■僅か300字足らずの本文に大乗仏教の心髄が説かれているとされ、複数の宗派において読誦経典の一つとして広く用いられている。
■般若心経は300字に満たないですが、現代物理学、量子力学が迫る物質のあり方に、近しい観念を持っていると思います。
■はるか昔に体感と瞑想によってのみ、「空」と呼ばれる概念へ迫った、そのエッセンス「般若心経」をまとめました。
■自分が勉強する際に、下記サイトを参考にしました。
なんだそうだ、般若心経
http://www.mitsuzoin.com/nanda_hannya.html
般若心経 全文と訳
http://structure.cande.iwate-u.ac.jp/religion/hannya.htm
仏説摩訶般若波羅蜜多心経
仏説 – 仏さまが説いた
摩訶 – 偉大な
般若 – 智慧
波羅 – 彼岸
蜜多 – へ到る
心 – 大事な
経 – 教え
観自在菩薩 – かんじざいぼさつ
(観音菩薩が、)
行深般若波羅蜜多時 – ぎょうじんはんにゃはらみったじ
(深遠な知恵を完成するための実践をされている時、)
(とても深い智慧を身につけるための修行をしていた時に)
照見五蘊皆空 – しょうけんごうんかいくう
(人間の心身を構成している五つの要素がいずれも本質的なものではないと見極めて、)
(五蘊はみな、空なりと照見して)
度一切苦厄 – どいっさいくやく
(すべての苦しみを取り除かれたのである。)
(一切の苦厄を度したもう)
舎利子 – しゃりし
(そして舎利子に向かい、次のように述べた。舎利子よ。)
色不異空 – しきふいくう
(形あるものは実体がないことと同じことであり、)
(色は空に異ならず)
空不異色 – くうふいしき
(実体がないからこそ一時的な形あるものとして存在するものである。)
(空は色に異ならず)
色即是空 – しきそくぜくう
(したがって、形あるものはそのままで実体なきものであり、)
(色はすなわち是れ空)
空即是色 – くうそくぜしき
(実体がないことがそのまま形あるものとなっているのだ。)
(空はすなわち是れ色)
受想行識 亦復如是 – じゅそうぎょうしき やくぶにょぜ
(心の四つの働きの場合も、まったく同じことなのである。)
(受想行識も亦復是の如し)
(受、想、行、識も同じように条件によってできあがっているもので、永遠不変ということはないのだ)
舎利子 – しゃりし
(舎利子よ、)
是諸法空相 or 是諸法空想 – ぜしょほうくうそう
(この世の中のあらゆる存在や現象には、実体がない、という性質があるから、)
(是の諸法は空の相である)
(すべての本当のありようは、空なのだよ。すべては、さまざまな条件によって成り立っているということなのだ)
不生不滅 – ふしょうふめつ
(もともと、生じたということもなく、滅したということもなく、)
(ものごとは『生じる』こともなければ、『滅すること』もないのだ)
(生じるということ、滅するということは否定される。)
不垢不浄 – ふくふじょう
(よごれたものでもなく、浄らかなものでもなく、)
(垢つくということもなければ、浄らかということもないのだ)
(汚れること、浄いことは否定される。)
不増不減 – ふぞうふげん
(増えることもなく、減ることもないのである。)
(増えることもなければ、減ることもないではないか)
(増えること、減ることは否定される。)
是故空中無色 – ぜこくうちゅうむしき
(したがって、実体がないということの中には、形あるものはなく、)
(これゆえに、この宇宙をあまねく網羅している「空」という法則の中では、物体もそれ固有の実体はないのだ)
(これゆえに、この空という法則の中ではものごとは条件によって常に変化していて、そのもの固有の実体はない)
無受想行識- むじゅそうぎょうしき
(感覚も念想も意志も知識もないし、)
(受も想も行も識も無い)
(あなたが、あると思い込んでいる物から、どんなことを知覚しても、思っても、判断しても、それが絶対だなんていうことは無い。)
無限耳鼻舌身意 – むげんにびぜつしんに
(眼・耳・鼻・舌・身体・心といった感覚器官もないし、)
(眼も耳も鼻も舌も身体も意識だって、固有の実体はないのだ)
無色声香味触法 – むしきしょうこうみそくほう
(形・音・香・味・触覚・心の対象、といったそれぞれの器官に対する対象もないし、)
(ものの形[色]だって、音[声]だって、匂い[香]だって、味[味]も、触覚[触]も、世の中のすべてのこと[法]だって、不変の実体があるわけではない)
