オチャカナ
もうかなり昔のことになるので、思い出しながら書いていきたいと思います。
この歳になってあらためてそのことを考えますと、経験した自分自身でもとても現実と思えない内容なので、記憶だけでなくその後に見た悪夢などが入り混じっているのでしょう。
正直に申しますと悪夢にうなされた記憶など全く無いのですが、あれはそういうことだったのだと考えるようにしています。あれは三十年くらい前、当時わたしは中学生で、まだ猟師を生業にする人たちも若干残っていた頃の話です。
わたしの祖父には狩猟の趣味があり、愛犬2頭を連れてよく狩りに行っていたものでした。
一匹は雪のように白く、もう一匹は墨のように黒い犬で、犬達の名前は外見そのままシロとクロといいました。
祖父自慢の賢い犬達で、私ともすぐ仲が良くなったことを覚えています。
雪の無い季節にはわたしを連れ立って行くこともありました。
狩りへついて行くことに対して、両親は余り良い顔をしていなかったようですが、わたしにとっては楽しみのひとつでした。
体力的に無理をした覚えも無いので、わたしがいるときはそれほど奥深くまで行かないようにしていたのだと思います。
誤射を避けるためでしょう、散弾は使わず、山に入る時には常に自分の傍にいるようわたしに厳しく言い聞かせていました。
傍にいないときには決して発砲しなかったとも記憶しています。その日は祖父にしては珍しく、夕刻になってもまだ一匹の獲物も仕留めることが出来ずにいました。
帰る時間も近づき焦りが出てきたのか、そのときは「どうもおかしい……」とか「どうなっているんだ」といったことをしきりにつぶやいていたと思います。
今思えば、祖父は長年の経験から山の様子などに、いつもと違うなにか変化のようなものを感じ取っていたのかも知れません。あれを見たのはそんな時でした。
「なんだ? あれは」
怪訝そうな祖父の視線を追ってみると、岩場と木立の境界あたりに動物がいて、魚を食べているようでした。
「猿……か?」
言われてみると確かに猿にも似ているのですが、私には猿には見えませんでした。
大きさは猿と同じくらいですし、目の大きい『アイアイ』という猿に似た印象ではあるのですが、もっとなんというかヌメッとしているような嫌な質感をしていて、うまく説明できないのですが明らかに違う生き物でした。
この後に起きたことを思い出させるような動物は図鑑の写真を見るのも嫌なので、どの辺りが似ているとか似ていないとか細かく指摘することはしたくありません。
とにかくあれは得体の知れない生き物でした。
「見たことのないやつだが、とにかく仕留めてみるか」祖父はわたしに耳を塞ぐよう合図すると、すばやく猟銃を構え発砲しました。
生き物は岩の向こうに倒れこみ、祖父も手ごたえを感じていたようです。
これは仕留めたと思った瞬間、茂みがガサガサと揺れ、取り逃がしたことが解りました。
追いかけた犬達もそれほど経たずに戻ってきてしまい、申し訳なさそうにしていました。
あの生き物がいた辺りに行くと、まだ食べられていなかったヤマメが数匹、岩の上に残っていました。
「今夜のおかずだな」
祖父は魚を集めて喜んでいました。そうこうしているうちに夕闇が迫って来たため、近くにあるという祖父の知り合いの狩猟小屋へと向かうことになりました。
そこは狩猟で泊り込む為に用意したもので、基本的に最低限の炊事と寝泊りをするだけの簡素な作りの小屋でした。
「美味いぞ?」
祖父からは焼き魚を食べるよう何度か薦められましたが、あの生き物が触れていたかと思うとどうにも気味が悪かったので、私は魚に手を付けませんでした。
それほど数があったわけでもないので、魚は祖父と犬とでペロリと平らげてしまいました。その晩のことです
夜になり、なかなかわたしが寝付けずにいると
「……ナ」
外からなにか声がするのです。
最初は空耳だろうと思い、それほど気にも留めずにいました。
しかし片言というか、ボソボソと不鮮明で聞き取りにくいのですが
「オチャカナ、オチャカナ」
と言っているように聞こえます。
そのうち壁の向こうでカリカリと引っかくような物音がして、その音は次第に上へと、屋根まで移動したように思われました。
(なにかがいる)
