苗木「僕の好きな人?」 舞園「ええ、教えてください」 後編

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苗木「僕の好きな人?」 舞園「ええ、教えてください」
苗木「僕の好きな人?」 舞園「ええ、教えてください」 | ログ速

369 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/05(土) 22:33:49.99 ID:NYDPqzyO0 [98/104回(PC)] モノクマ「いやーアイドルとは思えないくらいの絶叫。またまたありがとうございます」

モノクマ「前回の絶叫は中々の視聴率を稼いでくれました」

モノクマ「この部屋はテレビ中継されていないのが、残念ですね」

舞園「テレビ中継……?」

モノクマ「あぁ、ボクは学園長とテレビ局の番組プロデューサーを兼業しているんです」

モノクマ「だから、超高校級のアイドルである舞園さやかさんにも特別ゲストとして番組を盛り上げていただきたく……このたびこうしてお呼びしたわけです」

モノクマ「もちろん、番組の内容に関しても、チェックを入れていただきたいと思います」

モノクマ「一緒に、素晴らしい絶望的エンターテインメントを世界中に提供しましょう!」

舞園「テレビって……そのモニターに映ってるのって……」

舞園(テロップ付きの映像……。映像は食堂などのもの……)

舞園(監視カメラの映像じゃなくて、外から電波を受信しているの?)

舞園「なにがなんなのか分からないです……」

舞園「助けて……苗木君……」

374 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/05(土) 22:54:31.79 ID:NYDPqzyO0 [99/104回(PC)] モノクマ「ここって、学園の地図にも書かれてないし、監視カメラもついてないから無駄だよ」

モノクマ「あきらめて――」

モノクマ「ちゃちゃっと注射を終わらせましょう」

モノクマ「痛くないですよー」

モノクマ「1兆回くらい絶望するかもしれませんが、基本的にあっという間に終わりますからー」

モノクマ「以上、学園長 兼 プロデューサー 兼 ドクター モノクマでした」

舞園(ヘルメットが近づいてきます……)

舞園(それが良くないものだと……いやでも分かりました……)

舞園(お願い……苗木君……いつか私をここから出して……)

舞園(信じてますから……)

モノクマ「まぁ、無駄だったけどね(笑)」

383 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/05(土) 23:06:47.73 ID:NYDPqzyO0 [100/104回(PC)] 次の日の朝 自室

苗木「あれ……今日はモノクマの放送がなかったのかな?」

苗木(もうすでに7時を過ぎているのに、放送は鳴らなかった)

苗木(寝ぼけて、聞き逃したのか?)

苗木「とりあえず、行こうか……」

苗木(ボクは部屋を出た)

苗木(そして、すぐ隣の舞園さんの部屋を見た)

苗木(霧切さんからのアドバイスを要約すると……)

苗木(素直になって、誤解がないように、言葉を選ぶこと)

苗木(そうすれば、悲しいすれ違いによる殺人は起きらない……らしい)

苗木(元々恨みを持たれてたりしたら別だけど……)

苗木(クローズドサークルでは、些細な言葉の選び間違いで、一気に険悪な関係になることも珍しくないから、よくよく注意しないといけないようだ)

苗木(一から好意を伝えよう……ダメだったら、ここから脱出するまで、告白とかは一回やめる)

388 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/05(土) 23:19:39.73 ID:NYDPqzyO0 [101/104回(PC)] ピンポンパンポーン

「おまえらー。急いで体育館に集合しろ。今日は進路希望を出してもらうから」

苗木「はぁ?」

苗木(進路希望……?)

苗木(急にどうしたんだ?)

苗木(ボクは不安な気持ちのまま……体育館へと足を運んだ)

苗木(すでに生徒のほとんどは集まっていた)

苗木(ただし……その中に、舞園さんの姿は見当たらなかった)

398 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/05(土) 23:38:03.96 ID:NYDPqzyO0 [102/104回(PC)] 苗木(他にも江ノ島さんの姿が見えない……)

苗木(嫌な予感がした……)

苗木(あの後、何かあったのか……?)

苗木「ちょっと、ボク、部屋に様子を見に行くね」

苗木(近くにいた生徒にそう告げて……ボクは寄宿舎に戻ろうとした)

苗木(けど……)

???「きゃぁ」

苗木「あ! ごめん!」

???「あはは、おっちょこちょいですね」

???「苗木君は……」

苗木「よかった……」

舞園「何が良かったんですか?」

苗木「なんでもないよ……おはよう舞園さん」

舞園「はい……」

舞園「お は よ う ご ざ い ま す 、 苗 木 君」

406 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/05(土) 23:49:20.48 ID:NYDPqzyO0 [103/104回(PC)] 苗木(……?)

苗木(……なんだろう? 一瞬だけ舞園さんの姿に他のものがかぶって見えた?)

舞園「どうしました苗木君?」

苗木「……ん? なんでもないよ」

苗木(そう、もう特になんともない)

苗木(気のせいだったみたいだ)

舞園「おかしな苗木君ですね」

苗木「なんか嬉しそうだね、舞園さん……」

苗木(進路調査なんてものがあるのに、不安に感じている様子はほとんどない)

舞園「怖くないですよ。苗木君がいますから」

舞園「苗木君がいるだけで私は幸せなんです」

苗木(にこにことボクのこと舞園さんは見ている)

苗木(ボクの顔が熱くなるのが分かる)

苗木「あのさ、これが終わって余裕があったら時間がほしいんだけど?)

舞園「もちろん、いいですよ!」

436 : ちょっとミスしてました[] 投稿日:2013/10/06(日) 00:31:38.30 ID:HdotkNC80 [2/80回(PC)] 苗木(舞園さんの笑顔を見ると同時に、あいつの声が体育館に響いた)

モノクマ「あーあーあー、みなさん、おはようございます」

モノクマ「今日から、希望ヶ峰学園の理事長になりましたモノクマと申します」

モノクマ「本日はお日柄もよく……」

十神「要件をさっさと言え――」

モノクマ「これだから最近の若者は……」

モノクマ「まぁ、いいでしょう……。今日のボクは気分が良いのです」

モノクマ「あまりに気分がいいので、オマエラに卒業に必要な全ての単位をあげてもいいかなと思っています」

モノクマ「お前ら全員が……」

舞園「ちょっとまってください!」

苗木(舞園さんがおそるおそるといった具合に手を挙げた)

舞園「江ノ島さんがまだ来ていません」

443 : ちょっとミスしてました[] 投稿日:2013/10/06(日) 00:41:11.25 ID:HdotkNC80 [3/80回(PC)] モノクマ「江ノ島さんですか? 昨日の夜から体調不良でお休みです」

モノクマ「ボクのほうから別に連絡をしておきますので、安心してください」

モノクマ「オマエラも身体には気をつけるんだよ」

モノクマ「じゃあ、いいかな、もう話をさえぎらないでよ?」

舞園「……あとでお見舞いに行かないと……」

モノクマ「友だち思いって素晴らしいね!」

モノクマ「じゃあ、話を戻すけど……」

モノクマ「ボクは、オマエラ全員が卒業を希望して外に出る事を選んだのなら、外に出してもいいと思いました!」

「「「「「「「…………ッ?」」」」」」」」

モノクマ「いやー、オマエラはガッツありすぎるんだよね、ゆとり世代のくせに」

モノクマ「本当だったら……もう3,4人は死んでておかしくないんだけどね」

モノクマ「計画が崩れて、テレビの前のみんなもつまらないってさ!」

モノクマ「プロデューサーも飽きっぽくて、もういいや、この番組なかったことにしようって……」

モノクマ「あんなに苦労してルールや舞台を作った学級裁判も……結局、日の目を見ることなく終わるのでした」
449 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/06(日) 00:55:48.71 ID:HdotkNC80 [4/80回(PC)] 十神「具体的には……どうすればいい?」

モノクマ「学級裁判のために作った舞台を流用します」

モノクマ「そこで一定時間、議論をします」

モノクマ「その後、外に出るか、出ないかを投票してもらいます」

十神「誰かが卒業を望まないときはどうなる?」

モノクマ「学園にひとりだけってのも悲しいからね……」

モノクマ「そのときはみんな仲良く留年してもらいます」

モノクマ「あ、けど……失敗しても、誰かが死んだりということはないから安心してね」

モノクマ「この進路調査も一か月ごとに行うので、何回でも受けられます」

モノクマ「この進路調査の100%はボクの善意でできてます」

モノクマ「校則にもちゃんとそう書いておいたから!」

苗木(本当だ……学級裁判の後に、進路調査について書かれた項目が出来てる」

苗木(モノクマの言ったとおりの内容だ)
456 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/06(日) 01:17:50.47 ID:HdotkNC80 [5/80回(PC)] モノクマ「じゃあ、3時間後に始まるからね」

モノクマ「よろしくー。15人全員の……」

霧切「待って……」

モノクマ「……何かな? 霧切さん?」

霧切「……もし、あなたが誰かの家族を人質に取るなどしたら」

霧切「とてもじゃないけど、公平とは言えないわね?」

霧切「善意だというなら、もうこれ以上そういうことはしないわね?」

モノクマ「うーん……なんのことかよく分からないけど、約束しとくよ」

霧切「あと……元々、あなたの身内が混じっている場合、それも除外してくれるの?」

モノクマ「そんなこと言って、卒業に賛成しない人をかたっぱしからボクの身内に認定するつもりだろう? いやだなーその手には乗らないよ」

モノクマ「ボクの妹だって、同じ釜の飯を食った仲間だって、もしオマエラの中にいたら、そいつはボクにとって大事な生徒だからね」

霧切「たかが15人しかいないのよ……その中にあなたと元々知り合っている人間がいたら、フェアとは言えないわ」

モノクマ「分かった、分かったよ……。じゃあ、ボクとボクの中の人が希望ヶ峰学園入学前に知り合っていた場合、そのことを証明できたのなら、そいつの票は無効にしてあげましょう」

460 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/06(日) 01:35:09.85 ID:HdotkNC80 [6/80回(PC)] モノクマ「今、言ったことは校則にも追加しといらから」

モノクマ「じゃあ、そういうことで、よろしくお願いします」

モノクマ「第1回進路調査は3時間後に15人で行います。事件厳守で来てください!」

モノクマ「じゃ、さいなら」

苗木(そう言って、モノクマは消えた。あとにみんなの沈黙を残して)

「「「「「「「…………」」」」」」」」

桑田「普通に、みんな外に出るのを選ぶんじゃねーの?」

朝日奈「そうだよね。だって、人質も取らないんだもん」

石丸「しかも何度でも挑戦できるなら、モノクマが不正を働いていようとも容易く特定できるだろう」

セレス「しかし、投票に関しては誰が何に投票したかをモノクマが明かさない可能性もありますわ」

セレス「誰が第2の内通者なのか、いつまでも分からない可能性も出てきます」

苗木(それでみんなを疑心暗鬼にさせるのが、黒幕の目的……?)

