後鼻漏って?実は病気じゃない?
後鼻漏(こうびろう)とは、読んで字のごとく、鼻水が鼻の穴(前)から出ることなく、喉側(後ろ)に漏れ流れている状態を指します。
厳密には病気ではなく、人間に元から備わった生理的機能です。
誰でも一日にある程度の量の鼻水が生産され、のどにもおりてくるのですが、鼻水がサラサラの時は後鼻漏があまり気になりません。鼻水の分泌量が増えた時や、鼻閉・口呼吸になっている時、鼻水が粘液性や膿性になった時には、鼻とのどの間(上咽頭)に引っかかった感じが気になってきます。
広島市佐伯区のみやけ耳鼻咽喉科アレルギー科
後鼻漏そのものは病気ではなく、引っかかったり流れたりするのが気になる・自覚している状態がよくないということです。
不快感をともなう後鼻漏の原因
① 鼻粘膜の分泌細胞の増殖や機能亢進による
② 鼻粘膜分泌細胞の粘液線毛運動の機能低下による
③ 粘性の強い鼻汁が増加する
④ 後鼻腔から上咽頭の知覚過敏などが挙げられます。
後鼻漏について | 公立学校共済組合 中国中央病院
・アレルギーや鼻の病気で鼻水が増えたりドロドロと粘る
・乾燥・炎症により、鼻水を運ぶ粘膜の滑りが悪くなって引っかかる
・粘膜が敏感になって常に不快感を感じるようになる
主にこのような状態が喉に落ちる・流れるなどの不快感の原因になるようです。乾燥や炎症は鼻炎以外の要因(加齢、ストレス、生活習慣など)からも起こります。
加齢により鼻や上咽頭が乾燥しやすくなることが知られており、歳を重ねて後鼻漏感が起こる方もあります。また年齢にかかわらず、ストレスの多い状態では口呼吸が増える傾向にあり、自律神経バランスの悪化も加わってこれが後鼻漏感につながる場合があります。
広島市佐伯区のみやけ耳鼻咽喉科アレルギー科
後鼻漏と中医学での対策法① 病院での西洋医学治療と組み合わせる
中医学を元にした後鼻漏の対策においては、漢方薬や食事での養生を通じて「体内に足りない力を補う、整える」ことが中心となってきます。
後鼻漏(不快感)への対策としては、まず蓄膿症(副鼻腔炎)、アレルギー性鼻炎、上咽頭炎など、粘膜の炎症・鼻水の増加を引き起こす疾患があれば、まずそこから治療を行うのが基本です。
鼻や喉の疾患だけでなく、逆流性食道炎などの胃腸障害から胃酸によって喉の粘膜が傷み、後鼻漏につながる人もいます。
しかし後鼻漏が長引いている方の中には、この第一段階である原因疾患の治療がうまくいっていない方も多いです。繰り返しやすい蓄膿症や逆流性食道炎が再発したり、アレルギー症状の緩和が思うように進まないために、後鼻漏が続いてしまうケースです。
治療が進まないのは、体内に何らかの理由が隠れているからです。
中医学では、患者それぞれの体内の状態を見て「なぜこの症状が起きるのか?」という大元の原因に働きかけることを目標にしています。
例えば、体が冷えたり疲れがたまっていたりすると、体の免疫機能が低下してしまいます。すると、蓄膿症を引き起こす細菌やウイルスに対して攻撃する力が弱くなり、薬で対処できる部分以上に炎症が強く起きたり、再発を繰り返すことになってしまいます。
そこで、中医学では体を温める生薬や、胃腸を強くする生薬、体内の膿を排出する生薬などを体に合わせて組み合わせ、原因となる疾患の回復促進に働きかけていきます。
投薬(抗生物質・抗アレルギー薬・去痰薬・胃酸抑制剤など)、ネブライザー治療など、ピンポイントに症状を抑える西洋医学的治療に体内から働きかける中医学を組み合わせると、より効果的に後鼻漏解消へとつながっていきます。
後鼻漏と中医学での対策法② 体の各機能を底上げする
中には、原因となりそうな体の不調がないのに後鼻漏の症状がある方もいます。
成人、特に高齢者では鼻や喉の粘膜が萎縮して乾燥が強くなり、鼻水が後ろに垂れたままへばりついてしまうことが多くなります。また気温の変化などに鼻が敏感となり、鼻水も多く出るため後鼻漏感が強くなります。
https://www.niigata-nippo.co.jp/feature/shinsatsu/20171020352714.html
加齢による粘膜の萎縮や乾燥のほか、冷え性・口呼吸・寝不足・疲れやすい・肩こり・ストレス性胃痛・頭痛持ちなど、慣れているからといって放置しているちょっとした不調が全体のバランスを崩し、水や血の流れを妨げることで後鼻漏に結びついていることも多くあります。
こうした西洋医学では対処しづらい部分にも、漢方薬は有効です。
『気・血・水』という体内の血液の流れ、臓器の働きなどの体内のバランスを整えることで、人がもともと持っている自己治癒力を高めていくことができますので、全体の不調に対して幅広く働きかけることができます。
また、体だけでなく心の状態を整える作用のある生薬なども組み合わせることで、後鼻漏の不快感に伴うストレスの緩和にもつながります。
中医学を生活に取り入れるには
後鼻漏の改善のために漢方薬を取り入れようと思ったら、まずは体質とそれに合う漢方薬の選定が必要です。漢方薬は、『後鼻漏だからこの薬』と病名によって決まっているわけではありません。
患者それぞれの体に合わせ、最大限の効果を発揮するように処方されるものなので、自己判断は避け、できるだけ専門家へ問い合わせをしたほうが確実な効果を期待できます。
後鼻漏の専門医療機関

https://www.nakamura-soudanroom.com/koubirou/
まとめ
後鼻漏は、発症した人にしかわからない辛さがあります。
すぐに命に関わる病気ではないために、中には「放っておけば治る」「年を取ったら誰でもそうなる」「一生治らない」という言葉を聞き、不安を強めてしまった方もいるのではないでしょうか。
後鼻漏の原因として、ストレスも関わりますので悩みすぎることもよくありません。
原因と治し方を知り、自分にできることをしっかりやっていけば後鼻漏の不快感は解消に向かっていきます。このまとめが少しでも、悩める方のお役に立てば幸いです。