そして気が付くと、窓の隅から丸く光る目が見下ろしていたのです。
暗くてよく見えなかったにも関わらず、直感的に(あ! あの生き物だ)と思った瞬間、
こんどは、はっきりと
「オチャカナ、オチャカナ。 ワタチノオチャカナヲカエチテオクレ……」「わぁあああああああっ!」
思わずわたしは叫んでいました。
悲鳴に驚いた祖父が駆けつけましたがもうあの生き物の姿はありません。
流石に祖父もすぐには信じてはくれず、最初の内は怖い夢でも見たのだろうと笑っていたのですが、わたしの怯えかたが尋常でないことを察し真面目に聞いてくれるようになりました。
祖父に話すだけ話すと、平常心を取り戻すことが出来ました。
落ち着きを取り戻してみると、他の生き物が人の言葉を話すなど考えられないことですし、やはり悪夢だったのだろうということでその場は納得しました。
それでもわたしの心細そうにしている様子を見て、祖父は添い寝してくれました。祖父が寝付いた後もわたしは寝つくことができず、悶々としていました。
そうしているうちに、またあの気配を感じ祖父を揺り起こしました。
「オチャカナ、オチャカナ。 ワタチノオチャカナヲカエチテオクレ……」
今度は祖父もあの声を聞いたようでした。
祖父はよほど肝が座っていたのか、孫の前で臆するわけにはいかないと思ったのか、
「もう無いわっ! わしと犬とで食ってしまったわい!」
と怒鳴りつけると銃に弾を込め始め、外へ出て撃ち殺そうとしました。
暗いこともあってか銃は当たらなかったようでしたが、追い払うことは出来ました。
「いけっ!」
森に逃げ込んだ生き物に向けて、祖父はシロとクロをけしかけました。
犬達は吠え立てながら木立の奥へ走りこんで行き、その鳴き声は次第に遠のいていきました。「わしもこの山を歩いて何十年にもなるが、あんなのは初めてだ」
銃に弾を篭め直しながら、祖父は首を傾げていました。
「また戻ってくるようならこんどこそ仕留めてやる」
そう祖父が言った時です。
入り口の方でなにか物音がしたようでした。
祖父と共に様子を見に行くと、小屋の前に腹を割かれた犬が転がっていました。
正面の森の暗い闇の中では、ふたつの丸い目が光っていました。
「オチャカナ、オチャカナ。 ワタチノオチャカナヲカエチテオクレ……」
そのときの私は恐怖で頭が真っ白になり、声も出せずに震えていたと思います。
「おのれ」
大事な犬を殺された怒りが勝ったのでしょう。 祖父は猟銃を持って飛び出していきました。夜の森に2回ほど銃声が響き渡ったあと、しばらく何も音がしなくなりました。
そして唐突に、森の奥から今も忘れられないあの声が聞こえたのです。「オチャカナ! オチャカナ!」
今までと違う、興奮して叫んでいるような響きでした。
その後のことはあまりはっきりとは覚えていません。
子供心にあの頼もしい祖父も犬達と同様に死んでしまったのだと悟りました。
恐怖のあまりわけが解らなくなって走り続け、いつしか山道を転落して気を失ってしまったようなのです。 運良く狩猟に来ていた猟師に助けられ、わたしが次に気が付いたときは病院のベッドの中でした。あの出来事を必死で大人たちに説明しましたが、まともに取り合ってもらえるはずも無く、何かの恐怖がもとで現実と幻覚の区別が付かなくなったというような診断結果を受けました。
そのためしばらくは入院して過ごす羽目になりましたが、そのため祖父の葬式にも出ることが叶わなかったのはなによりも悲しいことでした。
祖父の死も、最終的はクマかなにかの獣に襲われたということで片付けられてしまいました。
信じてもらえないことが解ったので、そのうち他人にはこのことを話さなくなり、自分でも夢だと思うようにしてきました。
ですが、あの恐ろしい出来事が夢だったとして、いったいどこからが夢なのか何度思い返しても未だに解らないのです。母が祖父の葬式について聞かせてくれたことがあったのですが、
祖父の知り合いの猟師さんが「あれはクマの仕業なんかじゃねぇ」と言っていたそうです。わたしは川魚を一切食べることができません。
犬の無残な姿を思い出してしまい、今でも胃が受けつけないのです。
某ひさるき系の作り話だろう
猿様の獣で他の動物などを襲って食べると言う
ポイントは飢えてる事ちなみにこれの元ネタもある
