子ども相手に本気の”ジャポニカ学習帳”、10億冊も売れるロングセラーの秘密

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学習帳での後発メーカーながら、シェア1位になったジャポニカ学習帳。表紙には珍しい花や昆虫の写真が特徴で、そして中には植物や動物、自然現象に関する百科ページがあり、授業中に読みふけってしまった人も多いのでは?

▼今年で発売44年を迎えた「ジャポニカ学習帳」

ジャポニカ学習帳は、1970年の発売以来、学習ノートシーンをぶっちぎりで牽引してきたショウワノートレーベルの代表作
学習するのに最適なノートと言えば | ガジェットオジサン

累計販売数はなんと10億冊!!「学習帳」とは児童向けの練習帳こと。この分野で「ジャポニカ学習帳」はトップシェアの40%!
TBS「がっちりマンデー!!」

▼百科事典とコラボして誕生した、贅沢な学習ノート

当時、学習帳の表紙といえばイラストがほとんど。そこで昆虫や植物などの写真を表紙に使い、小学館の「ジャポニカ百科事典」とコラボ、中ページに学習百科を綴じ込んだジャポニカ学習帳が誕生。
【ブランド研究③】ショウワノート ジャポニカ 学習帳|文房具が大好き!|ケトル|cakes(ケイクス)

見たこともないような珍しい動植物の写真が表紙を飾り、裏表紙にはその解説を掲載。「読み物としても楽しめるノート」として、アラサー世代の心にも強く刻みこまれているはず
活字中毒R。

カラー写真やイラストを使った「アフリカの生き物」、「行ってみたいな!世界旅行」「なるほど!食べ物のひみつ」「地球・自然について知ろう」は学校の授業では絶対に知りえない自然についての知識を広げ地球環境への関心を高めてくれるのです。
「ジャポニカ学習帳」の由来と語源 – 由来メモ

▼苦戦の中、ヒットのきっかけは昼間のCM

当時、学習帳の表紙はイラストで、価格は1冊30円が主流だった。読み物ページもつけ、丈夫にするため紙質やとじ方も工夫。1冊50円と高くなり、最初はなかなか売れなかった。
[モノ]物語 ジャポニカ学習帳表紙撮影 秘境との闘い|新聞記事 印刷用テキスト

学習帳としては大変後発のメーカーで、最初はエリート学習帳という教科書のようなものを作っていたんですが、これが全く売れなくて会社が潰れそうだった
TBS「がっちりマンデー!!」

テレビコマーシャルを流したが、子どもたちは見られない昼のメロドラマの時間帯だった。
[モノ]物語 ジャポニカ学習帳表紙撮影 秘境との闘い|新聞記事 印刷用テキスト

お母さん方や卸問屋の方が午前中の仕事を終えて一息つく、平日のお昼の時間帯にCMを放映したところ、話題が広がり、一気にシェアを広げていった
ブランド理解の深化に課題。「ジャポニカ学習帳」のデジタル活用 | 宣伝会議 2014年3月号

▼そこで差別化を図るため「世界特写シリーズ」開始

現在58種類ある学習帳のそれぞれを、違う写真が彩ります。

売れてきたら、周りのメーカーにマネされます。そんな中で本家ジャポニカは「環境」を意識。「自然を大切に」というメッセージを伝えようと「世界特写シリーズ」をスタート。
【ブランド研究③】ショウワノート ジャポニカ 学習帳|文房具が大好き!|ケトル|cakes(ケイクス)

山梨県在住の自然写真家、山口進さん(61)に依頼し、海外で写真を撮ってきてもらうことにした。78年にスタートし、現在まで続く「世界特写シリーズ」
[モノ]物語 ジャポニカ学習帳表紙撮影 秘境との闘い|新聞記事 印刷用テキスト

昆虫生態写真家の山口進さんが世界各地を飛びまわり、「ジャポニカ学習帳」のためだけに撮り下ろした写真を表紙に使うようになった。「熱帯アジア編」から始まり、表紙を飾った写真は1200枚以上。
【ノートセット当たる!】懐かしジャポニカ学習帳(男の浪漫伝説 Vol.97) | 懸賞ならドリームメール

▼表紙写真に6000万円!?

