの部屋って、すぐ隣の建物が神社だったよな。もしかして・・・出るんじゃねーの」とか、
ふざけて言っていたのを覚えている。
まあ、覚えてるっていうか、忘れられなくなったと言うのが正しいか・・・

Aが引っ越して一週間くらい経った頃、学食でAとBと飯を食っている時に、
BがAに「新しい住まいはどーよ?結構いい部屋だったよなー」と聞いた。
するとAは、「うーん。まあ部屋は広いし駅も近いし、悪くはないんだけど・・・」と、
何か言いたげな感じで言葉を濁したのが気になって、
俺は「なに。なんか変な事でもあるんか?幽霊とか」とか、冗談めかして言ったんだよ。
そしたらAが、「いやー、なんか長い毛が良く落ちてるんだよね」って言ってきたんで、
「どうせ女でも連れ込んでんだろコノヤロー」とか、「外でくっついてきてんだろ」とか、
俺とBはあまり真剣に取り合わなかった。(ちなみにAは、女を連れ込んではいないと言っていた)
自分以外の毛が落ちてたって、普通そんな気にすることでもないからだ。
Aも「まあそれ以外なんもないし、やっぱたまたまかもな」と思い直したようで、
その日はそれで、Aの部屋の話は終わった。

それからしばらくAは普段通りだったが、
二週間くらいが過ぎてから、妙に疲れているというか、やつれてきてるように見えるようになった。
ちゃんと大学には来ているから、病気って事もないだろうし、
何か悩みでもあって眠れないとか、そういう事かもしれないってんで、
BとCと一緒にAを飲みに誘って、話を聞いてみる事にした。

飲みながらAに「何かあったのか」と聞くと、Aが、
「言っても信じてもらえるかどうかわからないけど・・・
前にお前(俺の事)とBに、髪の毛が落ちてるって話したじゃん?
んで、最初は外でくっついてるとか、そんなだろうって思ってたんだけど、どうにもおかしいんだよ。
外でくっついてるなら、長さとかってまちまちだろ?
でも落ちてる毛って、どうも同じような長さのものばっかなんだよ。
しかも、くっついてるとかなら、床に落ちてるのが普通なのに
コップの中とかトイレとか風呂場とか、とにかくどこにでも落ちてるんだぜ?
それに、段々毛が落ちてる頻度っていうか、量が増えてきてるんだよ。
それで、もうなんか気になって気になって、家にいても怖くて落ち着かないんだ」
って話だした。

俺とBは半信半疑というか、そんな変な事をすぐ信じる事もできなくて、
「きっと偶然が重なって、疑心暗鬼になってるんじゃないのか」とか言ってたんだが、
Aは「いや、そんなんじゃないんだよ。マジでおかしいんだって」って真顔で言い張る。
そしたらCが、「それなら、これからAの家に行って見てみようぜ」って、好奇心丸出しな感じで言い出してきた。
Aも「そうだな、見てもらった方が早いわ」って言うから、4人で飲み屋を出てAの家に行った。

Aの家についた俺達は絶句した。
Aの言った通り、流し台、風呂場、トイレ、部屋のそこらじゅうに毛が落ちている。
Aも「・・・家を出る前はなかったんだぜ」って言うからCがまた興味を持ったらしく、
「ちょっとこの毛を集めて、長さとか色とか見てみようぜ」って言い出した。
俺もこの時になって、怖さ半分興味半分で、
「そうだな。同じ毛かどうかくらいわかるかも」って、Bも促して4人で毛を集めることにした。

10分くらい経ってようやく、目ぼしい所に落ちている毛を集める事ができた。
集めた毛は白い紙の上に置いて、長さや色を適当にチェックしていった。
あからさまに違う長さや、ちぢれた毛(あの毛だ)を取り除いていって、
残った毛をまとめる頃には、何か部屋の空気が重いというか、うすら寒いものになっていた気がした。

重苦しい雰囲気の中、Bが「・・・同じだよな?」と、全員の顔を見ながらつぶやいた。
確かに長さ、色、手触り等、素人判断ではあるが、同じ人間の毛としか思えなかったので、
俺もAもCも同意せざるを得なかった。
Cが「うわ・・・やばいんじゃねーこれ」とか言い出したんで、Aが弱気になってしまい、

「どうしよう、どうしたらいい?」とかオロオロしだした。
俺は幽霊も見た事がないし、今までそういう体験も無かったので、幽霊が原因だとか、そういう風に結論づけずに、
あくまで物理的な原因が、必ずどこかにあるんじゃないかと思い、
Aに「そうそう幽霊とかって出ないだろうし、こうして毛って言う物質がここにあるんだから、絶対原因があるって」
と説得し、Aをなだめることに終始した。

もう夜も遅いし、後日ちゃんと調べてみようという事になり、俺達は帰る事にした。
部屋のドアを開けて玄関に向かう途中に、Bが「おい・・・ちょっ・・・これ・・・」と、
すごい顔で風呂場の中を指さしているので、中を覗いて見ると、
一握りくらいの毛の束が、風呂場に落ちていた。
それを見た瞬間、背筋に走った悪寒は今でも忘れられない。

4人全員が転がるように外に出て、近くのファミレスに入った。
しばらくして落ち着いてきたので、さっき見た毛について話が始まった。
確かに4人で部屋の中の毛を拾ったはず、
仮に取りこぼしがあったとしても、あんな目に付く毛の束を見逃すはずがない。
と言うことは、俺たちが拾って、帰ろうと部屋を出るまでの間に落ちた、という事。
あの部屋には4人しかいなかったし、外から人が入ってもすぐわかる。
Aは確定的な出来事を目にして、すっかりびびってるし、
BもCも俺も、恐怖と興奮で頭がいっぱいだった。

