★追記:2014年版を更新しました。
1.【初期】2007~2008 「ボーカロイド」誕生
そもそも「ボカロ」って何?
VOCALOID(ボーカロイド)とはヤマハが開発した音声合成技術、及びその応用製品
Wikipedia | VOCALOID
「初音ミク」以前にもボカロは存在していた
Zero-G社から2004年3月にLOLAとともに発売された、まさにボーカロイド界のアダムとイブ
初音ミクWiki | LEON
性能上メインボーカルを務めさせることは容易ではなく、用途としてはバックコーラスへの利用が想定されていた
LEON・LOLA – Wikipedia
サンプリング元も公開されていないそうです。
この後、外国でもVOCALOID製品が発売されていきますが、知名度はそれほど高くないようです。
その「VOCALOID」開発の立役者がこちら
で、VOCALOIDの開発がスタートしたのが2000年3月です。
— 剣持秀紀 (@kenmochi) April 15, 2011
その年の7月には今度はK氏と共に、再びバルセロナに行きました。そこでK氏が頑張って子音が出るようになりました。(それまでは母音しか出ませんでした。) 最初の子音入りの合成音は「アサ」でした。
— 剣持秀紀 (@kenmochi) April 16, 2011
その頃は「DAISY」というプロジェクト名で、1961年にコンピュータが世界で初めて歌った歌にちなむそうです。
「デイジー・ベル」は『2001年宇宙の旅』の元ネタにもなっています。
クリプトンさんを最初に訪問したのは2002年の5月ごろです。その時の出張報告書を見ると、現在の状況を予測したような話が出ていて、ちょっと驚きです。(このネタは確か一昨年のCEATECで言いましたね。)
— 剣持秀紀 (@kenmochi) April 18, 2011
「初音ミク」の生みの親であり、「ボカロ」文化を牽引してきた存在です。
同2004年、日本初のVOCALOIDが発売。
大人の女性、パワフルかつソウルフルな本格派シンガー
咲音メイコとは (サキネメイコとは) [単語記事] – ニコニコ大百科
ニコニコが見られる方はこちらから!
続いて2006年、日本初の男声VOCALOID
当初は売上が伸びず、初音ミクのヒット後もしばらく知名度が低かったため、発売元からは「男じゃダメなんだと思った」、ミクファンからは「誰?」と言われるほど不遇な扱いを受けていた。
やる夫 Wiki | KAITO
VOCALOIDで曲を作る、いわゆる「ボカロP」は、男女比でいうと男性がかなり多いようです。
それもあってか、男性ボカロは女性ボカロに押されがちとも言えます。
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そして2007年8月31日、ついに「初音ミク」が発売。
画像は、2007年の 7/2~9/17 にかけてのサウンド関連ソフト販売本数。
クリプトンの勢いがえらいことになっています。
声は声優の藤田咲さんを起用。キャラクターのデザインは千歳出身のイラストレーターKEIさんに依頼した。
北海道新聞 | 初音ミク」異例のヒット 仮想アイドルが歌う音楽ソフト 2ヶ月で2万本(2007/10/27)
よく「北海道」がクローズアップされるのは、発売元であるクリプトンが札幌にあるため。
3000~4000本売れれば大ヒットと言われるこの種のソフトで発売から2カ月弱で2万本を売り上げている。
北海道新聞 | 初音ミク」異例のヒット 仮想アイドルが歌う音楽ソフト 2ヶ月で2万本(2007/10/27)
※この記事の明察はすごいので是非読んでみてください。
バーチャルアイドル歌手」として明確なキャラクター像を設定したことが特徴
blog.metaplace.jp: 初音ミク

https://matome.naver.jp/odai/2137740310174482601/2137764060694138403
この頃、「ITmedia ニュース」は「初音ミク現象」を何度も取り上げています。
2007年の9月~11月で、30件弱。
当時の活気、熱気が伝わってきます。
「買ってから数日は、毎日曲を作ってた。リビングのPCに(鍵盤の)キーボードをつないで。音声が出るから家族に不審な目で見られるけど、それも気にならないくらい楽しい」
DTMブーム再来!? 「初音ミク」が掘り起こす“名なしの才能” (1/2) – ITmedia ニュース

https://matome.naver.jp/odai/2137740310174482601/2137764060694138303
作った楽曲をニコニコ動画に投稿すれば、多くの人に聴いてもらえ、コメントも見られる。すぐに見える反応が、“職人”のやる気をヒートアップする。
DTMブーム再来!? 「初音ミク」が掘り起こす“名なしの才能” (1/2) – ITmedia ニュース
楽曲だけでなく、「描いてみた」「弾いてみた」など、自分のできる分野で、ユーザが参加していきます。
ニコニコが見られる方はこちら!