78年の熱帯アジア編から、現行の赤道編で第8弾。この取材、約3年かけて秘境を周り、取材費はなんと6000万円…超豪華!
【ブランド研究③】ショウワノート ジャポニカ 学習帳|文房具が大好き!|ケトル|cakes(ケイクス)

世界の珍しい動植物たちを子供たちに見せたい!というテーマのこの表紙はおよそ5年毎に写真を変え、世界のあちこちへ取材に行くため、その度に6000万円もかかってしまうんだとか!
TBS「がっちりマンデー!!」

なんと、ギニア高地の頂上付近にしか咲かない花や、アマゾンのジャングル奥地にしか生息しない昆虫の姿を求め、何か月もかけて取材をしている
活字中毒R。

▼世界に一つしかない写真「クルシア」の花

川の急流を船でさかのぼっていて、がけっぷちに咲く花を発見。岩場に乗り付け、木に登って花に近づき、片手で何十枚も撮影しました
[モノ]物語 ジャポニカ学習帳表紙撮影 秘境との闘い|新聞記事 印刷用テキスト

主に中南米に咲く花で、ピンク色の花びらが特徴。しかし、山口が撮った世界で一枚のクルシアの写真は、まったく違う色だ。果たしてその花の写真とは…
2012年02月11日のブログ|パティの部屋

この花は、ベネズエラの秘境ギアナ高地で、身を乗り出しながら片手で撮影したもの。
知っとこ!ザ・ベスト7|知っとこ!

赤と白が混ざったクルシアの花。あの場所にだけ、赤と白の模様が美しいクルシアの花が偶然咲いていた。それは正に、誰も見たことのない、世界で一枚だけの写真。
2012年02月11日のブログ|パティの部屋

▼昆虫生態写真家、山口進さんの苦労話

この表紙を撮るカメラマンは…そう、シリーズ開始以来、33年間、同じ人が1人で撮っている
知っとこ!ザ・ベスト7|知っとこ!

大体1年のうち10ヶ月くらい、海外のジャングルに行っており、これまで35か国で撮影。

当時はインターネットもなく、通信手段は郵便か電話。いつどこに行けば、目的の花や虫が撮れるかを知るのは難しかった。
[モノ]物語 ジャポニカ学習帳表紙撮影 秘境との闘い|新聞記事 印刷用テキスト

異常気象の影響で花が咲かなかったり、いるはずの生き物がいなかったりするなど、年々その取材は困難になっている
活字中毒R。

最近は情報は得やすくなったが、自然が残されている場所が減り、かなり奥地に行かなければ、目指す花や虫の写真が撮れなくなった
[モノ]物語 ジャポニカ学習帳表紙撮影 秘境との闘い|新聞記事 印刷用テキスト

▼最近は表紙の写真にも変化が

現在のジャポニカ学習帳の表紙はなぜか大半が花の写真。昆虫の写真は1冊もない。どうしてなのか。
虫嫌いのママも納得 昆虫と仲良く暮らす秘訣  :日本経済新聞

写真家の山口さんの得意分野が「昆虫生態写真」だったため、世界特写シリーズが始まった当初は、虫の写真がたくさん使われていた。
【ノートセット当たる!】懐かしジャポニカ学習帳(男の浪漫伝説 Vol.97) | 懸賞ならドリームメール

ところが、虫の写真に対して保護者や先生から「怖い」「気持ち悪い」という声があり、93年の「マレー諸島編」では蝶以外の虫は表紙から消え、いまでは蝶もほとんど使われていない。
【ノートセット当たる!】懐かしジャポニカ学習帳(男の浪漫伝説 Vol.97) | 懸賞ならドリームメール

「現シリーズ『アフリカ編』は、撮影できる昆虫の数が少なかったため、植物の表紙になった」(版権部)という。
虫嫌いのママも納得 昆虫と仲良く暮らす秘訣  :日本経済新聞

▼愛される理由は他にもあります

ジャポニカ学習帳は、すべて表紙に光沢加工が加えられている。このジャケの強度があるかこそ、やんちゃな小学生のタフな扱いに耐えられるわけです。
学習するのに最適なノートと言えば | ガジェットオジサン

長い歴史の中で、勉強しやすいように改良されていった罫線。罫線の色は、(財)日本色彩研究所に研究を委託し、目に負担をかけず、読み書きしやすい色を採用。
https://cakes.mu/posts/1356

紙は鉛筆の筆記に適したものを製紙会社に特注し、乱暴に扱ってもバラバラにならない糸綴じなど、ノートとして優れているからこそ、使われ続けているんです。
【ブランド研究③】ショウワノート ジャポニカ 学習帳|文房具が大好き!|ケトル|cakes(ケイクス)

https://matome.naver.jp/odai/2140042397018533201
2014年05月21日