エリーゼのためには読み間違い?! 本当のタイトルは。

takasakiyuudai
エリーゼのためにが作曲され100年以上。実は〝テレーゼのために〟だったという説が有力になってきました。
「エリーゼのために」は「テレーゼのために」だ
「エリーゼのために/Fur Elise」はベートーヴェンの死後、テレーゼ・フォン・ドロスティックという女性の蔵書の中からの自筆譜が見つかった作品です。
「4月27日エリーゼの思い出のために、ベートーベン作」と彼自身の字で書かれていたために、 誰もそれを疑うこともなく、世の中では「エリーゼのために」という名前で定着していました。ところが、20世紀になり、 ベートーヴェン筆跡研究家のマックス・ウィンガー教授が本気で(笑)そのタイトルを鑑定したところ、

「テレーゼとも読める…」

と言い出したので、さぁたいへん。その瞬間、「エリーゼ」は間違いであるということが発覚したのです。

エリーゼさんを探して
『エリーゼのために』が作曲されたのは1810年、ベートーベンが39歳のことです。曲名のとおり、エリーゼさんという女性のために捧げらた曲であると考えられます。しかし、ベートーベンの交友関係を調べても“エリーゼさん”という人は見つからず、長い間謎とされていました。
ベートーベンの字は汚く “エリーゼ” と “テレーゼ” の区別がつかないことが判明
しかし、1923年、ドイツの音楽学者マックス・ウンガー教授の論文がひとつの可能性を提示しました。ウンガー教授によると、ベートーベンはとても字が汚く、筆跡を鑑定したところ、彼の書く「エリーゼ(Elise)」と読める字は、「テレーゼ(Therese)」の場合もあるというのです
こちらがテレーゼさんになります
実は、『エリーゼのために』の楽譜は、1810年にベートーベンにピアノを教わっていたテレーゼ・マルファッティという女性だったそうです。楽譜はベートーベンからプレゼントされたものだと言われています。

当時、39歳のベートーベンは18歳のテレーゼに恋をしていました。ラブレターを送り、プロポーズまでしたといいます。しかし、結果はふられてしまい、テレーゼは別の男性と結婚しました。

つまり・・・
1810年に『エリーゼのために』が作曲される

同年、教え子のテレーゼに『エリーゼのために』の楽譜が贈られる

のちに同曲は『エリーゼのために』として世界に広まる

曲完成から100年以上経って、ベートーベンの字は汚すぎて“エリーゼ”と“テレーゼ”の区別がつかないことが判明

『テレーゼのために』だったのでは!?

ということになります。字が汚かったばかりに間違って伝わるとは……しかもこれだけ有名になった曲です、もう訂正はできないでしょう。

なお、エリーゼさんの捜索は現在も続けられている模様
近年、新しい説も浮上
長らく、『エリーゼのために』は『テレーゼのために』の読み間違いであるとされてきました。しかし、近年になり『エリーゼのために』は、エリザベート・レッケルという歌手に捧げられたものではないかという説も浮上したそうです。

しかし、ベートーベン直筆の楽譜はすでに失われており、その真偽を確認することは難しいのかもしれません。

https://matome.naver.jp/odai/2141878277679091501
2015年04月09日