「あそこは地獄の館」..15歳を餓死寸前まで追い詰めた岸和田中学生虐待事件

2004年1月26日に報道された、大阪府岸和田市で当時中学3年の長男を餓死寸前まで虐待した事件。
岸和田中学生虐待事件 – Wikipedia

1988年、鳥野は結婚した。2人の男の子に恵まれ平穏な日々を送っていたが、1995年に離婚することになった。子供たちは、鳥野の祖父母が引き取った。
岸和田中学生虐待事件 | 本当にあった恐ろしい事件

1998年頃、鳥野は子連れの女、川口と一緒に住むようになり、子供2人も呼び戻し5人での生活を始めた。
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やがて呼び戻された子ども2人への児童虐待が始まる。
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鳥野と内縁の妻、川口は、2002年6月ごろから長男に暴行を行ったり、食事を数日間とらせないなどの虐待をするようになった。
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１週間の食事抜き、釣りざおでの暴行……。
岸和田・中３虐待、逃走した二男「あそこは地獄の館」（読売新聞）[1月28日15時15分更新] まさちゃん

2002年10月には弟とともに不登校になる。担任は週に2、3回、少年の自宅を訪問するが、妻は「寝ているので呼び鈴を鳴らさないでほしい」と述べる。
岸和田中学生虐待事件 – Wikipedia

中学校から児童相談所に2度相談したが、児童相談所は全く何の対応もとらなかった。
これまでの主な虐待死の事例はこちら | Think Kids（シンクキッズ）こどもの虐待・性犯罪をなくす会

７月、川口が中学校を訪れた。３年生の自分の子供の進路相談。子供の将来を心配する母親の顔だった。
岸和田・中３虐待、逃走した二男「あそこは地獄の館」（読売新聞）[1月28日15時15分更新] まさちゃん

長男の不登校を気にかけていた校長が、そのことに触れたとたん、顔色が変わった。「今日は、この子のために来ている」。それ以来、中学へは２度と姿を見せなかった。
岸和田・中３虐待、逃走した二男「あそこは地獄の館」（読売新聞）[1月28日15時15分更新] まさちゃん

烏野は川口の虐待を知っていたが、止めなかった。「口答えする」などと自分も、兄弟を殴った。２人が幼いころから、かっとなるとたたいていた烏野だが、殴る時はいつも素手だった。
岸和田・中３虐待、逃走した二男「あそこは地獄の館」（読売新聞）[1月28日15時15分更新] まさちゃん

次男は虐待に我慢できずに、2003年の夏に、鳥野の元妻の元に逃げたが、長男はその時すでに自分一人では歩けない状態となってしまっていた。
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近所のコンビニエンスストアで弁当を３つ買った。二男が逃げ出し、４人暮らし。知っていた店員が「１つ足りないのでは」と尋ねると、「余計なことを聞くな」とどなり散らした。
岸和田・中３虐待、逃走した二男「あそこは地獄の館」（読売新聞）[1月28日15時15分更新] まさちゃん

夫婦は、2003年9月には自力で食事を取ることが出来なくなったことを認識したが、虐待発覚を恐れ放置して死亡させようと共謀した。
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2003年11月、夫婦は、長男が衰弱死したと思い、救急車を呼ぶ。
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長男は６帖の部屋に軟禁された。窓は頑丈に目張りされていて、外からは何も見えない状態。
岸和田中学生虐待事件

掛け布団は与えられていたが、トイレの行き来も制限され、排泄物はブルーシートの上に垂れ流しだった。
岸和田中学生虐待事件

1年余りで体重が半分近くまでに減るような悲惨な虐待だった。少年を診断した医師は「腕の皮下脂肪がない、胸の筋肉が全然ない。明らかに飢餓であるとみて間違いない。病気にかかっている場合なら別だが、虐待事例でここまで酷い状態を見るのは初めてだ。」と話している。
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夫婦は、殺人未遂罪に問われた。大阪地方裁判所にて両被告に懲役14年の実刑判決が言い渡された。
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病院の集中治療室。長男の何度も名前を呼び、ぐっと手を握りしめると、「あー」と声を出した。
岸和田・中３虐待、逃走した二男「あそこは地獄の館」（読売新聞）[1月28日15時15分更新] まさちゃん

事件発覚直後の長男は意識不明の状態が続いていたが、懸命な治療の結果辛うじて意識を取り戻し、簡単な会話が出来る程度には回復した。
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だが、知能は著しく低下し、また身体に障害も残っている。
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