4人で髪の毛を集めたり、長さを測ったりしてひっかき回したせいなのか、次の日事態は急変する事になる。

朝になるまでファミレスで過ごし、Aはまだあの家に帰りたくないと言うのでBの家に行き、
Cと俺は一旦家に帰り、土曜日で休みなので、ひとまず寝てからまた集まろうという事になった。

夕方に目が覚めて、しばらくするとBからメールが来て、
『19時にさっきのファミレスで集まろう』という流れになった。
ファミレスで集まった俺達4人は、どうするか話し合い、とりあえずAの家の様子を見に行く事にした。

Aの家は前日飛び出したまま、外から見ても電気が点けっぱなしなのがわかった。
Aが鍵を開け、ドアを開ける。
ドアが開くまでの瞬間は、何か身体が浮いているような感じで生きた心地がしなかった。
ドアを開けるとまず玄関に、数本ではあるが毛が落ちていた。
もう誰も何も言わない。
風呂場を覗く、昨日の毛の束があるが、他は変わったところはなかったと思う。
トイレ、台所、廊下には毛があった。
昨日、あれから誰も入っていないはず。しかし毛は落ちている。
俺はもう内心「夢とかドッキリとかじゃないか。むしろそっちの方がいい」とか、
恐怖と興奮で、現実にいるのか夢にいるのか曖昧な感じだった。

とりあえず部屋の中以外はチェックしたので、いよいよ部屋だと言う時に、
Aが「ヒュー」と、空気が漏れたような声(悲鳴だったのかもしれない)を出した。
俺がAに「どうした?」と聞くと、Aは引きつった顔で部屋を仕切るガラスつきのドア越しに、
部屋の中を指差している。
BとCと俺は、視線を部屋の中に移した。
テーブルの上には昨日集めた毛の束がある。
別に何かいるわけでも何でもない。
俺は「別に何もいないぞ?」とAに言うと、Cが「窓・・・」とかすれた声で言った。
Aの部屋の窓は上半分が普通のガラス、下半分が曇りガラスになっている。
上半分には何もない。夜なので、すぐそこの物干し竿だけしか見えない。

だが下半分。曇りガラスの向こう側にいた、座り込んでいる髪の長い女がいる。
上が白い長袖のようなものなので、曇りガラス越しでも毛の長さがわかる。
もう直感的に、「この毛はこの女のだ」と思った。
今思えば、生身の女だったのかもしれないが(それはそれで怖いが)、はっきりと幽霊を見てしまった。
あの時、全身の血が足の方に落ちていく感じがした。
4人全員が悲鳴をあげるでもなく、震える足を引きずって、静かに静かに部屋を出た。

その後Aは、引っ越すまで俺達の家を泊まり歩いた。
俺達もあんなモノを見てしまったので、Aを泊める事は暗黙の了解になっていた。
引っ越しの荷物をまとめるために、数回あの部屋に行く機会があったので、
オカルト板で見た『コップの中に日本酒を入れて置いておく』『盛り塩を部屋の4隅に置く』等を、
だめもとでやってみたのだが、次に部屋に訪れた時、
日本酒はかなり白く濁っており、盛り塩はカチカチになっていた。(これは湿気のせいかもしれないが)
Aは引っ越した後、何事もなく今では普通に生活している。
しかし、部屋に落ちている毛は今でも気になるらしい。

結局、あの部屋のとなりが神社だった事との関連や、あの女が何だったのかは分からないままです。
まあ、分からない方がいいのかも・・・
髪の毛 : 怖い話らぼ −怪談・都市伝説まとめ−

通学バスの老紳士

友人から聞いた話です。
彼は神奈川のある高校にバスで通っていたんですけど、
そのバスによく乗ってくる奇妙なおばあさんがいたそうです。

別に見た目が奇妙とか、気が狂っているとか、そういう奇妙さじゃなくて
なんというか、不気味な気配が漂っているけど何が変なのかはわからない、
そんな感じのおばあさんだったそうです。見た目は良家の未亡人風というか
(「ジョジョの奇妙な冒険」という漫画の第二部に出てくるジョジョのばあちゃんみたいな感じだといっていました)

毅然とした感じの寡黙なタイプで、でもこの世の人ではないような、そんなおばあさんだったそうです。
彼は霊感があるわけでもなく、それまでに怪談めいた体験をしたわけでもないのですが、
このおばあさんがバスに乗ってくると、
いつも「これから何かあるんじゃないか」という言い知れぬ恐怖感に襲われたと
以前からよく言っていました。

冬のある日、いつものようにバスで高校に行く途中、おばあさんが乗ってくると
既にバスに乗っていた乗客の一人がおばあさんに話しかけました。
話しかけたのは帽子をかぶってシルバーシートに座った、老紳士といった感じの人で、
その人の連れらしい、同じような恰好の40代くらいの男性が二人大きな鞄を持ってそばに立っていました。

老紳士とおばあさんが何を話したのかは友人には聞こえませんでしたが、
ふたことみこと会話を交わしていたようです。
そして突然老紳士のほうが「それだけはさせません!!」とバスの中で大きな声をあげました。

