X JAPANのhideが愛したギター・コレクション

yasuhide1987
日本を代表するギタリスト、X JAPANのHIDEさんが愛したギターの数々を歴代順にまとめてみました。

初期

FERNANDES MG-CUSTOM

アマチュア時代、お茶の水の楽器店で購入した初のMGで「アーミー・パンサー」と呼ばれていたモデル。

PUは当初DIMARZIO DUAL SOUNDが搭載されいたがリアPUのみEMG 81に変更されている。 ブースターが2個内蔵されているが配線は外されている。

本人の手によって雑誌の切り抜きや布などが貼られ、ボディー裏には日の丸のステッカーが貼られている。

FERNANDES MG-X

90年に行われたYOSHIKI復活の「ROSE & BLOOD TOUR」用に製作されたモデル。 製作時期は当時メインであったモンキーポッドと同時期であると思われる。

ナットはブラス製、ブリッジにはバダスタイプを採用し、 PUはフロントにEMG81、リアにEMG85をマウント。

ステージ上での見栄えを意識してボディーに髑髏と薔薇をモチーフにした 「ROSE & BLOOD TOUR」のイメージ・デザインがエアブラシによってペイントされている。

思ったより使用頻度は低く、主に楽屋用として使用されていた。

FERNANDES MG-X

HIDEと言えばこのギター。黒のMGに自らペイントし、Xデビューから’94年の1st Solo Tour 「HIDE OUR PSYCHOMMUNITY」まで メインギターとして使用されていたモデル。

ボディー材にはアマチュア時代にhideが使用していたMGの構造を引き継ぎ、 「この~木なんの木、気になる木~♪」で有名なモンキーポッドを採用。 メイプルネックとスルー構造で接続、指板はローズウッドで24F仕様。

PUはフロントにDIMARZIO DUAL SOUND、リアにEMG81をマウント。 フロントにパッシブ、リアにアクティブという変則的なレイアウトはしばらくHIDEの代名詞となった。

FERNANDES MG-80X

ミュージックステーション用に用意された量産モデルのMG-80X。

ルックス的にさびしかったので、HIDEが空き時間に楽屋にあったYOUTHQUAKEのステッカーを貼ったらしい。

中期

FERNANDES MG-480X

「ENDLESS RAIN」のビデオクリップ用として製作されたクリスタルモデルの初号機。アクリル製のギターのため、重量はかなり重たい。

アクリルを削り出して作られた手の込んだモデルだったが、 テレビの収録中に落としてしまい破損。「わざとじゃないよ」と何度も言っていたそう。

FERNANDES MG-115C

アクリル製は加工難のため価格が高かったが、 ルーターで削られるようになり低価格化が実現した量産タイプのクリスタルモデル。

MG-480Xにはついていた黒のピックガードが外され、すっきりしたデザインに変更されている。

ライブで使用されることはなかったが、テレビではかなり使用された。

Burny MG-X

通称「ナスカ」と呼ばれていたモデル。

元はペイント用に用意されたツヤ消しブラックで、 「Silent Jealousy」のビデオシューティング中の空き時間に描き始めたが、 途中で終わり未完成となっている。

Burny MG-X

一見ノーマルな黒のMGだが、実はボディー材が異なる。

黒のMG-Xは外見が他と同じでありながら、 種類が多くサウンド・ヴァリエーションが独特なモデルが多い。

Burny MG-280X

ノーマルのMG-XにヒップショットDチューナーを搭載したカスタムモデル。

フロントPUにサスティナー、リアPUにはEMG81ではなくSeymour DuncanのJBをマウント。

Burny MG-X

ポジションマークにダブルドットを採用したMG-X。12Fのブロックインレイ部分には「X」と 「PSYCHEDELIC VIOLENCE CRIME OF VISUAL SHOCK」という文字が装飾されている。

hideがサスティナーを試したいということで製作された。

Burny MG-X

「EYES LOVE YOU」のクリップ用として黒のダブルドットポジションマークのMG-Xと 同時期に製作されたレッド・フィニッシュのモデル。PUはリアのみなので、PUを切り替えるトグルスイッチは省略されている。

12Fのブロックインレイ部分には黒のモデルと同様、「X」と 「PSYCHEDELIC VIOLENCE CRIME OF VISUAL SHOCK」という文字が装飾されている。
hideはポジションマークのダブルドットを「目がチカチカするよ」と言っていた。

Burny MG-Proto type
1st Solo Tour 「HIDE OUR PSYCHOMMUNITY」で登場した、 hideの要望でショッキング・ピンクにペイントされたプロトタイプ。
MG-Xのボディー厚は42mm、または45mmだがこのモデルだけは38mmという薄めのボディーになっている。本格的にサスティナーを採用した最初のモデルのため、 サスティンボリュームなどのコントロールがまだ機能的な位置に配置されていない。

