【賃貸マンション】雨漏り・水漏れトラブルの原因と対策

原告A
「災難はある日突然やってくる」の身近な例、水漏れ。発生した時に慌てないための対策と解決方法。

階上の住人の不注意だと思ったけれど、実はそうではなかったという例はよくあります。この場合、マンションやアパートなど建物の給排水管の腐食や劣化など、設備そのものに原因があることが多いのです。

まず、管理会社に連絡しましょう。

ケース1 共用部分の排水管にヒビ
住まい・インテリア | マイナビニュース

「201号室から水漏れの連絡があり、階上の301号室から3階すべての部屋へ出向いて確認したけれど、水が漏れた形跡はなかった……。専門家を呼んで点検すると、排水管のつなぎ目が劣化して、そこから水が漏れていた」と判明しました。これは築年数が古い物件では非常に多いケースです。

ケース2 老朽化による雨漏り
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「窓の隙間からポタポタ、雨の日に限って何度も水漏れが起きる……」この場合、建物の防水工事が耐用年数を超え、雨漏りを防げなくなっている可能性があります。

防水工事の耐用年数は一般的に10年から15年と言われています。年数が経つごとに外壁のひびやタイルのずれ、パッキンの摩耗などによって小さな隙間から水が浸み込んできますが、それが初期症状です。その後、だんだんと雨漏り、水漏れが目立つようになります。

「水漏れトラブルには、1.入居者による不注意、2.建物や設備の構造・老朽化、という2つの原因が挙げられます。

入居者の不注意が原因の水漏れによる弁償、賠償については、水漏れを起こした当事者=加害者が行うのが原則です」。

ケース1 風呂の水を止め忘れていた
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酔っぱらってリビングで寝ていたら、体が水に浸かっていることに気付いて目が覚めた。これは、風呂の湯船に湯を出していることを忘れていた、湯を出したまま寝てしまったために起こった例です。

風呂場からあふれた水は部屋に流れ出します。風呂場以外は防水が施されていないので、水が風呂場を出た時点で階下にも水漏れは起こります。水は真下に流れるとは限らず、建物のあらゆる隙間から方々へ流れます。 この例は毎月のように、多数発生しています。

ただし、風呂の排水溝の掃除をしていれば、水が詰まってあふれ出ることはあまりありません。つまり、「排水溝の掃除をしているかどうか」、これが原因となることが多いのです。

ケース2 洗濯機の給排水ホースが外れていた
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「天井から水がポタポタ漏れてだんだんひどくなってきています!」。先日も、管理するマンションの入居者の方から、慌てた電話がありました。その方が階上の部屋の玄関をどんどん叩いて水漏れを知らせると、「洗濯機を回していた」と眠そうな声で返事があったそうです。

洗濯機のホースが排水管から外れていて、排水が部屋にあふれ、一面水浸しになっていた。昼寝をしていて気付かなかった、という例です。

ケース3 トイレを詰まらせる
住まい・インテリア | マイナビニュース

「うっかり携帯電話やライターを落として流してしまった」、「オムツを流す」、「ラーメンの食べ残しなどの生ゴミをトイレに流して詰まらせた」……など、さまざまなケースがあります。

異物が原因のトイレの詰まりは、水を複数回流すほどに奥の方へ押し流されて行くため、取り除くことが困難になります。また、むやみに水を流して水があふれることもあります。

コンクリートは防水材だという誤解
住まいの水先案内人

住宅業界の多くの人が抱いている大きな誤解です。
それは、コンクリートは防水をしなくても漏水しないのだ。。という誤解です。確かにコンクリートそのものは非常に水密性が高く、プール状に常時水でも張るという条件でもない限り、コンクリートから漏水することはありません。

でも、それは、『丁重に打設された密度の高いコンクリートの部分』だけのことであって、粗雑な工事で生まれるジャンカや、どんな建物でも絶対に生じるコンクリートの打ち継ぎ部分、コンクリートをはつった部分などは結局水を通すのです。
しかし、いまもって、コンクリートは水を通ささないと、本気で信じている住宅業界の人間が多くいます。

今回は実際の相談例と対策をご紹介したいと思います。
この建物は都内にある築30年以上の軽量鉄骨のアパートです。

建物は都内にある築30年以上の軽量鉄骨のアパートのケース
収益アパートマンション経営研究所

入居者の方とオーナー様にご了解をいただいて天井を開けてみると、 2階の浴室の防水に亀裂が入り、そこから水が浸入していたのが原因でした。
最近の浴室はユニットバスになっていますので、配管が外れたりしない限り めったなことでは水漏れしないのですが、昔ながらの防水モルタルとタイル張り の浴室のため長年の経年劣化で防水層に亀裂が入ったものと思われます。
2階の浴室については、壁面にも亀裂が入っており、水が染み込んで 階下へ流れることもあるので浴室全体の防水をやり直しました。
また、長年の漏水で1階と2階の間の鉄骨の梁が錆びていましたので 補強工事も施工させていただきました。