南方熊楠は熊野の山の中の古道を散策中
急に力が抜けたそうだ
この場合何か一口でも食べるとすぐよくなるらしい
日だる鬼(ひだるおに)と言って
飢えて乗り移った鬼なので何か食べるとその鬼は居なくなるって話
オチャカナ
竹林で
うーん……。
さすがにネットに書き込むのはどうかと思ったんですがネタをみんな欲しがってるようなので。
オカ板新参者です。長いしおもしろくなくてもごめんね。
小学校の頃の話です。
おいらが行ってた小学校の側に竹林があって、そこには怪しい人が出るから行っちゃ駄目です
って言われてたのね。
俺は結局行かずじまいやったんやけど結構周りは行ってる人が多くて、みんな
「変な小屋があって浮浪者が住んでる」とか
「小屋があって扉がどうしても開かない」とか
まあ要は木造の古い小屋が一つぽつんとあるってみんな共通して言ってました。
何時の間にかその小屋に行った、という事実は
「勇気のある奴」のステータスみたいな感じになって
悪ガキ連中はみんな行こうとしてた記憶があるっす。
んである日、Oって奴とUって奴が二人で「行こう」って話になったらしいのね。
両方一応友達だったんだけど。
まあ行く奴はもうみんな行ってて、今更行くのは言わば遅れ馳せながらって感じやったんやけど。
放課後やったかなぁ?記憶あいまいでスマン。
とにかく放課後二人して行ったらしいです。つーか行きました。この辺は後で人づてに聞いた話と俺の想像。
とにかく小屋に向かった二人は、深い竹林の中を例の小屋捜して歩きます。
遠目には小さい竹林やったのに、ちょっと入ったらすごい暗かった記憶があります。あれは不思議やった。
そんで二人、小屋は例のごとく発見したらしいです。
んですぐ入ってみようって話になったんやと。
木造の扉を開けて中に入ったんですが、先に入ったUが「うわ、やべ!」って思ったらしいです。
中で人が首吊って死んでたんやと。
そんでどうしよとか思ってたら、突然後から入ってきたOがすごい声で叫び出したらしいです。
「お母さん!!」って。
叫び続けるOを置いてUはダッシュで逃げたらしいです。
そん時俺は学校のグラウンドでみんなとドッチボールか何かやってて、そこへUがダッシュでやって来たんすよ。
グラウンド越しに見える竹林の方角から。めっちゃでかい声で「Oのおかんが死んでる!」って言いながら。
あん時は凍りました。
その日はすごい騒ぎになったと思いますがよく覚えてないっす。
とにかくOはその日から学校来なくなってそんで結局一度も顔出さないまま転校していきました。
ここまでは記憶の限りマジ話。多少の間違いはあると思うけど。
問題はここから。
ありがちな話っす。「あの小屋に幽霊が出る」って話になるんすよ。
その自殺以来本当に行く奴はめっきり減って、みんな行きもしないのにキャーキャー言ってました。
まあ俺もそうか…。
当時物知りの方だった俺は首吊り死体がすさまじい状態になるって何かで知ってたので
それを詳しくみんなに話してました。おもしろ半分に。
みんなまたそれを聞いて騒ぐわけですよ。
「首吊り女の霊が出る」って。そんである日、また別の友人Sに誘われたんすよ。
「お前、そんなに霊に詳しいんやったら見に行かん?」て。
俺はビビリだったんで速攻断ったんですが、後で話を聞かせてもらう約束はしました。
Sは結構仲間内でも悪い方で、奴なら本当に行くと思ったので。
そんで何人かで本当に放課後例の小屋を見に行ったらしいです。
次の日
学校に行った頃には俺はもうそんな話すっかり忘れてたんですが、
Sがその日すんげー暗かったのね。いつも騒いでばかりの問題児が。
それで俺も昨日の事思い出して「本当に行ったの?」って
聞いたんすよ。そしたら「うん」ってそれだけ。
いつもなら自分から、がーって喋るはずのSがすごい大人しかったんで
「これはマジで出たか!?」って思ってその日一日Sにべったり
くっついて根掘り葉掘り聞いてたんですよ。「昨日小屋で何があったか」を。
今考えると嫌なガキだな(Wところが何聞いても教えてくれない。
「何か見たの?」には「うん」って言うけど「何を見たの?」は答えてくれない。例えハッタリでも
「すごい顔した女の幽霊見た」とか言うじゃないですか?