「EYES LOVE YOU」のクリップにも登場。後にXのソロコーナー用に途中で蛍光塗料で塗られた。

Burny MG-115C CGR

「ゼリー」と呼ばれていたクリスタルモデルのグリーンヴァージョン。

クリスタルモデルにはさまざまなカラーが存在しhideはグリーンを「ゼリー」、 紫を「暴走族」と呼んでいた。 そのほかにオレンジやピンクのモデルもあったそう。

重量はクリスタルなのでとても重く、グラビアなど露出用として使用されていた。

後期

Burny MG-X

59年のLes Paulのルックスとサウンドを意識して作られた初代チェリーサンバーストモデル。

MG-Xはスルーネック構造のため、センターブロックも兼ねたネック材を 両サイドからウイング材で挟むのだが、チェリーサンバースト等のトップ面から 木目が見えるフィニッシュを施すとセンター部とウイング部では違う木目が出てしまう。
「それはカッコ悪い」ということで、マホガニー・ネックをマホガニー・ボディでサンドし、 トップにメイプルを貼るというラミネイト構造になっている。

PUも今までのアクティブタイプからパッシブタイプに変更されている。

Burny MG-X

94年、MG-Xシリーズの転機となった初代チェリーサンバーストと同時に製作されたレモンドロップ。新しいMG-Xの方向性を模索するプロトタイプとしてされた。

チェリーサンバーストはボディ厚が42mmなのに対し、このモデルは45mmと少し厚めになっている事と、 アイボリーのエスカッションが採用されている事以外はチェリーサンバーストと同仕様。

主にレコーディングで活躍していたが、Xのライブでは変則チューニング時や、 2nd Solo Tour 「PSYENCE A GO GO」では「MISERY」で必ず使用されていた。

Burny MG-X

59年製Les Paulのルックスとサウンドを意識して作られた 初代チェリーサンバーストモデルを発展させた2号機。

サスティナーの搭載がこのモデルより正式に決定。 95年よりライブではモンキーポッドのMG-Xに代わりメインとして使用される事になる。

ラウドネスの高崎晃氏のギターを弾かせてもらい、 その弾きやすさに驚き、以前までのUシェイプのネックをVシェイプに変更、 これ以降全てのモデルでVシェイプを採用することになる。 (hideが始めて購入したMGも実はVシェイプだった)

PUはフロントにサスティナー・ドライヴァー、リアはVH-Proto Typeを搭載。

Burny MG-X
94年、東京ドームでの、X JAPANのライブ「白い夜」で 使用するために製作されたホワイト・フィニッシュのモデル、 ライブにギリギリに完成した。当時のメインギターであった、チェーリーサンバーストのサブをリフィニッシュしている。 そのため、初代サンバースト同様、ネックはUシェイプグリップになっている。
ボディーはレモンドロップのMG-Xと同じ45mm、サスティナーも白で統一されている。「白い夜」使用後はソロコーナー用として蛍光ペイントが施された。 HIDEは白いギターは好きではなかったらしい。

Burny MG-X

「今はオレンジが旬」ということで95年の東京ドーム公演直前にできあがったオレンジ・カラーのモデル。

スルーネックにサスティナーという、X JAPAN中期~後期の顔であるチェリーサンバーストモデルと同じ仕様。

Burny MG-X

96年末の東京ドームで衝撃の登場を果たした通称「イエローハート」モデル。

「ロリロリのギターでゲロゲロのリフを弾く」というコンセプトで作られた。 hideが着ていたTシャツのデザインをヒントに3つのパターンが用意され、 最終的にキューティー・ハニー調の文字を入れて完成された。

基本的なスペックは後期型チェリーサンバーストと同じ、重量は意外に軽い。久々の塗りつぶしの塗装が施され、低音が強調されたサウンドに。

Burny MG-X

イエローハートと同時期に製作されたモデル。リアPUにDIMARZIO DP-159マウントされている事以外は後期チェリーサンバーストと同仕様。

hideのリクエストにより、ボディのペイントは「PSYENCE」のインナージャケットに 描かれていたロボットのような宇宙人の絵がモチーフになっている。 この絵はLEMONedのCDに参加しているtrees of Lifeの手によるもの。

X JAPANのライブでは6弦ドロップDチューニングの「SCARS」で使用された。

Burny MG-X

97年にイエローハートのサブとして製作されたモデル。フィニッシュに使用されているネオン・グリーンはHIDEの衣装の蛍光グリーンをモチーフ にしたもので、同様の質感を出すためにパール塗料が使用されている。

X JAPAN「The Last Live」では「Rusty Nail」「WEEK END」「THE LAST SONG」で使用された。

Burny MG-X

97年、グリーンハートと同じくX JAPANの「Tha Last Live」用に製作された、 通称「基盤」と呼ばれるDチューナー搭載モデル。

リハーサル中にできあがり、ライブではメインとして使用される予定だったが、 試してみたところ音ヌケがイマイチだった為にサブとなり、結局使用されなかった。

ボディ表面の精密機械の基盤のようなデザインはもちろんHIDE本人によるアイデア。 ヴォリューム付近にはhideのホームページのアドレス(http://live.co.jp/hide)が書かれている。

その他

Burny HR-195/REBIRTH
H Customをベースに製作されたオリジナルモデル。
FERNANDESが提示した3つのデザインからhide自身が決定した。H Customのシェイプを進化させ、ルックス面を強化している。 左右の角の部分にはMG-Xのシェイプが融合されてるのがわかる。