水漏れ自体はどこかの住居が原因でも、漏れた水は相手を選ばず浸透していきます。
結果、ある日突然天井からポタポタと水が…ということが起きる可能性があるのです。
水漏れレスキュー隊

それも単純に上の階の住居が原因ならばまだ分かりやすいのですが、マンションの構造や配管によっては、上の階でも全く離れた位置の部屋からの浸水がやってきたりします。
当然、被害を受ける側だけでなく、知らない間に原因になっている可能性もあります。
さらには、住人の誰の部屋も原因ではなく、共通部分の配管が人知れず老朽化していて、壁の隙間で水が吹き出しているという可能性もあるのです。

目の前の浸水被害が、一体どこから来た水によってもたらされているかを特定するのが、マンションなどの集合住宅における水漏れ対処の第一歩となります。
しかし、第一歩でありながら全行程中最も難しい部分でもあります。
水漏れレスキュー隊

まず、水というものは上から下に流れるという原則こそありますが、同時に何かを伝って流れていくこともあれば、毛細管現象などで限定的ですが段差を乗り越えたりするという性質もあります。
このため、例えばある部屋の天井部分で染みが見つかり、水漏れが原因だと予想できたとしても、実は直上の部屋では無く、その隣りの部屋が原因だということもあるのです。
いきなり犯人扱いして乗り込んだりすれば、水漏れ以上のトラブルを引き起こしかねません。

もし疑わしい箇所があるならば、まずは管理人やマンション管理会社に問い合せて調査をしてもらいましょう。
水漏れレスキュー隊

ある住居の床下を共用配管が走っている設計のマンションもよくあります。
こういう配管が漏水の原因となっている場合、上の住民に自覚はない一方、場所を特定するにも修理するにも上の階の住人の協力が必要になります。
さらには、こうした部分はその床の上の住居に属する部分として、上の住人に賠償責任が生ずることが多いようです。
ただ、過去の訴訟では床下スラブに埋まった配管からの水漏れに関して、「共用部分である」という判例も存在します。

マンションの水漏れでの調査費用と賠償責任
水漏れレスキュー隊

マンションでの水漏れというのは、原因箇所を特定するまでに費用も手間もかかるのが特徴です。
疑わしいところのハッチを開け、壁を剥がし、床を剥がしてとあちこちで小規模な調査工事を行う必要があったりしますが、これら調査段階にかかった費用も賠償責任の中に入っています。

規模にもよりますが、最終的にかなりの金額になることも多いですし、示談交渉などの面倒さも考えると「個人賠償責任保険」などの加入を考えておいたほうが良いでしょう。

水漏れ個所を特定することが先決
住宅サーチ

不幸にして漏水をさせてしまった、あるいは被害を受けてしまった場合は、当然ながら原因個所を突き止めて水漏れをストップさせることが第一の仕事となる。洗濯機の排水ホースがはずれてしまったなど、原因がすぐに分かれば、あとは階下のお宅へ謝り、天井や壁紙の交換費用を負担すれば解決する。
この場合、その責任を取るのは洗濯機の所有者であることはすぐに理解できよう。ところが、この漏水個所が床下の給排水管であるとすると、誰に責任を追求すればいいのだろうか?判明した水漏れの原因個所が専有部分なのか共用部分なのかで「責任の所在」が異なってくることに注意しなければいけない。

裁判の判決では……
住宅サーチ

床下配管がどちらに該当するかについては裁判で争われた事例も多い。床下にあるコンクリートを貫通して階下の屋根裏に配管されている排水管が劣化して水漏れを起こしているケースでは「機能的にみると単に上階の排水を本管に流すだけではなく、管理という面からも修理点検の際には階下の居室に入らなければならず、階上の居宅だけでは管理ができない構造となっている(以下省略)などの理由から、排水管は『共用部分』とする」判決が出ている。

原因個所が特定できなかった場合
住宅サーチ

古いマンションは配管がコンクリートに埋められていることもあり、その場合は床をはがしただけでは水漏れ個所は分からない。コンクリートをはがさなければならないのだ。追い討ちをかけるように、さらなる問題点として工事する居室の設備や設計の図面が保管されていなかったり、あったとしても図面と実際では一致していないことなどザラである。
区分所有法9条を見ると「建物の設置又は保存に瑕疵があることにより他人に損害を生じたときは、その瑕疵は共用部分の設置又は保存にあるものと推定する」としており、「瑕疵(かし)を原因とする漏水トラブルで、どこから漏れているのかがはっきりしない場合は管理組合が責任を取る」としている。

給排水設備は、劣化が進行すると漏水を始めとする各種の故障や事故が発生します。水の出が悪い、赤い水が出る、水の流れが悪いなど、良くない兆候が現れたら、これらの状況に応じて、目視のほか、内視鏡、超音波等の非破壊検査や、サンプリング(抜管)調査等を行い、早めの対策を講ずる必要があります。

https://matome.naver.jp/odai/2136090702828129301
2014年02月25日