見ていた友人だけでなく、周りの人たちも何があったのかとそっちを一斉に振り向きましたが
そのときには老紳士の連れの人が鞄から何か丸いボールのようなものを取り出していました。
それがなんなのかはわからなかったそうですがとっさに友人は、
自爆テロでバスが爆破されるというようなニュースを思い出し
まさかそういうような恐ろしいことが起きるのかと思いましたが
しばらくは何も起きず、老紳士とおばあさんはにらみ合いをしたまま黙っていたそうです。

そのまま何分か何秒かはわかりませんが、
バスの中で気まずい沈黙が流れていたところ突然バスが急ブレーキをかけました。
運転手さんがアナウンスで「急ブレーキで大変ご迷惑様です。この先緊急工事ですので
迂回いたします」みたいなことを言って、いつもと違う道に入りました。
しばらく行くと急に外が暗くなって、「あれ、トンネルかな?」と思ったところで
ふと記憶が途切れ、気がつくと病院のベッドだったそうです。

実は友人は、道で倒れているのを通行人に通報され、
友人は意識のないまま病院に運ばれたようなのですが、友人が入院したのは小さな病院で
バスに乗っていたほかの客が入院したらしい様子もなく、
結局バスはどうなったのか、僕にも友人にもよくわからないままでした。

翌日の新聞でそれらしい事故が載っていないか探したのですが
とくに見当たらず、それっきりになってしまい、無理に探すのはあきらめました。
というのも、実は意識のもどった友人は脳に障害が残ったのか
ちょっと何を言ってるかわからないような感じになっていて
この事故のエピソードも二日に分けて根気よく聞きだして判ったものを
僕がまとめたもので、本人の口から聞いただけでは何がなんだかわからずじまいでした。

直後にいったんは退院して、あちこちにこの話をして彼なりに詳細を確かめようと
したみたいですが、「インターネットでも相手にされなかった」というようなことを言っていました。
(このとき彼と話をした人、この板にはいないかなぁ。交通関係の掲示板とかかな)
その後また日に日に具合は悪くなり、去年の夏くらいに亡くなりました。

僕が大学で、オカルト好きの別の友人にこの話をしたら
おばあさんが悪霊とかで老紳士のほうは
拝み屋の類だったんじゃないかと言ってましたが
それもまた考えすぎな気もします。

さっき帰ってきた。
まぁ>>507の言うとおりで、看護婦にきくってのは思いつかなかったが
家族には当時にも状況を聞こうとしたよ。本人があの状態(何言ってるか不明)じゃ。
でもな、兄弟同然に育った幼馴染とか言うならともかく
高校になってから知り合った連れで、親の顔見たのはその病院で初めてだぜ?
それでしかも、今にも消え入りそうなちっこい弱そうなオバチャン(そいつの母親)が
泣きはらした真っ赤な目でオロオロしてるんだぜ?
さすがに根掘り葉掘りは聞けませんでしたよ、悪い気がして。
で、「警察にも連絡してるから、事件や事故だったらあとで何か学校に連絡が行くでしょう」って
話を聞くのが精一杯でしたよ。

学校に刑事が来たりした様子がないところを見ると、警察の出した結論は
「そいつが登校中に昏倒→意識錯乱、というだけで事件性はなし、
言ってることは全部でたらめで混乱してるだけ」ってあたりなんでしょう。
ま、俺が刑事でも普通はそう考えるな。
通学バスの老紳士

変な客や変な物

去年の12月の中旬の出来事で、22時過ぎでした。
入り口のドアに張り付いてこちらをジーッと見てるおじさんで、
顔は笑顔と言うより狂喜に近い顔、目を見開き眺めている方が。
入り口に行って、「何か御用ですか?」と聞くと、
「買い取って欲しいものがあるんだけどさぁぁぁぁ!!!」
「ごめんなさい、もう閉店しちゃってるので営業時間内にお願いできますか?」
「おーまーえーのぉぉおぉおぉぉぉ命だよぉぉぉぉおおぉお!!!」って叫びながらドアをガンガン叩いて、
「死ねぇぇグギィィイ~死ねぇぇえぇぇぇええぇギヒィ~ぐひひぃぃいぃぃい」と奇声を上げ、明らかにヤバイ・・・
目は見開き若干血走り、涎を垂らし無精髭、服装はセーターにチノパンにスニーカー、
頭はボサボサで、中肉中背で歳は40は過ぎていると思います。
一言で言うなら、素の状態でも近づきたくないタイプ。

警察に連絡すると2~3日潰れてしまう上に、日常業務にも支障をきたす・・・正直面倒です・・・
放って置いて帰る訳にも行かず、嫌悪した顔を見せるのも腹立たしいので、
スタッフとヒーターを入り口前に持っていき、椅子に座りながらタバコをプカプカ、
温かいコーヒーを飲みながら談笑して待機。
23時前になると、おじさんも飽きたのか帰っていきました。

2日目
また同じように昨日のおじさんが張り付いていたので、
スタッフと一緒に、買っておいた肉まんをかじりながら、おじさんを無表情で凝視。
なかなか帰らないので、一度コーヒーを入れてきて、更におじさんの前でコーヒーを飲みながら無表情で凝視。

3日目クリスマス
フツフツ怒りと言うか狂気と言うか・・・頭の中にもう一人の私が出てきて、今日はクリスマスだよーっと満面の笑み。
次の瞬間、ハッピバースデートゥーユー、ハッピバースデートゥーユーっと、
フルメタルジャケットのハートマン軍曹の声が・・・

