■社会的手抜きとは?
社会的手抜きとは、「集団で共同作業をするとき、作業に関わる人数が増えるほど手を抜きやすくなる」という心理効果です。
社会的手抜きは、「リンゲルマン効果」や、「フリーライダー現象」とも呼ばれます。
社会的手抜きとは〜大きな組織で起きやすい生産性を下げる心理 | マケフリ

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■リンゲルマンのロープの実験
ドイツの心理学者リンゲルマンは、集団の大きさが変化したときの1人あたりの力量の変化を、綱引きを用いて実験しました。リンゲルマンは、「綱を引く人数が増えるほど、相乗効果で一人ひとりは大きな力が出せる」という仮説を立てていました。
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農学科の生徒に動力計に取り付けたロープを引っ張るように指示し,その力を測定しました。1人で行った場合,生徒は平均85kgを引っ張ることができました。
リンゲルマンはその後,生徒7人のチームを編成し,できるだけ強くロープを引くように指示しました。7人のチームでは引く力の平均は450kgでした。チームの場合には、各メンバーはひとりで引っ張った時のたった75%の力しか出していなかったのです
仕事をサボる人が多い組織の特徴。社会的手抜きを防ぐために – ジブンライフ

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■ザッカーロの実験
ザッカーロは、「課題の魅力度が社会的手抜きの要因になる」ことを明らかにしました。
彼は、お互いの作業の状況がわかり、お互いに自由に会話ができる状況にある集団において、集団の人数が2人から4人になったとき、ある2つの集団の生産性の変化について調べました。
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ある集団の課題は社会的に有意義であり、高い成績をおさめた集団には報酬が出ることを伝えられました。もう1つの集団は「ごく普通の課題」に取り組みました。
社会的手抜きに関する本実験の結果、魅力ある課題に取り組んだ集団は、人数が増えるにつれて集団の生産性が高まった一方で、ごく普通の課題を提示された集団は、人数が増えるにつれて集団の生産性は低下しました。
ザッカーロの社会的手抜きに関する実験からわかることは、ある組織において当事者がその仕事の意義を見出すことで、仕事の生産性を高め続ける要因であることです。
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■Eテレの実験
2015年にNHK Eテレで放送された「大心理学実験」でも同様の実験が行われました。
まず、ボディービルダー5名が「停車したトラックを縄で引っ張る」という実験。
一人ずつチャレンジした場合、平均106kgの牽引力を発揮。
3人で一緒にチャレンジした場合、平均100kgの牽引力になった(6%減少!)。
5人で一緒にチャレンジした場合、平均97kgまで牽引力が下がった(さらに手を抜いた!)。
怠ける心理「社会的手抜き(リンゲルマン効果)」とは?
別の5人(大学のサッカー部員)でも同様の実験結果となり、ここでも先ほどのリンゲルマンの実験と同じ結果が得られました。
怠ける心理「社会的手抜き(リンゲルマン効果)」とは?
その道のプロは手を抜くのか?
綱引きのプロである綱引き連盟の人たちで同様の綱引き実験を行なった場合どうなるのか?を検証。
その道のエキスパートと呼ばれる人たちでも社会的手抜きが発生するのでしょうか?実験の結果、同様に1人→3人→5人と試してみても、一人あたりの力は全く低下しませんでした。
要因はいくつか考えられますが、集団になれば必ず社会的手抜きが起こるわけではないということがわかりました。
怠ける心理「社会的手抜き(リンゲルマン効果)」とは?

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■無意識に手を抜いているのが厄介なところ
人は、自分が集団の一員だと思っているときには自然と、無意識に手を抜いているのです。
つまり、本人には「手を抜いている」という自覚がありません。そして、「手を抜いている」と指摘をしても認めたがらないのです。
だから、チームのメンバーが「自分は本気でやっている」と心から言っていたとしても、またあなた自身が「自分は全力でやっている」と思っていたとしても、リンゲルマン効果の対策を怠るべきではないのです。
3分で分かるリンゲルマン効果とは?原因と対策を知って仕事に応用!

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■社会的手抜きが起きる原因
人数の多さ故に自分の影響力が小さい、または評価されないというのが挙げられます。「自分が手を抜いても問題ない、誰かが何とかするだろう」と思うが故の手抜きなのです。
なぜ人は手抜きするのか?―手を抜くことの心理 | レールからの脱線
・当事者意識の薄れ
「自分がやらなくても他の誰かがやるだろう」という他力本願や当事者意識の低下は、社会的手抜きを引き起こします。
「他の誰かがやるだろうから、自分はやらなくていい」という心理は、傍観者効果から理解できます。
社会的手抜きとは〜大きな組織で起きやすい生産性を下げる心理 | マケフリ
・貢献度の低下
組織が大きくなると、効率を考えて、ある1つの業務を細分化します。業務の細分化は、仕事の全体像を見通すことを困難にし、社員一人ひとりが仕事の貢献感を感じづらくなります。「誰の、何のためにこの仕事をやっているのか」がわからなくなってしまうのです。
社会的手抜きとは〜大きな組織で起きやすい生産性を下げる心理 | マケフリ

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・正当な評価を得られづらい
人数が増えると、個人が識別しづらくなり、人事は正当な評価が難しくなります。
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サボっていてもバレないという環境です。運動会の綱引きで力を出さない人や、合唱祭のとき口パクで歌う人というのは、こうした状況に甘んじてサボっています。
仕事をサボる人が多い組織の特徴。社会的手抜きを防ぐために – ジブンライフ
・チームの結束が弱い
これは多くの人が意識していることではありますが、もっとも解決が難しいことでもあります。
当然チームの結束が弱いとサボる人は多くなるでしょう。他人が苦労していてもなんとも思わないからです。
チームの結束が弱いときは、それぞれのメンバーが自分勝手に行動する傾向があります。これはメンバーがそれぞれのもとの性格がどうであろうと、自分勝手に行動するのです。
仕事をサボる人が多い組織の特徴。社会的手抜きを防ぐために – ジブンライフ
・仕事の配分が明確ではない
誰がなにをやるのかが明確でないとき、社会的手抜きが発生する場合があります。
例えば、「教室の掃除を4人でやっといて」といって放っておくよりも「教室の右側はAくん、窓は……」といったように、それぞれの仕事を分けたほうがサボりは減るでしょう。
その理由として、まず自分の成果が明らかになるということです。教室の右側がキレイなのに、左側が汚いということになれば、誰がサボっているかはすぐにわかります。
仕事をサボる人が多い組織の特徴。社会的手抜きを防ぐために – ジブンライフ
・優秀な人がいる
意外に思われるかもしれませんが、優秀なメンバーの存在がサボりを誘発することがあります。
「どうせ俺がやらなくても、あいつがやってくれるんだろ」という具合です。
これは優秀な人がなんでも自分でやってしまうために起きてしまいます。でしゃばりなリーダーのもとでサボりが多いのはこれが理由です。
たまに、能力はある人が「周りは全然動いてくれない、役に立たない」と言っています。こうした人は、自分のやり方が悪いためにサボる人が出てきていることに気づかなくてはいけません。
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■改善策には適正な評価
社会的手抜きの一番の改善策は集団のトップがちゃんとした評価制度を設けたり、報酬を上げたりすることです。見合わない評価と報酬では、やる気なんて出る訳がありません。評価制度と報酬の見直しこそ、集団の意欲向上に繋がるのです。
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