神技 【永世七冠】
将棋で数々の記録を打ち立てた羽生善治九段(47才)は、12月5日に行われた竜王戦・第5局で、渡辺明九段・前竜王に勝利し、竜王タイトルを奪還。
これまで、誰も成し遂げたことがない【永世七冠】という偉業を達成しました。
羽生さんがこれまでに獲得したタイトルは合わせて計98(期)、このうち、6つのタイトルでは、同じタイトルを一定の回数を獲得したとして『永世』や『名誉』の称号が与えられました。
いわゆる殿堂入りのようなものです。
『名誉王座』『永世名人』『永世王位』『永世棋王』『永世王将』『永世棋聖』の6つ獲得していました。
そして、先週7つ目の『竜王』のタイトルを獲得し、『永世竜王』に。誰も成し遂げたことがない【永世七冠】を果たしたのです。
6つ+『永世竜王』=【永世七冠】
※『王座』だけは、永世ではなく、名誉がつく。
将棋界の絶対王者
羽生善治は小学校低学年で、将棋に熱中するようになりました。小学6年のときに、全国の小学生が競う将棋大会で優勝。
「攻めている時は、気持ちいいけど、まずくなってくると、いい気持ちじゃないです。」
とインタビューに答えていました。
史上3人目の中学生棋士としてプロ入りし、当時の最年少記録となる19才2ヶ月でのタイトルを獲得。
25才で当時の七大タイトル全てを独占します。史上初の七冠を達成しました。
「普段の生活はおとなしいが、将棋のときは激しいんですよ(笑)。勝負が決まる直前になってくると、冷静になる自分いなくなります(笑)」
その後、絶対王者として君臨してきた羽生さんは、若い棋士たちに大きな影響を与えてきました。
中村太地七段(29歳)
小学生のときに、羽生先生に憧れ、同じ将棋クラブに入り腕を磨きました。同じく小学生のときに、「羽生善治・七冠達成」を目撃しまして、羽生先生は絶対的ヒーローで憧れでしたね。
通っていた将棋クラブで指導対局をしてもらい、羽生先生に負かされて教わった将棋の手筋は今でも記憶に残っています。
小学6年のときに棋士を目指しました。
プロになり、羽生先生と対局しているときに学んだことは、挑戦し続ける姿勢です。
羽生善治の冬の時期
一方で羽生さんは、去年から今年にかけて中村太地さんをはじめ、20代の棋士に『名人』『王位』『王座』のタイトルを次々と奪われました。
10月には保持するタイトルが、13年ぶりに1つだけに。非公式戦では藤井聡太さんにも敗れました。
こうした中で迎えた今回の竜王戦・第5局、『永世七冠』をかけた3度目の挑戦です。相手は、これまでに2度敗れた渡辺明九段でした。
終盤、羽生さんの手が振るえているように見えます。将棋界では、羽生さんの手が振るえると、相手の勝ちはないと言われていて、かつて羽生さんもこう明かしていました。
羽生さんの手が振るえた時、相手の勝ちはない
つまり、何かこう集中していた状態から、勝負がハッキリと見えて我に返って手が振るえることもあります。
3度目のチャンス
10代・20代と違って次のチャンスがあるか、出られるかどうかは何の保証もないわけですので、現在出来る限りのことをして、挑もうという気持ちでいました。
もしかしたら、これが最後のチャンスかもしれないという気持ちで臨んでいました。
緊張感はあったが、将棋そのものを楽しんで、自分らしい将棋を指せるように心がけていました。
妻 理恵さんからのメッセージ
永世七冠を達成した主人にかけてあげたい言葉は、とにかく「厳しい真剣勝負を長年続けてきてくれて、ありがとうございます。」と「お疲れ様でした。」です。
仕事の話は家庭でしない。それが結婚時の約束でしたので、家庭でできることは、健康面のサポートと関西人らしく笑いの絶えない雰囲気作りぐらいです。
ここまで支えて下さいました皆々様には感謝と心から御礼を申し上げます。
羽生理恵
『獲得タイトル通算100期』に王手
過去に、こういう実績があったとしても、ここで勝てたと言っても「これから先に、盤上の上で意味があるか?」と言われたら、あまり意味がないです。
常に最先端のところを探究していくという気持ちでいます。
愛好家たちの声と次の目標
「飽くなき探求心」で、若手棋士の手筋を、とにかく研究する姿勢がある。
好奇心旺盛な将棋をさしている。
打っているときに楽しんでいるような将棋をする。
それが、羽生善治の強さではないかと愛好家たちが口々に話していたようです。
次は『獲得タイトル通算100期』に王手をかけています。その新たな記録もかかっているので注目し、応援していきたいです。





