はじめは単なる赤い発疹?介護している父がたどった経過
72歳で脳内出血で倒れ、今は81歳です。
ある薬を処方されて(※後述)、飲みだして約1週間。
当初、私が入浴介助していたときには気付かなかったんですが、
訪看さんの入浴時に赤い発疹があちこちにあると言われるんですね。
乾燥という判断になり、
薬のせいではないと言われたんですね。
そのため、そのまま薬を飲み続けると、どんどんひどくなり、
皮膚科のある病院を受診することにしました。
そこでは、
ぜにたむしの可能性や水虫、ダニの可能性が疑われましたが、
顕微鏡で見られた結果、
その菌などは見つからず、理由は不明とされました。
1週間ネリゾナ軟膏0.1%
(中程度のステロイド剤の塗り薬)で
様子を見ることに。
それとそのきっかけとなったのは、
薬の薬疹ではないが、飲まないでとのことでした。
一週間後、少しだけ良くなったように見えたのですが、
先生はよくなっていないとして、病名はたぶん類天疱瘡だけど、
この病院では皮膚生検ができないので、
大学病院を紹介するとされました。
そのきっかけとなった薬(後述)を飲みだして
約3週間後くらいの
大規模病院を受診する前の
父の皮膚の状態です。
あちこちに、赤い発疹が広がり、
しかも立体的に盛り上がっていきました。
次に所々、
水疱ができてくるようになっていました。
かゆみはかなりきつかったようで、
無理やりかきむしったような跡や
血だらけの部分もありました。
水疱がつぶれたような跡とかも。
紹介を受けた大規模病院を受診すると、父はすぐに丸裸にされ、
全身をチェックした後、画像を撮られ、
皮膚の一部を切り取られる生検が行われました。
中規模病院の先生がすぐに地域医療連携の手配をしてくださり、中規模病院は金曜日に受診したのですが、翌週の月曜日に大規模病院を受診することが出来ました。
(重傷ではありませんが)類天疱瘡だと思う
とされたうえで、
生検の結果と血液検査の結果で
確定する旨を告げられました。
薬疹ではないが、
そのきっかけとなった薬は飲まないで
とされました。
そして、すぐに飲み薬のステロイド剤と
塗り薬のステロイド剤を処方されました(後述)
どんどん悪化していき、かゆがる父に、
どうしたらいいかちょっとわからなくなってましたが、
ここで少し安心できました。
そもそも類天疱瘡とはどんな病気なんでしょうか。
高齢者に増えている皮膚病 類天疱瘡とは?
色々な大きさの水ぶくれができる水疱症の一つ
皮膚科|大阪府立急性期・総合医療センター
類天疱瘡(水疱症)は
やけど、虫さされや各種の感染症などのはっきりした原因なしに
皮膚に水疱を作る病気
類天疱瘡(水疱症) Q1 – 皮膚科Q&A(公益社団法人日本皮膚科学会)
年齢的には60歳以上、特に70~90歳台の高齢者にみられます。
類天疱瘡(水疱症) Q1 – 皮膚科Q&A(公益社団法人日本皮膚科学会)
類天疱瘡の患者さんは高齢者に多く、
最近の日本の高齢化により、さらに多くの患者さんがいると考えられます。
どうやら、ご高齢の方に多い皮膚病で、
通常の感染症ややけど、虫刺されなどのはっきりした原因のない、
なぜだかできてくることがある皮膚病のようです。
類天疱瘡のメカニズム
皮膚を作る表皮と真皮の境にある
基底膜に存在する接着因子であるヘミデスモソームの
構成タンパクである
BP230とBP180に対する抗体ができることによっておきる病気です。
類天疱瘡(水疱症) Q2 – 皮膚科Q&A(公益社団法人日本皮膚科学会)
BP230とBP180というたんぱく質に
対する抗体ができて起こる病気。
自己抗体(抗BP230抗体、抗BP180抗体)によって接着が阻害され、
水疱やびらんが形成されるそうです。
自分の体の中に皮膚のたんぱく質を攻撃する抗体ができちゃうようです。
(ちなみに)類天疱瘡は、
うつりませんから心配しないでください。
類天疱瘡(水疱症) Q4 – 皮膚科Q&A(公益社団法人日本皮膚科学会)
自己抗体によって自分の皮膚を攻撃している状態なので。
そもそも類天疱瘡の治療とは?