463 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/06(日) 01:49:06.23 ID:HdotkNC80 [7/80回(PC)] 舞園「苗木君……」

苗木「舞園さん……」

苗木(舞園さんが不安そうにこちらを見ている)

苗木「アイドルにとって、1か月は重要だよね……」

苗木「この1回で成功させよう」

舞園「いいえ……大丈夫です。苗木君」

舞園「苗木君と一緒なら何か月でも耐えられます」

苗木「……舞園さん。……ありがとう」

苗木(舞園さんの気遣いが嬉しい)

舞園「そういえば苗木君……さっき、時間があるかって話をしてましたけど……?」

苗木「ううん……今は進路調査の方が大事だから

苗木(あと3時間……きっと、黒幕は何か罠を用意しているに違いない……)

苗木(それを見つけないと……)

465 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/06(日) 01:58:21.88 ID:HdotkNC80 [8/80回(PC)] ……

苗木(だけど、それは意外な形ですぐに見つかった)

舞園「ありがとうございます。全てを話してくれて」

戦刃「…………」

霧切「…………」

苗木(江ノ島さんの部屋に行ったら、戦刃さんという人がいた)

苗木(いや、戦刃さんが、ボクたちの知っている江ノ島さんなんだけど……)

苗木(なんでも2人目の内通者で。最初から変装して、ここにやってくることを黒幕に命じられていたようだ)

苗木(けど、舞園さんと話しているうちに罪悪感が勝って……ということらしい)

苗木(黒幕とはここに来る前からの知り合いらしいから……投票権はなくなるようだ)

苗木(ちなみに、霧切さんは戦刃さんが内通者の可能性が最も高いと考えて、張り込んでいたらしい)

469 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/06(日) 02:07:28.46 ID:HdotkNC80 [9/80回(PC)] 苗木(ちなみに、ボクも霧切さんも戦刃さんとは話していない)

苗木(彼女は小声で舞園さんとしかしゃべらないのだ)

霧切「ひとまず、モノクマを呼びましょう」

霧切「モノクマー!」

モノクマ「なにー? ってまぁ、監視カメラで見てればだいたい分かってるんだけど」

モノクマ「本当に残姉クマ。投票権は無効クマ。なんというか……こっからどうすればいいクマ?」

モノクマ「はぁ、チキンがいることを願うよ。クマだけど」

苗木(わけのわからないことを言いつつも、投票権の無効をモノクマは約束した)

苗木(終始、モノクマは戦刃さんのことを馬鹿にしている様子を見せていた)

舞園「ここから出たら……一緒にどこかに行きましょうね」

舞園「では、またいつか……」

苗木(さびしそうな様子の戦刃さんを残して、ボクたちは部屋を出た)

475 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/06(日) 02:34:24.97 ID:HdotkNC80 [10/80回(PC)] 苗木「……あと2時間と少し。黒幕の仕掛けた罠は他にもあるのかな」

舞園「そうですね……可能性はあります」

霧切「ちょっといいかしら?」

苗木(霧切さんがボクたちに話しかけてきた)

霧切「舞園さん……あなたは戦刃さんが内通者だといつから気づいていたの?」

舞園「ついさっきです。びっくりしました!」

霧切「とてもそう思えないわ……」

520 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/06(日) 07:29:42.67 ID:HdotkNC80 [13/80回(PC)] 霧切「あなたが江ノ島……いえ、戦刃さんとどれくらい仲を深めたかは私には分からない」

霧切「けど、あれほどの事実を顔色ひとつ変えずに、淡々と聞けるものかしら?」

霧切「あなたはそういう人だった?」

霧切「怒りや動揺がなくても、急に変わってしまった距離感に戸惑うのが普通じゃない?」

舞園「……そんなことを言われても」

舞園「……困ります」

苗木(舞園さんが霧切さんと目を合わせることができず、顔を下に背けてしまった)

苗木「……」

苗木「霧切さん……舞園さんはアイドル活動が長いから、」

苗木「他の人の前だと……そういう負の感情を抑えるのが得意なんだ」

苗木「……ねぇ、舞園さん? 別に動揺がないわけじゃないよね?」

舞園「……はい」

523 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/06(日) 07:40:32.44 ID:HdotkNC80 [14/80回(PC)] 苗木(人前で弱音をあまり見せないタイプ……)

苗木(一見、そう見えないかもしれないけど)

苗木(ここに来てからの生活で、舞園さんにはそういう側面があるって知った)

苗木(だから今回もそう)

苗木(……だよね、舞園さん?)

舞園「……ここで動揺することこそが、黒幕の狙いなんだと思います」

霧切「そう。超高校級のアイドルとしての活動の賜物なのね?」

舞園「いえ……、超高校級の助手としての意地です」

苗木(そう言うと、舞園さんはわずかにほほ笑んだ)

苗木(どこか儚げだけど、覚悟のようなものが見え隠れした)

霧切「悪かったわね……」

霧切「また、あとで会いましょう」

苗木(そう言うと、霧切さんは立ち去った)

527 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/06(日) 07:54:00.29 ID:HdotkNC80 [15/80回(PC)] ……

エレベーター 投票の場までの間

苗木(その後、みんなで色々な可能性を探ったけど……)

苗木(他に新しい内通者が見つかったり、ルール上の穴を見つけることもなかった)

苗木(……しかし、そのことが逆にボクたちを不安にさせた)

苗木(何か、得体の知れないもの…)

苗木(蜘蛛の巣に絡み取られているような……)

苗木(そんな居心地の悪さがあった)

舞園「……苗木君」

苗木(舞園さんの左手がボクの右手を握った)

苗木(その手は暖かい)

舞園「苗木君なら大丈夫ですよ」

530 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/06(日) 08:04:37.65 ID:HdotkNC80 [16/80回(PC)] 苗木「ありがとう、舞園さん。キミのためにも、ボクは頑張る」

苗木(そう決意を固めたころ、ついにボクらは法廷のような空間……)

苗木(決戦の場に到着した)

モノクマ「にょほほほ! やっと来たね!」

モノクマ「学級裁判はなくなったけど、この場所を使うことが出来て良かった!」

モノクマ「どう? これっていかにも裁判場ってカンジじゃない?」

モノクマ「しかも、たまたま円形にしてたから、会議の場所としても盛り上がるね!」

モノクマ「じゃあ、まず進路調査についての説明をもう一回するね」

532 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/06(日) 08:21:03.57 ID:HdotkNC80 [17/80回(PC)] モノクマ「今から、オマエラには最大3時間、議論をしてもらいます」

モノクマ「三時間後、もしくはオマエラがもう議論はいいと決めたとき、」

モノクマ「全員に『外に出る』か『中に残る』を選択してもらいます」

モノクマ「全員が『外に出る』を出るを選んだ場合、オマエラは晴れて卒業……みんなで外に出られます」

モノクマ「誰かひとりでも『中に残る』を選んだ場合、オマエラは全員仲良く留年……現在と同じくモラトリアムを楽しんでもらいます」

モノクマ「なお、投票の内訳は非公開なので、」

モノクマ「みんなと意見が違くても……安心して自分の取りたい道を選んでください」

モノクマ「民主主義の原則ですね」

モノクマ「なお、オマエラの呼ぶ黒幕……ぶっちゃけ、江ノ島盾子というんですが……」

葉隠「今、さらっとすごいこと言ったべ!」

モノクマ「彼女はオマエラやオマエラの家族の命を危険にさらすことはしていません」

モノクマ「また、彼女と希望ヶ峰学園入学前に知り合っている人は、彼女の身内とみなします」

モノクマ「身内の投票は無効となります。現在、戦刃むくろさんの投票の権利がはく奪されています」

モノクマ「なお、現在、戦刃むくろさんは江ノ島盾子さんと一緒にみなさんをモニターで見ています」

モノクマ「何か一言ある? ……ない? ……そう」

536 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/06(日) 08:35:55.69 ID:HdotkNC80 [19/80回(PC)] 最初の行は訂正です

