1945年8月6日午前8時15分、広島市に原子爆弾が投下されました
原子爆弾(げんしばくだん、原爆、英: Atomic bomb)は、ウランやプルトニウムなどの元素の原子核が起こす核分裂反応を使用した核爆弾で、初めて実用化された核兵器でもある。
原子爆弾 – Wikipedia
当時の広島市の人口35万人(推定)のうち9万~16万6千人が被爆から2~4ヶ月以内に死亡したとされる。
広島市への原子爆弾投下 – Wikipedia
アメリカ側の言い分
第二次世界大戦を終わらせるのに最良の手段が原爆だったんだ。
アメリカ人の半数以上が「原爆投下は正しい」と考えている…海外の反応
スウィーニー氏も「日本本土上陸作戦で予測された戦死者数を考えれば、原爆投下は適切だった」と述べたのだった。
【古森義久の緯度経度】「後悔も罪悪感もない」米の原爆投下「正当化」論は消滅しない…投下作戦に加わった米軍人との議論(1/3ページ) – 産経ニュース
「スウィーニー氏」は、広島と長崎の両方への原爆投下作戦に加わった唯一の米軍人チャールズ・スウィーニーのこと。
アメリカの大手民間調査機関ピュー・リサーチ・センターの世論調査によると、アメリカ人の56%が今も日本への原爆投下を正当化している。
【被爆70年】「原爆投下は正しかった」アメリカ人の56% しかし若者を中心に徐々に減少(調査)
終戦直後の1945年8月に世論調査機関ギャラップが行った調査では、原爆投下の決定を支持する意見が圧倒的だった、と同誌は語る。
「原爆投下正しかった」米国人46% 若年層は「間違い」が多数 70年経て変化する意識 | ニュースフィア
1945年8月当時でアメリカ人の支持は85%、不支持は10%だったそうです。
このアメリカの「原爆投下は正しかった」と正当化する言い分、よく耳にする気がします。もともとは当時のアメリカ大統領トルーマンによるものでした。
原爆投下を正当化したトルーマン
「戦争を早く終わらせ多くの米兵の命を救うため原爆投下を決断した」
決断なき原爆投下 ~米大統領 71年目の真実~|NHKスペシャル – テレビのまとめ
長崎に原爆投下した24時間後、アメリカ国民に向けたラジオ演説のなかで語られました。
このとき、命を救うために原爆を使ったという物語が生まれました。世論を操作するため演出されたのです。(スティーブンス工科大学アレックス・ウェラースタイン准教授)
決断なき原爆投下 ~米大統領 71年目の真実~|NHKスペシャル – テレビのまとめ
ここから「原爆投下は正しかった」という定説がアメリカ人のあいだに広まっていきました。
なぜ原爆投下は正当化されなければならなかったのか
トルーマンは市民の上への原爆投下に反対していたのです。
決断なき原爆投下 ~米大統領 71年目の真実~|NHKスペシャル – テレビのまとめ
トルーマンはあくまで軍事都市への使用を考えていたようです。
(トルーマンは)広島・長崎の「市街地」への投下には気付いていなかった可能性が浮かび上がっている。
NHKドキュメンタリー – NHKスペシャル「決断なき原爆投下~米大統領 71年目の真実~」
じゃあ、誰が…
実は「軍」が計画を進めていた
このグローヴス准将のインタビューテープが軍の施設から新たに見つかったそうです。
グローブス准将が「22億ドルの予算を使って原爆開発を進め、効果を示さなければならなかった」と言っている
8月7日(日)
費用 (1945年(米ドル))1,889,604,000ドル/(2011年現在の貨幣価値換算(米ドル))230億ドル
マンハッタン計画 – Wikipedia
230億ドルは日本円でいうと約2.3兆円。
2兆円ものお金を使って進めた国の重大プロジェクトを、なにがなんでも完遂させなければならなかった、ということでしょうか……
しかも当時トルーマンは大統領に就任したばかり
1945年4月、原爆の完成を待たずにルーズベルト大統領が急死。その直後に大統領に就任したのが当時、副大統領だったハリー・トルーマンでした。
決断なき原爆投下 ~米大統領 71年目の真実~|NHKスペシャル – テレビのまとめ
「トルーマンは原爆計画について何も知らず大統領になった。そんな人が原爆投下を判断するという恐ろしい立場に立たされた」(グローブス准将)
決断なき原爆投下 ~米大統領 71年目の真実~|NHKスペシャル – テレビのまとめ
大統領は報告書を読むのは嫌いだと言った。
決断なき原爆投下 ~米大統領 71年目の真実~|NHKスペシャル – テレビのまとめ
グローヴス准将は極秘資料である「マンハッタン計画」の進捗報告書をトルーマン大統領に見せて読んでもらい、承認を得なければならなかったのですが、トルーマン大統領は詳しく知ろうとしなかったといいます。
この時、グローブスは計画の続行が承認されたと考えたと言います。
決断なき原爆投下 ~米大統領 71年目の真実~|NHKスペシャル – テレビのまとめ
都合がよすぎる……
就任したばかりのトルーマンには荷が重すぎたのか
「トルーマンは原爆計画について何も知らず大統領になった。そんな人が原爆投下を判断するという恐ろしい立場に立たされた」(グローブス准将)