無限界 乃至 無意識界 – むげんかい ないし むいしきかい
(それらを受けとめる、眼識から意識までのあらゆる分野もないのである。)
(眼が見て感じることも絶対なものではないし、意識の世界だって絶対的なものではないのだ)
乃至は「A乃至B」で「AからBまで」という意味です。
ここでは眼界から意識界に至るまでということで、あいだの耳識界、鼻識界、舌識界、身識界の四つを乃至という言葉で省略しています。
無無明 – むむみょう
(さらに、悟りに対する無知もないし、)
(『無明』なんてものは無いし)
亦無 無明尽 – やくむ むみょうじん
(無知がなくなることもない、)
(無明が尽きることも無い)
(それを無くすという『無明尽』も無い)
乃至 無老死 – ないし むろうし
(ということからはじまって、ついには老と死もなく)
(『老死』なんてことも無いのだから、)
亦無 老死尽 – やくむ ろうしじん
(老と死がなくなることもないことになる。)
(その苦を無くす『老死尽』も無い)
無苦集滅道 – むくしゅうめつどう
(苦しみも、その原因も、それをなくすことも、そしてその方法もない。)
(苦、集、滅、道も無い)
無知亦無得 – むちやくむとく
(知ることもなければ、得ることもない。)
(智慧なんて無いし、智慧を得ることもない)
—
以無所得故 – いむしょとくこ
(かくて、得ることもないのだから、)
(得る所無きを以ての故に)
菩提薩垂 – ぼだいさった
(悟りを求めている者は、)
(覚りを求める人)
依般若波羅蜜多 – えはんにゃはらみった
(知恵の完成に住する。)
故心無圭礙 – こしんむけいげ
(かくて心には何のさまたげもなく、)
(かくて心が束縛から開放されて、自由自在になる)
無圭礙故 無有恐怖 – むけいげこ むうくふ
(さまたげがないから恐れがなく、)
([心に]罣礙無きが故に、恐怖あること無く、)
遠離一切 転倒夢想 – おんりいっさい てんどうむそう
(あらゆる誤った考え方から遠く離れているので、)
(一切の顛倒夢想を遠く離れ、)
究境涅槃 – くきょうねはん
(永遠にしずかな境地に安住しているのである。)
(涅槃を究境す)
三世諸仏 – さんぜしょぶつ
(過去・現在・未来にわたる”正しく目覚めたものたち”は)
依般若波羅蜜多故 – えはんにゃはらみつたこ
(知恵を完成することによっているので、)
(覚りに至るための智慧を身につけることによって)
得阿耨多羅 三藐三菩提 – とくあのくたら さんみゃくさんぼだい
(この上なき悟りを得るのである。)
(この上もない、正しく平等な目覚めを開くことができたのです。)
故知 – こち
(したがって次のように知るがよい。)
(だからわかったでしょう ―― 故に知りぬ)
(故に知るべし。)
般若波羅蜜多 – はんにゃはらみった
(知恵の完成こそが)
(般若波羅蜜多は、)
是大神呪 – ぜだいじんしゅ
(偉大な真言であり、)
(それは大きな覚りの呪であり、)
(これ大神呪なり。)
是大明呪 – ぜだいみょうしゅ
(悟りのための真言であり、)
(ものごとを明らかにする呪であり、)
(これ大明呪なり。)
是無上呪 – ぜむじょうしゅ
(この上なき真言であり、)
(この上ない呪であるし、)
(これ無上呪なり。)
是無等等呪 – ぜむとうどうしゅ
(比較するものがない真言なのである。)
(同じようなものはない比類なき呪なのだよ。)
(これ無等等呪なり。)
能除一切苦 – のうじょいっさいく
(これこそが、あらゆる苦しみを除き、)
(能く一切の苦を除き、)
(全ての苦を除いてくれるのだ)
真実不虚 – しんじつふこ
(真実そのものであって虚妄ではないのである。)
(真実にして虚しからざるが故に)
(真実の言葉で、まったく嘘がない)
故説般若波羅蜜多呪 – こせつはんにゃはらみつたしゅ
(そこで最後に、知恵の完成の真言を述べよう。)
(般若波羅蜜多の呪を説かん。)
即説呪曰 – そくせつしゅわつ
(すなわち次のような真言である。)
(即ち、呪に説いて曰く)
羯帝 羯帝 波羅羯帝 – ぎゃてい ぎゃてい はらぎゃてい
(往き往きて、彼岸に往き、)
(往ける者よ、往ける者よ、彼岸に往ける者よ、)
波羅僧羯帝 – はらそうぎゃてい
(完全に彼岸に到達した者こそ、)
(彼岸にまったく往ける者よ、)
菩提 僧莎訶 – ぼうじ そわか
(悟りそのものである。めでたし。)
(幸あれ)
般若心経 – はんにゃしんぎょう
(知恵の完成についてのもっとも肝要なものを説ける経典。)
(これぞ、般若のエッセンスである。)