軽症で治療が不要な症例以外では、
自己抗体の産生と働きを抑える免疫抑制療法が必要となります。
水疱症|慶應義塾大学病院 KOMPAS
通常は入院の上、プレドニゾロン(PSL)換算で1mg/kg/日
(たとえば体重60kgの人なら60mg/日)で
ステロイド投与が開始されます。
水疱症|慶應義塾大学病院 KOMPAS
水疱の新生がなくなり、病気の勢いが落ち着いてきたら、
ステロイドの量を徐々に減らしていきます。
ステロイド剤には上限があるそうなので、
その上限以上に必要な場合、
入院をしないといけないそうです。
父の場合の類天疱瘡の治療当初の経過
大規模病院で最初に処方されたのが、
・プレドニゾロン錠「タケダ」5㎎ 6錠 飲むステロイド剤
・デルモベート軟膏0.05%(5g)塗り薬
・アレロック錠5 朝夕1錠ずつ かゆみ止め
・タケプロンOD錠15 夕食後1錠 胃潰瘍予防
胃潰瘍、骨粗しょう症、高血圧などの危険があるとかで、
まず胃潰瘍予防の薬が処方されました。
※高血圧の薬はすでに飲んでいます。
次の受診時、血液検査などの結果が出ていて、
・皮膚生検の結果も水疱性類天疱瘡、
・血液検査の結果では、抗BP180抗体を検出したため、
類天疱瘡でおそらく間違いないとのことでした。
飲むステロイド剤飲用後4日目の父の画像。
4日ほど経過すると、凹凸がなくなり、
赤い大きな発疹は、薄くなったり、茶色くなりました。
水疱はなくなった場所と、
カサブタみたいになった場所が。
ステロイドを飲んで4日目の画像↑
皮膚科の先生曰く、良くなってきているそうです。
2週間が経過し、順調に良くなっているとして、
当初、プレドニゾロン錠を1週間に1錠(5㎎)ずつ減らすことに。
※15㎎まで減らした後は1か月に1㎎ずつ減らすことになっていきます。
その間、血液検査を繰り返されます。
・CRP(炎症反応)がすごく高かったのが、正常値に。
・Eosino(好酸球)がすごく高かったのが、正常値に。
…この結果から、順調によくなっているとされ、少しずつステロイド剤を減らすことに。
さらに外注の血液検査の結果で分かる「抗BP180抗体」という、
体が作ってしまう自分の皮膚を攻撃する抗体の量の変化もチェックされます。
ステロイドの副作用ってどんなものがあるの?
ステロイドの副作用ってどんなものがあるの? – NAVER まとめ
ただし、ステロイド剤の長期服用によって、いろんな副作用が出ています。
見た目では、ムーンフェイスに野牛肩、中心性肥満、老人性紫斑、
糖尿病の数値であるHbA1cも6.5と正常値から外れてしまっています。
ステロイドの副作用を少しでも回避するため、
・ボナロン(骨のお薬)
・タケプロンOD錠15(胃薬) が処方されました。
ちょっとわかりにくいですが、
ずっと悪化してきた老人性紫斑が、
父がお布団の上でゴロゴロしただけで、
ずるむけになってしまいました。
消毒して、ガーゼと腕カバーで今は保護しています。
上の老人性紫斑がずるむけになる状態を「高齢者皮膚剥離」というようです。
皮膚科で診て頂いて、プロスタンディン軟膏などを処方され、
約1か月ほどで皮膚が再生しました。
類天疱瘡、その後の経過
発症当初の2015年1月~2月の2か月間は
2週間ごとに30㎎→25mg→20㎎→15㎎と
プレドニゾロン(ステロイド)量を5㎎ずつ減らす。
2015年3月からは2週間で1㎎ずつ減らすことに。
2015年3月までは順調に値が下落。
