アイカーン氏のツイートをおさらい
Carl Icahn@Carl_C_Icahn
Carl Icahn@Carl_C_Icahn
その結果、Appleの株価は上昇
このツイートを受けて、Appleの株価は5%近く上昇し、489.57ドルで取引を終えた。
アイカーン氏、「Apple株を大量保有し、クックCEOと話し合った」とツイート – ITmedia ニュース
発言を受けて、アップル株価は1月以来の高値となる489.74ドルをつけた。470ドル程度の200日移動平均を20ドル近く上回っている。
米アップル株が1月以来の高値、アイカーン氏発言で| Reuters
カール・アイカーン(Carl Icahn)氏とは…
1936年2月16日、ニューヨーク州ブルックリン生まれ。
ヘッジファンド用語集|ヘッジファンドクルーク -HEDGE FUND KLUG-
He graduated from Princeton University with a Bachelor of Arts degree in philosophy in 1957.
Carl Icahn – Wikipedia, the free encyclopedia
1957年にプリンストン大学を卒業。専攻は哲学であった。
and then joined New York University School of Medicine, but he dropped out after two years to join the army.
Carl Icahn – Wikipedia, the free encyclopedia
プリンストン大学を卒業後、ニューヨーク大学薬学部に入学も、中退している。
1961年にDreyfus & Companyに入社。オプションやCBアービトラージ取引を経験し、1968年にIcahn & Co. Inc.を設立。
ヘッジファンド用語集|ヘッジファンドクルーク -HEDGE FUND KLUG-
米国の金融の中心地、ウォール街でキャリアを積みます。
1978年から、個別企業の支配権獲得を目指し株式取得を開始。
ヘッジファンド用語集|ヘッジファンドクルーク -HEDGE FUND KLUG-
Icahn developed a reputation as a ruthless “corporate raider” after his hostile takeover of TWA in 1985.
Carl Icahn – Wikipedia, the free encyclopedia
彼の名を一躍有名にしたのは、TWA(Trans World Airlines、現在はAmerican Airlinesへ統合)への敵対的買収でした。
企業乗っ取り屋(Corporate Raider)
【レポート】MS-Yahoo!買収合戦に登場した”カール・アイカーン”とは何者なのか? (1) 「企業乗っ取り屋」としてその名を轟かせた投資家 | エンタープライズ | マイナビニュース
買収の対象企業の取締役会や親会社の同意を得ないまま、公開買付け(TOB)等で株式を買い集めて企業買収を企てる投資家。
TWAに対する敵対的買収により、こう呼ばれるようになりました。
その後、経営権の一部または全体を手中に収めた投資先の例
RJR Nabisco(食品)、Texaco(エネルギー)、Marvel Comics(出版)、Stratosphere(カジノホテル)、Fairmont Hotels(ホテル)、New Seabury Resort(ゴルフリゾート)、ImClone Systems(バイオ)、Revlon(コスメティック)、American Railcar Industries(鉄道開発)、Blockbuster(ビデオレンタル)、Time Warner(メディア)、Motorola(通信機器)
【レポート】MS-Yahoo!買収合戦に登場した”カール・アイカーン”とは何者なのか? (2) 名門企業の敵対的買収と乗っ取りで暴れ回った1980年代 | エンタープライズ | マイナビニュース
投資分野は非常に多岐にわたり、業界を選ばないことがよくわかります。
投資基準はあくまで「優良資産や市場での影響力を持つにも関わらず、株価が低迷している」企業であり、こうした「企業本来の価値と株価が乖離している」ケースを目ざとく発見し、すかさず資金を投入する。
【レポート】MS-Yahoo!買収合戦に登場した”カール・アイカーン”とは何者なのか? (2) 名門企業の敵対的買収と乗っ取りで暴れ回った1980年代 | エンタープライズ | マイナビニュース
まさに、今回のAPPLEに該当するということでしょうか。
そして企業の経営に食い込むチャンスをうかがい、隙あらば乗っ取りを完了させる。逆にチャンスがないと判断すれば、好条件での株式売却を狙う。
MS-Yahoo!買収合戦に登場した”カール・アイカーン”とは何者なのか? (2) 名門企業の敵対的買収と乗っ取りで暴れ回った1980年代 | マイナビニュース
当然ですが、株を取得するだけでは彼の儲けになりません。安く株を買って、様々な企業価値向上策を提案・実行し、その企業の価値を高めて高く売るということをひたすらやり続けているのです。
物言う投資家(activist investor)
アイカーン氏、アップル株式を大量取得 – クックCEOに自社株買い戻しの加速を要求 – WirelessWire News(ワイヤレスワイヤーニュース)
株主総会で独自の議案を提出したり、役員などを送り込んだりして上場企業の経営に自らの考えを表明して積極的に関わる投資家。
彼が保有する企業に対して様々な企業価値向上策を提案し続けていることから、こう呼ばれています。
ブルームバーグの推定によると、アイカーン氏の個人資産は186億ドルで、世界長者番付では38位となっている。
アイカーン氏の抜け目なさは健在―バフェット氏を上回る運用実績 – WSJ.com
現在、パソコン大手に対して敵対的買収案を提示している
2013年2月5日、デルの創業者のマイケル・デルCEOと米投資ファンドのシルバーレイク・パートナーズがデルの全株式を共同買収し、非公開会社にすると発表。つまり、CEOが投資ファンドと組んでMBO(Management Buy-out:経営陣による自社株式の買収)を企てています。
このMBOに反対し、敵対的買収案を提示しているのが、カール・アイカーン氏です。買収案変更や訴訟等、あの手この手を駆使します。
MBOに対する別の提案を検討するために設定された45日の期限を迎えた3月22日、アイカーン氏と、ブラックストーンがそれぞれ対抗案をデルの取締役会に提出。デルCEO側が提案した買収価格(1株あたり13.65ドル)を上回る14ドル以上の買収価格を提示。
米デル、3者で買収合戦へ 創業者MBOに対抗2案:日本経済新聞
ブラックストーンという有名な投資ファンドも、アイカーン氏とは別にデルに対して買収提案を実施しています。
アイカーン氏と投資ファンドのサウスイースタン・アセットマネジメントは上場維持を前提とした新たな対抗案を提示。その内容は、1株15ドルで約58%まで買い取るというもの。
米デル買収合戦混迷 MBO対抗株主、上場維持へ新提案:日本経済新聞
その後、デルの大株主であるサウスイースタン・アセットマネジメントと共同で提案を実施。この段階で、ブラックストーンは脱落。
アイカーン氏はデラウェア州の裁判所に対し、買収案を発表した2月5日以降に取得した株式についてデル氏と関係者が投票権を行使すること、同社による投票要件の変更等について、いずれも差し止めるよう要請。
アイカーン氏、デルを提訴 「株式非公開化を強行」と主張 – SankeiBiz(サンケイビズ)
MBOの実施には株主総会の決議が必要ですが、その株主総会の投票権、投票要件について訴訟を起こしており、現在も継続中です。