俺はもう「Sは本当に幽霊を見たんだ」って思って興奮して
「どんな幽霊か、どんな感じしたのか」って結局放課後まで
ずっと聞いてました。
そしたら遂にSが「誰にも言うなよ、そんであそこには絶対行くな」って言い出しまして。
そん時俺がどんなに嬉しかったかはわかると思います。
Sが言ったのは一言だけです。
「扉開けたら中にすげー声で叫んでるOがいた」って。
オチらしいオチはありません。
Sはその後二度とその話はしてくれないし、俺もおもしろ半分で人に怖い話をする事は減りました。
小屋のあった竹林は潰されて今は筆ペンを作る工場が建ってます。
転校していったOがその後どうしてるかは誰も知らないし、俺は一回だけ見せてもらったOの妹の顔を時々思い出すだけです。これが俺が小学校の時あった洒落にならない怖い話です。
多少脚色は入ってますが、大体事実です。
何か怖い話を求めてたみなさん少しは満足されましたか?
「竹林で」を投稿した者です。随分お久しぶり…です。
あの話、大筋は実体験込みの実話であると述べましたが
今回ちょっとマジでシャレにならない経験をしたので
あわせて投稿します。誰か嘘だと突っ込んでくれ。
先々週末、お酒を随分飲んで帰る機会がありまして、
その日普段と違う帰り道を夜中べろんべろんに酔って
一人で歩いて帰ったんですよ。
あ、どっかで「竹林で」の話は読んでおいて下さい。これは後日談ですので…。その道は僕が通っていた小学校の裏道に当たり、
もうかなり長い間使った事が無かったんですよ。
川を挟んだ向こうには工場が建っていました。あの竹林の跡地に…。
工場が目に入った瞬間、ちょっとぶるっと来ました。
何しろあの忌まわしい事件の顛末を事もあろうに
2ちゃんねるに書き込んだという前科が自分にはあったので。
考えないようにしていたのですが何の気まぐれか
もう絶対通らないと決めていた道を通ってしまったんですよね。もうすっかり暗くなって工場の外灯の薄暗い光しか見えない。
そこで僕は見てしまったんですよ、あの竹林が潰されずに残っているのを…。十数年前のあの事件以来、友人の忠告通り竹林には行かず
傍を通る事すら無かったんですよ。それでどうやら記憶が
勝手にねじまげられていたようです。竹林は無くなってなどいなかった…。
普通の状態なら速攻ダッシュで逃げてたんでしょうけど
何しろ酔ってましたから。変な使命感もあったんでしょうなぁ、馬鹿だ。
向こう岸に渡れる古いコンクリートの橋があって
何を考えたか渡ってしまったんですよ、竹林に行くために。小学校のときみんなが肝試しに使っていた竹林。僕自身は初めて来ます。
あの事件の前にちょっと遠目に見た事があるくらいでした。
大人になった今、外から見ると随分小さく見えました。
竹林を囲むようにびっしりと緑色の壁が覆っているように見えていて、
近くまで寄ってそれが周囲に配置されたフェンスに群生するシダのような物だとわかりました。
足はふらふらでしたが、僕はフェンスをさっくり乗り越え竹林の中に入りました。
何かに魅入られていたとしか思えないっす。
やたら草が茂っていて中は真っ暗でした。それでとりあえず工場の外灯に向かって進みました。
するとすぐ傍に、小屋がありました。外からはまったく見えないのに…。さすがに足は止まりました。本当にあるとは。そしてまだ残っているとは。
