再建築不可物件、買取評点を知り売却交渉で勝つ方法

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再建築不可物件とは、建築基準法の道路義務を果たしていない不適合接道、未接道の宅地に建つ住宅を意味します。既存不適格物件、敷延(旗竿地)、囲繞地に囲まれた袋地、等とも呼ばれます。

再建築不可

再建築不可

さいけんちくふか

という言葉が示すとおり、「再建築・建替えが不可能」という制約は、建物を建てる土地として最低限の要件を満たしていません。

使い捨て、建てっきり
「一度っきりしか建築できない」という意味で、乱暴に言えば「使い捨て傘」などの100均商品に近い財産価値しか査定されない土地といえます。

「使い捨て=disposable」という見方をすると、現代の大都会の再建築不可の土地は、割高すぎる、という評価ができます。

23区や横浜・川崎の物件

【使い捨て傘も100円だし、使い捨ての再建築不可物件も市場相場の2~3割の価格でいいだろ!?】

と思うのが人情でしょう。でも、そうはいかないんです。

再建築不可なのに
というのは、東京23区や横浜市・川崎市など経済成長の著しい一大ビジネスエリアでは、再建築不可でも普通の物件と価格が変わらないからです。

23区や横浜・川崎では、東京オリンピックに向け、一般的な宅地は買い漁られ、再建築不可でも瑕疵物件でもいいや!という買い手が列を成しています。

神奈川県横浜市役所
神奈川県横浜市中区港町1-1
個人の不動産投資家の参戦
個人で不動産投資をする人達も、

「再建築不可=高利回り物件」と見定めて、

かつ

23区や横浜・川崎の将来性を高く評価し、

これら成長エリアのうち、少しでも仕入れの安い、不適合接道や未接道敷地に建つ、老朽アパートや中古住宅を買取っています。

利回り配当と再建築不可物件

個人投資家の方も含め、23区・横浜・川崎の再建築不可物件を購入する人たちは、利回り重視です。

不動産投資というと、安く買って倍以上の価格で売って儲ける、というイメージが強いでしょう。

しかし、再建築不可物件は、「売却が困難」な物件なので、「売却益」を目的とした不動産投資にはなりません。

再建築不可=売却困難

利回り・配当が目的の物件
あくまで、「数%の利回り配当的な定期収入」つまり「賃料収入」が目的です。

売却差益を得るのでないから、2割での仕入れが安ければ充分に儲かるんです。

逆に転売利益が目的なら仕入れは半値以下でないと成り立ちません。

だから、市販の再建築不可物件は市場価格の7~8割位の値段。つまり、2~3割しか値引きがされていないんです。

でも、他人に貸家して賃料収益を利回りと考えるなら、物件仕入れが2~3割安いと言うのは手堅い投資案件になるわけです。

東京・神奈川の都心部にある再建築不可物件の概要は以上。

以下、2項道路、不適合接道などで敷地内が建替え不可能になっている物件の査定価値を上げるための考察を行います。

住宅密集地と建築基準法

住宅密集地と法律のすき間
上記までのとおり、再建築不可物件は大都会の住宅密集地のハザマに産まれた法のすき間をついたニッチな土地ですから、不動産売買もしくは仲介における価格査定の評価方針は、いきおい建築基準法の道路付けに関する法律によって決定されます。

セットバック

建物の建つ敷地に接面する道路幅が4mに満たない場合は、既存不適格状態であり新たに建替えをすることができません。

これを解消するためには、道路幅を広げることです。とはいえ、マイホームを建替えする条件を整えるために道幅を広げるのですから、自分が「リスク」を背負わなければなりません。

どういう風に、リスクを負担するかというと、道路に接する自分の敷地を、その道路の中心から測って、2メートルの距離まで道路として提供するのです。

これは、セットバックという方法です。自分が固定資産税を払って、庭として芝生を植えたり、垣根を巡らして使用している土地部分を市町村である行政に「あげちゃう」ような感じです。

詳しくは、wikiの「2項道路」を参照ください。

建築基準法42条2項、みなし道路に関する項目についての最高裁判例を紹介した記事。

再建築不可物件の査定

再建築不可能な不動産を売却する場合、上記のセットバックを始めとした行政に対する法律トラブル解決を購入者が負担することは念頭に置きましょう。

多くは専門の買取業者さんに査定を依頼することになります。基本は、思った以上の買い叩かれ価格を提示されることも想定に。

ところで、【これから再建築不可物件を買いたい立場の人】には、参考になる記事がありました。(10年前の古い記事なので、あくまで「参考」まで。現実的ではないかも)

この、教えてgooの10年以上前の記事では、住宅密集地で再建築不可物件の集まる狭隘道路のエリアに住む質問者さんが、法律の抜け穴に疑問を呈しています。

周辺の既存不適格建物が、道路に面した塀だけ残して、再建築しまくっていて、

「なんで???建替えダメなはずなのに???違法行為が許されていいの???」(みたいな感じ)

それに、解答者さんが、「本当はセットバックが必要だけど、脱法的に『塀』だけ残せば建て替えじゃなくリフォームで通じるんですよ」みたいに回答してます。

10年以上前は、このタイプのセットバック逃れの建替えが横行していて、それに疑問を感じる人が多かったんです。

同じく、10年以上前の日経新聞系・NIKKEI住宅サーチには、こんなこと(↓)が書いてありました。

「建て替えで塀を壊すと、本当にセットバックしなければならないから残しておいた」
「本当は新しい塀にしたいけど、塗り替えるだけでガマンするしかないと工務店に言われた」
「敷地が減るのは困るし、これはこれでいい方法だと思っている。」

確かに古い家を取り壊すとき、どの家も塀だけはそのままに残してありました。「最後に外構工事として塀を取り壊すのだな」と勝手に納得していた自分が、とんだ世間知らずだと思い知った次第です。
二項道路は永久に『4メートル道路』にならない? – NIKKEI 住宅サーチ

塀だけ残して建替えし、「うちは再建築なんてしてない」、と言い張るという・・・・。

↑ これは、あっくまで、【これから再建築不可物件を買いたい立場の人】のための引用です。話しが飛んですみません。

なんで、こんな記事を引用したかというと、これは「買いたい人」には、お得な話だからなのです。

こんな脱法ノウハウの記事、買いたい人になんの得が?

と思われるでしょう。

横浜、川崎で流行った脱法建物
上記「教えてgoo」などの記事は、地域が書いてませんが、東京23区や横浜市・川崎市、そして大阪市内で流行した脱法行為です。

でもって、これらの家は再建築不可物件に加えて正規の新築じゃないから、売却する時の価格が相当に買い叩かれます。

何がいいたいかというと、これは横浜や川崎の一等地に売却困難で悩む一戸建て住宅所有者がいます、ってことです。

「横浜・川崎の物件は既存不適格建物でもそう安くはない」というのは何回も言っていることです。

でも、さほど安くないにしろ、築10数年程度の物件が買えるとしたら、それは「建替え不要であと20年以上は投資対象に使える」ってことになります。

買う側にとって、嬉しいお得な話し、でした。

そろそろ、中古住宅買取の査定ポイントを抑えて、売却交渉を有利に進めるための話に戻ります。

https://matome.naver.jp/odai/2143097968442203301
2015年05月24日