楠本 修二郎(カフェ・カンパニー代表取締役社長)
”トム・ピーターズの経営破壊””トム・ピーターズのマニフェスト(1)~(4)”
最初のカフェ開設時、彼の本がバイブルでした。それまでカリスマ経営コンサルの彼が「~経営破壊」では、”ビジネスは頭で考えるな”と言い出した。表紙はズボンを脱いだパンツ姿。(笑)それをより直感的に伝えた実践編がこちら「~マニュフェスト」シリーズです
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”現代語訳 論語と算盤”渋沢栄一
渋沢栄一氏のご子孫、渋沢健さんとご一緒する機会が増え、本の勉強会にお誘いいただき、2か月に1回、読書会を行っていました。最初は経営の帝王学を学ぶ会かと思っていったら、実は血違った。「論語」は経営者の前に人としてどうあるかを問う、ヒューマニズムだと感じた。経営書ではなく一般教養です
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”英文収録 茶の本”岡倉天心
日露戦争後、日本が西洋化を急いだ時代、東洋の精神性、文化性が社会にもたらす素晴らしさを、岡倉が英語で世界に伝えようとしたのがこの本。単なる茶道の紹介本じゃない。岡倉のいう西洋文明と東洋文化の融合は、自分自身のライフワークでもあります。今だからこそ読むべき一冊。岡倉さんラブです
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”コミュニティ・オブ・プラクティス”
1990年年代、飲食店を始めて1度失敗しました。その時手にした本。これからはコミュニティの時代とあり、アメリカ人は賢いと思った。次の時代を読む力がある。そして学生時代から自分が作りたかったにはコミュニティだと気づきました
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”The (updated) Last Whole Earth Catalog”
驚くのは、ソーラーやサスティナブル、オーガニックやアウトドア、スプリチュアルなど、21世紀に必要な情報がすでにここにあるということ。実は、ずっと変わっていないんだと気づかされます
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野村進
インタビュー集では、毎日新聞の往年の花形記者で現代史に関する著作も多い大森実の「直撃インタビュー全速記」立花隆がアメリカを代表するジャーナリストたちに話を聞いた「ジャーナリズムを考える旅」外国人ジャーナリストとして初めて昭和天皇に単独会見をしたバーナード・クリッシャーの「インタビュー」アメリカの「プレイボーイ」誌に掲載された作家アレックス・ヘイリーの「アレックスヘイリー プレイボーイインタビューズ」同じく「ローリングストーン」誌の名物インタビューをまとめた「ローリングストーン インタビューズ80S」をおすすめしたい。ことに大森実の作品は、一般の読者が目にすることのない速記録ゆえに貴重だ
P106 野村進「調べる技術・書く技術」
短編ノンフィクションの書き出しの好例
○竹中労「聞書アラカン一代鞍馬天狗のおじさんは」
○本田靖春「誘拐」
○立花隆「宇宙からの帰還」
○佐野眞一「旅する巨人」
○杉山隆男「メディアの興亡」
○船橋洋一「ザ・ペニンシュラ・クエスチョン」
○ゲイ・タリーズ「汝の父を敬え」
○デイビッド・ハルバースタム「ベスト&ブライテスト」
○ラリー・コリンズ/ドミニク・ラピエール「さもなくば喪服を」
○ロバート・カーソン「シャドウ・ダイバー」
これらのノンフィクションは作品としても完成度が高いので、一読をおすすめしたい
P139 野村進「調べる技術・書く字術」
私が大学1、2年の時、最も愛読していたアジアの作家は、魯迅と金芝河である。魯迅は「阿Q正伝」で知られる中国革命前の作家、金芝河は韓国の軍事独裁政権を批判して死刑を宣告され獄中にあった詩人だが、この2人の作品がいまや若い世代に全くと言っていいほど読まれなくなった現実が、日本人のアジア観の激変を物語っている。金芝河は、韓国では何やら”オカルトマニア”のごとくみなされているようだ
P23野村進「調べる技術・書く技術」
辺見庸の「もの食う人びと」は、人物や情景を描写する方法を学ぶための、恰好のテキストとなる短編ノンフィクション集である。その中の一編に、社会主義国家時代のポーランドに戒厳令を布告した、かつての大統領ヤルゼンスキに会いに行く話がある。
「敗者の味」と題された掌編の書き出しは、こうだ。
黒眼鏡のその顔を以前、北京で直接見た事がある。生気があった。肩が怒っていた。いま、別人のように元気がない。頬がたるみ、肌が張りを失っているのは、年のせいだけでもなさそうだ。
ソックリさんという言葉を私は思いだした。よく似ているけれども、実物の気勢を欠いたソックリさん。しかし、この老人は実物なのだ」
共同通信社の北京特派員だった辺見は、権力の頂点にいたヤルゼルスキを間近で見ている。その姿と、現在のすっかり忘れられた存在となった姿との対比が鮮やかだ
p104野村進「調べる技術・書く技術」
池上彰
よく「人生を変えた一冊」という雑誌の特集などがあるが、私の場合は、ひとつは『続地方記者』(朝日新聞社・絶版)でした。小学校6年生のときに自宅近くの書店で小遣いで買った本です。新聞社の地方支局に配属された記者たちの仕事ぶり、その哀歓を描いたドキュメントです。私は、ここに登場する記者たちの活躍ぶりに魅了されました。他社との抜きつ抜かれつの特ダネ競争のワクワク感。警察より先に事件の容疑者に接触してしまう記者のスリル。
これぞ人生だ。子供心に感激し、「将来は地方で働く新聞記者になろう」と決意したのです。
p144池上彰「学び続ける力」
戦後社会の裏側を描く長編小説を次々に発表してきた山崎豊子も外せません。銀行を舞台にした「華麗なる一族」商社を舞台にした「不毛地帯」は話題を呼びましたが、中でも医学界を題材にした「白い巨塔」は、4度に渡ってドラマ化されました。日本航空を題材にした「沈まぬ太陽」は、人間としての生き方を読者に考えさせるものです
P156 池上彰「学び続ける力」
自らがサラリーマンとして働いた経験を持ち、自分が属していた企業や業界を小説にした作家としては、山田智彦(銀行)深田祐介(航空)安土敏(スーパーマーケット)江波戸哲夫(銀行)高任和夫(商社)池井戸潤(銀行)江上剛(銀行)等の各氏の小説が読ませます。
池井戸潤は、当初は銀行を舞台にした推理小説を書いていたのですが、その後、「空飛ぶタイヤ」から作風を転換。企業社会で働く人々の哀歓を描いています。
真山仁は「ハゲタカ」で、いわゆるヘッジファンドを取り上げ、NHKでドラマ化されて話題になりました。地熱発電を題材にした「マグマ」は、原発事故以降のエネルギー問題を考える点で先駆的な作品です
p158池上彰「学び続ける力」