何も言わず、買い取った商品の山から模造刀を引っ張り出し、抜き身の模造刀を持ちながら入り口の方に行ったら、
さっきまで奇声を上げてたおじさんが、えっ?って顔になりながら、
口をガクガクさせて猛ダッシュで逃げていきました。
他のスタッフが言うには、「超笑顔でしたー」の一言。
・・・私がでしょうか・・・???
そのおじさんが現れる事は二度とありませんでした。
サンタさんだったらごめんなさい。プレゼント欲しかったです。

ブランド品を数個、指輪など高価な物を持ってきた30後半の女性で、
「ここに新しい旦那も売ってれば良いのに~」
「いやぁ・・・売ってたとしても中古ですよ?」
「あら、中古のほうが輝く男もイッパイ居るでしょ?」
「中古屋に売られる旦那さんなんて、問題がある旦那さんばかりですよ。
売られてる旦那さん探すより、売られてない新しい旦那さんを捕まえた方が良いと思いますよ」
「それもそうねぇ、良い男が売りに出たら教えてくれる?」
「うちは生物扱ってないんで、出ないと思いますよ~」
「あら残念ねー」っと談笑してたのですが・・・
数週間後に、「新しい旦那さん!」って言って連れてきた女性。
「早くないですか?」と笑いながら言うと、
「うん、目星は付けてたの」っと爽やかに・・・
古い旦那さんはどうした・・・とか、その人は・・・今現在も他の人の旦那さん?・・・とかは考えないようにしました。
女性って怖い・・・

霊的?なもので言うと、
見た目は普通の西洋の女性の油絵なんですが、後書きされた形跡があったので慎重に削ってみると、
顔部分だけが思いっきり崩れていて、目玉がそのまま涙のように垂れ口は半開きの絵に。
サインの部分も上書きされていたので慎重に削ると、要訳すると『お前は死ね』っと筆記体で・・・
持ち込んできたのは40代前半の女性の方で、何度か来店して顔を覚えていたので何となく話を聞いてみたら・・・

「やっぱり、あの絵変だった?」
「ちょっと変でした」
「うちに飾ってたとき、いつもあの絵の視線が怖くて、主人と喧嘩しながら持ってきたのよ」
「何処で買ったんですか?」
「フリーマーケットで主人が貰ったんだけどねぇ。
絵は変じゃないのに、その売ってた人が差し上げます差し上げますって」
主人もタダでくれるなら貰いますって喜んで貰っちゃってたのよ」
「そうなんですか~」
「それで、あの絵何か変だったの?見せてよ!」
「うーん見ない方が良いですよ」っと笑いかけたのですが、
「えーちょっと気になるじゃない。怖いものでも無いんでしょう?」
「うーん怖いと思います」
「え?・・・一応見せてもらっても良い?」

「止めておいた方が良いですよ」と何度か言ったのですが、
好奇心が前に出ちゃってるのか、見たくて仕方が無いと言った感じ。
倉庫に置いてあった絵を見せたのですが、
その女性、見た瞬間、絶句しながら涙を流し、速攻旦那さんだと思うのですが電話。
電話口では顔を真っ赤にしながら、激怒を通り越して般若や鬼に近い表情・・・
体からは殺気と言うか、目に見えるんじゃないかと感じられるほどのオーラを出しながら怒声。
正直・・・その絵よりも女性の方が怖かったです。
『変な客や変な物』 – 怖い話まとめブログ

ノックするもの

つい先日の話
今は関西から埼玉に引っ越して来て 一人暮らし中
嘘やなくて真剣に真夜中に異変が起きた
長文になりますが書きます。
一人暮らしは暇なもんで 引っ越して来てから夜は毎日ゲームに熱中してます
夜の3時台だったと思う
そろそろ寝なあかん
って思いゲームを消す

テレビを映像&ゲームから普通のテレビ番組に切り替えた時
一瞬 無音になるやん
その時 部屋をノックする音
はっ?てなったが
友達はいない 真夜中来客など無い
ましてノック(笑)
ピンポンも鳴らさない
聞き間違いかと思って テレビに集中してたら またノックの音
うちの家は1Kで
玄関入りキッチンが有り 奥に8畳の部屋
ドアや仕切りは無く
ソファーから振り向けば玄関が見える状況
聞き間違いと 思い込んでも やはり気になるもんで テレビに集中できなく チラチラ振り向いては玄関を見る

そんな状況が10分 程度 続いてた
あっ! もしかしたら隣の人かな?
もしかしたら ゲームの音がうるさく
隣の人が文句 言いに来たのかな
怖いから そういう風に自分で考えてたんやけど
全然
ノックがやまない

さすがに 怖いが
玄関まで行きました
恐る 恐る ドアの穴から 見てみると
誰も居ない
はっ?! なんやねん
風の音か?幽霊俺様にびびったんか? みたいに一瞬だけ調子に乗ってました(笑)
最近の幽霊はヘタレやわ
って罵声を出しながらソファーに戻ろうとしたら
ノックって言うよりも ドアを殴る感じで ドンドン

ビクッ!って一瞬で鳥肌が立ち
玄関の穴を覗こうとしたら
開けろ って女の聞こえました(泣)
4月24日の話です
今は 実家に帰ってきました
あまりにも怖く あの日 オール電気ON
朝一 関西帰宅(笑)
親には GWだと
言うてるけど
実は 仕事も辞めて
今は 部屋を引き払う為 不動産屋との話し合い中
埼玉の鴻巣は怖いょ
ノックするモノ – 死ぬほど洒落にならない怖い話