ボディーはH Customと同じくコリーナ材を使用、 PUは「CYBER FUTURE SONIC SCANNER」というこのモデル用に新たに開発されたものマウントしている。

Burny H Custom

2nd Solo Tour 「PSYENCE A GO GO」に同行したPATAの機材の中にあったEXモデルをhideが弾いたところ、 あまりの音のよさに触発され「同じ材で作って」とオーダーした、通称「くじら」と呼ばれていたモデル。正式な通称は「シャチ」。

倍音成分を多く含んだ上質なトーンにhide自身は満足し、「Ja,Zoo」で活躍。 「ピンクスパイダー」「ever free」のレコーディングでは ほぼこのモデルとLes Paulしか使用しなかったという1本。

FERNANDES JG Custom

ヴァン・ヘイレンのギターみたいにしてほしいというリクエストから生まれたモデル。 1st Solo Tour「HIDE OUR PSYCHOMMUNITY」で使用された赤鯨(Burny H-65 Custom)的な ギターとして用意された。

「PUはリア1発だけでいい」というリクエストだったが、 ザグリの空きが気になったのでスタッフが独自にイルミネーションを搭載。 ジャックにケーブルを繋ぐと光る仕組みとなっている。このギターはたった5日で仕上げられた。

2nd Solo Tour 「PSYENCE A GO GO」の「FLAME」で使用。また「ROCKET DIVE」のPVにも登場している。


https://matome.naver.jp/odai/2133568826855435401/2152737727577488003
Burny H-65 Custom

1st Solo Tour 「HIDE OUR PSYCHOMMUNITY」でPATAとRANがアンコールで Vシェイプのギターを使う事を知ったhideが自分も何か別のものをという事で、 カタログの中からhide自身がセレクトした。

hideはこのシェイプをいたく気に入り、「20th Century Boy」や「TELL ME」などで使用された。

ベースとなっているのは市販されてるモデルで、 フロントPUをフェルナンデスVH-2、リアPUをVH-4、ピックガードをパール柄に交換している。

Gibson Les Paul Standard ’59

94年『HIDE YOUR FACE』のレコーディング時に当時使用していたMG-Xとは違う、「粗い感じ、リアルなピッキングニュアンス、ゴリゴリした感じ」 を求めて購入。

シリアルナンバーは「9 0297」で、PATAが所有している59年製レスポールと2番違い。 hideが入手する前はMick Mars(MOTLEY CRUE)が所有していた。

ライブで使用される事はなかったが、レコーディングではほとんどの曲で使用されていたメイン中のメイン。

Gibson SG Standard
Jealousy」に収録されている「Miscast」で使用されたオールドのSG。PUは2基ともGibsonのPAF。
当時のギター・テクニシャンのランディ高橋氏所有のモデルで、 ピックガードの形状から、おそらく60年代前後のモデルと思われる。
Fender Stratocaster

2nd Album 「Jealousy」のレコーディングで、主にアルペジオに使用された70年代のStratocaster。

当時のギターテクニシャン、ランディ高橋氏所有のもの。

Fender JEFF BECK Model

本人が購入したジェフ・ベック・モデル。

L.A.でのレコーディング中に遊びでデコレーションしたもの。このデコレーション以外は、オリジナルのままの状態。

インディーズ時代の88年10月に行なわれた川崎クラブチッタでのライブの為に用意されたモデル。

PUはリアにEMG81をマウント、オリジナルのFlying V同様に裏通しを採用している。HIDEの友人が製作したものだったはず。

JERRY JONES BABY SITAR

衝動買いしたというギターサイズのエレクトリック・シタール。

91年に行われた「VIOLENCE IN JEALOUSY TOUR」でのソロコーナー「HIDEの部屋」で使用された。

MARTIN D-18

主に自宅での曲作りや、レコーディングでのアコギパートで使用頻度が高かったオールドのマーチン。自ら「自分はアコギがもっとも似合わないギタリスト」と笑いながら語っていたが、 hideにとって最も身近な存在のギター。

このギターはhideが天国でもギターが弾けるように、一緒に燃やされた。

MITCHELL Acoustic Guitar
ベーシストのCHIROLYNが同じモデルを所有しており、 hideがその音をかなり気に入ったということで購入したもの。L.A.で行われた「Ja,Zoo」のレコーディングの終盤で活躍。
B.C.RICH WARLOCK
アマチュア時代にHIDEが購入したモデル。シリアルナンバー「R859329」、当時からHIDEはB.C.Richシリーズがとにかくお気に入りだった。
ヘッドやボディがマットブラックに塗り直されていることから、 HIDEがペイントをする予定だったのかもしれない。

hide本人が愛用していたオリジナルピック!通常のティアドロップのものより若干丸みのあるシェイプで、独特なアタック感を生み出します。また、「スキャナー」の名の通り、小さい穴が多数あけられており、グリップ感を高めると共に、ルックスも非常に個性的なものとなっております。

https://matome.naver.jp/odai/2133568826855435401
2018年05月27日