そもそも「放送禁止」とはなんなのか?
<放送禁止になる理由>
それぞれの曲が問題にされた点は、いくつかの理由に分類することができます。
(1)性的な問題(セックスや性器などを連想させる曲名、歌詞)
(2)差別的な問題(貧困、部落、障害者、人種、宗教、職業、性などについいての差別)
(3)政治的な問題(反体制的な歌詞、曲名、他国への政治的干渉、社会的秩序の混乱を招く内容など)
「ヨイトマケの唄」 美輪明宏(丸山明宏)
ヨイトマケの唄(ヨイトマケのうた)は、美輪明宏(当時・丸山明宏)が自ら作詞作曲した1966年のヒット曲。
「イムジン河」 ザ・フォーク・クルセダーズ
現在でも放送の自粛が完全に終わったとは言えない状況である。
「イムジン河」(いむじんがわ、原題: 臨津江〈朝: 림진강、あるいは 임진강〉)は、朝鮮民主主義人民共和国(以下「北朝鮮」)の楽曲。作曲は高宗漢 (고종한)、作詞は朴世永 (박세영)。1957年7月発表。
「機動隊ブルース」 当時の若者たち
『機動隊ブルース』の歌詞の一部
70年を前にして こんな歌ばっかり唄っていると きっと来年も唄ってるだろう
私服にパクられ ブタ箱ブルースを
「ネリカンブルース」 藤圭子
藤圭子のカバーが有名だが、もともとは作者不詳の楽曲で原作は、昭和12年(1937年)頃の「可愛いスーちゃん」という第二次大戦中の「反戦歌」。1960年頃から「ネリカンブルース」として様々な歌手がレコーディングしている。また1959年には法務省から製作、販売中止の要請も受けている。
「ネリカン」=「練馬少年鑑別所」の略称。
レコーディングされている比較的ソフトな歌詞とは別に、「これが元歌」という様々な歌詞が存在する。
鑑別所の哀愁を歌った内容。
「ペニーレインでバーボン」 吉田拓郎
1986年にCD化。1990年にはCD選書で再発売されたが、1曲目に収録されている「ペニーレインでバーボン」に「つんぼ桟敷」という差別用語とも受け取れる言葉が含まれていることから、いずれも生産が中止された。2009年10月7日に完全生産限定で発売されたCD-BOX『Takuro Premium 1971 – 1975』に収納された紙ジャケット盤には「ペニーレインで〜」は収録されていない。
「たべちゃうぞ」 ガチャピン
作曲は吉田拓郎。作詞は北村恒子/岡本おさみ。歌詞→http://www.utamap.com/viewkasi.php?surl=F03503
「愛の床屋」 唐十郎
1970年6月に発売されたシングル盤「さすらいの唄」のB面曲が「愛の床屋」。歌詞に対して全日本床屋組合よりクレームがつき、発売禁止、放送禁止になったと言われている。
歌詞→http://teaforone.blog4.fc2.com/blog-entry-805.html
ジョニー・デップ主演で映画化もされた「スウィーニー・トッド」的世界観。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%88%E3%83%83%E3%83%89
「I LOVE YOUはひとりごと」 原由子 ニューハーフベテイー
表題曲は、渋谷円山町を舞台にした楽曲。しかし、歌詞の一部が猥褻として、放送禁止となってしまう。桑田佳祐はそれに激怒し、ビクタービル屋上にて抗議のゲリラライブを行うが、警察が出動するなどの騒ぎとなる。元々は大阪の大物オカマママ「ベティ」に提供された楽曲。
「すべての歌に懺悔しな!!」 桑田佳祐
放送禁止ではないが、1994年のツアーを最後にコンサートで演奏をする事は一切なく、ラジオ番組でオンエアされる事もなく、話題に挙げる事もなくなっている。
c/wに収録された「すべての歌に懺悔しな!!」の歌詞をめぐり、当時マスコミを巻き込んだ大きな論争となった。
「娼婦和子」 やしきたかじん
娼婦和子(しょうふかずこ)はやしきたかじんのデビューシングル。
「波止場だよ、お父つぁん」 美空ひばり
1番の歌詞の「年はとっても 、盲でも」..が差別用語にあたり、放送禁止歌謡として放送自粛になった。
「自動車ショー歌」 小林旭
最初にリリースされたバージョンは、歌詞に存在した「ここらで一発シトロエン」のフレーズが、1959年に日本民間放送連盟により定められた要注意歌謡曲指定制度基準に抵触。
オリジナル歌詞の1番に存在した「ここらで一発シトロエン」のフレーズが、1959年に日本民間放送連盟により定められた要注意歌謡曲指定制度基準に抵触し、放送禁止処分を受けたため、程なく「ここらで止めてもいいコロナ」に変更して吹き込み直し、再発売されている。NHKでも放送禁止処分を受け、放送される機会は永らく無かった
「網走番外地」 高倉健
「刑務所を美化している」という理由から放送禁止指定を受けていたが、映画公開同年(1965年)にテイチクがレコード制作基準倫理委員会(レコ倫)を通さず発売して業界内で問題視された。
「シビレ節」 ハナ肇とクレージーキャッツ(植木等)
「シビレ節」の3番の歌詞の一部に問題があり放送禁止(局によっては要注意曲)になった。長らくベスト盤等には問題箇所を編集したものを収録されてきたが、現在発売されているベスト盤ではオリジナル音源が収録されている。
中気=中風 脳血管障害の後遺症
「手紙」 岡林信康
部落差別をテーマにした「手紙」「チューリップのアップリケ」は、放送禁止歌の代表例といわれる(実際のところ、放送禁止になっている歌というものは存在しない。