害虫駆除

あれは、俺が就職してから1年位経った頃だったかな。
仕事になれて、先輩とも気兼ねなく話せるようになって、丁度ペーペー脱出したって頃。
俺は世間一般で言う所の、害虫駆除業者に勤めてたんだわ。
コレ言うと結構馬鹿にする奴多いけど、誇り持ってやれる仕事だったよ。
自分で言うのもなんだけど、生活環境を守る正義の味方みたいに感じてた。
駆除が終わった後にお礼言ってもらえると、物凄く達成感があったし。
まぁともかく、そんな俺が体験した話。

俺らの仕事の半分かそれ以上は、一般住宅じゃなくて、レストランだとか事務所だとかの駆除だった。
そうすると日中は人が働いてるわけで、仕事時間は自然と夜から朝方になる事が多かったんだわ。
そんでもってその日は、俺一人で居酒屋のネズミ駆除にあたる日だった。
こういう仕事って、普段は複数人でやるのが原則なんだけど、
その居酒屋の規模が小さい事もあってか、初めて俺一人に任せてもらえたんだ。
一年間頑張ってきてやっと俺も認められたかって思って、本当に嬉しかったなぁ。

2時くらいに現場入りして、その店の店長に鍵を受けとる。
仕事が終わった後に、自分で鍵かけて帰る訳だな。
誰も居ない店内、外はあいにくの雨模様だった。

1人残って、ネズミ捕り用の粘着シートをせっせと設置。
何処にでも置けばいいって物じゃあないから、一応気を使いながら50枚くらい設置し終わった時だ。
妙な音が聞こえてるのに気付いた。
遠くから聞こえる水道の音、という感じ。

何となく腕時計を確認すると、3時を廻った所だった。
一時間以上作業してたのに、今まで気付かなかったなんて変だな、
なんて考えながら、音の発信源と思われる厨房に向かったんだ。

営業中は開けっ放しにしてあるだろう金属製のドア。
それを開けると厨房なんだけど、俺は中々開ける事が出来なかった。
なぜなら、厨房に近づくにつれて、水音に混じって妙な物音が聞こえてきたからだ。
「ごそごそ」って擬音がそのまま当てはまるような、怪しげな音。
泥棒か幽霊かって、びびっていた訳だ。

それでも、このままじゃ埒が明かないと思って、一気にドアを開けた。
もし中に人がいたら、ビビって逃げ出すぐらいの勢いだ。
ドアが開け放たれた瞬間、水音も怪しい物音もピタリと止んだ。
けど、真っ暗で何も見えない。
壁を手探りして蛍光灯のスイッチを押すと、独特の音を響かせながら辺りを白く照らされた。

明るくなった部屋は、ぱっと見では何の異変も感じ取れない。
左から右に徐々に視線を動かして部屋を注視した。
やっぱり特におかしなところは無い。
ただ、水道から僅かに水が垂れているだけだ。
10秒に一度程度のペースで水滴が落ちて、空虚な音を立てている。
音の原因は別にあったのかもしれない、と思った。
蛇口を閉めようと近づいたその時、凄い勢いでドアが閉まった。
何のことは無い、自動的に閉まるタイプのドアだったというだけの話だ。
それでも俺は、口から心臓が飛び出る勢いでビビッた訳だが。

ほう、とため息一つ付いて蛇口をひねる。
小気味良い音を立てて水は止まり、最後の一滴がシンクにピチャリと落ちた。
もう一度ため息をついて厨房を後にする。
仕事の続きをやんないとな、なんて思いながら。
先ほど勢い良く閉まった金属製のドアを、力任せにグイと開ける。
黒い物が目に入った。
最初俺は、こんな所に壁なんかあったかなって思った。
それがあんまり大きいから分からなかったんだ。
反射的に上を見て気付いた。
大きなドア枠の縦横に収まらないほど巨大な、長髪をばらつかせた黒衣の女だったんだ。
叫び声を上げる間も無く、突然に辺りは真っ暗闇になった。
停電だ。
瞬間、俺はパニック状態になった。
逃げ出そうにも前には大女、後ろの厨房は行き止まり。
情けない話だけど、その場にしゃがみこんで、頭抱えて震える事しか出来なかったよ。

何分経ったときか、もしかしたら一時間ぐらいしてからか、蛍光灯が出し抜けに灯った。
恐る恐る前を見ると、大女はもう居ない。
ドアは開きっぱなしになっていて、自動で閉まるタイプのもではないらしいと分かった。
ならば先ほど勢いよくドアが閉まったのは・・・・・・再びぞっとしてしまう。

辺りを警戒しながら作業場へ戻ったものの、仕事が手に付くはずも無い。
会社の車に乗って明るい繁華街へ行き、そのまま夜を明かした。
車内のライトを全開にしてたもんだから、バッテリーも上がってしまった。
後日、会社の上司にはこっ酷く叱られたが、あの空間に居る事に比べたら何でもなかったね。

今も害虫駆除の仕事は続けてるけど、別段おかしな体験はしていない。
害虫駆除 : 怖い話らぼ −怪談・都市伝説まとめ−

四国八十八箇所逆打ちの旅

四国八十八箇所を逆に回る「逆打ち」をやると死者が蘇る。
映画「死国」の影響で逆打ちをそういう禁忌的なものとらえている人も多いのではなかろうか?

