知っておくと安心、夏特有の子供の病気とその対処法

πBee
寒い季節は風邪やインフルエンザなど気をつけていても夏はちょっと緩みがち。でも、夏に多い気をつけなくてはいけない病気も多いのです。そこで、子供に多い夏の病気の症状とその対処方法を集めてみました。

『溶連菌感染症』

溶連菌感染症とはA群β溶血性連鎖球菌という細菌による感染症のことです。感染部位は鼻粘膜、咽頭粘膜、扁桃(へんとう)腺であることが一般的です。
感染して潜伏期を数日おいて、幼児や学童児では発熱、咳、のどの痛みから発症することが多くみうけられます。頭痛や倦怠感、食欲不振、腹痛などの訴えが伴うこともあります。咽頭粘膜の赤みが非常に強く点状出血を伴っていることがあります。また苺舌(いちごじた)といって舌の表面がブツブツして鮮やかな赤みをもみうけられます。扁桃腺が腫れ、かつ白色から黄色がかった膿(うみ)のようなものが付着していることもあります。さらに首のリンパ節が腫脹(しゅちょう)することもあります。

感染経路は咳や唾液などによる飛沫感染(ひまつかんせん)がほとんどと考えられます。幼児や学童児に多く、保育園、幼稚園や学校などの集団の中で流行を認めることもあります。

『手足口病』

手のひら、足の裏および口腔内に特有の水疱(すいほう)性の発疹ができる夏かぜの一種です。原因は主に腸管ウイルスであるコクサッキーA群16とその変異型およびエンテロウイルス71の感染です。
手のひらや指、ひじ、足の裏、ひざ、おしり、口腔内に水疱性の発疹が現れます。乳児はとくにおしり、ひざ、ひじに発疹がよくみられます。発疹は時にかゆみを伴います。発疹は2~3日で褐色の斑点になって、5~6日で消失します。口腔内の発疹は口唇の内側、頬の内側、舌、上あごの内側にでき、潰瘍(かいよう)になるので水がしみて疼痛(とうつう)を伴います。このため哺乳力低下や口からものが食べられなくなり、脱水症になることもあります。発症初期に38℃前後の発熱が、2分の1から3分の1の症例にみられます。合併症として下痢を伴うことがあります。

最もかかりやすい年齢は1~5歳ですが、成人にも感染します。成人例では皮膚症状が強く現れることもありますが、一般に症状は年齢がすすむにつれて軽くなる傾向があります。潜伏期は3~4日くらいで、全経過は1週間程度です。

『ヘルパンギーナ(夏風邪)』

ヘルパンギーナとは高熱と咽頭の水疱(すいほう)を特徴とする夏かぜの一種です。原因は主に腸管ウイルスであるコクサッキーA群1~10、16、22ウイルスの感染です。
突然39℃前後の高熱が出て口腔粘膜に水疱や浅い潰瘍(かいよう)ができます。咽頭の水疱は最初1~2mm大のものが2~3日で5mm以内の黄灰白色の浅い潰瘍に変化します。この水疱がつぶれたり、また潰瘍ができるとのどがしみて、唾液を飲み込むのもつらくなります。体温は年長児より年少児のほうが高くなる傾向があります。なかには無熱性のものもあります。

感染経路は咽頭分泌物に含まれるウイルスの飛沫感染(空気感染)か、便に排泄されたウイルスの経口感染です。毎年5~9月に流行します。最もかかりやすい年齢は1~5歳です。潜伏期は2~7日くらいで、全経過は3~7日程度です。

『プール熱』

プール熱(咽頭結膜熱)とはアデノウイルスによる感染症のことです。プールを通して感染しやすいことから「プール熱」や咽頭結膜炎ともいわれます。
感染後4~5日間の潜伏期間を経て、突然、38~40℃の高熱が4日~1週間続きます。また喉の腫れと結膜炎を伴います。喉の腫れがひどい場合は扁桃腺炎になることもあります。結膜炎を伴う場合は、目が真っ赤に充血します。発熱、結膜炎、喉の腫れの3つの症状は、必ずしも同時に現れないことが多いので、注意が必要です。3日間以上続く38℃以上の発熱があれば、プール熱を疑い、内科を受診しましょう。

感染経路は口、鼻、喉、目の結膜から体内に入り感染します。一般的には乳幼児が多く感染します。主に保育園、幼稚園、学校等のプールで感染することが知られていますが、感染者のくしゃみや、感染者が使っていた食器、タオルを共用することによって感染することもあります。

『水いぼ』

伝染性軟属腫ウイルスが皮膚に感染して起きる病気です。
直径1~3mm程度の、真ん中が少しへこんだ光沢のある白色や透明のいぼが、わきの下やわき腹、首、ひじ、ひざなどにできます。とくに皮膚がすれ合うやわらかい部分では、いぼがつぶれて中のウイルスがほかの部分について広がっていきます。

ほとんどの場合、何年かたつと自然に治ります。ただ、ほうっておくと大きくなって数もふえ、かゆみを伴ったりします。その場合はできるだけ皮膚をかかないようにし、非ステロイド消炎剤を広くつけ、なるべく湿疹状態にならないようにしたり、抗ヒスタミン剤や抗アレルギー剤を飲ませたりします。

皮膚科に行けばピンセットで1つずつつまんで取ったり、液体窒素で凍らせてくれます。ただし、液体窒素を使う方法は、じっとしていない乳幼児には不向きです。ピンセットで取る方法は痛いうえに出血もあるので、できれば水いぼが小さくて数が少ないうちにとったほうが、赤ちゃんへの負担も少ないでしょう。

『とびひ』

黄色ブドウ球菌あるいは連鎖(れんさ)球菌による皮膚の感染症です。「とびひ」とも呼ばれ、接触によって感染します。
伝染性膿痂疹は2種類に分けられ、ひとつは水疱(すいほう)(みずぶくれ)を生じ、びらんをつくる水疱性膿痂疹、もうひとつは炎症が強く痂皮(かひ)(かさぶた)が厚く付く痂皮性膿痂疹です。
水疱性膿痂疹は、初夏から初秋に多くみられ、乳幼児・小児に好発します。虫刺されや湿疹病変、すり傷などから発症し、小さな水疱ができて次第に紅斑を伴ってきます。水疱は破れてびらんとなり、離れた部位にも伝搬(でんぱん)します。黄色ブドウ球菌が原因です。
痂皮性膿痂疹は、季節に関係なく発症し、小児より成人に多くみられます。小さな水疱に始まり、膿疱(のうほう)とびらんを生じ、厚い痂皮へと変化していきます。

ペニシリン系やセフェム系の抗菌薬を内服します。有効であれば急速に改善しますが、水疱性膿痂疹の場合は軽快後も2~3日間は再発しないように内服します。痂皮性膿痂疹では腎炎の発症予防のために10~14日間の内服が必要になります。
抗菌薬を含有する塗り薬が有効な場合があります。抗菌薬の内服を行う場合では、亜鉛華(あえんか)軟膏などを貼ってガーゼでおおうことで、ほかへの伝搬を防ぐよう努めます。入浴は制限せず、泡立てた石鹸で病変部をこすらずにていねいに洗い流します。

https://matome.naver.jp/odai/2134335717394211801
2012年08月01日