ここでOの母親が…。無意識のうちに手を合わせました。
そして止せばいいのに小屋に入ろうと思ってしまったのですよ。
あの話を不特定手数の人に話した(書いた?)、最早まったくの部外者とは言えない、
すっきりするためにも自分は中を確認する必要がある。
そう思って…多分。いや酔っ払いはそこまで考えないですか。
扉は横引きの木戸で、鍵はかかってない(そもそも本当に小屋がボロい)のに妙に重かったです。
一気に引いて中を覗き込みました。小屋の中は真っ暗で最初何も見えない。
僕は小屋の中に入り、すぐに何かにつまずきました。
倒れこそしなかったものの、よろよろとそのまま小屋の中奥深くにまで
進んでしまいました。あちこちで何か硬い物が足に当たります。しばらく何も見えなかったんですが、目が慣れるに従って僕は…
小屋の中そこかしこにびっしりと林立する異常に大量の地蔵がある事に気がつきました。
地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵
地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵
地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵地蔵!!!
心臓が止まりそうになりました。一瞬地蔵が全部こちらを見ている!と
思って腰を抜かしそうになったのですが、彼らの視線は小屋の中の
違う一点で結ばれていました。何がある!?と思いそちらを見ましたが
その空間には何もありません。ただその空間の上方。少し目を向けるとそこに小屋を貫くように
まっすぐの長い梁が存在し、それは人一人くらい簡単にぶら下げられそうなくらい
太く、僕はそこに「何があったのか」を容易に想像する事が出来て…!酔いと悪寒で吐き気が込み上げ、口元を抑える僕の耳に
はっきりと「おかあさん?」という小さな声が聞こえました。
思わず振り向くと小屋の入り口、入ってすぐの所に立っているのは
紛れも無く当時と変わらぬ姿のO、その人!!
Oはまん丸の目をキュッと音が聞こえそうなくらいはっきりと歪め、
そして…理解できたのです。彼が(「すげー声で叫んでるOが」)
次の瞬間に叫び出そうとしているのが!竹林からどのように抜け出たかはよく覚えていません。
気がついたら吐きながらいつもの帰り道を全力で駆けていました。
それが二週間前?の事です。腕とか傷だらけっす。だいぶ悩みましたが多分勘違いか夢だろうと思ったので
ここに投稿して全部無しって事にする事にしました。
南無…もう忘れます。誰か理性的な突っ込みを下さい。
本当泣きそうでした、ここ最近…。じゃ。
ごめんなさい、本当ごめんなさい。
竹林で
看護婦寮
これはまだ私が日本に居た時の話なんで10年くらい前です。
もうすでにその寮は取り壊されているし、かなりの年月も経っているので文章にしてみました。
いまだに当時の細部まではっきりと覚えています。
私の人生の中でこのような体験はこの1回のみです。
もう経験したくはありません。当時23歳。当時、私はフリーターでお金がなくなるまで遊んで、金欠になるとアルバイトしてという生活をしてました。
しかしある時、世間では入学、入社シーズン。
このままこんな生活してていいものか?