それ以降は下がり方が緩やかに。
抗BP180抗体値 172 → 85.6
※下のグラフ参照
2015年4月からは1か月で1㎎ずつ減らすことに。
途中、一進一退があるため、ステロイド量は増えたりしました。
10㎎~8㎎(2016年5月まで)の間で推移。
一進一退が途中にありながら、2016年6月に正常値9.0に。
先生が交代され、悪化の可能性はあるのですが、
ステロイドは減らせられたら減らしたほうがいいとして、
8㎎→2016年10月現在4㎎に。

https://matome.naver.jp/odai/2142362983318452601/2147726933243219103
2017年2月現在は6.4
その後、抗BP180抗体は正常値の範囲内なので、
2016年12月に3.5㎎に減量。
この先は、ステロイドを1錠ずつ減らすと、体への影響が大きいので、
1錠を半分に割った0.5錠ずつ減らすことに。
2017年2月に3㎎に減量。
減量時に、赤い発疹が出ることがあることを先生に伝えると、
軽傷の場合は塗り薬(デルモベート)だけで治すこともあるので、
抗BP180抗体も正常値だから、万一のためデルモベートを渡しておくので減量を続けるとのこと。
その後も正常値内として3月、5月も減量し、現在は2㎎に。
約1~2か月に0.5㎎ずつ、順調に減量となっています。
2017年6月、抗BP180抗体値は正常値ながら、
徐々に上昇傾向なので、
プレドニゾロンの減量をもう少し緩やかにすることに。
この先は0.25㎎ずつ減らすことに。
6月現在は1.75錠(1錠と半分錠と4分の1錠)に。
残念ながら2017年07月
抗BP180抗体は正常値(9.0未満)を逸脱(10.7)してしまい、
プレドニゾロンは2㎎に逆戻りしました。
かゆいところはないようですが、老人性紫斑が多く、水疱ができてたかどうかは不明です。
2017年09月10月
抗BP180抗体は微増(11.0、11.6)となり、
しばらくプレドニゾロンは5㎎で様子を見ることになりました。
2018年3月 検出限界の抗BP180抗体は3.0未満に
間質性肺炎に伴うステロイドで現在は1日8㎎処方されています。
実は、2017年12月に間質性肺炎になって入院し、ステロイドパルス療法を受け、
その後、プレドニゾロン30㎎から徐々に減量し、現在は8㎎に。
そのステロイドパルス療法(1000㎎)のせいか、抗BP180抗体は検出限界になりました。
今後、継続的に血液検査で確認してもらいますが、もう、気にしなくてもよくなりました。
現在は、入院期間に衰えた体力を回復すべく、
リハビリを続けている毎日になっています。
間質性肺炎になったことは残念でしたが、
これで、類天疱瘡のために通っていた病院には
行かずに済みそうです。
茶色く変色したり、カサブタやこべこべの水疱の後は?
当初、この先どうなっていくか、皮膚科の先生に尋ねると、
40日周期で皮膚が入れ替わるので、
そのうちきれいになっていくとのことでした。
前述の血液検査の結果から、類天疱瘡自体はよくなっているので、今はかたが残ってるが、そのうち、徐々にきれいになるので気にしなくていいとのことでした。ただ、新たな赤い発疹が出てきたら教えるようにと。
場所によってかたは残ったりしますが(足など)、
数か月であまり気にならなくなるほどになりました。
ただし、ステロイドの副作用で腕に老人性紫斑が増えています。
※発症して半年後の感想
薬のせいでなった?それとも??