モノクマ「なら、今からお待ちかね……進路調査開始です!」

石丸「よし、まずみんなで手をあげよう!」

石丸「全員が『外に出る』を選べば、全て解決だ!」

十神「馬鹿か……貴様は……」

セレス「嘘をつく人がいたら、結局のところ、意味はないのですわ」

桑田「つってもさ……どうやって、何を議論すればいいわけ?」

腐川「もしかしたら、黒幕の内通者がまだいるかもしれないんでしょ……!」

腐川「そうやって、あたしをまた騙すつまりなんだわ!」

葉隠「そうだべ、こんな上手い話、裏があるに決まってるべ」

葉隠「ただほど高いものはないべ。俺も昔、場代無料の店でひどい目にあったべ!」

539 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/06(日) 08:48:09.27 ID:HdotkNC80 [20/80回(PC)] 霧切「落ち着いて、みんな……」

霧切「最悪の場合でも、死にはしない。黒幕の狙いは分からないけど」

霧切「まずは、疑わしい場所を探すより、信じられるものを見つけるべきじゃないかしら?」

苗木「そうだよ――こうやって疑わせること自体が黒幕の罠かもしれない」

苗木「ボクたちは外に出たいという思いはみんな持っていたと思うんだ」

舞園「それに賛成です! 私たちはここに閉じ込められて最初に思ったことは恐怖や不安だったはずです」

舞園「もし変わったとすれば、それは大きな心の変化のはずです」

舞園「仮にそんな大きな変化があるなら、今この場所で分からなくとも、」

舞園「1か月ともに過ごせば、ばれてしまうと思います」

舞園「だから、今この場所では……自分の決意表明をしましょう。外に出たい理由とその思いの強さを!」

543 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/06(日) 09:05:18.93 ID:HdotkNC80 [21/80回(PC)] 苗木(そう舞園さんが言うと、特に反対意見はなく、みんなが次々に言葉を紡いだ)

苗木(まぁ……十神クンなどは「茶番」と言っていたけど)

苗木(舞園さんが時計回りで隣にいた石丸クンに発言してくれるようジェスチャーで合図をした)

石丸「僕は努力によって、祖父以上のことを成し遂げたい! だから、ここで終わる訳にはいかないんだ!」

大神「我には最強を目指す理由がある……この閉ざされた空間ではその座に至れぬ」

苗木(石丸クンと大神さんは最初の一言を皮切りに次々と外への思いを語った)

苗木(しかし、3人目の霧切さんで問題が起きた)

霧切「……詳しくは喋れないの」

「「「「「「……………」」」」」

545 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/06(日) 09:16:54.16 ID:HdotkNC80 [22/80回(PC)] 十神「そもそもが茶番で気に入らないが、一応聞いてやろう」

十神「どういうことだ、霧切? 説明しろ」

霧切「隠していたことは謝らないわ」

霧切「私は自分の才能も含めて、ここに来る前の記憶がないのよ……」

霧切「だから、ここから出たいという思いはあっても、それを理由づけすることはできない」

霧切「何かを解き明かしたい。何かを知りたい。そういう思いはあるのだけど……」

十神「つまらぬ言い訳だ……。記憶喪失だと? そんな都合の良いことが起こってたまるか」

十神「……喜べ、苗木、舞園。はやくも間抜けは見つかったようだ」

霧切「…………」

舞園「……それは違うと思います」

十神「ほう……何故だ? 言ってみろ?」

苗木(舞園さんがアイコンタクトでボクに合図をした)

舞園「上手くは言えないんですけど、それなら、記憶喪失であると語ること自体がおかしいんじゃ?」

十神「何……?」

苗木「……つまり、舞園さんが言いたいことは、こういうことだよ。十神クン」

548 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/06(日) 09:33:06.71 ID:HdotkNC80 [23/80回(PC)] 苗木「偽るにしても、わざわざ記憶喪失を選ぶ理由がないんだ」

苗木「疑われるだけだからね」

十神「……そう思わせることが狙いかもしれんぞ」

十神「それに記憶喪失だと言っておけば、語る設定に矛盾が生じにくい」

十神「多少のことは、記憶喪失だからで済ませられるからな」

霧切「信じてもらえるかは分からないけど、少しずつ思い出してきてはいるの……」

霧切「だから、今回は無理でも次回の進路調査には間に合うかもしれない」

セレス「上手に嘘をつけるなら、記憶喪失であろうと、財閥の御曹司であろうと関係がありません」

セレス「人は多かれ少なかれ嘘をつくものですわ」

セレス「うふふふ……」

石丸「まずは全員に一度発言をさせようではないか!」

石丸「問題のある発言はあとでまとめて検討する!」

石丸「僕は小学校時代、帰りの会ではいつもそうしていたぞ!」

十神「……フン。好きにするがいい」

551 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/06(日) 09:53:03.00 ID:HdotkNC80 [24/80回(PC)] 苗木(その後、再び、時計回りでみんなが発言していった)

大和田「暮威慈畏大亜紋土を終わらせるわけにはいかねぇ。いずれチームを卒業するにしても、それはけじめをつけてからだ」

朝日奈「水泳したい! もっと熱くなりたい! ドーナツ食べたい! ラーメン食べたい! あ、けど最近太り気味だから、ダイエットもしたい……えっと、これでよかったのかな?」

葉隠「どっちでもいいべ! というか、実はわりとまだ実感がないべ! 一番怖かったのは深刻な顔してたときのオーガだべ!」

不二咲「みんなのために作りたいプログラムがあるんだぁ。今、作りかけでねぇ、まずその続きがしたいかなぁ」

十神「愚民が……俺がここにいることでどれだけ社会全体の損失が広がっていると思う?」

セレス「適応すべき……とは言いましたが、外に出れるなら出たいですわね。私にもささやかな夢くらいありますし」

桑田「野球がしてぇ。ここに入って分かったんだよ。音楽もいいけど、野球もしてぇよ」

腐川「白夜様に従うわ。……あたし自身の決意表明? どうせ言ったら馬鹿にするんでしょ?」

山田「こんなところで満足できるかーーーーーーーー。漫画、アニメ、ラノベ、ゲームを買わせろーーーーーーーー。イベントに行かせろーーーーーーーーーーーー」

苗木(そして、ボクと舞園さんの番になった)

556 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/06(日) 10:09:19.48 ID:HdotkNC80 [25/80回(PC)] 苗木「ボクにはまだみんなと違って、大きな夢はないけど……」

苗木「それでも、夢を探していきたいし」

苗木「ここからみんなと一緒に出たい」

苗木「それに、ボクは舞園さんに約束したんだ」

苗木「絶対に、舞園さんをここから出してみせるって」

舞園「苗木君……」

舞園「……みなさん、決意表明とは違いますが、聞いてください」

舞園「私には好きな人がいます」

苗木(舞園さんがボクを見た……!?)

苗木(そして、ウィンクして、頷いてくれた)

苗木(カーッと顔が赤くなるのを感じる)

苗木(よく見れば、舞園さんの顔も赤味が増している)

舞園「この一件が終わったら、私は彼に告白したいんです」

559 : 今更だけど非常用にトリップ ◆VVBcRnN7PuNW [] 投稿日:2013/10/06(日) 10:21:44.22 ID:HdotkNC80 [26/80回(PC)] 桑田「苗木ーーーーーーーーーー。オレも舞園ちゃんを狙ってるって言っといただろう!」

桑田「はぁ……。もういいけどさ……」

桑田「あ、けど、舞園ちゃん経由でかわいい子紹介するくらいはしてくれよ!」

山田「何度でも言いましょう」

山田「リア充爆発しろーーーーーーーーーーーーーーーー!」

苗木(ははは……)

苗木(いろんな顔の人がいるけど……)

苗木(基本的に、みんな毒気を抜かれているという点では同じだった)

舞園「アハハ……なんかごめんなさい」

苗木(舞園さんも苦笑いでごまかしている)

苗木「えっと……、そういうことだから……、みんな、協力してくれると嬉しいな、ハハハ……」

苗木(笑い声が響いた。場の緊張が一気にほぐれた感じだ)

562 : 非常用 ◆VVBcRnN7PuNW [] 投稿日:2013/10/06(日) 10:34:13.98 ID:HdotkNC80 [27/80回(PC)] 苗木(話し合いは円滑にまとまりそうだった)

苗木(桑田クンが野球を好きになっていることを誰かが指摘したり……といった些細なことはあったけど)

苗木(その都度、誰かがそれをフォローし、心変わりのきっかけを証明できた)

苗木(だから、まだ時間は1時間と少ししか経っていないけど、投票に移ろうという空気になった)

舞園「じゃあ、みなさん、そろそろ投票に移ります?」

モノクマ「あれ、もう移っちゃうの? 議論に山場がなくて、本当につまらなかったよ!」

モノクマ「十神くん、もう疑わないの? いいの? そんなんで? 眼鏡キャラとしての意地は見せないの?」

十神「黙っていろ……」

十神「こんな緊張感のない話し合いなど、さっさと終わらせた方がましだ」

モノクマ「えええーーーー。うん。じゃあ、しょうがないなぁ……。そろそろ見せようかな?」

モノクマ「あ、ボクの見せる映像は議論時間にカウントしないんで!」

舞園「みなさん! ダメです! 見ちゃダメです! DVDを思い出してください! 見ない方がいいです!」

モノクマ「はああああああああああ?」

舞園「今すぐ、投票に行きましょう! このままだとダメだということが黒幕の江ノ島さんには分かっているんです!」

舞園「だから、焦っているんです!」

566 : 非常用 ◆VVBcRnN7PuNW [] 投稿日:2013/10/06(日) 10:43:47.58 ID:HdotkNC80 [28/80回(PC)] 石丸「みんな、舞園君に続け!」

大和田「おうよ、兄弟! 他の奴らもいいな!」

「「「「「「「おーーーーーーーーーーー」」」」」」」

十神「チッ……」

セレス「うふふ……」

苗木「お前の好きにはさせない!」

モノクマ「ちょ、おま、そんなしょうもない手でーーーーーーーーーーーーーーー」

モノクマ「絶望的ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」

苗木(まるで特撮のやられ役のような動きをするモノクマをしり目にボクたちは手元のボタンを押そうとした!)

