【基本情報】
•活動期間:82年~90年、04年~
•出身地:ダブリン
•メンバー(結成時):Leslie Dowdall(V)、 Ivan O’Shea(G)、Martin Clancy(Key)、Paul Byrne(Dr)、Jack Dublin(B) 、Steve Wickham(Vio) 、Vinnie Kilduff(Pipes & whistles)、Daragh Tanham(Sax and Clarinet)
•Discogs:http://www.discogs.com/artist/278798-In-Tua-Nua
•HP:http://www.intuanua.com/
•FB:https://www.facebook.com/intuanua
•TW:https://twitter.com/InTuaNuaBand?lang=ja
U2がアイルランドの新人ミュージシャンを売り出すことを目的として設立したマザーレコード第1弾バンド。バンド名はケルト語で「in a new kingdom」の意味だそうです。
In Tua Nuaの原型は70年代後半、ダブリン近郊のHowthという漁村で活動していた2つのバンドが合体したもので、83年頃には創設メンバーの顔がほぼ揃いました。その中にはU2のSBSでヴァイオリンを弾いたスティーヴ・ウイッカムと同じくU2の「October」収録の「Tomorrow」でイリアンパイプスを弾いたVinnie Kilduff(読み方分かりません)いました。セッションを繰り返していたバンドですが、試しにレコーディングをすることにしました。ヴォーカルは現在人気トラディショナルバンドAnuaに在籍しているミリアム・ブレナンハセットです。
Welcome The Freshness
https://soundcloud.com/intuanua/welcome-the-freshness
さらにバンドは正式な女性ヴォーカルを迎えることにして、2人の女性を候補に挙げました。1人は当時15歳だったシネイド・オコナー。そしてもう1人はレスリー・ダウドルです。
これは世にも珍しいシネイド・ヴァージョンの「Take My Hand」。
Take My Hand
https://soundcloud.com/intuanua/take-my-hand
名前はIn Tua Nua。僕はライバルをチェックするために彼らがリハーサルに使っている崖の側のコテージに行ってみた。ポールはとある女の子を見出していた。この世のものとは思えない、透き通った、震えるほど柔らかい歌声の持ち主で、彼の妹の結婚式で歌っていたところを説得して、バンドに合うか試していたのだ。彼女はひどくシャイなようで、目を閉じて歌っていて、歌っている間に部屋の隅のほうへ後退していった。が、彼女には特別な才能があったことを認めなければなるまい。その名はシネイド・オコナー。
第11章 – U2 Station To Station
2人とも素晴らしいシンガーですが、結局、シネイドでは若すぎるということになって、レスリーに決まりました。
正式メンバーが決まるとバンドは精力的にライヴをこなすようになります。バンドの音楽的趣向は Japan、Durutti Column、 Echo and The Bunnymen、Simple Mindsといったポストパンクの他、フォーク、ブルーズ、ジャズの影響を受けていました。そのせいか当初は楽曲よりも演奏の方に重心がいっていると指摘されたこともあったそうです。ライヴは好評、さらに楽曲がラジオで頻繁に流されたこともあって、バンドの評価は日に日に高まっていきました。そのITNに目をつけたのがU2です。当時U2はアイルランドの新人ミュージシャンを世界の音楽市場に売り出すことを目的としたマザーレコードというレーベルを設立したのですが、ITNをその第一弾アーチストに選んだのです。当時、「War」でプチ成功したものの、まだまだ中堅バンドの域を出ていなかったU2ですが、ITNをよくサポートしたそうです
