死亡率が高い、人食いバクテリア「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」まとめ

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劇症型溶血性レンサ球菌感染症はA群溶血性レンサ球菌等が原因のショック症状を伴った死亡率の高い感染症の事だそうです。症状や予防法等をまとめました。

今年は9月上旬までに176人に達し、昨年の同時期より23人多い。60歳以上の男女と30歳代の女性の発症が多いが、増加の原因は分かっていない。

○劇症型溶血性レンサ球菌感染症とは

劇症型溶血性レンサ球菌感染症はA群溶血性レンサ球菌等が原因のショック症状を伴った感染症で、突発的に発症し、急速に多臓器不全をおこす疾患です。
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A 群レンサ球菌(Streptococcus pyogenes)は,古くから咽頭炎,扁頭炎,猩紅熱,続発症としてリウマチ熱や急性糸球体腎炎などを引き起こすことで知られている.

菌自体はありふれているが、まれに重症化。38度以上の発熱や傷口の痛みが起き、さらにショック症状や 肝不全、腎不全を発症する。筋膜や脂肪の組織が壊死して、手や足の切除が必要になることもあり、「人食いバクテリア」とも呼ばれる。3~4割が死亡する。
人食いバクテリアの劇症型溶血性レンサ球菌感染症が増加 原因不明…

感染経路は不明な場合が多く、感染から発症までの潜伏期間も明確ではありません。
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劇症型溶血性レンサ球菌感染症は子供から大人まで広範囲の年齢層が罹患する。
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60歳以上の男女と30歳代の女性の 発症が多いが、増加の原因は分かっていない。
人食いバクテリアの劇症型溶血性レンサ球菌感染症が増加 原因不明…

今年は9月上旬までに176人に達し、昨年の同時期より23人多い。

前年の1・6倍に増えたことが、国立感染症研究所のまとめで分かった。
人食いバクテリアの劇症型溶血性レンサ球菌感染症が増加 原因不明…

A群溶血性レンサ球菌に感染した人の中で劇症型を発症する人は限られています。感染した人のほとんどは咽頭感染、皮膚感染のみで、全く症状の出ない人もいます。健康な人でも劇症を発症することがありますが、ガン、糖尿病、慢性心疾患、慢性呼吸器疾患のような基礎疾患を持つ人や、ステロイドを服用している人などは高い発症リスクがあります。
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近年、A群だけでなくB群、C群およびG群の溶血性レンサ球菌も劇症型溶血性レンサ球菌感染症の原因菌として報告されています。

○劇症型の初期症状

発熱、突然発症する激痛、めまい、インフルエンザ様の症状、錯乱状態、身体の広範囲の紅斑などです。
劇症型溶血性レンサ球菌感染症

○A群溶血性レンサ球菌感染症の予防には

うがい・手洗いやマスクの着用等が有効です。咽頭痛がある場合は早めに医療機関等で受診し、溶血性レンサ球菌の感染を確認する検査を受けましょう。もし、感染が確認された場合には、抗菌薬投与後24時間はなるべく自宅で療養しましょう。
劇症型溶血性レンサ球菌感染症

今年はさらに増加傾向を示している。2日以内に死亡する例も多く、同研究所は、傷口の消毒などによる予防や早期治療を呼びかけている。
人食いバクテリアの劇症型溶血性レンサ球菌感染症が増加 原因不明…

体力が落ちると感染が起こり、多くは急性咽頭炎や急性扁桃炎になります。
溶血性レンサ球菌感染症の(特にA群溶血性レンサ球菌咽頭炎)の対…

○過去の症例

症例1:患者は33才男性で、基礎疾患にダウン症候群および糖尿病性腎症による慢性腎不全があり、週3回の通院透析を受けていました。2005年12月24日、透析中に発熱(39.8℃)し、帰宅後の22時頃に意識もうろう状態になり、緊急入院となりました。入院時の血圧は92mmHg(触診)、チアノーゼ(+)で、外傷等の皮膚病変は見られませんでした。12月25日の朝には更に血圧低下、ショック状態となり、意識障害が悪化して治療されましたが、症状に改善が見られませんでした。出血傾向が出現したため播種性血管内凝固症候群(DIC)も併発したと考えられ、ショック状態が改善されず12月27日に死亡しました。12月25日に行っ
World Focus(感染症等情報)

症例2:患者は32才女性で、妊婦でした。2005年12月25日から2006年1月10日まで切迫早産のため入院していましたが、妊娠37週4日目の1月19日に発熱および陣痛発来で再入院となりました。入院時体温39.1℃、血圧121/76mmHg、血小板23万/μlで、輸液および解熱剤を投与して分娩経過を観察していたところ、午後3時頃に胎児の心拍が停止し子宮内胎児死亡が確認されました。患者は出血傾向があり常位胎盤早期剥離が疑われたため、緊急手術により子宮全摘が行われました。術後、集中治療が行われましたが、DICを引き起こし1月20日に患者も死亡しました。1月19日に行った血液の細菌検査でA群溶血性レンサ球菌が検出されました。検出
World Focus(感染症等情報)

症例3:患者は45才女性で関節リウマチにより通院していました。2006年1月31日に高熱 (39.9℃)により近医に受診していましたが、2月2日に右下腿に皮下出血が認められ全身の関節痛が増強したため転院となりました。入院時体温39.2℃、血圧94/76mmHg、白血球数27,100/μl、CRP48.8g/dl、CPK28,731U/Lで、右下腿に蜂窩織炎と考えられる圧痛を伴う高度発赤腫脹が認められました。2月3日から乏尿となり急性腎不全に陥り、肝障害も認められ多臓器不全の状態となりました。2月5日には紫斑および血小板減少が認められDICが疑われました。2月5日に採取された膿からA群溶血性レンサ球菌が検出されました。検出された菌のT型はTB3264型、M蛋白遺伝子型
World Focus(感染症等情報)

○関連リンク

https://matome.naver.jp/odai/2134801085161574901
2012年09月21日