【西へ東へ】マスロック探訪【ジャンルを跨いで】

トーマスくん
東西のマスロック、色んなサウンドを取り入れたマスロックをゆるゆると紹介

まずマスロックって何?

マスロック、英語で書けばmath rock、字面からはどんな音楽か全くピンとこない。。。
というわけで(?)百聞は一聴に如かずということでまずはこちらから

アメリカ、サクラメント出身のマスロックバンド、Tera Melos
つい最近、新譜X’ed Outをリリースしましたね
一発目に出すのが気が引けるほどに独特なサウンドですが、マスロックの鮮烈なイメージを感じるにはうってつけのバンドです
お次は日本のマスロックバンド、LITE
こちらも6月の初めに新譜Installationをリリースしました
聴きやすいながらも高度なテクに裏打ちされたクオリティの高い楽曲が特徴のバンドですね
現在の日本のインスト界を牽引するバンドの一つだと思います
3つ目となるバンドはアイルランド産のバンド、Enemies
こちらは先日リリースされた新譜Embark, Embraceからのご紹介です
インディーな風味を多分に持たせつつミニマルに深まっていくサウンドに惹きこまれます

結局マスロックってなんだ?

ここまでマスロックというジャンルを代表する3つのバンドを紹介してきました
聴いていただいた方は「結局マスロックってなんだ?」と思ったかと思います
かくいう僕も「マスロックってなんだ?」って思っています、今でも
はっきり言って、よくわかりませんし、わからないままでいいと思います
強いて言うなれば「若者が自分たちのやりたい面白い音楽を作ってみた」これがマスロックだと思います
では、とりあえずの紹介はここまでにして、次の話に移りましょう

様々な国に広がるマスロック

アメリカはサクラメント、時代は1990年代後期に端を発するマスロック
サクラメントを、アメリカを飛び出し世界へと波及するそのサウンド
その一端をご紹介…

日本のマスロックバンド、sajjanu
先ほど紹介したTera Melosに負けず劣らず独特、理解不能の音楽です
今年の初めに新譜、CalifornicationⅡをリリースしました
最初から最後まで脳みそ揺さぶる名状しがたいとんでもサウンドの連続です
こちらも日本のバンド、LAGITAGIDA
sajjanuのオータケ氏がギターに、矢澤氏がドラムとして参加しています
恐ろしいほどの演奏技術の高さと圧倒的な塊感を持って迫るサウンドは一度聴いたら虜にならざるをえません
お次も日本のバンド、QOOLAND
つい最近新譜「それでも弾こうテレキャスター」をリリースしました
タッピングギターを中心としたキャッチーなサウンドが特徴です
ちなみにこの歌、歌詞を見れば分かるのですが『ヒ○ルの碁』がテーマのようです
こちらも日本のバンド、nuito
先日Gt.のひらう氏が活動再開をtwitter上で発表しました
複雑難解ながらもクリアカットに作られた音楽は独特の余韻を残してくれます
ところ変わって台湾のバンド、Elephant Gym
すっと染みわたるような澄んだサウンドが特徴です
こちらはタイのバンド、Two Million Thanks
Toeのタイでのライブでサポートアクトを務めました
ポストロック的なサウンドはとても和やかで素晴らしいです

こちらはシンガポールのバンド、Two Seas
若干マスロック成分は薄めではありますが、轟音ギターを鳴り響かせながら展開する曲はとても魅力的です

南米繋がり、ということでお次はチリのバンド、tortuganonima
柔らかなギターサウンドを中心にしながらも深く惹きこむような曲が魅力的です
またも南米繋がり、アルゼンチンの若手プログレバンド、Deformica
マスロックというよりプログレって感じの音ではありますが、アプローチの中にマスロックらしさを感じさせます

と、日本、アジア、南米のマスロックを紹介したところで次の紹介に移ろうと思います

様々なサウンドを取り入れるマスロック

さきほど、「若者が自分たちのやりたい面白い音楽を作ってみた」のがマスロックだといいました
そんなマスロック、やはり色んな音を取り入れて面白い音を鳴らすバンドは数多くいます
そこでそんなバンド達の一端をご紹介…

