▼阪大チームが解明。虫垂は「細菌のバランス保つ」
体に必要ない組織と考えられていた虫垂が腸に免疫細胞を供給し、腸内細菌のバランスを保っていることを大阪大などのチームがマウスで明らかにし、10日付の英科学誌ネイチャーコミュニケーションズ電子版に発表した。
つなごう医療 中日メディカルサイト | 虫垂、むやみに取らないで 腸に免疫細胞供給
チームの竹田潔大阪大教授(免疫学)は「バランスが悪くなると食中毒も起こしやすい。虫垂をむやみに取らない方が良い」と話す。腸内細菌のバランスが崩れて発症する潰瘍性大腸炎やクローン病の新しい治療法開発も期待される。
つなごう医療 中日メディカルサイト | 虫垂、むやみに取らないで 腸に免疫細胞供給
▼「虫垂」って「盲腸の退化したもの」と言われていたはずなのに…
虫様突起ともいう。哺乳類の盲腸の先端にあるリンパ系器官。草食獣でよく発達し,組織学的には盲腸の退化したものといわれる。
虫垂 とは – コトバンク
▼しかし、「体内に侵入した病原体などを攻撃する免疫細胞を作る働きを持つ」という
チームは虫垂の働きを調べるため、虫垂を切除したマウスと、していないマウスを比較。
すると、切除したマウスの大腸内では、腸内細菌のバランス維持を担う抗体を作る免疫細胞が半分になっており、バランスも崩れていた。また、虫垂でできた免疫細胞が、大腸と小腸に移動していることも確かめており、虫垂が腸内細菌のバランスを保つのに役立っていることが分かった。
つなごう医療 中日メディカルサイト | 虫垂、むやみに取らないで 腸に免疫細胞供給
▼このニュースが新聞で報道され、さらにテレビの「ひるおび!」で紹介されると…
こんどぅ(青ネギ)@aonegikami
シノ@shinoharra
SWEENEY-TODD@akino1do1wa
ともや/おこ@はりぼて2班@hh33oko
Miku Nakamura@392939Miku
私、盲腸の手術で虫垂取られたけど?体に必要な虫垂ないけど?
こんどぅ(青ネギ)@aonegikami
▼また、とある医師(脳外科医)の方のブログに興味深い考察のエントリがアップされている
虫垂が炎症化して破裂したら腹膜炎で死ぬ事もあるので、ここまで菌に食われたら「ああ、免疫力が弱かった」と反省して虫垂は切除するのはやむなしかなと思う。
◆ 虫垂、むやみに取らないで の記事|田中佳先生のブログ
が、
外科医の性癖として、ゴミではなくとも出っ張っているから取りたい衝動に駆られてしまうことがある。脳外科医の自分でもその気持ちはよく理解できたりする。
◆ 虫垂、むやみに取らないで の記事|田中佳先生のブログ
大腸の手術で「虫垂をついでに取っておきました! これで虫垂炎にはならずに済みますね」
胃の手術で「胆のうをついでに取っておきました! これで胆嚢炎や胆のう癌にならずに済みますね」とても良いことをした子供のように喜んで術後報告をしたりする。
◆ 虫垂、むやみに取らないで の記事|田中佳先生のブログ
臓器は意味があって存在している。
◆ 虫垂、むやみに取らないで の記事|田中佳先生のブログ
乳癌の遺伝子が見つかったから乳房を全摘出した有名人もいましたけれど、大腸癌の心配があるなら大腸全摘しよう。直腸も全摘して人工肛門にしよう。用が済んだら乳房も子宮も取ろう。前立腺肥大が恐いから睾丸もついでにとっちゃおう。肝臓癌や膵臓癌が恐いから取っておこう。腎臓も取って透析にしよう。どこまでとるの? 臓器は意味があって存在している。むやみに取って良い臓器など有りはしない。
◆ 虫垂、むやみに取らないで の記事|田中佳先生のブログ
この判断基準は「摘出しても死なない」である。外科医の大丈夫は時として危ない。生き死にで判断することが多いので、患者さんの生活の質(QOL:Quality of Life)は無視されたりする。だから「大丈夫ですよ~、摘出しても死にませんから」と言われているかを確認しなければならない。
気をつけよう。「病変部だけにして下さい」と言っておこう。
◆ 虫垂、むやみに取らないで の記事|田中佳先生のブログ