ニュースで報道されました
横浜市都筑区にある山口医院は、アトピー性皮膚炎の患者に処方したクリームについて、「ステロイドは使っていない」と説明していたものの、実際には、ステロイドの一種の「プロピオン酸クロベタゾール」が含まれていたことが分かりました。
ステロイド処方問題で提訴の方針 横浜 NHKニュース
弁護士によりますと、ステロイドが含まれていたことを知った患者が、クリームの使用をやめて症状が悪化したケースなどがあるということです。
ステロイド処方問題で提訴の方針 横浜 NHKニュース
国民生活センターの調査では、山口医院で処方された「漢方クリーム」には、五段階で最も強いステロイドが含まれていた。クリームは保険適用外で五グラム四千円と高価だった。
東京新聞:ステロイド混入薬、年間1600人超に 横浜の医院 集団提訴へ:社会(TOKYO Web)
被害弁護団によると、患者らの多くは女性タレントのブログやインターネットでの口コミなどを見て受診していた。ある母親は二〇〇六年から最近まで子どもの全身にクリームを塗っていた。子どもの皮膚が荒れ、他の病院でステロイドの副作用の皮膚炎と診断された。子どもは入院した。
東京新聞:ステロイド混入薬、年間1600人超に 横浜の医院 集団提訴へ:社会(TOKYO Web)
東京都立小児総合医療センターの赤沢晃アレルギー科部長は「ステロイドが入っていない薬を塗って、症状がすぐに良くなることはあり得ない」と話す。「ステロイドは強さや量の調整が難しく、医師の指導なしに使うと症状がぶり返してひどくなったり、目の周りに塗ると緑内障になる恐れもある」。実際、被害弁護団に緑内障のような症状を訴える患者もいるが、医院では患者に「目や口の周りに塗っても問題ない」と説明していた。
東京新聞:ステロイド混入薬、年間1600人超に 横浜の医院 集団提訴へ:社会(TOKYO Web)
クリームは漢方アドバイザーの中国人女性が仕入れていた。女性は「北京大学教授」「雲南省名誉市民」などと名乗り、親族分を含めて年間約二千八百万円の報酬を医院から得ていた。女性は医院の弁護士に「ステロイドは中国の工場で混入した」と説明したが、工場の存在は確認できなかった。現在、女性の所在は不明になっている。
東京新聞:ステロイド混入薬、年間1600人超に 横浜の医院 集団提訴へ:社会(TOKYO Web)
そもそも、ステロイドとは
ステロイドとは副腎皮質ホルモンのことで、もともと副腎で作られるものです。
アトピーマニュアル(ステロイドの正しい知識)
副腎には髄質と皮質が存在します。髄質はストレスや怒りを感じると、アドレナリンを放出し、血圧を上げたり、血管を収縮させる機能を持ちます。それに対し、皮質はグルココルチコイドというホルモンを放出するのですが、このグルココルチコイドが強力な「抗炎症作用」と「免疫抑制作用」を持つのです。
このグルココルチコイドを人工的に合成し、効果を何十倍にも強くしたものがステロイド外用薬なのです。ステロイド外用薬は分子のサイズが小さく脂溶性のため、皮膚から急速に浸透するため、即効性も高いのです。
アトピーマニュアル(ステロイドの正しい知識)
ステロイドの効果
ステロイド外用薬は、細胞に直接作用して細胞のエネルギー代謝を変化させることにより炎症を抑える「抗炎症作用」と、アレルギーを引き起こすT細胞の働きを抑えるとともに、炎症の原因となるヒスタミンを放出するマスト細胞の働きも抑えることにより、炎症の原因を根本から断ってしまう「免疫抑制作用」の2つの働きで、アトピー性皮膚炎の症状を強力に抑えるのです。
アトピーマニュアル(ステロイドの正しい知識)
ステロイドの副作用
細胞の増殖ないし線維新生抑制作用に基づくもの
皮膚萎縮
かなりの長期にわたってステロイド外用薬を使用していた場合に、まれに出やすい症状で静脈が透けて見えたりします。
わきの下や大腿部、わき腹などに見られ、小児や老人に多く見られます。ステロイド紫斑
皮膚が全体的に薄くなってくるのでちょっとした刺激ですぐに黒あざのようなものができてしまいます。
老人に多く見られます。ステロイド潮紅
顔全体が赤くなり、酒さ様皮膚炎とも呼ばれています。赤いポツポツができることもあり、成人にみれられます。毛細血管拡張
毛細血管が肉眼でも見えるようになります。
ホルモン作用に基づくもの
ステロイドざ瘡
にきびができやすい状態になります。多毛
小児に多く見られる症状で、外用部に他と比べて毛が多く生えてきます。