観光化が進み、今はもうほとんど見ないようだが、
真っ白い死装束のような巡礼服を着て順打ち(八十八箇所を普通に回ること)をしている姿は
まるで死での旅のように不気味で(実際行き倒れも多かったらしい)、
確かにその逆をやれば死者の一人二人生き返ってもおかしくないような雰囲気があり、
また地元の老人方も「逆打ちをしている」というといい顔をせず、
「やめたほうがいい」「罰当たりだ」と苦言を呈してくることがあったそうだ。

さらに「打つ」という表現をするように、八十八箇所回りは
参拝した寺に木の札を釘で打ちつける、というのが本来の作法で、
(現在では木の札を打ち付けることは禁止されており、専ら紙の札を納めるだけである。)
その打ち付けるという行為が「呪いの藁人形」などを連想させ、なんともおぞましい感じがする。

主観交じりの些細なことだったかもしれないが、
「八十八箇所回り、とりわけ逆打ちにはオカルト的な何かがある!」
と、若い俺達に思い込ませるには十分すぎた。
俺は当時一緒に心霊スポット荒らし(心霊スポットでバカ騒ぎしたりカップル冷やかしたり)
をしていた、のっぽのYと茶髪のAという友人二人を連れて
『四国八十八箇所逆打ちの旅』をやることにした。

大学三年の夏休み、俺達は有り余る若さと体力と時間に任せて自転車で四国に渡った。
「車じゃ味気ない、徒歩は無理っぽい、じゃあ自転車だろう」
という考えだったのだが、
今にして思えば真夏に自転車で四国一周というのも大分無理があったのではないだろうか。

何にせよ、俺達三人はK県S市にある八十八番目の寺(逆打ち開始地点)の前に立ち、
旨いうどんを食い、テンションMAXだった。
暑い日差しにも負けず、パンクにも負けず、夜の薮蚊にも負けず、俺達はひたすら寺を回った。
数日が経ち二十数ヶ所の寺を回り終え、俺達は蜜柑ワールドE県に突入した。

「せっかく蜜柑の国に来たのだから」
と、商店でみかん買い、何番目かの寺で休んでいたときだ。
「あのおばちゃん前の寺でも見なかったか?」
Yがみかんの皮を剥きながら尋ねてきた。
「どのおばちゃん?」
「ほらあれ」
私の問いかけに、Yがその人物を指差す。
その先にはボロボロに薄汚れた格好で(ひどい言い方かもしれないが)大きな鞄を持った中年女性がいた。

「いや、気のせいじゃないか?俺は見た覚えないぞ」
「マジで?見た気がするんだけどなぁ」
「つーか逆打ちなんて物好きなことしねーだろ普通」
(逆打ちコースだと、同じ巡礼者に二度会うことはまずない)
「そうだよなぁ、でも見た気がするんだよなぁ」
Yは気にかかるようだったがその話はそこで終わり、後は
「みかんうめぇ」「この辛さなら巡礼者も行き倒れるわな」
などと言い合っていた。

それから更に何日かかけて、E県の寺もほぼ回りつくした。
(もうすぐE県の寺も回り終える。名残惜しいがみかんともポンジュースともお別れだ)
そんなことを考えながら、B寺という四十数番目の寺で一夜を明かそうとしていた時だ。
時刻はもう午前0時近く、連日の疲れがあるはずなのに何故か眠れない。
Yも同じようで、仕方なく二人でのんびりと星を眺めていた(Aは爆睡)

どのくらいそうしていたかはわからない。
星を眺めるのにも飽き、無理にでも寝るか、
と何気なく寺の入り口のほうに目をやった時、俺は思わず息を飲んだ。
誰かいる――
寺の入り口に確かに人影が立っており、寺の中に入ってきている。
正確な時間はわからないが、恐らくもう午前0時を過ぎていただろう。
参拝するにはあまりにも遅すぎる。
普通じゃない。

さらに、その人影がはっきりと見える近さになって、俺は更に顔を強張らせた。
ボロボロの服に大きな鞄――
それは紛れも無く、俺達がE県に入ったばかりの寺で見た、あの中年女性だった。
百歩譲って、その中年女性も俺達と同じく逆打ちをしているのだとしても、
この状況は普通では考えられない。
俺達は自転車、向こうは徒歩なのだ。
いくら俺達が四国の地理に疎いと言っても、さすがに普通なら徒歩に追いつかれることはないだろう。

そう、普通なら・・・
まさか、夜通し歩いているとでも言うのだろうか?
「あのおばちゃん、この前見たおばちゃんだよな?」
Yも中年女性に気付いたようで、私に話しかけてきた。
「あぁ・・・多分、同じだと思う」
俺は自分を落ち着けるために大きく呼吸し、途切れ途切れに言葉を発した。
「何でこんな時間に参拝するんだ?」
Yが尋ねてくる。どうやらYは追いつかれたことについては疑問を持っていないようだ。
「知るか・・・それよりあれヤバイんじゃないか?」
逃げ出したい気持ちを抑え、俺はYに返す。
「そうか?別に変な感じはしないし、生きた人間だと思うぞ」
Yは特に恐れている様子もなく、そう答える。

確かに、今まで霊体験をするときに例外無く感じていた違和感のようなものは全く感じない。
しかしそれにしたって妙だ。こんな時間に女性が一人で参拝など、やはり普通じゃない
そう俺が言うと
「それじゃ話しかけてみるか。理由がわかればスッキリするんだろ?」
と立ち上がり、おもむろにその中年女性に近づいていった。