薬のせいとは、言ってはいけない雰囲気が
どの病院にも漂ってました。
ただ、そのきっかけになった薬は飲むなと。
薬がきっかけになるとする仮説もあるとのことでした。
ちなみに、父の類天疱瘡のきっかけとなった薬は、
痰きり剤の「アンブロキソール」
(アンブロキソールの重大な副作用)
重篤な皮膚粘膜症状(スティーブンス・ジョンソン症候群、ライル症候群)
アンブロキソール – Wikipedia
アンブロキソールの重大な薬疹とされているのは、違う病気でした。
そのため、薬疹ではないが薬は飲まないでという表現に。
ちなみに、1年半前まで高血圧の薬で「ディオバン錠」を飲んでいました。
売上300億円上乗せに!ノバルティスファーマのディオバン錠問題まとめ【論文改ざん問題】NAVERまとめ
売上300億円上乗せに!ノバルティスファーマのディオバン錠問題まとめ【論文改ざん問題】 – NAVER まとめ
に書いたのですが、1年半前あたりに、いろんな事件がありましたね。
その事件と重大な副作用の問題から、
ディオバン錠40㎎をミカルディスに替えて頂きました。
その重大な副作用とは、2013年8月6日のニュースで
副作用として新たに記載されるのは「中毒性表皮壊死融解症」、
「スティーブンジョンソン症候群」、「多形紅斑」、
「天疱瘡」、「類天疱瘡」の5つの疾患です。
売上300億円上乗せに!ノバルティスファーマのディオバン錠問題まとめ【論文改ざん問題】 – NAVER まとめ
だったんですね。
ディオバン錠の重大な副作用に「類天疱瘡」が。
なので、当初も赤い発疹が父にあり、
ミカルディスに替えて治った経緯があるんですが、
何が原因かはわかりにくいのかもしれません。
あくまで私の想像ですが、花粉症のように、ある程度まで、持ちこたえても、
ある一線を超すとなってしまうのかもしれません。
一つの薬が原因というよりも複雑に合わさって、
こういった何らかの
副作用の可能性も増えるかもしれませんね。
(ちなみにこのノバルティスファーマはつい先日)
重い副作用約3000症例を国に報告していなかったとして、
業務停止命令を受けました。
時事ドットコム:ノバルティス、業務停止へ=副作用3000例報告漏れ−厚労省
2015年02月03日のニュース
薬疹か否かは、厚生労働省や製薬会社では、
利害関係があり過ぎて、正しい判断は難しいのかもしれませんね。
類天疱瘡って家族にうつる!?
気にされてる方も多いと思います。
また、本当に似た症状が私も腕にできました。。
それはどうしてなんでしょうか。本当はうつるのでしょうか?
類天疱瘡は、うつりませんから心配しないでください。
類天疱瘡(水疱症) Q4 – 皮膚科Q&A(公益社団法人日本皮膚科学会)
メカニズムを考えたら、自分の体を攻撃する抗体を自分の体で作って起こる皮膚病なので、
通常はうつらないですよね。
では、似たように見える皮膚病がなぜ、私の腕にできたのでしょうか。。
経緯をご説明します。
1.父の体に類天疱瘡のステロイド剤を塗っているときにできた。
ビニール手袋をして塗ってあげていたのですが、
ビニール手袋を脱ぐときの手首に大きな皮膚炎が出来ました。
2.似た場所にいくつかできた。
連続的にその近くにできました。
ただ、父の塗り薬が反対の手にちょっとついていて、その手で手袋をはずしていたので、
まるで、父の皮膚病がうつったようにも見えるんですよね。
3.その皮膚病は大きく盛り上がっていった。さらに、かゆみも。
そうなってくると心配になりますよね。。
4.そこで私のかかりつけ医に聞いてみた。
類天疱瘡で使うステロイドの塗り薬は大変強力で、
手などについたらだめ(かぶれる)だそうです。
ちょっと時間が経ってしまったので、
私の手首にはシミとなって残ってしまうとか。。
アルメタという塗り薬を処方されました。
うつったように見える皮膚炎は、「塗り薬によるかぶれ」
早く処置しないと、シミになって残るそうです。お気を付けください。。
もし類天疱瘡かも!?と思ったら
出来るだけ早く病院を受診されたほうがいいと思います。
ひどくなればなるほど、投入されるステロイド剤の量が増えるかもしれません。
中規模病院でいいと思うので
皮膚科を受診されたほうがいいかもしれません。もちろん、大規模病院に直接行った方がなおいいかもしれませんが。
大規模病院に受診する場合、診療代だけじゃなく、
選定療養費(5000円や1万円に消費税)が必要になることがあります。
大規模か中規模かはベッド数で決まっています。大規模が200床以上、中規模が20床~199床、
大規模病院にずっとかかっていて診察券がある場合は大丈夫です。
ただし、それも一定期間が開いてしまうとだめなようなので、
その場合、病院へ確認されたほうがいいかもしれませんね。
関連リンク

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https://matome.eternalcollegest.com/post-2143409095920361401










類天疱瘡ではないと思うのですが、
こんな感じの発疹から始まりました。
よくありそうな普通の赤い発疹でした。