スウェーデンのカロリンスカ研究所は3日、2016年のノーベル医学生理学賞を東京工業大栄誉教授の大隅良典氏(71)に授与すると発表した。大隅氏は生物が細胞内でたんぱく質を分解して再利用する「オートファジー(自食作用)」と呼ばれる現象を分子レベルで解明。
<ノーベル賞>医学生理学賞に大隅良典・東工大栄誉教授 (毎日新聞) – Yahoo!ニュース
近年、オートファジーがヒトのがんや老化の抑制にも関係していることが判明しており、疾患の原因解明や治療などの医学的な研究につなげた功績が高く評価された。
<ノーベル賞>医学生理学賞に大隅良典・東工大栄誉教授 (毎日新聞) – Yahoo!ニュース
オートファジー(自食作用)は、不要物などを分解してリサイクルもする細胞内の働きだ。単細胞生物から人に至るまで、生物が生き延びるために持っている共通の「基本戦略」と言える。名称は、ギリシャ語で自分を表す「オート」と、食べるという意味の「ファジー」に由来する。
<ノーベル賞>細胞内不要物リサイクル…オートファジーとは (毎日新聞) – Yahoo!ニュース
オートファジーの働きによって、たんぱく質はアミノ酸というエネルギー源になったり、たんぱく質生成の材料に変化したりする。また、不要となった物質や病原体も分解することで、生命活動を維持している。
<ノーベル賞>細胞内不要物リサイクル…オートファジーとは (毎日新聞) – Yahoo!ニュース
生命を維持するためには、一旦合成したタンパク質を適切に分解処理する必要があります。ユビキチン・プロテアソーム系が細胞質における選択的タンパク質分解の主役であるのに対し、オートファジーは細胞質成分をリソソームで分解するための主要分解機構です。
水島研究室 分子生物学分野|オートファジー (自食作用) と呼ばれる細胞内の大規模な分解系を中心に、タンパク質代謝、栄養シグナル、細胞内品質管理などの研究をしています。
オートファジーはタンパク質だけではなくミトコンドリアなどのオルガネラをも分解できる大規模なシステムで、酵母から高等動植物に至るまで非常によく保存されています。オートファジーでは約1μmの領域がランダムに包み込まれるため、オートファジーは原則として非選択的な分解システムであると考えられてきましたが、最近になって一部の基質は選択的に取り込まれることもわかってきています。
水島研究室 分子生物学分野|オートファジー (自食作用) と呼ばれる細胞内の大規模な分解系を中心に、タンパク質代謝、栄養シグナル、細胞内品質管理などの研究をしています。
強力な酵素は細胞内の「リソソーム」と呼ばれる小さな袋(細胞内小器官)にしまわれています。細胞は必要な量だけ、自身の一部をリソソームに運んで分解しています。その主要な方法が図に示す「オートファジー(自食作用)」です。分解するものをいちいち見分けずにまとめて分解するため、バルク分解と呼ばれています(バルクとは「かさの大きい、大規模な」という意味です)。
水島研究室 分子生物学分野|オートファジー (自食作用) と呼ばれる細胞内の大規模な分解系を中心に、タンパク質代謝、栄養シグナル、細胞内品質管理などの研究をしています。
オートファジーは栄養飢餓時に特に激しくおこります。食事から栄養がとれないときは、細胞は自身の一部を過剰に分解してそれを栄養素としているようです。マウスではたった一晩の絶食によって全身で著明なオートファジーがおこります。
水島研究室 分子生物学分野|オートファジー (自食作用) と呼ばれる細胞内の大規模な分解系を中心に、タンパク質代謝、栄養シグナル、細胞内品質管理などの研究をしています。
オートファジーが発がん、神経変性疾患、2型糖尿病等の生活習慣病、心不全、腎症、感染症、各種の炎症など、さまざまな重要疾患の発症を抑止していること、また発生・分化、老化、免疫などにおいて重要な生理機能を持つことが明らかになり、オートファジー研究は現在大きな注目を集めている研究分野です。
吉森研究室 | 大阪大学大学院 生命機能研究科 細胞内膜動態研究室/医学系研究科 遺伝学教室
オートファジーは正常な恒常性に必要である一方、がんなど多数の病的過程の発達に寄与すると考えられています。複数のがん種ではオートファジーの制御異常が起きており、最新の研究から、オートファジーは発がん性形質転換の間、複雑かつ細胞状況特異的な役割をこのプロセスに果たしていることが示唆されています。
オートファジーはがん細胞の薬剤耐性化を促進する | Sigma-Aldrich
オートファジーは癌の発生と進展にさまざまな影響を及ぼし、その化学療法に対する治療効率にも関係している。
ヒトにおいてオートファジーが果たす生理的役割と疾患における役割 : 一人抄読会
オートファジーは、代謝ストレスに対してミトコンドリアターンオーバーを増加させ、蛋白凝集体消失を促進することにより、発癌抑制機能を持つと考えられている。
ヒトにおいてオートファジーが果たす生理的役割と疾患における役割 : 一人抄読会
神経細胞は他の細胞と違って分裂をしません。そのため細胞の中にゴミがたまりやすいのですが、オートファジーが働かず異常なたんぱく質などが蓄積されると、アルツハイマー病やパーキンソン病といった病気になってしまうんです。神経性疾患はオートファジーと極めて深い関係がある、と考えて間違いありません。
細胞が自分を食べる「オートファジー」。病気にも深くかかわる生命現象の謎に迫る(大阪大学・吉森保教授)2014/2/17 | WAOサイエンスパーク
糖尿病や動脈硬化、痛風、がん、クローン病などを、オートファジーによる「細胞内の清掃」が防いでいることがわかってきました。このうち、がんに関してはオートファジーの「働き過ぎ」も重要です。がんは飢餓状態に陥りやすい細胞なのですが、オートファジーが活発でどんどん栄養をつくり出せばなかなか死んでくれない。放射線や抗がん剤を使った治療を行ったとしても、自己修復して生き残ってしまうのです。
細胞が自分を食べる「オートファジー」。病気にも深くかかわる生命現象の謎に迫る(大阪大学・吉森保教授)2014/2/17 | WAOサイエンスパーク
オートファジーの働きを抑える薬があれば、がんに罹った患者さんの治療に使えます。一方、アルツハイマー病などはオートファジーを促す薬で症状を抑えることが可能になります。がんも予防に関しては「オートファジーの促進」のほう。このように病気とオートファジーの関係が明らかになったことで、治療に向けた創薬が世界中で行われるようになりました。
細胞が自分を食べる「オートファジー」。病気にも深くかかわる生命現象の謎に迫る(大阪大学・吉森保教授)2014/2/17 | WAOサイエンスパーク