抗議などを恐れての自主規制・自粛である)。
“幻のフォークシンガー”山平和彦
1970年URCレコードから、山平和彦とザ・シャーマン名義でシングルをリリース。
1972年アルバム『放送禁止歌』(ベルウッド)でアルバムデビュー。
タイトル曲の放送禁止歌が文字通り放送禁止になり、収録曲の入れ替えなどで物議をかもす。
「ラブ・ミー・テンダー」 RC.サクセション 忌野清志郎
所属レコード会社の東芝EMI(現・EMIミュージック・ジャパン)から1988年8月6日(広島平和記念日)に発売される予定だった。しかし、「ラヴ・ミー・テンダー」と「サマータイム・ブルース」で反核・反原発が歌われており、特に後者は露骨な原発批判の反原発ソングのため、自身が日本の原子炉サプライヤーでもある親会社の東芝からの圧力がかかったと言われており[1]、先行シングル「ラヴ・ミー・テンダー」(6月25日発売予定)ともども、「素晴らしすぎて発売できません」という新聞広告(1988年6月22日付全国紙)と共に発売中止となる
「原発ジプシー」 加藤登紀子
原発で作業する下請け労働者についての歌。発売当時、やはり差別用語が使われていた理由で放送禁止歌扱いされ。
「チェルノブイリ」 ザ・ブルーハーツ
ブルーハーツが所属していたレコード会社(メルダック)の親会社が、原子力発電の事業を展開している三菱電機であったために今作に収録されている「チェルノブイリ」の発売許可がおりず、所属事務所の自主レーベルから発売されることになった。
「終らない歌」 ザ・ブルーハーツ
歌詞の一部に差別用語の「キチガイ」という表現があるため、該当部分は歌詞カードに記載されておらず、ボーカルもギター等の音で消されている。
最後からさかのぼって五行目の「終わらない歌を歌おう ・・・・・された日々」の「・・・・」が該当箇所と思われます。
「S・O・S」 ピンク・レディー
いかに効果音といえども、SOSを放送することは、「遭難の事実のない遭難信号の発信」となることから、放送できなかった
「謝肉祭」 山口百恵
1990年代後半にサビのジプシーが差別用語とされた為に、以降この曲がベストアルバム等から外されるようになり、ファイナルコンサートのDVD『伝説から神話へ -BUDOKAN…AT LAST-』が発売された際もカットされた。
一般にはヨーロッパで生活している移動型民族を指す民族名。転じて、様々な地域や団体を渡り歩く者を比喩する言葉ともなっている。近年の日本においては、「ジプシー」は差別用語、放送禁止用語と見做され、「ロマ」と言い換えられる傾向にある。
「プレイバックpart2」 山口百恵
NHKの音楽番組(『レッツゴーヤング』など)に出演した際は歌詞中の「ポルシェ」の部分が宣伝に当たるという理由から「クルマ」に置き換えて歌っていた。しかし、自身初の紅組トリで出場した『第29回NHK紅白歌合戦』での歌唱をきっかけに、以後はNHKでも「ポルシェ」と歌っている。
「悲惨な戦い」 なぎら健壱
当時、この歌の中に出てくる若秩父、引退してからの年寄、常盤山親方あたりからクレームがついた・・・・・という説も。
「悲惨な戦い」は大相撲の架空の取組で起きたハプニングと、それが引き起こしたパニックをネタにしたコミックソング。オリコン38位を記録するが、相撲協会を気遣い自主規制される。放送禁止になったといわれるが、放送禁止という言葉は俗語である。しかし90年代には、日本テレビでライブ放送された。
「府中捕物控」 アルフィー
三億円事件をパロディし、ALFIE(現・THE ALFEE)の歌唱により1975年12月10日(三億円事件の公訴時効日)に発売が予定されていたが、発売予定の前日に、「社の良識に合わない」と突然発売中止に。
1974年8月25日にシングル「夏しぐれ」でレコード・デビューしたアルフィー(THE ALFEE)の40周年を記念して、ビクター時代の全レコーディング音源を収録したCD『青春の記憶+2』が12月17日にリリースされる。この中に、あの幻の未発売シングル「府中捕物控」が初収録されることがわかった。
「金太の大冒険」 つぼイノリオ
途中にぎなた読みによる修辞技法が織り込まれており、日本語において口に出すことをはばかられがちな「金玉」を明確に発音することが特徴。
「おそうじオバチャン」 憂歌団
「おそうじオバチャン」は、彼らの代表曲として知られているが、「掃除婦に対して差別的な歌である」との理由により、放送禁止処分を受けた。[2]
「時には娼婦のように」 黒沢年男
性的な歌詞できわどい内容であるが、男女間の感情をうまく表現した歌として60万枚のヒット曲となった。ただそのきわどい内容ゆえに、後に日本民間放送連盟における要注意歌謡曲指定制度にて「時間帯・視聴対象により要配慮」という扱いとされた。
「うぐいすだにミュージックホール」 笑福亭鶴光
歌詞が猥雑なため(ストリップの歌)。
2013年2月22日のニッポン放送「オールナイトニッポン45周年」では、記念番組だからか、放送されていました。
「後から前から」 畑中葉子
歌詞の内容からしてゴールデンタイムのテレビ番組には不適切と見られた
「ブンチャカ節」 北島三郎
この曲は渋谷などの繁華街で流しが歌っていた春歌(猥歌)の歌詞を変えて売り出したもので、発売から1週間で放送禁止となった[2](歌詞の中にある合いの手がベッドが軋む音を連想させ卑猥だからという俗説もある)。