苗木(だけど……そのとき……)

霧切「待ちなさい!」

571 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/06(日) 10:57:53.11 ID:HdotkNC80 [29/80回(PC)] 苗木「霧切さん……?」

霧切「映像を見ないことには賛成してもいいわ」

霧切「その映像が嘘か本当かは分からないけど、どちらにせよろくでもないことは確かでしょうし」

霧切「けど、気のせいかしら?」

霧切「舞園さん……あなた、さっきから投票を急かしている気がするのだけど?」

舞園「……そんな? 私は……みんなのためを思って……」

霧切「それに舞園さん……、さっきから会話の切り口、言葉の選び方……どこかおかしいわ」

霧切「舞園さん、今日になってから、あなた……」

霧切「一度も『外に出たい』って言ってないわ」

575 : 非常用 ◆VVBcRnN7PuNW [] 投稿日:2013/10/06(日) 11:11:12.24 ID:HdotkNC80 [30/80回(PC)] 霧切「さっきも……」

舞園「それに賛成です! 私たちはここに閉じ込められて最初に思ったことは恐怖や不安だったはずです」
舞園「もし変わったとすれば、それは大きな心の変化のはずです」
舞園「仮にそんな大きな変化があるなら、今この場所で分からなくとも、」
舞園「1か月ともに過ごせば、ばれてしまうと思います」

霧切「……なんて、あらためて聞くと妙な言い回しだと思わない?」

霧切「まるで自分のことを説明しているみたい……」

桑田「いやいやいや! 難癖すぎるだろう!」

霧切「他にも朝、苗木君との会話で、耐えることを前提とした話をしていたわ」

苗木「それはたとえ話だよ! 仮にそうなっても、ボクのせいにしないっていう……舞園さんの気遣いだ!」

霧切「さっきの決意表明も、告白なんて……周りくどいやり方をしている」

霧切「私の勘違いだったら、いくらでもあとで謝るわ」

霧切「もう一度、決意表明してくれる?」

舞園「分かりました。みんなのために言いますね……」

霧切「いいえ、違うわ」

霧切「みんなのために歌う超高級のアイドルではなく……」

霧切「超高校級の助手として、苗木君に対して言いなさい」

577 : 非常用 ◆VVBcRnN7PuNW [] 投稿日:2013/10/06(日) 11:19:41.70 ID:HdotkNC80 [31/80回(PC)] 舞園「…………」

舞園「……………………」

舞園「……………………………………………………」

舞園「………………………………………………………………アハ」

舞園「アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ」

苗木「ま、舞園さん……?」

苗木(舞園さんが嬉しそうに笑っている……)

苗木(ご褒美をもらえた子どものように、無邪気に笑っている)

舞園「ウフフ……、なんかお父さんのことを思い出しちゃいましたよ」

舞園「お留守番してたら、たまにぬいぐるみを買ってきてくれたんです

葉隠「おう、なんか……語りだしたべ」

朝日奈「舞園ちゃん……どうしたの?」

舞園「霧切さん……いや、響子ちゃん、さすがです! そう言われたらごまかせないじゃないですか!」

霧切「……ッ!?」

苗木(まるで、舞園さんが昔ながらの旧友に話しかけるかのように……霧切さんに笑いかけてる)

583 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/06(日) 11:35:51.60 ID:HdotkNC80 [32/80回(PC)] 舞園「はい、みなさーーん! 決意表明します!」

苗木(舞園さんはみんなに向かって、手を振った)

舞園「私は絶対に『中に残る』を選択します!」

石丸「な? 何を?」
大神「ぬぅ?」
霧切「……」
大和田「はぁ? ざけんな、コラァ」
朝日奈「えーーー!?」
葉隠「どういうことだべ!」
不二咲「えぇ、どうして? そんなぁ……」
十神「屑が……」
セレス「……事情を説明していただけますか?」
桑田「ちょ、冗談きついぜ……え? 冗談じゃない?」
腐川「い、い、意味不明だわ」
山田「逆ギャップはいけませんぞーーーーーーー」

苗木「どうしちゃったんだよ、舞園さん!?」

舞園「……私、分かっちゃったんですよ、苗木君」

苗木「……え?」

舞園「やっぱり、苗木君が私の希望なんだって」

575 : 非常用 ◆VVBcRnN7PuNW [] 投稿日:2013/10/06(日) 11:11:12.24 ID:HdotkNC80 [30/80回(PC)] 霧切「さっきも……」

舞園「それに賛成です! 私たちはここに閉じ込められて最初に思ったことは恐怖や不安だったはずです」
舞園「もし変わったとすれば、それは大きな心の変化のはずです」
舞園「仮にそんな大きな変化があるなら、今この場所で分からなくとも、」
舞園「1か月ともに過ごせば、ばれてしまうと思います」

霧切「……なんて、あらためて聞くと妙な言い回しだと思わない?」

霧切「まるで自分のことを説明しているみたい……」

桑田「いやいやいや! 難癖すぎるだろう!」

霧切「他にも朝、苗木君との会話で、耐えることを前提とした話をしていたわ」

苗木「それはたとえ話だよ! 仮にそうなっても、ボクのせいにしないっていう……舞園さんの気遣いだ!」

霧切「さっきの決意表明も、告白なんて……周りくどいやり方をしている」

霧切「私の勘違いだったら、いくらでもあとで謝るわ」

霧切「もう一度、決意表明してくれる?」

舞園「分かりました。みんなのために言いますね……」

霧切「いいえ、違うわ」

霧切「みんなのために歌う超高級のアイドルではなく……」

霧切「超高校級の助手として、苗木君に対して言いなさい」

577 : 非常用 ◆VVBcRnN7PuNW [] 投稿日:2013/10/06(日) 11:19:41.70 ID:HdotkNC80 [31/80回(PC)] 舞園「…………」

舞園「……………………」

舞園「……………………………………………………」

舞園「………………………………………………………………アハ」

舞園「アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ」

苗木「ま、舞園さん……?」

苗木(舞園さんが嬉しそうに笑っている……)

苗木(ご褒美をもらえた子どものように、無邪気に笑っている)

舞園「ウフフ……、なんかお父さんのことを思い出しちゃいましたよ」

舞園「お留守番してたら、たまにぬいぐるみを買ってきてくれたんです

葉隠「おう、なんか……語りだしたべ」

朝日奈「舞園ちゃん……どうしたの?」

舞園「霧切さん……いや、響子ちゃん、さすがです! そう言われたらごまかせないじゃないですか!」

霧切「……ッ!?」

苗木(まるで、舞園さんが昔ながらの旧友に話しかけるかのように……霧切さんに笑いかけてる)

583 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/06(日) 11:35:51.60 ID:HdotkNC80 [32/80回(PC)] 舞園「はい、みなさーーん! 決意表明します!」

苗木(舞園さんはみんなに向かって、手を振った)

舞園「私は絶対に『中に残る』を選択します!」

石丸「な? 何を?」
大神「ぬぅ?」
霧切「……」
大和田「はぁ? ざけんな、コラァ」
朝日奈「えーーー!?」
葉隠「どういうことだべ!」
不二咲「えぇ、どうして? そんなぁ……」
十神「屑が……」
セレス「……事情を説明していただけますか?」
桑田「ちょ、冗談きついぜ……え? 冗談じゃない?」
腐川「い、い、意味不明だわ」
山田「逆ギャップはいけませんぞーーーーーーー」

苗木「どうしちゃったんだよ、舞園さん!?」

舞園「……私、分かっちゃったんですよ、苗木君」

苗木「……え?」

舞園「やっぱり、苗木君が私の希望なんだって」

587 : 非常用 ◆VVBcRnN7PuNW [] 投稿日:2013/10/06(日) 11:53:49.63 ID:HdotkNC80 [33/80回(PC)] モノクマ「うーん、そろそろこの学園生活の全貌と真相をボクの方から提示させていただきますね!」

モノクマ「その方が、理解もはやいでしょうから……ウププ」

苗木(人類史上最大最悪の絶望的事件……テレビ中継……希望の残党……記憶の操作……)

苗木(信じられないような事をモノクマは次々に語りだした)

苗木(もちろん、ボクらのほとんどはそれらの事実をすぐには信じなかった)

苗木(だけど…………)

舞園「……ってことがあったんですよ、たえちゃん!」

セレス「この腐れアイドルがあああああああああああああああああああああ!!」

セレス「その名前で呼ぶなっていってんだろおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

舞園「あのときも山田君に……」

苗木(彼女が……)

舞園「不二咲くん!」

不二咲「……ッ!」

苗木(次々にボクらの秘密やかつて生活……それらを暴露し、肯定していく)

苗木(矛盾が見つからない……)

601 : 非常用 ◆VVBcRnN7PuNW [] 投稿日:2013/10/06(日) 12:23:21.52 ID:HdotkNC80 [35/80回(PC)] 霧切「……たとえそうだとしても、ここがいいとは限らない」

