彼らが世界を破壊する
彼らが世界を穢す
彼らが調和を乱す
彼らが全ての命を殺す
全ての命が救われる
永遠の平和が訪れる
一つの命を殺すことによって
一つの種の命を殺すことによって
何も間違っていない
何一つ間違っていない
真理 正義だ
私が常に憂慮しているのは、いつかはついに、人間を殺すのに最も手っ取り早い方法がとれる、何らかの秘密が発見され、諸民族、諸国民全体が滅ぼされてしまうのではないかということです。
上海
――人間は、真に人間に対して客観的になるためには、世人の繁殖運動を眼前に見詰めなければ、駄目である
上海
ここじゃ理想とか希望とか、そんなものは持ちようが全くない。第一ここじゃ、そんなものは通用しない。通用するのは金と死ぬことだけだ。
上海
人間の幸福というものは、不幸な奴がいるからこそ、幸福なんだ。われわれは不幸な奴まで幸福にしてやる資格なんて、どこにあるんだ。人間は人を苦しめておれば、それで良ろし。俺が俺のことを考えずに、誰が俺のことを考えてくれるのだ。
上海
欧州紀行
天井に潮騒映る昼寝かな
欧州紀行
船中に桃のみめぐる二三日
欧州紀行
オリオンを直上に指す雛祭
欧州紀行
雨の樹の下には紅の花衣
欧州紀行
鰐怒る上には紅の花鬘
欧州紀行
尾花吹くスコール速し雲の峰
欧州紀行
雨晴れやパンの樹のある夏木立
欧州紀行
国枯れて青葉うつろに繁りをる
欧州紀行
夕茜浄土と仰ぐ暇もなし
欧州紀行
わが家の春ふと思ふ花もあり
欧州紀行
紅き海名のみにすぎぬ夏の空
欧州紀行
まるまると陽を吸ひ落す沙漠かな
欧州紀行
王の夢むかしの夢のスフインクス
欧州紀行
自分の行為が分らなくなり、自意識過多に落ち込んでいるものは一番やくざな蛮人と同じだ。巨大な太陽と限りない碧空とを見なければ頭が下らぬのである。
欧州紀行
どちらを向いても美人揃いというものは、美人が一人もいないのと同じ事だ。ネロがローマに火をつけたのも、あまり美人がいすぎたからだ。
欧州紀行
どこもかしこもこれ程掃除の行き届いた街はない。人間の心もこのように清潔になれば戦争をするより希望はなくなるのかもしれぬ。
欧州紀行
大海の真ん中に出て水平線に取り包まれたときとどこも変らぬ地平線だ。それが起きている限りどちらを向いてもつづいていく。
欧州紀行
微笑
同一の問題に真理が二つあり、一方を真理とすれば他の方が怪しく崩れ、二つを同時に真理とすれば、同時に二つが嘘となる。
微笑
もう僕を助けてくれているのは、俳句だけです。他のことは、何をしても苦しめるばかりですね。もう、ほッとして。
微笑
君の数学は独創ばかりのような感じがするが、君は零の観念をどんな風に思うんです。君の数学では。僕は零が肝心だと思うんだが、どうですか。
微笑
その君の武器は、善人に手渡さなきゃア、国は滅ぶね。もし悪人に渡した日には、そりゃ、敗けだ。
微笑
正確だから狂うのだ、という逆説は、彼にはたしかに通用する近代の見事な美しさをも語っている。
微笑
僕は今まで一度も、死ぬということを恐いと思ったことはなかったんですが、どういうものだが、先日から死ぬことが恐くなって来たんです。
微笑
橙青き丘の別れや葛の花
微笑
春は馬車に乗って
お前の敵は俺の仕事だ。しかし、お前の敵は、実は絶えずお前を助けているんだよ
春は馬車に乗って
あたしは、あなた以外に捜せないんです。あたしは、じっと天井を見て寝てばかりいるんです
春は馬車に乗って
泣く理由がないじゃないか
春は馬車に乗って
――しかし、彼女も俺も、もうどちらもお互に与えるものは与えてしまった。今は残っているものは何物もない。
春は馬車に乗って
旅愁
科学というのは、誰も何も分らんということだよ。これが分れば、戦争など起るものか。
旅愁
いや、あのときは夢を見ているようなものさ。何をしたのかもう忘れたよ。
旅愁
夢もろもろ
夢は夢らしくない夢がよい。人生は夢らしくない。それがよい。
夢もろもろ
夢の色とはどう云う色か。夢では色彩を見ないと云うことが夢の特色ではないか。
夢もろもろ
火の点いた煙草
彼は恋愛を軽蔑した。彼は煙草を愛した。それ故彼は、愛の話を始められると、横を向いて彼の愛するモン・レツポを燻らせた。煙りの中から、恋愛の生れたためしは滅多にない。さうして、彼と彼女との恋愛も、たうとう一服の煙草のやうに楽しげに消えて了つた。
火の点いた煙草
何が淋しい、何が苦しい世の中でございませう。
火の点いた煙草
七階の運動
あなた、なぜあなたは、あたしの心がお分りになれないの。
七階の運動
厨房日記
それがどういうことなの。世の中が無茶苦茶になったから、自分たちもそうしたっていうの
厨房日記
それは見栄でも責任でもない。世の中の秩序を乱したと感じるものが、自分の行為を是認するために行うものだと云ってくれ給え。日本人は社会の秩序を何より重んじるから、自然に個人を無にしなければならぬ。つまり、生活の秩序を完成さすためには人間は意志的に無になる度胸を養成しなければならぬ。日本文化の一切の根柢はこの無の単純化から咲き出したもので、地球上の総ての文化が完成されればこのようになるものだという模型を造っているような社会形態が、日本だと思うと云ってくれないか。つまり知性の到達出来る一種の限界までいっている義理人情の完璧さのために、も早や知性は日本には他国のようには必要がないのだと思う
厨房日記
笑わば笑え。真正真銘の悲劇喜劇もこれに増した痛烈な事件はあるまい。
厨房日記
盲腸
――死を幸福だと思ふものに、ホテルは部屋を借す必要は少しもない。
盲腸
蛾はどこにでもゐる
しかし、どうして左樣にわれわれは死を考へねばならぬのか――
蛾はどこにでもゐる
スフィンクス
論理のために頭と足とを逆にして歩いている人間には、人間の生命力の不思議さを示す以外に法はつかぬ。
スフィンクス
人間というものは昔から進歩しているものか進歩していないものかという疑いは近代人の疑問の中心である。
スフィンクス
ナポレオンと田虫
――余は一平民の息子である。余はフランスを征服した。余は伊太利を征服した。余は西班牙とプロシャとオーストリアを征服した。余はロシアを蹂躙するであろう。余はイギリスと東洋を蹂躙する。見よ、ハプスブルグの娘――。
ナポレオンと田虫
栗毛の馬の平原は狂人を載せてうねりながら、黒い地平線を造って、潮のように没落へと溢れていった。
ナポレオンと田虫
和歌・俳句BOT 人の夢真夏の夜に刹那散る@tdntnok000893
(ほもは嘘つき)
魔王がいるなら、勇者もいるに決まっている。
勇者がいたら、何をするか?
真理正義(あいすてぃー)
知るかバカそんなことより✕✕✕✕だ