免疫、アレルギー抑制作用に基づくもの
感染症の誘発及び悪化
ステロイド外用薬は部位の免疫力を低下させるのですり傷や切り傷があるところに使用すると感染症などを併発するおそれがあります。
その他
口囲皮膚炎
口の周りに赤いポツポツができます。中年女性に多く見られる症状です。接触皮膚炎
様々な植物や衣服、下着、金属、革製品などに触れるとかゆくなるなどの症状があらわれます。
光線過敏症とともに、もともとこういう体質を持っている人もいますが、ステロイド外用薬による場合もまれにあります。副腎皮質機能低下
ステロイドは副腎皮質ホルモン剤なので、最強のステロイド外用薬は、多量に、長期に与え続けると、体内の副腎皮質が
もう合成しなくていいと勘違いし、その機能が低下します。
体内で副腎皮質ホルモンを作れと命令する脳下垂体の活動も抑えられてしまうので、体の成長も抑えられてしまうおそれがあります。ステロイド緑内障
眼圧が上がります。ステロイド白内障
目のレンズがくもります。
ステロイドの正しい使い方
1.回数と塗るタイミング
皮膚に塗布する回数の目安は1日2~3回、適量を患部に塗るのが一般的です。その後、症状がよくなってきたら徐々に塗布回数を減らしていきます。
塗布するタイミングは、肌が清潔な状態に保たれているお風呂上がりがベスト。ただし、肌への刺激を避けるため、体の火照りがおさまってからにしましょう。患部は無理にタオルでゴシゴシこすると刺激になってしまうので、患部にティッシュなどを押し当てて、軽く水分を吸い取るようにすればOK。
ハンドクリームなどの保湿剤と併用する場合には、保湿剤を塗った上から患部にだけステロイド外用剤を塗るようにします。その逆だと、本来使用したくない範囲まで、ステロイド外用剤が伸びて広がってしまう可能性があるからです。
2.塗り方と使用量
塗り方の基本は、適量を乗せた指の腹を使って患部をさらっとなぞります。患部をかき壊していたり、化膿したりしている場合には、ステロイド外用剤を薄くのばしたガーゼで患部を覆う方法が適しています。ただし、化膿している患部には、抗生物質を配合したタイプのものしか使用できません。また、使用量は多すぎても少なすぎても効果が薄れるので、必ず適量を使いましょう。一般的に塗り薬の使用量の指針となるのが「フィンガーチップユニット」といわれているもの。これは、大人の手のひら2枚の広さに対して、大人の人差し指の第一関節の長さくらい(約0.5グラム)の薬の塗布が基準とされています。
3.使用期間の目安
一般に、ステロイド成分は強力な抗炎症作用をもっているので、通常では数日から1週間程度で効果が現れます。仮に正しい使用方法で1週間たっても、薬の効果が見られない場合は皮膚科医の診察を受けるようにしましょう。ちなみに、ステロイド外用剤の使用上の注意には「長期連用しない」とうたっていますが、この「長期連用」の期間とは約2週間ほどだとお考えください。
使用部位や年齢によって使い分けることが大切
腕を1とすると頭皮3.5、ひたい6.5、頬13、わき3.6、背中1.7、腕外側0.83、陰部42、足首0.42、足の裏0.14といった割合です。
2/2 正しく使えばステロイド外用剤は怖くない! [湿疹・皮膚炎] All About
つまり、吸収率のよくない手のひらや足などは、strongタイプ、陰部など吸収率のよい部位にはmedium、weakタイプ、とステロイド外用剤を使い分けがふさわしいということになります。また、吸収率のよい部位でも、短期間strongタイプを使って治療する方法もあります。
2/2 正しく使えばステロイド外用剤は怖くない! [湿疹・皮膚炎] All About
年齢による使い分けで注意したいのは、赤ちゃんや幼児へ塗布する場合でしょう。もともと皮膚が薄く、皮膚表面の防衛機能が未熟である赤ちゃんや幼児は、大人と比べてステロイド外用剤の吸収率が高くなります。ですから、大人よりもランクを落とした薬を使用しても、効果が発揮できるといえるでしょう。部位や年齢に応じて、ふさわしいランクの薬を選ぶことがポイントになります。
2/2 正しく使えばステロイド外用剤は怖くない! [湿疹・皮膚炎] All About
短期間でしっかりと炎症を抑えるために、患部の症状にふさわしいステロイド外用剤を正しい方法で使用することを心がけましょう。
2/2 正しく使えばステロイド外用剤は怖くない! [湿疹・皮膚炎] All About