舞園「そんなこと言っちゃうんですか……響子ちゃんのお父さんも悲しみますよ」

舞園「……霧切仁さんが」

霧切「……ッ!? ィ?」

苗木「霧切さん!?」

苗木(霧切さんが痛みに耐えるように、頭を押さえた……)

舞園「超高校級の探偵……霧切響子さん……」

霧切「……ぅ」

苗木「やめて! 舞園さん!」

苗木(ボクは隣の席にいる舞園さんにつかみかかる)

舞園「きゃぁ……嬉しいですけど……またあとでお願いします♪」

苗木(しかし、舞園さんはボクのことをひょいっとかわすと……)

苗木(……戦刃さんのものでもない……16番目の空席に向かった)

603 : 非常用 ◆VVBcRnN7PuNW [] 投稿日:2013/10/06(日) 12:28:49.03 ID:HdotkNC80 [36/80回(PC)] 苗木(……ちょうど対面の席で、舞園さんはボクに笑いかけた)

苗木(すると、すぐに霧切さんに話しかけ始める)

舞園「急に記憶を取り戻すと痛いんですか?」

霧切「……くぅ。はぁ……思い出させたことを後悔させてあげる……」

霧切「江ノ島盾子にとって、私の才能は危険だったはず……」

霧切「その意味をもう一度……思い出させて……」

舞園「江ノ島盾子さんと私は仲間じゃないんで……別にいいですよ」

霧切「……どういうこと?」

605 : 非常用 ◆VVBcRnN7PuNW [] 投稿日:2013/10/06(日) 12:41:02.74 ID:HdotkNC80 [37/80回(PC)] モノクマ「一時的に協力関係を結んでいるだけだよね!」

モノクマ「なんか面白そうだから、色んな権限をあげたんだ!」

モノクマ「今はただ……より良い学園生活のために、一丸となってるけど!」

モノクマ「本来は別派閥なんです……大人の世界って汚いクマね」

苗木(舞園さんが名札のようなものをポケットから取り出した)

苗木(名札のようなもの……というのは、カード型の電子端末のなっているからだ)

苗木(片面には文字が……もう片方にはボタンやカメラやマイクが取り付けられている)

苗木(名札側には『モノクマ』と書いてある)

舞園「今日から、私はアイドル 兼 助手 兼 学園長 兼 芸名『モノクマ』のタレントです!」

モノクマ「だから、ボクは理事長なんだ!」

葉隠「そんなのありだべかあああああああ!?」

桑田「めちゃくちゃすぎんだろおおおおおおおおおおおお!?」

モノクマ「別に学園長が2人になったわけじゃないからいいだろう! ルールには沿ってんだから!」

モノクマ「大人の世界は建前さえありゃ大丈夫なんだよ! 汚いって言っただろ!」

608 : 非常用 ◆VVBcRnN7PuNW [] 投稿日:2013/10/06(日) 12:50:05.48 ID:HdotkNC80 [38/80回(PC)] 苗木(舞園さんがボタンを押すと、他にもモノクマが出てきた)

苗木(モノクマたちはボクらの周りに円になって、ぐるぐるとまわりだした)

苗木(かごめかごめのように……)

苗木「……クソッ!」

苗木「舞園さん!」

舞園「はい、なんですか! 苗木君!?」

苗木「仮に……外の世界が絶望だとして、過去のボクらがこの中を選んだとして……」

苗木「それでも、ボクらはこの中に一生いるつもりだったの?」

苗木「こんなところに居続けるなんて、そんなの生きてるって言えないよ!」

舞園「…………違いますよ」

611 : 非常用 ◆VVBcRnN7PuNW [] 投稿日:2013/10/06(日) 13:00:23.36 ID:HdotkNC80 [39/80回(PC)] 舞園「私だって、みんなを外の世界に出してあげたいですよ」

舞園「けど、ダメなんです……」

舞園「私、見ちゃったんです……」

舞園「別の世界の記憶を……」

葉隠「なんか受信し始めたべ……。やばいべ」

山田「これ以上属性を追加するのはやめなされ……」

舞園「その世界で、私は桑田君を殺そうとするんです」

桑田「ホァッ! ちょ、なんで、いきなりオレ?」

舞園「……ごめんなさい。桑田君」

苗木(嘘とは思えないほど、真剣な様子で舞園さんは語りだした)

苗木「……舞園さん」

616 : 非常用 ◆VVBcRnN7PuNW [] 投稿日:2013/10/06(日) 13:14:36.84 ID:HdotkNC80 [40/80回(PC)] 舞園「けど、結局、私は殺されちゃって……」

舞園「それを皮切りに、次々と殺し合いが起きて……」

舞園「……最後は5人になっちゃうんです」

舞園「最期の瞬間まで、苗木君は頑張ってたんです」

舞園「けど、結局、プレスで苗木君は……」

舞園「足りなかったんです……希望が……。あと少しでみんなの心に届いたのに……」

舞園「江ノ島さんに負けてしまったんです」

舞園「希望が足りなかったんです……」

舞園「あと少しだけ……!」

舞園「だから、私は守ります!」

舞園「みんなが絶望に負けなくなるまで!」

舞園「これは江ノ島さんとの賭けなんです」

舞園「江ノ島さんはあざ笑ってますけど……」

舞園「みんなが絶対的な希望になれるのを私は信じてますから!」

620 : 非常用 ◆VVBcRnN7PuNW [] 投稿日:2013/10/06(日) 13:28:12.72 ID:HdotkNC80 [41/80回(PC)] ??? モニターの前

江ノ島「最高だよ! 舞園! ただのお豆腐メンタルじゃなかったんだね!」

江ノ島「ぎりぎりのところですがりつける希望を見つけてやがる!」

江ノ島「中途半端にある希望が、無自覚の絶望を引き立たせてる!」

江ノ島「自覚のない絶望を無差別にまき散らす無自覚の絶望!」

江ノ島「まじ絶望的ーーーーーーーーーー」

江ノ島「今の舞園はただの雑魚じゃない」

江ノ島「ちょっとすごい雑魚だ!」

戦刃(盾子ちゃんがキャラを変えることも忘れて楽しそうにしてる……)

戦刃(モニターの向こうでは、舞園さんが見たこともないほど鬼気迫る表情でしゃべっていた))

江ノ島(まじすげえよな?)

戦刃(……え? 直接、心に!?)

623 : 非常用 ◆VVBcRnN7PuNW [] 投稿日:2013/10/06(日) 13:38:07.10 ID:HdotkNC80 [42/80回(PC)] モニターの舞園「あの世界で苗木君は死んだ私の部屋を見て、何度も悲しんでいました」

モニターの舞園「苗木君は全てを引きずって行きました」

モニターの舞園「これ以上、苗木君にそんな悲しい思いをさせたくない」

江ノ島「まぁ、それは冗談だけど……むくろ姉ちゃん?」

戦刃「……」

江ノ島「どういうことか疑問に思ってる?」

戦刃(私は頷く)

江ノ島「あの機械はただ記憶を戻すだけじゃなくて……」

江ノ島「仮想現実ってか、すごい現実感の夢を見せられるんだー」

江ノ島「いわゆるバーチャルリアリティってやつ?」

江ノ島「それで、舞園の考える殺し合い学園生活を再現したんだ」

江ノ島「細かいところは私が超高校級の分析家として集めた知識を利用したけどね」

江ノ島「まぁ、苗木なんかにあそこまで追い詰めらるとか……本当はあり得ないけどね!」

江ノ島「舞園マジ乙女。美化されすぎでしょ! 盾子ちゃん、マジ激おこ!」

江ノ島「だから、最後だけちゃんと現実を見せてあげました!」

626 : 非常用 ◆VVBcRnN7PuNW [] 投稿日:2013/10/06(日) 13:47:33.13 ID:HdotkNC80 [43/80回(PC)] 江ノ島「おかげで見てよ……お姉ちゃん……」

江ノ島「苗木の希望を捻じ曲げる……舞園さんの姿を」

戦刃(舞園さん、苗木くん……)

戦刃(もし、ここに一生住むことになったら、不自由はさせないから……)

戦刃(それくらいはするよ……)

江ノ島「お!」

江ノ島「すげぇ、今の舞園は、超高校級の助手とかそんなチャチなもんじゃねぇ」

江ノ島「超高校級の苗木キラーだ!」

江ノ島「おそろしいものの片鱗を味わったぜ!」
627 : 非常用 ◆VVBcRnN7PuNW [] 投稿日:2013/10/06(日) 13:57:47.49 ID:HdotkNC80 [44/80回(PC)] 苗木「希 望 を 捨 て ち ゃ ダ メ だ ! !」

苗木「希 望 を 捨 て ち ゃ ダ メ だ ! !」

苗木「希 望 を 捨 て ち ゃ ダ メ だ ! !」

苗木「希 望 を ………「それは違います……」   」

舞園「苗木君……みんな希望を持ってないわけじゃないんですよ」

舞園「みんな心の中に持っているんです」

舞園「絶望に屈しているわけじゃないんです」

舞園「けど……それ以上の不安が、その足を止めるんです」

苗木(そんなこと……)

舞園「ないと言い切れますか?」

苗木「………ぅ。なんで」

舞園「エスパーですから」

629 : 非常用 ◆VVBcRnN7PuNW [] 投稿日:2013/10/06(日) 14:08:57.26 ID:HdotkNC80 [45/80回(PC)] 苗木(誰かの希望を取り戻そうとしても、舞園さんがそれを防いでしまう」

苗木(まるで頭の中をのぞかれているみたいだ……)

