どうやら花粉症とピロリ菌には関係性がある!
胃潰瘍などの原因といわれ、悪者イメージのピロリ菌。しかし実は、ピロリ菌に感染していると、花粉症になりにくいという研究結果があるんです!
また逆に、花粉症だとピロリ菌の除菌に失敗しやすいという研究結果も…。
「花粉症」と「ピロリ菌」。意外な組み合わせですが、どうやら関係がありそうです。
日本人の国民病!「花粉症のしくみ」おさらい
花粉症の人は花粉が体内に入ると、花粉を異物(抗原)とみなし、対抗するための「抗体」をつくります。これをIgE抗体といい、鼻や目の粘膜にある肥満細胞に結合します。抗体がついた肥満細胞は、花粉が入ってくるたびに増加し、ある一定の量になると、花粉に反応してヒスタミンやロイコトリエンなどの化学伝達物質を放出します。これらの物質が、くしゃみ・鼻水・鼻づまり、目のかゆみなどの症状を引き起こすのです。
花粉症が起こる仕組みは? 「ドクターQ&A」|セルフドクターネット
日本人の約4割が花粉症の自覚あり
at homeさんがアンケート調査した結果です(2016年)。アンケートですので、実際の患者はもっといるかも?
男女各年代とも、花粉症だという人の割合は4割前後という結果でした。長く生きているほど発症している人が多いというわけではないんですね。
日本人の花粉症率は約4割? 病院での検査率は男女で違いが | at home VOX(アットホームボックス)
じつは成人の約半数が感染、ピロリ菌とは
ピロリ菌は、胃の粘膜に生息しているらせん形をした細菌です。
ピロリ菌って何者? | ピロリ菌のお話.jp
子供の頃に感染し、一度感染すると多くの場合、除菌しない限り胃の中に棲みつづけます。ピロリ菌に感染すると、炎症が続きますが、この時点では、症状のない人がほとんどです。
ピロリ菌って何者? | ピロリ菌のお話.jp
ピロリ菌が発見されたのは1983年、わずか30年前のことです。以後、ピロリ菌が胃炎・胃潰瘍の原因であることが判明し、ストレスやタバコから起こるという概念が完全に覆されました。胃潰瘍は一度治っても再発する、一生の病気だと言われていたのが、ピロリ菌を除菌すればほとんど再発しなくなるという事実が報告されたのです。
胃の一生はピロリ菌に感染しているかどうかで決まる|ヘルスUP|NIKKEI STYLE
ピロリ菌が「アレルギー反応を抑制」する可能性
・市立奈良病院消化器科の研究グループ-「ピロリ菌感染者は花粉への抗体生産量が少ない」
ピロリ菌が花粉症に関係していることを 市立奈良病院消化器科の研究グループが明らかにしました。
以前からアレルギー症状は寄生虫に感染していると起こらない傾向にあるという 研究がありました。
これに注目した同グループは、ピロリ菌感染にもアレルギーを抑制する効果があるのではないかと考えて 研究を進めていました。
研究の結果、ピロリ菌感染者は非感染者に比べてスギ花粉への抗体生成量が少ないという傾向が見られました。
抗体が少ないということは、花粉症の症状が少なくなることを意味しています。
慢性胃炎通信 ピロリ菌 基礎知識 – 花粉症とピロリ菌 –
・筑波大学などの国際研究グループ-「ピロリ菌がつくる物質がアレルギーを抑制」
筑波大学などの国際研究グループは、幼少期に与えれば成長後のアレルギー性気管支ぜんそくを抑制できる物質をマウスの実験で発見した。ピロリ菌がつくるコレステロールの一種で、食物アレルギーや花粉症など様々なアレルギーを予防できる可能性もあるという。
ピロリ菌でアレルギー抑制物質 筑波大など予防に道 :日本経済新聞
米ハーバード大学、英バーミンガム大学などとの共同研究成果。
発見したのはピロリ菌がつくる「コレステリルアシルグルコシド(ChAcG)」という物質。
ピロリ菌でアレルギー抑制物質 筑波大など予防に道 :日本経済新聞
アレルギーは免疫の一種である液性免疫が過剰反応することで起きる。これを抑えるには別の免疫である細胞性免疫がバランス良く働く必要がある。ChAcGが細胞性免疫を幼少期に発達させるため、アレルギーを抑制できると研究グループはみている。
この仕組みは同ぜんそく以外にも、食物アレルギーや花粉症など「1型アレルギー全般に効く可能性がある」と筑波大の島村道夫客員研究員は話す。
ピロリ菌でアレルギー抑制物質 筑波大など予防に道 :日本経済新聞
花粉症患者は「ピロリ菌の除菌」失敗のリスクが約1・5倍
・ピロリ菌の除菌とは
ピロリ菌の除菌療法は、1種類の「胃酸の分泌を抑える薬」と2種類の「抗菌薬」の合計3剤を服用します。1日2回、7日間服用する治療法です。正しく薬を服用すれば1回目の除菌療法の成功率は約75%といわれており、最近では約90%とする報告もあります。除菌療法のあと、もとの病気の治療を行います。(除菌療法の前にもとの病気の治療を行う場合もあります。)
除菌療法の注意点 | 除菌療法を受ける前に | ピロリ菌のお話.jp
・浜松医科大尾特任研究員ら-「花粉症患者がピロリ菌の除菌に失敗しやすい」
浜松医科大(浜松市東区)健康社会医学講座の尾関佳代子特任研究員らが、花粉症患者が胃がんや胃潰瘍などの原因菌「ヘリコバクター・ピロリ」の除菌に失敗しやすいことを発見し、日本内科学会の英文誌「インターナルメディシン」で発表した。
ピロリ菌除菌、花粉症患者は「失敗しやすい」 学会誌に発表|静岡新聞アットエス
ピロリ菌の「1次除菌薬」を処方された356人を対象に、問診で花粉症の有無を確認し、除菌の成否と花粉症の関連性を調べた。その結果、花粉症患者が除菌を失敗した確率は34・4%で、花粉症ではない患者の22・3%と比べ、除菌失敗のリスクが約1・5倍になった。低年齢で傾向は顕著になり、50歳以下の花粉症患者の失敗率は57・1%と花粉症ではない人の21・4%に比べて3倍に上った。
ピロリ菌除菌、花粉症患者は「失敗しやすい」 学会誌に発表|静岡新聞アットエス
薬剤師である尾関さんが、ピロリ菌の除菌に失敗して二次除菌薬を処方される方には花粉症患者が多いのではないかと気づいたことに端を発するそうです。
メカニズムは明らかになっていないが、尾関さんらは花粉症患者がヒスタミン受容体の影響で胃酸の分泌量が高い可能性があり、除菌に使われる抗生物質の効き目が損なわれやすいと考えられるほか、免疫の関与などの考察を提示。
https://www.yakkyoku-shimbun.net/2016/08/17/000305/
子供の頃からピロリ菌を持っていると花粉症になりにくいけれど、ひとたび花粉症になってしまうとピロリ菌の除菌も難しい…。
ピロリ菌の除菌が必ずしも良いとはいえないという意見もあるようです。
これからさらに研究が進み、さらに2者の関係が明らかになることを期待したいです。