と思い、正社員として安定した収入を求めました。
運良く知り合いに食品会社の社長を紹介してもらい、待遇も良かったし、コネで入社することが決まりました。
さっそく来月から働いてくれとのこと。
しかし、今、住んでるアパートから車では環7の朝の大渋滞で通勤不可能。
電車はあまり好きではなかったので会社の近くでアパートを借りることにしたんです。
しかし、いい物件が見当たらない。
それは会社が都心の割といい場所にあるためで汚いアパートでも、家賃9万。
そんなに払えませんでした。
就職先の会社の社長とたまたま会話する機会があって、
そのとき、通勤時間のことやアパートのことを相談したんです。
そしたら社長が「職場の近くにあるうちの工場の拡大予定地に、
古い元看護婦寮があるから取り壊しまでの4ヶ月は住んでていいよ。
いま1階は倉庫代わりに使っているけど、2階は人が住めるから。
電気と水道は通ってるからどうにかなるだろう」と。
タダそして車も止められるということで喜んでそこに決めました。
なによりいくら騒いでもそこに住んでるのは私1人。
苦情を言う人がいない。友達を呼んで宴会ができる。
そしてさっそく次の日にそこへ行ってみました。
広い敷地内にひっそりとある外見は古い寂れた施設といった感じ。
壁に広がるヒビが時代を感じさせる。
これでは看護婦さんも住みたくはないだろう。
などと考えつつ中に入ってみると中身は結構きれい。
しかし埃が溜まっていて、会社が倉庫として使っているわけでなく、ただの物置として使っているのがわかる。
きっと、ここは寮として使われる前は公共の施設であったのではなかろうかといった作りでした。
ガスが来てないから風呂には入れない、キッチンは各部屋に小さいのがついてるから食堂などは
掃除の必要なし、などと考えながら、さっそく2階に上がり部屋の確認。部屋数は25。
廊下と各部屋の内装はどこも綺麗。
私は正面道路側の角部屋にきめました。
それは日当たりがよく、畳と壁が新しい物だったからです。
その日は自分が決めた部屋と2階の廊下、階段を掃除して
帰りました。
私が住んでいるアパートはまだ契約期間内でしたが、
すぐにでも引っ越したいと思い、暇な友人2人組みに連絡をとり、
明日の引越しを手伝ってくれるという約束をとり、
布団に入りました。しかし一睡もできませんでした。
それは一晩中いままでに経験のない耳鳴りと頭痛に悩まされていたからです。
そして翌日、約束の時間になっても友人は現れませんでした。
約束の時間から1時間ほど過ぎたころ電話があり、それは友人からでした。
病院からでした。話を聞けば、昨日深夜、今日ここに来るもう1人と車で
移動中に気分が悪くなり運転に集中できなくなり、壁に衝突したとのことでした。
怪我はたいしたことはなかったらしいのですが、引越しを手伝ってもらえなくなったことで動揺して、
初めの異変にきずきませんでした。
家具といっても大きな物はベッドとタンスのみだったので、
すべて分解してひとりで車に乗せ、私の車はワゴンでしたが、
4往復でなんとか自力で家具などを運び終えたときには、すでに夕方5時でした。
それから荷物を自分の部屋に運び入れ家具などを組み立てて、とりあえず引越しが完了したときには
昨日寝ていなかったため、すでに体力の限界に達していました。
食事も取らずに倒れるように横になり深い眠りに入りました。
それから何時間経過したころでしょうか。深夜、苦しくて息が出来ない。何か重い物が体の上に乗っているような感覚。
だるくて体も動かない。
きっと疲れているからに違いない。
引越しで精神的にも肉体的にも疲れているのだと考え、また深い眠りに入りました。
そして朝を迎え、胸に痛みがまだ残っているのは、
家具が重かったための筋肉痛だと考えることにしました。
その晩、友人宅で夕食とシャワーを済ませて、
深夜に寮に着きました。しかしあのなんとも表現しにくい不気味さ。
正面玄関の厚いガラスの引き戸の奥に別世界が広がっているような。
そのガラスに映った自分はその世界に閉じ込められてるようだった。
しかし、2階には自分の部屋があるし外にいてもしかたないので、突き進み階段を登って自分の部屋の正面へ。
なぜか怖くて自分の部屋のドアを開けることが出来ない。
普通なら何もない廊下に一人で立っている方が怖いと感じるのでは。
結局、部屋に入っても何も起こらなかった。
明日からは玄関や廊下は電気をつけっぱなしにしておこうと