舞園「私、苗木君のことならなんでもお見通しなんです」

舞園「ねぇ、苗木君……みんな静かですけど……全員が絶望していると思います」

苗木(そう言われて、ボクは周囲を見回した)

苗木(絶望に侵されている者、冷静な者、展開についていけない者……)

苗木(温度差がある……)

苗木(全体が絶望に向かおうとしているのに、足並みはそろっていない)

苗木(頑張っても頑張っても、から回っているような感覚……)
630 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/06(日) 14:09:32.37 ID:HdotkNC80 [46/80回(PC)] 舞園「ねぇ、セレスさん?」

セレス「……なんでしょうか?」

舞園「絶望してますか?」

セレス「……いえ。してませんよ」

苗木(それはきっと本心だ……。希望にあふれているわけではないが、絶望しているわけでもない)

苗木(ただ……勝算が見込めないから勝利を降りようとしている)

苗木(ただ、冷静に判断しているんだ。進路調査は何回でもできるから……)

632 : 非常用 ◆VVBcRnN7PuNW [] 投稿日:2013/10/06(日) 14:18:44.46 ID:HdotkNC80 [47/80回(PC)] 苗木(けど……そういう人がいる反面……)

十神「馬鹿な……十神が……滅亡など……」

苗木「……十神クン」

苗木「希 「十神君、希望を捨てちゃダメです……」」

苗木「な……」

舞園「まだ十神君がいるじゃないですか」

舞園「私たちは仲間です」

舞園「復興のお手伝いしますよ」

舞園「私たち、みんな、2年間の生活では本当に仲が良かったんですよ」

舞園「十神君が外の世界で十神家復興をする自信がつくまで……」

舞園「このシェルターの中で……揺るがない希望を身に着けるまで……」

舞園「みんなで支えあいましょう」

苗木(ボクが何かを言おうとしても、それをさえぎり)

苗木(ボクが言おうとしていたことに近いけど、何かが違う……)

苗木(そんな言葉を舞園さんはしゃべりだす)

636 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/06(日) 14:31:18.51 ID:HdotkNC80 [48/80回(PC)] 桑田「つーかさ……」

桑田「どちらにせよ……舞園が『外に出る』って言わなければ……」

桑田「外に出れないんだろう?」

苗木「く、桑田クン……」

苗木(舞園さんに殺そうとした……と言われてから、)

苗木(絶望ではなく、怒りや失望に満たされた桑田くんが次々にしゃべりだす)

苗木(その言葉が……周囲に伝染する)

苗木(少し前に、大神さんを評したときのように……)

桑田「オレたち……今、ここにいるだけ無駄じゃん……」

桑田「どうせ、舞園は苗木の言葉しか聞かねーし」

桑田「むしろ、ネガティブな気分をうつされるだけじゃん」

「「「「……」 」」」

苗木(中立の立場にいる人たちもだんだんと……この場にいる気力をなくしていく……)
637 : 非常用 ◆VVBcRnN7PuNW [] 投稿日:2013/10/06(日) 14:39:59.94 ID:HdotkNC80 [49/80回(PC)] 苗木(誰も何もまだ失っていない)

苗木(少なくとも、失っている自覚がない)

苗木(誰かが言ったな……)

苗木(「まだ実感がないって……」)

苗木(本当だ……)

苗木(明日になれば、どうにかなるかもしれない……

苗木(そんな空気が生まれつつある……)

舞園「みんなの発言も少なくなってきましたし……」

舞園「ここで第一回進路調査は終わりにしましょうか?」

苗木(クソッ……)

苗木(舞園さん……キミは本当にこれでいいのか?)

641 : 非常用 ◆VVBcRnN7PuNW [] 投稿日:2013/10/06(日) 14:54:01.75 ID:HdotkNC80 [50/80回(PC)] 苗木(だけど……舞園さんに何を言えばいい……?)

大神「待て」

苗木「……?」

苗木(大神さんが全員に聞こえるように声をあげた」

大神「舞園……お主に何があったのか……何を見たのか……」

大神「それを理解することは我には叶わん」

大神「苗木と道を違える覚悟があるというのなら、我から言うことは何もない」

舞園「……はい」
642 : 非常用 ◆VVBcRnN7PuNW [] 投稿日:2013/10/06(日) 14:56:17.14 ID:HdotkNC80 [51/80回(PC)] 大神「だが……他の者たちよ」

大神「今、お主らが押そうとしているのは『外に出る』か『そうでない』かではない」

大神「『外に出る』か『中に残る』かだ」

大神「覚悟がない者は押すべきでない……」

大神「我は、お主らに救われた、許された」

大神「以前の我は未熟であった……流されるだけの人間であった」

大神「だが、同じ過ちは繰り返さぬ」

大神「今こそ、あのときの恩を返すべき」

大神「お主らが流されていくというのなら、我はこの身を持って、お主らを繋ぎ留めようぞ」

648 : 非常用 ◆VVBcRnN7PuNW [] 投稿日:2013/10/06(日) 15:10:48.22 ID:HdotkNC80 [52/80回(PC)] 大神「苗木よ……。我は貴様についてゆく……」

大神「貴様と舞園が共に笑いあい、我や朝日奈とともに語らっていたときの姿と……」

大神「今、ここで舞園が見せている姿……」

大神「我には、以前、お前たちの見せた姿の方が魅力的に見える」

苗木「大神さん……」

舞園「……申し訳ないんですが、もうそろそろ時間がありません」

舞園「議論のための時間は、30分を切りました」

舞園「どうしますか、苗木君?」

舞園「私は折れませんよ」

舞園「1か月あれば別かもしれませんが……」

苗木(正直、きつい……)

苗木(現実的に考えるなら、1か月かけて説得したほうがいい……)

苗木(けど……何かが違うともささやいている)

苗木(目まぐるしく回る選択肢の中で……)

苗木(ボクは……)

654 : 非常用 ◆VVBcRnN7PuNW [] 投稿日:2013/10/06(日) 15:26:22.86 ID:HdotkNC80 [53/80回(PC)] →現実的に考えて、1か月かけて説得する

苗木(ボクは……この場は耐えることにした)

舞園さんとはその後の30分も話し合ったが……やはり、決着はつかなかった。

そして……次の日から、舞園さんが取り仕切る学園生活が始まった。

ボクと舞園さんは孤立していた。
舞園さんはみんなに対して、変わらない態度を取るけど……。
みんなは舞園さんに対して自分から近づこうとはしなかった。

ボクは舞園さんと何度も話し合った……。
けど、何も変わらない……。
平行線のまま、ボクたちは何度も進路調査に臨み、何度も負けた。
655 : 非常用 ◆VVBcRnN7PuNW [] 投稿日:2013/10/06(日) 15:27:39.65 ID:HdotkNC80 [54/80回(PC)] 舞園さんと、(事務員になった)戦刃さんは、
生徒のみんなに優しく……用意できるものは何度でも用意してくれた。
そうして、みんな牙をなくしていった。

あるとき、誰かが舞園さんを殺そうとした。
けど、校則のせいで、それは許されなかった。
舞園さんは学園長だから……。

いや、それどころが生徒でもあるから、舞園さんを殺すと学級裁判が開かれるらしい。
それを聞いて、誰も舞園さんに対して何もしなくなった。

「苗木君にだったら、殺されてもいいですよ?」
「私を乗り越えていくことが、苗木君の希望なら……」

あるとき、舞園さんはそんなことを言った。
ボクの手は舞園さんの首にかかっていた。
けど、締めることはできなかった。

ボクは今日も収穫されることなく、熟れて、腐ってしまった希望の実を持ちながら、学園生活を送っている。

舞園「苗木君……苗木君が超高校級の希望になれるその日まで」

舞園「私はずっと一緒にいますから……」

661 : 非常用 ◆VVBcRnN7PuNW [] 投稿日:2013/10/06(日) 15:36:25.86 ID:HdotkNC80 [55/80回(PC)] セレス「戦刃さん……でしたっけ?」

戦刃「うん……」

戦刃(目の前には……顔の左半分に包帯を巻いたセレスさんがいる)

戦刃(昨日、舞園さんを殺そうとして左目を奪われたんだ)

戦刃(私は、その看護をしている……)

セレス「以前、何かで見たのですけれど……」

セレス「七つの大罪という考え方がキリスト教圏にありまして、そこに怠惰というものあるんですよ」

セレス「怠惰っていうと、恰好があまりよろしくないですが……」

セレス「恰好よく言うならば、無気力や虚無感とかいうのかもしれません」

セレス「で、さらに俗説なのですが……七つの美徳というのがあり、」

セレス「怠惰の対になるものは、希望なんですよ」

セレス「なぜか……急に思い出して、わたくし……笑ってしまいそうで」

セレス「案外、希望の天敵というのは、わたくしたちが誰でも持っている」

セレス「そんなつまらないものなのかもしれませんよ」

戦刃(牙の折れていなかった……最後の一人がそう言って……静かに涙を流した……)

668 : 非常用 ◆VVBcRnN7PuNW [] 投稿日:2013/10/06(日) 15:42:12.09 ID:HdotkNC80 [57/80回(PC)] →現実的とかは置いて、今やろう
→やるべきだ

苗木(……今、ボクは何かを見た)

苗木(……白昼夢のような何かを……)

苗木(……誰も笑っていなかった)

舞園「どうしました? 苗木君?」

苗木「いや、ボクも何か夢を見たよ……」

葉隠「ひーーーーーー。ついに苗木っちのアンテナが本物のアンテナになったべ!」

674 : 非常用 ◆VVBcRnN7PuNW [] 投稿日:2013/10/06(日) 15:58:44.92 ID:HdotkNC80 [58/80回(PC)] 舞園「……?」