全く、こいつは何故こうも無鉄砲なのだろう、と思うのだが
結局私もYを一人で行かせるわけにはいかない、という気持ちと
この女性が何者なのか知りたい、という好奇心に負け、Yの後に続いた。
「すいませーん、ちょっといいですかー」
と、Yが大声で中年女性に話しかける。
「はぁ、なんでしょう?」
突然二人組みの男に話しかけられたにも関わらず、警戒したように鞄だけは大事そうに抱きかかえたが、
女性は少しも動揺したような素振りは見せずどこか夢うつつのような声で応答した。

「こんな場所で何してるんですか?」
Yが尋ねる。
「その、あまり褒められたものではないんですが、八十八箇所を逆に回っているんです」
中年女性はそう答える。
やはり俺達と同じく逆打ちをしていたようだ。
「どうしてまたこんな時間に?」
「急いでおりますので・・・」
「体に悪いですよ、こんなに遅くまで」
「私は大丈夫です・・・」
「僕等も同じことをやっていて、随分前に自転車で追い抜いたんですが追いつかれてしまいましたね」
「この道に慣れていますから・・・」
その他にもいくつかの質問をしたが、回答はすべて短く簡潔なものだった。

だがそれでも、俺の抱いていたほとんどの疑問は氷解していった。
こんな時間にいるのは、事情があって急いでいるせいで、
俺達が追いつかれたのは、やはり俺達が道に慣れていないせいだ。

俺は大体納得し、
(事情というのは俺達と違い休みの期間が短いとか、そういうことだろう。
このおばさんも恐らくオカルト好きの酔狂な人で、興味本位で逆打ちをしているんだな)
などと勝手に思い込んでいた。
質問が終わると、中年女性は本堂のほうへ歩いていった。

「大したことなかったろ?」
と、女性を見送りながらYが言う。
「そうだな、一人でビビった俺がバカみたいだ」
笑いながら俺はそれに答えた。
「それじゃもう寝ようぜ、いい加減にしないと明日に差し支えるし」
Yに促され、俺達は寝袋に入ろうとした。だが――

カツー…ン カツー…ン

本堂の方から音が聞こえてくる。まるで釘を打つような音が。
「おい」
本堂のほうを睨みながら俺はYに声をかける。
「あぁ」
Yは頷き、俺達は本堂の方に走って行った。
俺達が本堂の前についたときは既に音は止んでおり、
中年女性が槌のようなものを持って佇んでいた。
そしてその視線の先には、禁じられている木の札が打ち付けられていた。
(おいおい、いくらオカルト好きでも禁止行為はやっちゃダメだろ)

その時の俺はまだその程度にしか思っていなかった。
中年女性は、まるで俺達などそこにいないかのように、俺の脇をすり抜けて行った。
すれ違う一瞬、俺は確かに聞いた。
「もう少しだから、もう少し、今度は・・・」
と、中年女性がぶつぶつと独り言を言っているのを。

そこで俺は、あることに気付いた。
あの女性が着ているボロボロの服、あれは八十八箇所回りの巡礼者が着るという巡礼服だ。
今までそのことに気付かなかったのは、真っ白であるはずの巡礼服がどろどろに汚れており、
また、本来背中に書いてあるはずの文字も擦り切れていて見えなくなっていたからだ。
そして、俺はそのことに気付いた直後にある想像が浮かんだ。
あまりにも悲しく、おそろしい想像・・・

この女性は本気で誰かを生き返らせようとしているのではないだろうか――
そして、逆打ちをするのは恐らくこれが始めてではない――
「道に慣れている」という発言、あまりにもぼろぼろの巡礼服、そして先程の独り言・・・
彼女は今まで何回、何十回と逆打ちを繰り返しているのではないだろうか
そしてこれから先も、願いがかなうまで何度でも――
そして大事そうに抱えていたあの鞄、あの鞄の中には・・・

全ては俺の勝手な想像に過ぎない。
しかしこんな想像をしてしまったからには、もう逆打ちを続ける気力など残っているはずもなかった。
俺はYに自分の想像したことを話し、逆打ちの旅を中止することにした。
次の日すぐに俺達は四国を出たのだが、爆睡していたAだけはとんでもなく不満そうだった。

この話を後日四国出身の知人に話したところ
「嘘だろ?映画(死国)の前までは逆打ちで死者が蘇るなんて聞いたこと無かったし」
とのことだった。その知人は「そんな新しすぎる噂に執着するやつはいない」と言っていたのだろう。
だが、噂の新旧はあまり関係ないと俺は思う。
どんなに新しかろうと、どんなに嘘臭かろうと、絶望の淵にあるときに差し出されれば
簡単に信じ込んでしまうのではないだろうか。
もしかすると、あの中年女性は今もまだ――

以上、長文乱文失礼
四国八十八箇所逆打ちの旅

部屋から出られなくなった

最近起こった事だが。

2か月ほど前のある晩に、友人から電話がかかってきた。
『部屋から出られなくなったから助けに来てくれ』との事だった。
何かあったのかどうか聞くと、『出口が分からない、迷った』との事だった
俺は冗談だと思って「何言ってんだ、お前?」と返しても、
すごい真剣な声でお願いされるもんだから、仕方なく友人の住むアパートへ行った。

