『魔法の天使クリィミーマミ』とは
魔法少女アニメに芸能界というこれまでにない要素を取り入れ、また主人公の声を当時15歳で本作の主題歌がデビュー曲となるアイドル歌手太田貴子が担当。当初は全26話の予定だったが、視聴者からの好評に応えて52話まで延長、さらにOVAで続編が製作された。
作風としては、架空性の高い世界を舞台としていた『ミンキーモモ』とは対照的に、日本の芸能界を舞台にする、当時の流行や風俗を反映するといった特徴があり、これによって現実味を帯びた世界観が描かれている。例を挙げると、当時爆発的な人気を誇っていたクレープ屋が主人公の実家として登場するほか、作中には当時の人気番組『ザ・トップテン』にマミが出演する場面も見られる。
魔法の天使クリィミーマミ – Wikipedia
かつて『クリィミーマミ』に胸をときめかせていた女性ファンは今や30代後半。クリィミーマミの手鏡やバッグ付きムックは発売するやいなや、熱心な30代を中心とするファンのおかげで異例の売れ行きを記録したという。
30年経っても愛される『クリィミーマミ』に学ぶコンテンツ業界を生き抜く方法 日経トレンディネット
その『クリィミーマミ』のアニメを制作したのは、今や老舗となったぴえろだ。『ニルスのふしぎな旅』に始まり、『うる星やつら』『きまぐれオレンジ★ロード』『幽☆遊☆白書』など、30代にとっては懐かしい人気アニメを生み出してきた。最近でも『BLEACH』や『NARUTO-ナルト-』などのヒット作を手掛けている。
30年経っても愛される『クリィミーマミ』に学ぶコンテンツ業界を生き抜く方法 日経トレンディネット
ぴえろの創業者である布川郁司氏に21世紀のコンテンツビジネスの世界を生きのびるためのヒントをうかがった。
初めて手掛けた『ニルスのふしぎな旅』ではいきなり4000万円もの赤字を出したという、布川氏。「経営者失格」からスタートした布川氏は、35年におよぶぴえろの経営において、「一つでも多くの良い作品を作ること」と「収益を上げて会社を存続させていくこと」の両立を心がけてきたと話す。
30年経っても愛される『クリィミーマミ』に学ぶコンテンツ業界を生き抜く方法 日経トレンディネット
“作家性”と“エンターテインメント性”という、ときに矛盾するこの2つを実現するために、アニメ業界独特の「現場でのやりくり」が有効だったようだ。所属会社などにとらわれずに作品ごとに最適と思われるスタッフの力を集め、柔軟に現場を回していったのだ。こうしたノウハウは、ほかのジャンルの制作現場でもヒントになるはずだ。
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日本のアニメ制作の現場には、現在デジタル化の波が押し寄せている。かつて必須だった「セル画」はすでに利用されておらず、色塗りなどの「仕上げ」の工程はコンピューターを使っている。このデジタル化が「原画」や「動画」にも波及していくのが今後の数年間の動きで、そうなると作品のテイストやコスト構造にも変化が現れる。
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さらに、アニメがデジタルデータとして制作されるのであれば、海外との共同製作も楽に進められるし、大きな手間をかけなくてもインターネット配信などが可能になる。こうした方向に活路を見出すべき、と布川氏は提言する。
布川氏の提言は、書籍『クリィミーマミはなぜステッキで変身するのか?』に詳しく紹介されている。興味のある方は、書店に足を運んでもらいたい。
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