苗木「おそろいだね」

舞園「は、はい……?」

苗木(……とはいえ、どう言えばいいのかはまだ分からない)

苗木(だけど、今この場で舞園さんを説得しなければ……)

苗木(何かが終わる……)

苗木(そんな予感があった……)

苗木(ボクはしっかりと背を伸ばして、舞園さんを見る)

「「「「「「…………」」」」」」

苗木(場の空気が変わる気配……)

苗木(だが、まだ分からない。どこに向かって、飛び込むべきか)

苗木(舞園さんの言葉か、思想か、感情か……それとも他の誰かか……)

霧切「……苗木君」

677 : 非常用 ◆VVBcRnN7PuNW [] 投稿日:2013/10/06(日) 16:02:29.00 ID:HdotkNC80 [59/80回(PC)] 苗木(セレスさんと同様に沈黙を保っていた霧切さんが急に口を開いた……)

霧切「記憶と一緒に急に思い出したことがあるわ」

霧切「推理も思考も行き詰ったら……」

霧切「最初からやり直すべきよ」

霧切「焦ってはダメ……今、本当に言いたいこと、証明したいことを言うの」

苗木「霧切さん……」

霧切「……昔、そんな風にして事件を解いたことがあるわ」

霧切「……感情も同じように解けるかもしれない」

霧切「私に記憶を取り戻させたことを……彼女たちに後悔させてあげて」

682 : 非常用 ◆VVBcRnN7PuNW [] 投稿日:2013/10/06(日) 16:10:29.94 ID:HdotkNC80 [60/80回(PC)] 苗木「分かったよ……」

苗木(ボクの原点……)

苗木(……それは希望でもなく、幸運でもない)

苗木(ずっと勘違いしていた)

苗木(ボクの長所は……)

舞園「苗木くんはいつだって前向きで……」

舞園「いつも私の背中を押してくれます!」

苗木「人より少しだけ前向きであることだよ」

苗木(ボクは真正面に立つ舞園さんへと視線をぶつけた)

苗木(江ノ島盾子……舞園さんの席をボクの正面にしたことも一緒に後悔してもらうからな!)

685 : 非常用 ◆VVBcRnN7PuNW [] 投稿日:2013/10/06(日) 16:27:10.85 ID:HdotkNC80 [61/80回(PC)] 苗木「……そういえば、この学園に来てから……ずっと、後回しにしてきたものがあったよ」

苗木「進路調査に関係があるのか、ないのかは分からないけど」

苗木「せっかくだから、みんなの前で言いたいんだ」

苗木「いいかな……舞園さん?」

舞園「……時間がなくなってもいいのなら」

舞園「……けど、苗木君が何を言っても、みんなの心は簡単には動きません……もちろん、私もです」

苗木「……そう。じゃあ……行くよ」

舞園(苗木君が深呼吸をしています……もしかして、今から言うのが最後の策なんでしょうか?

舞園(それが現在の苗木君の持つ最大の希望……?)

舞園(江ノ島さんに通じるのなら……いいんですが……?)

苗木「舞園さん――」

舞園(……? 苗木君なんか顔が赤いな。どうしたんでし……)

苗木「好きだああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」

舞園「はえ……?」

698 : 非常用 ◆VVBcRnN7PuNW [] 投稿日:2013/10/06(日) 16:35:38.23 ID:HdotkNC80 [62/80回(PC)] ??? モニター前

江ノ島「ブフッ…………」

戦刃「じゅ、じゅ、盾子ちゃん……大丈夫?」

戦刃「はい、ティッシュだよ」

戦刃「ペットボトル口に付けながら、パソコン見るのは、こういうことがあるからあんまりよくないよ」

江ノ島「いや、そんなんどうでもいいんだよ!」

江ノ島「なんで、苗木、こんなこと言ってんの?」

江ノ島「……は? 意味わかんね……」

戦刃「え……どうして?」

戦刃「苗木君が舞園さんのこと好きなのは前から分かっていたことでしょ?」

江ノ島「いや、だからそんな場合じゃないって……」

戦刃(変な盾子ちゃん……)

戦刃(けど、苗木君……ついに言ったんだ……)

戦刃(すごいなぁ……)

戦刃(……? …………今、私、安堵したのかな?)

703 : 非常用 ◆VVBcRnN7PuNW [] 投稿日:2013/10/06(日) 16:45:28.36 ID:HdotkNC80 [63/80回(PC)] 「「「「「「おおおおおおおおおおおおおお」」」」」」

舞園「え、ちょ、苗木君……何言ってるんですか!?」

舞園「み、みんなの前で恥ずかしいですよ」

苗木「それは違うよ!」

苗木「ボクだってはずかしいよ!」

舞園「それ、違くないですよ!」

舞園「そ、それに……わ、私なんかでいいんですか?」

舞園「私なんて、助手ですよ!」

舞園「せいぜい、苗木君がもっと輝けるようにスポットライトを炊くのがせいぜいで……」

舞園「苗木君に全然ふさわしくないですよ!?」

舞園「わ、私から告白することはあっても……」

苗木「今度こそ――! ――それは違うよ!」

705 : 非常用 ◆VVBcRnN7PuNW [] 投稿日:2013/10/06(日) 16:55:49.88 ID:HdotkNC80 [64/80回(PC)] 苗木「舞園さんはボクにとって永遠のアイドルだよ!」

苗木「スポットライトを焚くのは、ボクの役目だ!」

苗木「誰にも渡さない」

舞園「同情とか……この場をしのぐための嘘ですね! 騙されません」

舞園「もう耳をふさぎます! いいです……苗木「好きだあああああああああああああ」きゃあああああ。もう恥ずかしいぃぃぃぃ――」

苗木「よく聞いて! 舞園さん!」

苗木「前にも言った……ボクの好きな人の特徴――」

苗木「今まで隣で見てきて、少し変わったから……」

苗木「それを聞いて、もう一回、ボクを恋人にするかしないかを考えて!」

舞園「もう一回って、なんですか!? 私、どこでその一回聞き逃したんですか!?」

724 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/06(日) 17:29:32.07 ID:HdotkNC80 [65/80回(PC)] 苗木「虫も殺さないような清らかな心は持っていないかもしれない……」

モノクマ「不純異性交遊禁止! ラブコメ禁止!」

石丸「いや、これは不純ではない――」

舞園「……う」

モノクマ「さむいさむいよー」

腐川「げ、現実にこんな小説みたいな恋愛があるなんて――」

苗木「けど、悪いことを悪いと思って、悩む心を持っている……!」

モノクマ「ばっくはつ! ばっくはつ!」

山田「爆発しろとか言ってる場合じゃねェ……はやく乗らねばこのビッグウエーブに――」

苗木「そして、その悪いことを恥じてきた……」

モノクマ「桑田君、舞園さんの悪口はよ」

桑田「さっきは悪かったな……お前らマジパネェ――」

725 : 非常用 ◆VVBcRnN7PuNW [] 投稿日:2013/10/06(日) 17:30:11.22 ID:HdotkNC80 [66/80回(PC)] 苗木「そんな人間味あふれる真面目で責任感のあるキミが好きだ!」

モノクマ「クソーー、オマエラーー、怒るぞーーー」

朝日奈「これが大人の恋愛なんだね……!?」

モノクマ「それは違うよ!」

苗木「キミは確かに悪い事をしそうになったことがあったのかもしれない」

葉隠「オレもそういうことあるべ」

モノクマ「オマエはいつもだろ!」

苗木「けど、その根底にはいつだって、大切に思っている誰かがいる」

モノクマ「どうしてこうなった! どうしてこうなった!」ヨヨイノヨイヨイ

不二咲(すごい、どうやったら、あんなに器用に機械の関節を動かせるんだろう?)

苗木「アイドルになろうとした舞園さん……」

大和田「オレもこうやりゃ……彼女できんのかな」

モノクマ「……は? 絶望?」

728 : 非常用 ◆VVBcRnN7PuNW [] 投稿日:2013/10/06(日) 17:31:03.26 ID:HdotkNC80 [67/80回(PC)] 苗木「グループの仲間の命を聞いて慌てる舞園さん……」

セレス「わたくしもAランクのナイトにはこれくらい言わせましょう」

モノクマ「……たえちゃんには無理でしょう」

セレス「このビチグソがああああああああ!」

モノクマ「叩いたな!?」

苗木「そして……今だって!」

モノクマ「よくもやったな。八つ当たりしてやる! グングニ…………あれ?」

十神「馬鹿が……貴様、今、学園長じゃないのだろう? 校則は適応されん」

苗木「そんな思いつめがちだけど、真面目で責任感のある君が好きだ!」

大神「ふむ…………」

モノクマ「暴力反対!」

苗木「だから……ボクで良かったら……付き合ってほしい――」

モノクマ「…………」

霧切「みんな、うるさいわね……」

735 : 非常用 ◆VVBcRnN7PuNW [] 投稿日:2013/10/06(日) 17:40:45.66 ID:HdotkNC80 [68/80回(PC)] 舞園「苗木君……」