ノイジーなギターを取り入れたマスロック

北アイルランド産のバンド、And So I Watch You From Afar
「東にLITEあれば、西にASIWYFAあり」と個人的には勝手に思っているほどに実力派のバンドです
これとは別にアルバム一枚分のライブをおさめた動画もありますが、そちらも非常にお勧めです

こちらはイギリスのバンド、Constant Waves
つい最近一枚目のEPを公開したばかりです
math danceを標榜するそのサウンドは様々なアプローチが垣間見え聴く者を飽きさせません

こちらもイギリスのバンド、Future Horizons
マスロック的アプローチを取り込みながら、時に力強く、時に綺麗に展開する曲が魅力的です
シカゴ産のノイズマスロックバンド、noumenon
昨年Loose Lips Sinks Shipsとのスプリットをリリースしました
ノイズをこれでもかいうほどに響かせながらもインディーの空気を感じさせるサウンド

スコットランド出身のバンド、Alarm Bells
The Mars Voltaを彷彿とさせるボーカル、力強いドラム、巧みな展開、どこを取っても強烈なサウンド

女性ボーカルを取り入れたマスロック

アメリカの女性ギタリスト、Marine Stern
BattlesのIan Williams、Edward Van Halenから影響を受けたそのギターサウンドの鮮烈さを独特のボーカルが後押しするサウンドは聴く者に強烈な印象を残す
アメリカは西ヨ-クシャー出身のバンド、Koala
インディー感たっぷりのサウンドに女性ボーカルが相まってとてもキャッチー
こちらはイギリスのバンド、Marmozets
マスコア(ハードコアの要素が強いマスロック)で力強い女性ボーカルが特徴
こちらは日本のバンド、Atlantis Airport
全てが一体となったサウンドがドラマティックに展開し、聴く者を釘付けにする

エモを取り入れたマスロック

こちらのmossgreenさん作成のまとめにまとまっていますが、他にもちょこちょこ紹介していきます

アメリカはオレゴン、ポートランドのバンド、Icarus The Owl
マスロックのアプローチを取り入れたエモ、といった感じのサウンド
フロリダのバンド、City Of Ifa
エモ、スクリーモ、シューゲイザーなど様々なサウンドを織り交ぜて作り上げられたサウンドはとても魅力的
こちらはイギリスのバンド、Lines Across Maps
めまぐるしく展開しながら、キャッチーに響かせるサウンドに惹きこまれる
ペンシルヴァニア州フィラデルフィア出身のバンド、20 Days In
マスロックのアプローチを取り入れたポストハードコア系のサウンドでとてもカッコイイです

エレクトロサウンドを取り入れたマスロック

イギリス産のバンド、Three Trapped Tigers
Aphex Twinを彷彿とさせるエレクトロサウンドと強烈なドラムを武器に冷静に、ひたすらに暴れ回るサウンドが素晴らしい

アメリカはテキサス州、オースティン出身のバンド、Zorch
エレクトロサウンドと手数の多いドラムを中心としつつもボーカルが絶妙なインディー感を見せてくれます

アメリカ、ブルックリン出身のバンド、noxious foxes
キモい、その一言に尽きます(※褒めてます)

その他、個人的オススメ

イギリスのバンド、Talons
マスロックのサウンドにヴァイオリンを入れた珍しいバンド
意外にも素晴らしい調和を生み出しています

アメリカ、カリフォルニア出身のバンド、These Paper Satellites
穏やかながらもドラマティックで惹きこまれるサウンド

先ほど紹介したマスロックまとめの中で紹介されていたDance Gavin Danceの元ギタリストZachary Garrenが新たに結成したバンド、Strawberry Girls
可愛い名前とは裏腹に斬りつけるような強烈なサウンドとその勢いに圧倒されます
https://matome.naver.jp/odai/2137255435374350601
2013年12月07日