サッカー日本女子代表なでしこジャパンはなぜ強い?

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ワールドカップ2011年優勝、2015年準優勝、FIFAランキング4位 その強さの理由とは?

技術面

女子サッカー日本代表候補の年代別合同合宿は9日、大分市内で2日目を行い、なでしこジャパンがバージョンアップに着手した。パスの精度とスピードアップを目指し、今年から就任した中村順コーチ(46)がポジショニングやタイミングを細かく指示。15年W杯カナダ大会連覇を見据え、なでしこが進化を目指す。
近代サッカー熟知する中村新コーチ なでしこ咲かす — スポニチ Sponichi Annex サッカー

自分たちの強さであるパスの質やタイミング、予備動作などの精度を高めることがテーマ」と中村コーチは説明した。

パスを回す攻撃サッカーで躍進してきたなでしこだが、米国をはじめとした海外の強豪が追随。「大柄な選手が緻密なサッカーをやってきた時にどうするか?」と危機感を訴えてきた佐々木監督の結論が、精度とスピードを極めることだった。
近代サッカー熟知する中村新コーチ なでしこ咲かす — スポニチ Sponichi Annex サッカー

米国メディア「ESPN」は、「日本の卓越した技術」対「アメリカのパワー」の激突と特集している。

華麗な連係でフィールド上に美しいパスワークを描く、「女性版バルセロナ」と称されるなでしこ。アメリカでも、その高い連動性を誇るサッカーは、脅威と映っているようだ。特集では、なでしこの強みをこう評している。
米メディア「技術のなでしこ対パワーのアメリカ」 2-1で米勝利予想 | SoccerMagazine ZONE WEB/サッカーマガジンゾーンウェブ

技術的な成熟度と、魅惑的なオフ・ザ・ボールの動きの積み重ねによってボール支配力を上げるサッカーだ。日本は80%のパス成功率とアタッキングサードでの61%のパス成功率は今大会最高の数字だ」
米メディア「技術のなでしこ対パワーのアメリカ」 2-1で米勝利予想 | SoccerMagazine ZONE WEB/サッカーマガジンゾーンウェブ

オフ・ザ・ボールの動き=攻撃側選手の、ボールを持っていないときの動き。フリーランニング。

アタッキングサード=相手ゴール側1/3のエリア

日本は、決勝トーナメント初戦オランダ戦や、準々決勝オランダ戦で試合を支配し、敵陣でのパス成功率は大会随一を誇る。高度な連動性が生み出す強烈な試合支配力こそが、世界で人気を誇るなでしこのゆえんである。
米メディア「技術のなでしこ対パワーのアメリカ」 2-1で米勝利予想 | SoccerMagazine ZONE WEB/サッカーマガジンゾーンウェブ

ボールポゼッションサッカー(ボールをチームで支配し続けるサッカー)は今では知らない人はいないだろう。ヨーロッパの有名クラブや日本の女子サッカーが取り入れていることでも注目された。

ボールを支配・保持し続け主導権を握ってサッカーを展開するスタイルとなっているが、このボールポゼッションの1番のメリットは一体何だろうか。ヨーロッパのポゼッションサッカーチーム(FCバルセロナ)などの印象からすると、超攻撃的な戦術にも感じられるが?
守るためのボールキープは絶対に奪われてはいけない! – サッカー練習ドリル(94級)

ボールポゼッション=ボール支配

ポゼッションサッカーのメリット:
・ボールを支配する時間が長いため、ゲームをコントロールできる
・攻撃は最大の防御というように、ボールを持ち続ける限り失点する怖れはない
・ボールを失っても、周りに多くの選手がサポートに入っているため、すぐに奪い返せる可能性が高い
・相手ゴールに近い位置でボールを奪えるため、ゴールに結びつけやすい
・相手を走らせ、体力を消耗させることができる
・相手に精神的なダメージ(ボールを常に追いかけさせられるため)を与えることができる
・苛立った相手のファウルを誘うことができる
ワールドカップ解説(1):ポゼッションサッカー対リアクションサッカー | RECCOSS

ポゼッションサッカーを、短い言葉で説明するなら、こんな感じだと思います。

「ボールを失うリスクの高いパスはなるべく避けて、確実なパスをつなぎながら相手を崩しきることを理想とするサッカー。」
よく分かる!ポゼッションサッカーとは何か | サッカー語り人

ポゼッションサッカーというのはやろうと思って簡単にできるものではありません。全員の高度なボールコントロール技術と、全員の献身的な攻守に渡るフォロー(フリーラン)があって初めて成立する戦術です。

下手なチームがポゼッションサッカーを気取って、人数をかけて攻撃に出たところで、パスミスしたりして簡単にボールを失っているようでは、相手にカウンターのチャンスをタダであげるようなものです。
よく分かる!ポゼッションサッカーとは何か | サッカー語り人

高い士気

今大会のなでしこジャパンが、前半終了と同時に、走ってロッカールームに向かっているのにお気づきだろうか。

通常は歩きながらロッカールームに向かって後半に備えるのがハーフタイムであるが、なでしこジャパンにとっては、ハーフタイムは貴重なミーティングの場である。

これには自らのプレーの精度をさらに高めるために、共通認識をひとつでも多くしようとする、選手・スタッフの細やかな狙いがある。
なぜなでしこは前半終了と同時に走ってロッカールームに行くのか? | サッカーキング

なでしこジャパンにとってハーフタイムの約15分間は、体を休めるためだけの時間ではない。前半45分+後半45分の90分間ではなく、45分+15分+45分の105分間で相手を上回ろうという高い意識が、日本の強さの源流にはある。

ロッカールームに早く集まるのは、佐々木則夫監督のアイデアだ。ハーフタイムには指揮官から様々なアドバイス、後半の戦い方について指示があるだけではなく、先発・控え選手の垣根を越えた選手間同士の話し合いや意見交換も活発であるという。
なぜなでしこは前半終了と同時に走ってロッカールームに行くのか? | サッカーキング

惜しくも、準優勝でしたが、2大会連続決勝進出。これだけの成果を出したのは、佐々木則夫監督が、知見や戦略が超一流だったから、だけではありません。
選手である、なでしこたちが「がんばろう!」「この人についていこう!」と思う、そんなコミュニケーションをしていたからです。そのコミュニケーションは、サッカーだけでなく、女性の部下を持つビジネスパーソンにも応用がききます。女性たちが、やる気になるコミュニケーション術を佐々木監督から学んでみましょう。
なぜ、なでしこジャパンの佐々木監督は、女性をやる気にさせるのか?|伝え方が9割(2)|ダイヤモンド・オンライン

サッカー女子W杯 記者会見する佐々木監督

選手育成

男子サッカーの発展と同様に、日本の女子サッカーのレベルが安定して向上してきた最も重要な点は、青少年サッカー選手のための完備された育成システムを構築したことにある。地道に国内リーグや競技システムを構築するところから徐々に発展し、代表チームに優れた選手を常に供給できる環境を作り上げてきた。
中国メディアが分析!「なでしこジャパン」の強さの秘密とは:レコードチャイナ

学校の部活動も日本サッカーの発展を推進するもう一つの原動力になっている。日本には小中学校に女子サッカー部があることは珍しいことではなく、優れた女子サッカー選手を選抜するための良きプラットフォームになっている。
中国メディアが分析!「なでしこジャパン」の強さの秘密とは:レコードチャイナ

https://matome.naver.jp/odai/2143640048290079901
2015年07月09日