舞園「本当に……私でいいんですか……?」

苗木「もちろんだよ……!」

舞園「……それでも、私は『中に残る』を選びますよ」

苗木「いいよ、ボクには希望ってなんだか分からないけど……」

苗木「いつか……舞園さんの考える希望よりもすごい人になるよ」

苗木「そしたら、一緒に出てくれるんだよね?」

苗木「それに……もしかしたらって思うんだ」

苗木「今回、この中でボクはみんなに出会った……

苗木「舞園さんにも出会った……」

苗木「絶望の中にもいろいろあるんじゃないかなって……」

苗木「ボクはみんなのような夢を見つけたいなって思ってるんだけど」

苗木「……もしかしたら、こういう場所にも転がっているのかも」

737 : 非常用 ◆VVBcRnN7PuNW [] 投稿日:2013/10/06(日) 17:50:24.59 ID:HdotkNC80 [69/80回(PC)] 舞園「……そうなんでしょうか?」

苗木「うん……」

苗木「例えば、舞園さんも知ってる……」

苗木「超高校級の絶望だっけ……?」

苗木「本物の江ノ島盾子には会ったことがないから分からないけど……」

苗木「戦刃さんには、絶望でも軍人でもない才能があったじゃないか」

苗木「舞園さんも言ってたよね」

苗木「芸能人としても1ブーム起こせるって……

苗木「それは立派なみんなを楽しませてくれる才能だよ!」

苗木「絶望の中にも絶望以外のものはあるんだよ」

苗木「誰かとの関わり合いで、それが大きくなったり、小さくなったりする」

苗木「それらを探すこと……それが希望じゃないのかな?」

739 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/06(日) 17:57:55.50 ID:HdotkNC80 [70/80回(PC)] ??? モニター

江ノ島「むくろお姉ちゃん……行ってきて……」

江ノ島「いくらでも武器を持ってっていいから……」

江ノ島「こんなの納得できない!」

江ノ島「こんな、失敗したことを絶望的に悲しむ気にもなれない……気の抜ける終わり方……」

江ノ島「もう一回、全員の記憶を消して……やり直す!」

江ノ島「だから…………? むくろ? お姉ちゃん?」

戦刃(私の中にも……人を楽しませる才能があるの……?)

戦刃(軍人だけじゃなくて?)

戦刃(舞園さんがすごいと思うほどの……?)

江ノ島「…………ねぇ?」

戦刃(私は盾子ちゃんを見た……)

戦刃(盾子ちゃんの好きなものは絶望……きっとそれは変わらない)

741 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/06(日) 18:03:49.73 ID:HdotkNC80 [71/80回(PC)] 江ノ島「…………」

戦刃(けど、もしかしたら、盾子ちゃんが知らない絶望や……)

戦刃(絶望以上に好きになれるものが……)

江ノ島「…………」

戦刃「……ねぇ。盾子ちゃん」

江ノ島「…………なに?」

戦刃「……私、分からなくなっちゃったよ」

江ノ島「…………………………………………そう」

江ノ島「実の姉の残念具合に……アタシも絶望的に分けがわからないよ」

戦刃「……ごめんね」

江ノ島「……もういいかな」

江ノ島「元々、同じことを何回もやるなんて……キャラじゃないしね」

748 : 非常用 ◆VVBcRnN7PuNW [] 投稿日:2013/10/06(日) 18:15:09.43 ID:HdotkNC80 [72/80回(PC)] 舞園「苗木君……」

苗木「……時間はあともう少しだね。今回は舞園さんの勝ちでいいよ」

苗木「……けど、ボクはあきらめないから」

苗木「何回だって……ボクは前を向いて歩くよ」

苗木「キミはボクの中に希望を見出すことができないのかもしれないけど」

苗木「ボクはキミの中に希望を見ているよ」

舞園「…………」

苗木「――キミがボクの希望なんだ」
749 : 非常用 ◆VVBcRnN7PuNW [] 投稿日:2013/10/06(日) 18:15:48.07 ID:HdotkNC80 [73/80回(PC)] 舞園(そのとき、私には見えました)

舞園(苗木君の言葉が……)

舞園(まるで弾丸のように私の心を撃ちぬきました)

舞園(地面に足がつく感覚……)

舞園「私は苗木君の……いえ、苗木君の希望に恥じないくらいのアイドルに……」

舞園「もう一回なってみようと思います」

舞園「……だから、ずっと見ていてくださいね」

舞園(私は呼吸を整えて……言いました)

舞園「私は苗木君と一緒に『外に出たい』です」

759 : 非常用 ◆VVBcRnN7PuNW [] 投稿日:2013/10/06(日) 18:30:42.53 ID:HdotkNC80 [74/80回(PC)] ……

…………

……………………

舞園(その後、外に出た私たちは希望ヶ峰学園のOB・OGが組織する、とある機関に保護されました)

舞園(世間を騒がす絶望の残党は……まだ世界にいっぱいいるらしいですが)

舞園(彼らにとってのカリスマである江ノ島さんが急に姿をくらませたため、)

舞園(その多くは、江ノ島さんの行方を追うことに執着し、)

舞園(事件をほとんど起こさなくなったらしいです)

舞園(といっても、どこに絶望に染まった人がいるかは分からず……油断はできません)

舞園(ちなみに、戦刃さんですが、彼女も江ノ島さんと一緒に姿を消したみたいです)

舞園(彼女が江ノ島さんとして使っていた部屋には、彼女が残したと思われるメモがありました)

「みんな、ごめんね――特に舞園さん」

舞園(あんなことをされたあとなのに、不思議と彼女を恨むことはできません)

舞園(超高校級の絶望……それは、私の中にあるもうひとつの未来なのですから)

761 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/06(日) 18:38:24.69 ID:HdotkNC80 [75/80回(PC)] 舞園(なお、私にとって一生の黒歴史となった……進路調査での光景は……)

舞園(全国に放映されていたため……)

舞園(私のアイドル活動再開は絶望視されています)

舞園(そもそも……世界がそれどころでもないかもしれませんが)

舞園(全てが解決しても……ダメかもしれない……というのは少し悲しい気分になります)

舞園(この前も知らない人から、「枕」って言われて、石を投げられました……)

舞園(けど…………!)

舞園(負けません!)

舞園(アイドルに戻れなくても……平和な世界で……)

舞園(お茶の間を楽しませる才能が私の中に他にもあるかもしれません)

舞園(だから、舞園さやかは今日も頑張れます)

772 : 非常用 ◆VVBcRnN7PuNW [] 投稿日:2013/10/06(日) 18:45:57.41 ID:HdotkNC80 [76/80回(PC)] 舞園(ちなみに……苗木君の方はどうかと言いますと……)

山田「――キミがボクの希望なんだ」(キリッ)
桑田「――キミがボクの希望なんだ」(キリッ)

苗木「ちょっと、やめてよ!」

桑田・山田「「なんか、しばらくしたら少し腹が立ってきたんだよ(ですぞ)」」

セレス「あらあら……」

舞園(食堂とかに何人かが集まると……定期的にこんな出来事が繰り広げられます)

舞園(苗木君の告白も全国生中継でしたから……)

舞園(たぶん……一生人々の記憶に残るでしょう)

776 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/06(日) 18:52:37.90 ID:3w5tiBIt0 [5/6回(PC)] カチッ『霧切さん』
カチッ『キミがボクの希望なんだ』

霧切「私も、あなたが私の希望よ」

カチッ『霧切さん』
カチッ『キミがボクの希望なんだ』

霧切「嬉しいわ、苗木くん」

霧切「……ぐすっ」

783 : 非常用 ◆VVBcRnN7PuNW [] 投稿日:2013/10/06(日) 19:03:01.65 ID:HdotkNC80 [77/80回(PC)] セレス「……今日もにぎやかですわね」

舞園「そうですね……」

舞園(他の78期生もみんな元気です)

舞園(あの後、みんな記憶を取り戻し、それぞれの得意の分野や興味のある分野で働いています)

舞園(……なぜかセレスさんは食堂に来るといつもいるような気がしますが)

セレス「……そういえば、舞園さん。ふと思いついたことがあるのです」

舞園「……はいなんですか?」

セレス「希望と絶望の話です」

セレス「有名な逸話ですが、パンドラの箱というものがあるでしょう」

セレス「絶望の中にある他のもの……有名ですから分かりますね?」

舞園「希望……ですね」

セレス「あのとき、苗木君があなたに言ったことみたいでしょう」

786 : 非常用 ◆VVBcRnN7PuNW [] 投稿日:2013/10/06(日) 19:11:09.06 ID:HdotkNC80 [78/80回(PC)] 舞園(そう言うと……セレスさんは立ち去りました)

舞園「絶望の中ので見つかるもの……ですか」

舞園(絶望した人たちの中から希望を掬い上げて……その人に見せる)

舞園(そんなことができるといいですね……)

苗木「ふー……。今日もひどい目にあった」

舞園「お疲れ様です♪」

苗木「夢を探すどころじゃなくなっちゃうよ、まったくもう……」

舞園(そう言いつつも苗木君はちょっと嬉しそうでした)

舞園(日常の些細なことに幸福を感じられる)

舞園(……それが苗木君の超高校級の幸運なのかもしれませんね)

舞園(そんな苗木君なら、希望を絶望に落とした江ノ島さんのように)

舞園(絶望を希望に戻せるかもしれませんね)

舞園(今度、相談してみましょう……)

舞園(けど、その前に……)
787 : 非常用 ◆VVBcRnN7PuNW [] 投稿日:2013/10/06(日) 19:12:57.38 ID:HdotkNC80 [79/80回(PC)] 舞園「じゃあ、お疲れ様のご褒美です」チュッ

苗木「ま、舞園さん……いきなり!!」

舞園「うふふ、大好きですよ、苗木君」

舞園(いつまでも一緒にいてくださいね、私の希望の苗木君……)

エピソード(正) 完

https://matome.naver.jp/odai/2138113528356179801
2013年10月07日