発売後は、初音ミクを使用したカバー曲がニコニコ動画に次々とアップされ、 しばらく後には投稿者自ら作曲したオリジナル曲が人気を得るようになっていく。
ニコニコ大百科 | 初音ミク
9月4日、ミクとネギとの出会い、「持ち物」論争のきっかけ
「BLEACH」の井上織姫がスーパーで買ってきたネギを振るシーンを「Ievan pollca」という曲にあわせてみたというのが元ネタといえば元ネタです。
その動画で井上織姫の代わりに初音ミクにネギを振らせたのが始まりです。
初音ミクはなんでいつもネギが近くにあるんですか? – Yahoo!知恵袋
当時、世界的にネットで流行した「ロイツマ・ガール」。
その派生動画として作られたのが↓です。
この後、「新しいボカロが出たら持ち物(イメージ)を決める」という流れが定着していきます。
10月14日、TBS「アッコにおまかせ!」騒動が勃発
記事内の「wat」は、クリプトンの広報である佐々木渉氏です。
ミクは入力した通りの歌詞とメロディで歌を歌ってくれるソフトでー
これをつかって曲を作ってますよーって話をしてその制作風景を撮ったんだよ。
その合間に時々タマ姉のタペストリーとかのネタを振られてたんだけど
最終的にはその部分しか残らなかった(゚д゚)
「アッコにおまかせ」の初音ミク特集があまりにもひどくて大騒ぎに – GIGAZINE
上記は取材されたご本人のtask氏の証言。
ゲーム「ToHeart2」のヒロインです。
実際の放送はOtomania氏の「あの鐘を鳴らすのはあなた」は一切流れず
「アッコにおまかせ」の初音ミク特集があまりにもひどくて大騒ぎに – GIGAZINE
ミクがカバーした曲を作成したが、全カットだったとのこと。
最後に、ナレーションがこのユーザーに対し「普段は何を」と質問。ユーザーが「コンビニでアルバイトを」と返答すると「ふーん、ご立派ですねえ」とナレーションが返して特集ビデオは終了した。
TBS「アッコにおまかせ」の初音ミク特集に批判相次ぐ – ITmedia ニュース
※当該動画は探せば出てきますので、「そんな言うほどのことかなぁ…」とおもった方は見てみてください。
時を同じくして、検索最大手の画像検索で「初音ミク」が出てこなくなる
検索結果から「初音ミクが消えた」とされる検索エンジン各社は、作為的に結果を改竄した事実はないとしている。
亞北ネルとは (アキタネルとは) [単語記事] – ニコニコ大百科
機械的に拾ってくる部分でそこが対象になっていなかったというだけ
“初音ミク問題”に証券アナリストも懸念!? ヤフーの決算説明会で話題に | ImpressWatch
Yahooの公式見解です。
この時、いわゆる祭り状態となっていた2ちゃんねる掲示板上で騒ぎを沈静化させようとするコメントを繰り返す人物が見られ、その人物をモチーフに萌え美少女化された。
VOCALOIDの派生キャラクター – Wikipedia
「飽きた、寝る」という『火消し』コメントが、「亞北ネル」のネーミングの由来です。
ネルを生み出したスミス・ヒオカ氏のサイトの記事です。
このような「派生キャラ」は他にもいます。
詳しくは下記を。
ちなみに2012年、Google ChromeのCMにミクが出演。
chromeには2009年から初音ミクのテーマがありましたが、まさかCMになるとは…。
かつてのGoogle事件がまるで嘘のようです。
両者の新しい出発に幸あれ!!
Googleと初音ミク:防火ロイド「亞北ネル」
同、スミス・ヒオカ氏のブログの記事です。
あのCMは…良かったですよね。泣けました。
12月17日、「みくみくにしてあげる♪」のJASRAC信託が発覚。
登録時のアーティスト名について、「作家名+featuring初音ミク」と表記にするようクリプトンから依頼を受けていたが、手違いで「初音ミク」と登録してしまった
「みくみく」JASRAC登録で「手違い」 ドワンゴ・ミュージックが謝罪 – ITmedia ニュース
ドワンゴ(ニコニコ運営)の子会社が、発売元の意向に沿わず、勝手に「初音ミク」を登録したことが問題になりました。
ネット上では「みくみくを使ったMAD作成にも著作権料が発生することになり、自由な2次創作ができなくなる」
「みくみく」JASRAC登録で「手違い」 ドワンゴ・ミュージックが謝罪 – ITmedia ニュース
「みくみく」自体が、ブームを牽引する存在だったため、ショックが大きかったようです。
さんざん商業展開、メディアミックスされている2013年からはあまり想像つかないですが…
黎明期の苦労が忍ばれます。
12月27日、「鏡音リン・レン」発売
ここでやっと年が明けます。
2008年7月、「がくっぽいど」発売。
この後、中期の隆盛を経て、何かと話題に事欠かない現在のボカロへと繋がっていきます。
現在は「V3」までのボカロが登場。