2.【中期】2009~2011 「ボカロ」という遊び場の発展
大きくなっていく「ボカロ」。多くのヒット曲が生まれ、ユーザの輪が広がっていく一方で、後期につながる「陰り」も見えてきました。
初期の曲の傾向
■VOCALOID自身の気持ちを歌った曲
■バラードなど、落ち着いた曲調
■音の数は少なめだが、声は聞きとりやすいものが多い
「ryo」氏、5曲続けてミリオン再生を達成
ryo氏を抜きにしてボカロは語れません。
supercellとは?
コンポーザーのryo、プロやアマチュアのイラストレーター、デザイナーなどのメンバーで構成される。(中略)
初期は初音ミクを用いて、現在はゲストボーカルを迎えて楽曲をリリース
supercellとは (スーパーセルとは) [単語記事] – ニコニコ大百科
このあたりで、恋愛を歌った曲も増えてきます。
2009年1月、「巡音ルカ」発売。
2009年6月、Megpoid(メグッポイド)発売。
2009年6月26日、インターネット社より発売。
製品名が「メグッポイド」で、キャラクターの名前が「GUMI」という、珍しいパターンです。
サンプリング元は声優の中島愛さん。
その後も、新しいボカロが次々と登場
紙面の都合で全員は書けないため、詳しくはこちらのサイトを。
中期の曲の特徴
■様々な曲調の曲がでてくる
■「中毒曲」(リズムが癖になる曲)が特にヒット
■ボカロが増え、初期よりは聞き取りにくい傾向
ボカロを聴かない人でも知っているくらいのヒット曲が乱立
※こちらはニコニコにリンクさせて頂きました。
「週刊VOCALOIDランキング」および「ぼからんまとめ」という素晴らしい動画/サイト様がありますので、是非。
曲から色々な動画が派生していく一例
(モーションを最初にトレースされたのは別の方です)
わけがわからないよ。
MMDとは…「MikuMikuDance」のこと。
「樋口M」こと樋口優氏が個人で開発し、自身のウェブサイト「VPVP(Vocaloid Promotion Video Project)」で無償公開しているフリーの3DCGムービー製作ツール
MikuMikuDanceとは (ミクミクダンスとは) [単語記事] – ニコニコ大百科
この動画はMMDのイメージが掴める上に、とても感動するのでお勧めです。
上記のような派生以外にも、様々なブームが内部で起きていた
2011年4月08日 16:43に投稿された作品。
VOCALOIDのプロデューサー551人(+動画のみ33人)が選抜され紹介されている。
【初音ミクオリジナル】 P 名 言 っ て み ろ ! 【550人】 (sm14100039) – ニコニコ大百科
「あれ…俺、ボカロPなのに…呼ばれてなくね?」
それは、気になりますよね…。
ところで、日本だけでボカロPって何人いるんでしょうか。
アキバヲタPの怒りのコメント。作者コメントも含めて爆笑です。
卑屈Pの嘆きのコメント。ずいぶん長い間ひきずられてました。
希望に満ちた前向きな(∵)キョトンPのコメント。
この後、このメロディでちゃんとした歌詞がつき、「キミノカケラ」という名曲に昇華します。
「 P 名 言 っ て み ろ ! 」は、歌詞のインパクト、何気に良すぎる滑舌、中毒性のあるメロディ、などもあいまって大人気となります。
詳細については上記の大百科の記事やリンクを。
そのほか、この時期に流行ったもの

http://dic.nicovideo.jp/a/%E8%88%AC%E8%8B%A5%E5%BF%83%E7%B5%8C%E3%83%9D%E3%83%83%E3%83%97
般若心経を色々な音楽ジャンルでアレンジするのが流行った事件。
お経について、このように扱われることには議論もありましたが、
黄色先輩のおかげで般若心経の意味がわかった方も多かったかと。
…他にも、アレンジが流行したものがありましたが、
商業の曲が元になっているため、割愛します。
UTAUについて
人力VOCALOID支援ツール(WUTAUアイコンAVEファイルの切り張りツール)を基にして作られた実質フリーの歌声合成ソフト
(中略)
作者は飴屋/菖蒲(あめや・あやめ)氏
UTAUとは (ウタウとは) [単語記事] – ニコニコ大百科
2008年3月に配布が開始された
UTAU – Wikipedia

http://dic.nicovideo.jp/a/utau
UTAUの成り立ちや文化について、詳しくは上記等を。
重音テト(VIPPERLOID)について
2008年4月1日のエイプリルフールに際して2ちゃんねるから発祥したバーチャルアイドルのキャラクター
重音テト – Wikipedia
「架空のボーカロイドを作ってニコ厨つろうぜ」というお題から生まれた
初音ミクみく 釣りで作ったボーカロイド「重音テト」がマジな展開へと発展?
たまたま時を同じくして、フリーウェアの歌声合成ソフトUTAUの配布が開始されていた
重音テト – Wikipedia
この音声ライブラリの一つとして重音テトのキャラクターを使おうという動き
重音テト – Wikipedia
今では立派なUTAUの一員として、「おちゃめ機能」などの代表曲もあり、亞北ネル同様、ゲームに出演したりもしています。
ちなみにこのような「釣りから生まれたボカロ(UTAU)キャラ」を「VIPPERLOID」といったりします。
もちろん、いいことばかりではなかった
デッドボールPの曲の削除事件
クリプトン社より「ちょっとHな~」シリーズの大半を権利者削除(利用規約違反)され大きな波紋を呼んだ。
その後、氏が権利者削除を受け入れる旨のコメントを発表したことで問題は収束。
デッドボールPとは (デッドボールピーとは) [単語記事] – ニコニコ大百科
替え歌「白いクスリ」事件
ボカロがパブリックイメージに沿わない曲を歌うことに、発売元はどう関われるのか?といった事でしょうか。
ゆのみPについての騒動
「Just Be Friends」も「magnet」も動画非表示になっているんですね。
ボカロが広く認知され始めたことで、苦手・嫌い という意見も増加。
ボカロをめぐる意見の一部を図解してみた。

https://matome.naver.jp/odai/2137769003723686401/2137779687280539303
この後、「ボカロPの商業進出」「企業の参入」「視聴層の低年齢化」などが加速し、さらにややこしくなっていきます。
3.【後期】2012~2013 商業への進出、ファンの流入

https://matome.eternalcollegest.com/post-2137777583368976401
1.【初期】2007~2008 「ボーカロイド」誕生

https://matome.eternalcollegest.com/post-2137740310174482601