決断なき原爆投下 ~米大統領 71年目の真実~|NHKスペシャル – テレビのまとめ
そもそも私は戦争がどう進んでいるのか聞かされていないし外交にまだ自信がない。(トルーマンの大統領就任当日の日記より)
決断なき原爆投下 ~米大統領 71年目の真実~|NHKスペシャル – テレビのまとめ
そうこうしているあいだにも軍は計画を進め、やがて、8月に投下することと、京都と広島を有力候補とした17ヶ所の候補地を決めていきました。
京都への投下をかたくなに認めなかったスティムソン陸軍長官
気がかりなことがある。アメリカがヒトラーをしのぐ残虐行為をしたという汚名を着せられはしないかということだ。(スティムソンの日記より)
決断なき原爆投下 ~米大統領 71年目の真実~|NHKスペシャル – テレビのまとめ
スティムソンは京都に二度訪れたことがあったそうです。文化都市であることを知っており、京都に原爆を投下することで国際世論からの非難が高まり、アメリカのイメージが悪くなることを怖れていました。
グローヴス准将は、京都の紡績工場を軍事施設と偽るなどして京都への投下を主張しましたが、スティムソン陸軍長官はこれを認めず、トルーマン大統領に京都を候補から外させるように要求したといいます。
原爆の投下を急ぐアメリカ軍
日本はすでに多くの都市が空襲にあっており、降伏寸前とみられていました。
ところが……
「原爆が完成しているのに使わなければ議会で厳しい追及を受けることになる」(グローブス准将)
決断なき原爆投下 ~米大統領 71年目の真実~|NHKスペシャル – テレビのまとめ
そして広島が候補にあがった
「報告書は広島が軍事都市だと伝わるよう巧みに書かれていました。目標選定を行っていたグローブスたちが意図的にだまそうとしていたのです」(カリフォルニア大学ショーン・マローイ准教授)
決断なき原爆投下 ~米大統領 71年目の真実~|NHKスペシャル – テレビのまとめ
京都に続いて広島も軍事都市と偽ったグローヴス准将。
この報告に対して、トルーマンは……
「私は原爆の投下は、あくまでも軍事施設に限るということでスティムソンと話した。決して女性や子供をターゲットにすることがないようにと言った」(トルーマンの日記 7月25日)
決断なき原爆投下 ~米大統領 71年目の真実~|NHKスペシャル – テレビのまとめ
「トルーマンは広島に原爆を投下しても一般市民の犠牲はほとんどないと思い込んでしまいました」(スティーブンス工科大学アレックス・ウェラースタイン准教授)
決断なき原爆投下 ~米大統領 71年目の真実~|NHKスペシャル – テレビのまとめ
1945年7月25日、グローヴス准将が起草した原爆投下指令書が発令されます。
この原爆投下指令書をトルーマンが承認した事実を示す記録は見つかっていません。
決断なき原爆投下 ~米大統領 71年目の真実~|NHKスペシャル – テレビのまとめ
1945年8月3日頃から以降、天候が許し次第、目標:広島、小倉、新潟、長崎のうちの一つに、最初の特殊爆弾を目視攻撃により投下することとする。
広島市への原子爆弾投下 – Wikipedia
トルーマンがいてもいなくても、天気さえ良ければ自動的に発動してしまうような指令ですね……
ついに広島に原爆を投下
「8月8日の午前10時45分、私は大統領を訪ねた。そして広島の被害をとらえた写真を見せた」(スティムソンの日記 8月8日)
決断なき原爆投下 ~米大統領 71年目の真実~|NHKスペシャル – テレビのまとめ
トルーマン大統領が実際の状況を知ったのは原爆投下から2日経った8月8日でした。半日後には長崎に原爆が投下されています。
「日本の女性や子供たちへの慈悲の思いは私にもある。人々を皆殺しにしてしまったことを後悔している」(トルーマンの手紙 8月9日)
決断なき原爆投下 ~米大統領 71年目の真実~|NHKスペシャル – テレビのまとめ
8月10日、トルーマン大統領は3発目の投下の中止を伝えます。
「3発目の準備を中止させた。大統領の新たな命令がない限り投下はできなくなった」(グローブス准将のインタビューより)
決断なき原爆投下 ~米大統領 71年目の真実~|NHKスペシャル – テレビのまとめ
結局、トルーマン大統領は原爆投下に関して何も決断していない
すべて軍が進めてしまっていたことになります。
トルーマン大統領のした事は、しいていえば「京都はだめ」「軍事都市ならいい」と言ったことぐらい。
戦争における軍の暴走を大統領も止められなかったのである。
8月7日(日)
そして、ラジオ演説であの言葉が語られます。
「戦争を早く終わらせ多くの米兵の命を救うため原爆投下を決断した」
決断なき原爆投下 ~米大統領 71年目の真実~|NHKスペシャル – テレビのまとめ
軍が暴走した、それを止められなかった、とは、とても言えないでしょう。
戦争を早く終わらせるため、米兵の命を救うため、という理由が苦しまぎれの言い訳にしか思えなくなります。
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