2018年12月:改正水道法では『コンセッション方式』を取り入れる
コンセッション方式(Concession)とは、
ある特定の地理的範囲や事業範囲において、
事業者が免許や契約によって独占的な
営業権を与えられたうえで行われる事業の方式を指す。
コンセッション方式 – Wikipedia
大阪市コンセッション方式を導入する「15年で400億円コスト削減」
吉村洋文(大阪市長)@hiroyoshimura
★今回の法改正、水道民営化⇒誤 コンセッション方式⇒正
国民のライフライン水道事業を救うべく、官と民が連携『コンセッション』をするため
水道法は改正されたのだ。いわば『餅は餅屋』の精神。
『民営化』と『コンセッション方式』は違う。では『民営化』とは、どういうことだろう?
民営化 みんえいか
国および公企業の事業を民間経営に移管すること。財政赤字の圧縮や累積債務の解消,事業効率の向上,サービス改善,民業圧迫の解消など,さまざまな目的のもとで民営化が行われている。
民営化(みんえいか)とは – コトバンク
過去の民営化を振り返ってみよう。
●1985年(昭和60年)に
旧大蔵省の外郭団体の特殊法人である公共企業体から、
たばこの独占製造権と塩の専売権を継承させて
・日本たばこ産業株式会社 (JT) が設立された。
●1987年4月 国鉄民営化(JRグループ誕生)
日本国有鉄道から、段階的に地域ごとの運営へ移管され、それぞれ独立した。
・北海道旅客鉄道株式会社(JR北海道)
・東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)
・東海旅客鉄道株式会社(JR東海)
・西日本旅客鉄道株式会社(JR西日本)
・四国旅客鉄道株式会社(JR四国)
・九州旅客鉄道株式会社(JR九州)
・日本貨物鉄道株式会社(JR貨物) 他グループ会社
●2007年10月 郵政民営化(日本郵政グループ)の誕生
郵便局として一括して運営していた事業を
・日本郵便株式会社
・株式会社ゆうちょ銀行
・株式会社かんぽ生命保険 の3社に分け移管した。
JT、JR、日本郵政グループと聞けばお分かりの通り、
現在 独立した企業として認識されている。 これが『民営化』である。
★水道事業は新しい会社を立ち上げ『民営化』するわけではない。
各自治体の水道事業は、待ったなしの問題山積である
急務と言われる水道事業が、どんな問題を抱えているかというと・・・
問題①日本の総人口が減少
人口減少により使用料が減少することで水道事業は採算割れし、立ち行かなくなる。

https://yamba-net.org/18520/
日本の人口は08年の1億2800万人をピークに減少し始めている。国立社会保障・人口問題研究所の17年推計によれば、63年には総人口が9000万人を、2100年には6000万人を下回ると予測されている。
今後、人口減が進めばさら水需要の減少は加速していくことになる。水需要の減少は料金収入の減少をもたらし、今後多くの事業体が経営危機に直面することが予想される。
問題②水道菅の老朽化に更新が追い付かない
地方自治体が埋設した水道管の老朽化が進み、破裂、漏水などの事故は年間1,000件を超す。
耐用年数を過ぎた水道管を更新し、良質の水を提供し続けるには、多額の予算が必要で、人口減少時代を迎えた自治体にとって予算確保は難題だ。
水道施設が老朽化、日本の「安く安全な水」の時代は終わるのか |ビジネス+IT
問題③自然災害の多発で水道の関連施設が損傷
平成28年熊本地震、鳥取県中部地震、台風10号(北海道・岩手)と立て続けに甚大な被害。
平成29年の九州北部豪雨、30年の北海道東部地震、7月豪雨(中国地方)など記憶に新しい災害も多く発生しており、それにともない水道設備に被害が出ており、
地方自治体には修繕に伴い、金銭的な負担を強いることになっている。
問題④(水道事業に関わる)自治体職員の減少
平成28年:45441名 にまで減少。約4割減。
給水人口の少ない自治体ほど、職員数が少ないことがわかる。
水道は、市民生活や産業活動等に欠くことのできない重要なインフラ事業です。
一方で、水道施設の老朽化の進行及び人口減少による料金収入の減少や職員数の減少など、
水道分野を取り巻く環境が年々厳しさを増す中で、これらの課題に対して、事業経営の効率化や広域化の推進など 地域の実情に応じた形態により、事業の運営基盤を強化することが不可欠となっております。
平成30年度 水道分野における官民連携推進協議会
水道事業を取り巻く問題が分かったところで、水道法改正の内容をよく確認してみよう
「水道法の一部を改正する法律案」は以下5つの概要
1.関係者の責務の明確化
(1)国、都道府県及び市町村は水道の基盤の強化に関する施策を策定し、推進又は実施するよう努めなければならないこととする。
(2)都道府県は水道事業者等(水道事業者又は水道用水供給事業者をいう。以下同じ。)の間の広域的な連携を推進するよう努めなければならないことと
する。
(3)水道事業者等はその事業の基盤の強化に努めなければならないこととする。
水道法の一部を改正する法律案の概要
2.広域連携の推進
(1)国は広域連携の推進を含む水道の基盤を強化するための基本方針を定めることとする。
(2)都道府県は基本方針に基づき、関係市町村及び水道事業者等の同意を得て、水道基盤強化計画を定めることができることとする。
(3)都道府県は、広域連携を推進するため、関係市町村及び水道事業者等を構成員とする協議会を設けることができることとする。
水道法の一部を改正する法律案の概要
3.適切な資産管理の推進
(1)水道事業者等は、水道施設を良好な状態に保つように、維持及び修繕をしなければならないこととする。
(2)水道事業者等は、水道施設を適切に管理するための水道施設台帳を作成し、保管しなければならないこととする。
(3)水道事業者等は、長期的な観点から、水道施設の計画的な更新に努めなければならないこととする。
(4)水道事業者等は、水道施設の更新に関する費用を含むその事業に係る収支の見通しを作成し、公表するよう努めなければならないこととする。
水道法の一部を改正する法律案の概要
4.官民連携の推進
地方公共団体が、水道事業者等としての位置付けを維持しつつ、厚生労働大臣等の許可を受けて、水道施設に関する公共施設等運営権※を民間事
業者に設定できる仕組みを導入する。
水道法の一部を改正する法律案の概要
5.指定給水装置工事事業者制度の改善
資質の保持や実体との乖離の防止を図るため、指定給水装置工事事業者の指定※に更新制(5年)を導入する
水道法の一部を改正する法律案の概要
これらの5つを中心に進めることで、水道事業の基盤強化をし、
来るべく人口減少への対応ができる枠組み作りをしようとしているのである。
★しつこいようだが、この中に『民営化』という言葉もなければ、『民営化』を指す文言もない。
メディアは、誤報を拡散するのを止めてほしい

https://news.nifty.com/article/item/neta/12266-142451/
テレビ報道でも、安易に『民営化』とのテロップ。
また、正確な情報を伝えるべき新聞のタイトルを見てみると、
残念なことにこちらも『民営化』の文字が躍っている。
朝日新聞【水道の民営化、失敗なら住民にツケ安全や値段大丈夫?】
共同通信【水道「民営化」法が衆院で成立】
神戸新聞【水道事業の民営化、神戸市は「採用しない」久元市長が表明】