考えながら寝ました。しばらくして、また昨日と同じようにここまで書いたんだけどやはり人に語ってはいけないような気がしてきました。
あのときの恐怖がよみがえってきたからです。
しかし続きはきっと書きます。
胸を何かに押されている感覚で目が覚めました。
それも規則的に胸の上方、下方と交互に。
しかも昨日と違うのは、どこからか低いうめき声のようなものが聞こえる。
目を開いてなくても確実に誰かが部屋の中にいるのがわかる。
怖くて目は開くことはできない。
すでに金縛りで体を横にすることもできない。
ただ、耳から聞こえる音と方向、胸から伝わる何かの重さだけで答えが出た。
音は明らかに人の声。それも二人。一人は、お経を読んでる。
もう一人は、はっきり聞き取れない独り言。
胸に掛かる重さは声の方向と移動でその二人が並んで交互に、
上下移動しながら私にしかも正座で乗りかかっているというものです。
この結論に達したと同時にますます重くなってきて、思わず目を
開いてしまいました。そこにいた者は胸の上で横に正座をしている髪の長い
女性でした。そして天井方向に移動して浮いている老婆でした。
私が目を開けたのにきずいてか、その二人が私を睨み付けます。
そのあまりの形相に二度と目を開けるまいと。そしてその重さに耐えるしか
ありませんでした。二人が居なくなったと同時に私も疲れて
寝てしまいました。気絶といったほうが正しいでしょうか。次の朝、私は昨晩のことなど無かったかのように普通に目覚めました。
しかし胸に痛みが残っていてシャツを捲って確認すると、
そこには横に4本のアザが残っていました。それを見て、すぐに現実に戻されました。
財布と車のカギと上着だけを持って何も考えずに外に飛び出しました。
私の友人関係の中にはこのような体験をしたことのある人はいなかったので、
相談できる人はいなかったし、そのまえに本当に現実なのか?
昔からの友人が集まってくれて、興味本位からなのだが、みんなで私の部屋にその夜は泊まる事になりました。
私をいれて8人でした。
みんなで酒飲んで怪談話して、気が付いたらいつの間にかに私は寝ていて朝になっていました。
みんなは3時ごろに寝たそうです。
彼らにも何も起こりませんでした。
ここに一人で残っていても怖いのでわたしもみんなと一緒にでました。
夜まである友人と二人であの夜のことを話し合い、
私が疲れていて夜に苦しくなり、想像が錯覚を見せたと結論がでました。
そして今夜、一緒に部屋に泊まってくれることになりました。
部屋で酒を飲み、そのうち二人とも寝てしまいました。
深夜に息苦しさで目覚めました。あの夜と一緒でした。
すぐに隣に寝ている友人を起こそうと思ったがすでに遅く、体が動かない。
また声が聞こえ、すぐに私の胸に乗ってきたのがわかりました。
しかし、今夜は少し違いました。一人でした。
声で髪の長い女性の方と
分かりました。隣に友人が寝ているし前回ほどの恐怖はありませんでした。
私は目を開け、私を睨みつけてる女性を睨み返していました。
ふと隣に寝ている友人を見てみると老婆が彼の上で上下に移動しています。
友人は目は閉じていたけれど、顔は恐怖で引きつっていました。
朝、友人に起こされてすぐにここを出ようと真っ青な顔でいわれたが、
しかし、なぜここだけ壁紙と畳が新しいのか疑問であったため、
部屋を見回してみました。友人は一人で廊下に出るのも怖いらしかった。
まず、畳の上に家具を載せた形跡がない。この部屋は角部屋で日当たりもよく
空き部屋になるはずもない。移転が行われるのに畳を新しい物に取り替えるか。
このとき私は軽いノイローゼになってたのかもしれない。すぐに
友人に手伝ってもらって家具を廊下に出して、畳をすべて剥がしました。
コンクリートの床はきれいでした。
しかし中心だけが円形に拭かれていました。
明らかに人の手によってそこだけが。
その拭かれている中心には、よく見ると黒い何かがそこにあったことが
うかがえました。それはきっと血液でしょう。
すぐにそこを飛び出し、もう二度とそこに戻ることはありませんでした。
その後、引越し業者にカギを渡して荷物だけは運び出してもらいました。
後味が悪く就職も断りました。
決して、その敷地に入ることはありませんでした。
そこで昔になにがあったかなんて、知りたくもないし、興味もないです。
わたしにとってやっとこの事件が過去のことになったと、感じたので
書かせていただきました。
看護婦寮