で、アパートに着き、インターホンを押しても反応が無く、鍵もかかってなかったので、ドアを開けて中に入った。
中は見たところも特に変わったことはない。
「おい来たぞ」と大声で話すと、友人から「助けてくれ」との返事があった。
何か事故でもあったのかと、すぐに部屋の方にいくと、友人が部屋(リビング)の真ん中でポツンと立っていた。
「おい、ふざけんなよな」とちょっと友人に言っても、「本当に出られないんだ」との一点張り。
「何ともねえだろ。外に出てみろよ」と言うと、友人は部屋から出た。

友人の部屋は2LDKで、リビングと寝室が繋がっていて、2つの部屋も玄関に続く渡り廊下からも入れるような作りだ。
友人は玄関の方に向かったと思いきや、いきなり曲がって寝室に入っていって、また、そこからリビングに戻ってきた。
友人は真っ青な顔しながら、また、部屋からでると、またぐるっと回って部屋に戻ってきた。

流石に俺も「お前ふざけてんじゃねえぞ!」とキレ気味で言うと、友人は「本当に分からないんだ」と言ってきかない。
どうやら様子がおかしいので、俺は友人を家から連れ出した。
これはただ事じゃないと思って、どうしようかと悩んで、とりあえず俺の家に泊めることにした。

翌日、会社を休んで、とりあえず友人を病院に連れていった。
診断の結果、脳梗塞とのことだった。
命には別条はないようだが、しばらく入院が必要とのことだった。
脳に異常があると、ああも奇妙な行動を起こすものだと、個人的に怖かった。
『部屋から出られなくなった』 – 怖い話まとめブログ

疑心暗鬼

俺も携帯から実話長文自分語りする。

小さな賃貸マンションで一人暮らししてる。他の部屋は家族ばかり。
付き合ってる彼女と暮らせたらなぁとここを借りた。
まあ複雑な事情があって、彼女が部屋に来ることは年に一回もない。
週一くらいで俺が彼女の家に遊びに行く付き合いが続いている。

俺自身も色々あり、ここ半年はほぼ引きこもり。汚部屋状態。
眺めのよい三階建ての302号室。
友達もおらず、2chとネットと睡眠と読書の日々。

一ヶ月くらい前の出来事。

夜、風呂に入っていた。
いつものようにまずお湯を浴び、のんびり湯船につかり、次に頭を洗う。
体を洗っているときに、風がスーッと吹き込んできたのに気が付き、手を止めた。
ドアの下部にあるスリットからだった。
玄関から誰かが来て風が動いたのかな思った。

『彼女かな?』
ドアを開けて部屋の様子を伺うが何の物音もしない。
彼女なわけない。ベルも鳴らさず夜に突然来るはずがない。
彼女はうちには来ない。というか、うちには誰も来ない。

『ベランダの窓からの風かな…』
なんとなくしょんぼりしてまた体を洗い、湯船につかり、風呂を出た。

それからいつもと何も変わらない引きこもりの日が二日続いた。
三日目に異変が起きた。

また風呂に入っていた。
引きこもりなので風呂はいつも二日おきくらい。

いつも通りお湯を浴び、湯船につかり、湯船から出て椅子に座り、
シャンプーし、手桶で頭からお湯をかけシャンプーを流し、
ふと天井を見ると、メンテナンスの為に作られている押し上げ蓋(扉?)が10cmほどずれている。

手を止めて隙間から見える暗闇を見つめる。

『伸びとかしてぶつけたっけ?』『風呂に入る時には気が付かなかったな』『いつからだ?』
押し上げ蓋は30cm四方くらい。引越してきたときに覗いたような気がする程度。

『ま、いっか』
20秒くらい見つめた後に立ち上がり蓋を少し持ち上げズレを直した。

体を洗いながら思い出し、そして気付いた。この前の吹き込んできた風のことを。

風呂に窓は無く、部屋に風が吹こうとも空気が入ってくるのはおかしいと。
だいたい俺は冬でもいつもベランダの窓は開けてたのに、
風呂に風が吹き込んでくることなんて一度もなかったことを。

湯船につかりながら天井を見つめる。
『つい最近、誰かがここを開けたんだ…そして閉めなかった…』
今まさに天井裏にいるのか、この前の時にいたのか。

それから数日とても緊張した日々が続いた。

ちょっとした物音にも敏感に反応し、眠る時も明かりはつけたまま。
廊下を通る足音がする度に覗きに行き、携帯メールにも怯えた。
風呂は短めに、天井の押し上げ蓋を見つめ動かした形跡がないかを何回も確かめる。
幽霊のたぐいかもしれないと、このオカ板を見るようにもなった。

日にちが経つごとに、自分が本当に一人なことに気が付いた。
もし三階に住む誰かが覗きか盗みの目的で天井裏を行き来していたとして、
他の誰かがそれに気付き警察に通報し、捜査が行われたとしたら、
自分は最も疑われるだろうと。

男一人暮らし、無職引きこもり、汚部屋。アリバイもない。
慌ててHDDのエロ画像と動画は全て捨てたが何の役にも立たない。
もし自分が侵入してきた誰かに殺されても、発見されるのは相当遅れるだろう。

俺はこの広い広い世界で誰とも繋がっていなかった。
それが今なによりも怖い。

埼玉東部で一人暮らしの男が部屋で何者かに殺されたら、この書き込みを思い出してほしい。

以上、長文すまんかった。
疑心暗鬼 – 死ぬほど洒落にならない怖い話

https://matome.naver.jp/odai/2155128565775623001
2019年02月28日