「Mother Recordsとの契約を持ちかけてきたのはボノだよ。彼はSteveにレーベル設立の準備をしていると言ったんだ。僕たちは僕たちがリハーサルに使っていたHowth近くの海に面した小さなコテージで話し合いをした。彼はレーベルをMotherと呼び、『0011ナポレオン・ソロ』のように、車椅子に腰かけたお婆ちゃんをロゴマークに使いたいと言っていた。突飛な考えだ。彼はとても突飛な男だれども、すぐにその話をレーベルの頭脳たるアダムに伝えた。それからシングルを作って、彼ら曰く『いまだかつてないレーベル』が発足するまでの三ヶ月間寝かされていたんだ。僕は彼が真面目ぶっているところを見たことがないね。彼はよく冗談を言っている。僕たちと話し合いをしているときも、楽しんでいて、ウイットに富んだ冗談を飛ばしていたよ」(ポール・バイン)
このボノの読みは当たり、この曲はラジオでヘビロテされ、バンドの知名度は飛躍的に上がりました。そしてバンドはU2も在籍するメジャーレーベルのアイランド・レコードと契約を交わします。マザーレコードとしては有望な新人に逃げられた格好ですが、レーベルの性格が「自分たちを踏み台にして世界に羽ばたいて欲しい」というものなので、これでいいわけです。
そしたらこの曲はアイルランド国内で大ヒット。またしてもバンドの知名度は上がりました。中にはITNのオリジナルと勘違いした人もいたようですが。ちなみにPVの監督はU2の80年代のU2のPVのほとんどを手掛けたメイアート・エイヴィスです。
が、アルバム制作が難航しているうちに、ITNをアイランドに引っ張ってきた人物が退社した煽りを食って、ITNは契約を切られ、ヴァージン・レコードに移籍します。さらにデヴィッドがThe Warterboysに参加するため脱退。続いてVinnie も脱退します。バンドは存続の危機に晒されますが、なんとか代わりのメンバーを見つけ出し、レコーディングを続けました。またこの間、レコーディングのやり方に変化があり、普通に曲を作ってレコーディングするのではなく、セッションを重ねながら曲を発酵させるという、ヨシュア以降のU2のやり方を取り入れたそうです。
ニューウェーブのダイナミックなリズムとケルト音楽をブレンドした実力派グループ。アイルランド出身です。メンバーは7人編成で、バイオリン、ウイリアン・パイプのメンバーがいます。バンドのリーダーシップをとっていたのは、ボーカルのレズリー・ダウドール(女性)であったようですが、メンバーそれぞれが曲を書きわけていて、多彩でありながらじわじわとにじみ出てくる渋い曲が多いです。
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売れたのはファーストのvaudevilleのほうですが、セカンドの落ち着き具合が素晴らしいです。魅力は女性リード・ボーカルのレズリー・ダウドールの表現力によるところが大きいと思います。7人編成でして、バイオリンやウイリアン・パイプの使用がいかにもアイルランド然としています。クールで透明感あるギターや、パワフルなベース、ドラムズもよいです。埋もれさせるには惜しいグループです。このCDは米盤なので、英盤と1曲差し替えられて、先行したシングルSevenIntoTheSeaを収録しています。ベストトラックは、タイトル曲で、この曲だけはドラムズのポール・バーンがリード・ボーカル。アイルランドの大地や風が感じられるスケールが大きい曲です。
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アルバム発売後、バンドは再びアイルランド、UK、ヨーロッパを回るツアーに出ます。さらにその後、アメリカを1ヶ月回るツアーにも出ます。そしてツアー終了後、バンドは3rdアルバムのレコーディングのためにロスへ行きますが、ここで何があったのか分からないのですが、何曲かレコーディングした後、突然、バンドは活動を停止し、実質解散してしまいました。バンドやレコード会社からの公式見解もなく、メディアも何も報道しなかったため、ファンには突然消えたという印象を残したようです。
バンド解散後、レスリーは90年代に「No Guilt」「No Guile and Out There」というソロアルバム2枚発表していますが、いずれも商業的成功には程遠かったようです。他にトラディショナルバンドのゲストヴォーカリストも務めていたようです。
またバンドのポール・バインとジャック・ダブリンはThe Poguesのヴォーカル・シェイン・マガウバンのバックバン’Shane’s Gangに参加しています。


