読まなきゃ死ねない!日本の定番大傑作コミック12選

chnaberer
すべて完結済みの作品です。
風の谷のナウシカ ― 宮崎駿
誰もが恋に落ちるようなヒロイン・ナウシカを軸に、生命の存在と慈しみ、光と闇の邂逅など、いくつもの旋律が絡み合い、ひとつの決断へと収斂していきます。
アニメーターとして、ストーリーテラーとして、超一流の宮崎駿。存在感ある王蟲との心の交流など、他の作家には描けない描写でしょう。
連載初期に作られたアニメ映画は、全7巻のうち2巻途中までの内容にすぎません。結末も異なります。
ブラック・ジャック ― 手塚治虫
アウトサイダーの天才外科医を描く、一話完結型の作品。ある時は残酷、ある時は優しく、その少しズレたヒーロー像がたまらない。さまざまな倫理上の問題も投げかけます。
2010年刊の文庫全集(全12巻)が、連載順に沿って読みやすくオススメ。
手塚治虫に関する作品では、いま話題の『ブラックジャック創作秘話』(原作・宮崎克、作画・吉本浩二)が新しい傑作となりました。
SLAM DUNK ― 井上雄彦
部活動の選手としての成長の過程や試合の緊迫感を、ここまで生き生きと描いた漫画を他に知りません。何度も通しで読んでいますが、最終巻・山王戦でのあの名場面に達した時の感動が、読む度に深まります。
史上最も「名言」を多く残した漫画の一つでもあります。
表紙は完全版がかっこいいですが、各話の末尾のイラストが味を出している通常コミックス版で読むことをオススメします。
めぞん一刻 ― 高橋留美子
常識外れの面々が集うおんぼろアパート「一刻館」を舞台にしたラブコメ。
主役は、お人好しで世渡り下手な青年・五代裕作と、生来の鈍感さと亡き夫へ操を立てるがゆえの真面目さを併せ持つ美貌の管理人・音無響子。
コメディ色全開の序盤から抜群に面白いけれど、ストーリーが動く後半はますます引き込まれます。
はだしのゲン ― 中沢啓二
作者の被爆体験を元にした自伝的漫画で、戦中・終戦直後時代の人々の貧困とエゴが、リアリズムに徹して描かれます。
読者のツボを捉えるギャグや、当時の流行・世情の描写でも紛れもない一級品と言えます。
寄生獣 ― 岩明均
自分を救い出すのは、結局のところ自分自身しかいない。
言わずと知れた傑作です。
お~い!竜馬 ― 小山ゆう(作画)、武田鉄矢(原作)
坂本竜馬の生涯を綴った漫画。
これほどキャラクター、特に主人公の描き方が魅力的な漫画は無いと言っていいんじゃないでしょうか。
特に前半の少年~青年時代は(※実話の要素は薄くほとんどが創作です)、竜馬と一緒に成長過程を辿るような気持ちで、ページをめくる手が止まらなくなります。
MASTERキートン ― 浦沢直樹(作画)、葛飾北星・長崎尚志(脚本)
冷戦終結前後の社会情勢、考古学、そしてキートンをめぐる人々のドラマを描いた作品。
番外編『キートン動物記』、後日譚『MASTERキートン Reマスター』も本編に負けない面白さです。
カムイ伝(第一部) ― 白土三平
人間の尊厳をかけた闘争を描く一大叙事詩。
後編の「カムイ伝 第二部」やアクション重視の「カムイ外伝」も読まれていますが、カムイ伝の本当の主題は第一部で描き切られたように思います。
神々の山嶺 ― 谷口ジロー(作画)、夢枕獏(原作)
前人未到のエベレスト南西壁冬期無酸素単独登頂に挑む主人公を描きます。実際に行った者でなければわからない地形、臨場感、そして「神々」との邂逅を味わえる大傑作。
谷口ジローは、世界的に最も栄誉ある劇画家の一人です。
11人いる! ― 萩尾望都
少女漫画の神様・萩尾望都の本格SF中編(わずか連載3回分の作品)です。
舞台は孤絶した宇宙船。宇宙各国からやって来た宇宙大学受験生11人が、疑心暗鬼のなかで反目しつつ、信頼関係や友情や恋を培い、非常事態を乗り越えようとする様子が、非の打ち所のない構成の妙によって描かれます。
少年SF短編集&異色短編集 ― 藤子・F・不二雄
最後の紹介はこのシリーズ。
数々の大ヒット作を持つF先生ですが、短編集を読むと、古今東西のSFのプロットを知り尽くしていたことがわかります。
小学館文庫から出ているシリーズが一番お手頃です。捨て作無し。
https://matome.naver.jp/odai/2143378641724670401
2015年07月06日