古典名画から人物だけをくり抜いたアート(Hidden Spaces)が凄い!

icuregon79
名画が描いた歴史の物語から、人物を消し去ったら──。スペインの現代画家、ホセ・マヌエル・バジェステルによる “古典名画から人物だけを消したアート”(Hidden Spaces)が面白い。

名画から人物を消し去ったアーティスト

Jose Manuel Ballester
ホセ・マヌエル・バジェステル(1960 -)
スペインの画家、写真家。

1960 年マドリードに生まれる。1984 年マドリード大学で美術を学ぶ
http://galerialibro.art.coocan.jp/Yosai%20Shokon%20124%20Art%20of%20Spain-Realism%202012-03.pdf

2010年にスペイン文化省より写真賞を受賞
José Manuel Ballester – Wikipedia, la enciclopedia libre

彼の絵画「隠された空間」シリーズは、古典名画から人物を消し、隠された空間と物質を明らかにしている
Spanish Artist Reinvents Classic Paintings By Removing The Characters | Bored Panda

『マドリード、1808年5月3日』(ゴヤ)

The Third of May 1808 (Francisco Goya, 1814)

1808年5月2日夜間から翌5月3日未明にかけてマドリード市民の暴動を鎮圧したミュラ将軍率いるフランス軍銃殺執行隊によって400人以上の逮捕された反乱者が銃殺刑に処された場面を描いた作品
マドリード、1808年5月3日 – Wikipedia

死の直前の人間の表情を目撃者となったゴヤが描いた、絵画史に残る衝撃的作品
カジポン国際美術館

ホセ・マヌエル・バジェステルによる再解釈

『メデューズ号の筏』(ジェリコー)

The Raft of Medusa (Th?odore G?ricault, 1819)

メデューズ号は、1816年7月5日、今日のモーリタニア沖で座礁した。少なくとも147人の人々が、急ごしらえの筏で漂流しなければならなかった。そのほとんどが救出までの13日間で死亡し、生き残った15人も、飢餓、脱水、食人、狂気にさらされることになった。
メデューズ号の筏 – Wikipedia

事件は国際的スキャンダルとなり、フランス復古王政の当局指揮下にあったフランス軍指揮官の、無能が遠因になったとされた。
メデューズ号の筏 – Wikipedia

ジェリコーは遭難者の救出に先立つ裏切られた希望を描いている。遭難者の救出に向かった船が水平線に姿を現わしているのだが、彼らを発見することなく遠ざかろうとしている。
《メデューズ号の筏》 | ルーヴル美術館 | パリ

ホセ・マヌエル・バジェステルによる再解釈

『ヴィーナスの誕生』(ボッティチェリ)

The Birth of Venus (Sandro Botticelli, c.1486)

ギリシア神話で語られている通り、女神ヴィーナスが、成熟した大人の女性として、海より誕生し出現した様を描いている。
ヴィーナスの誕生 – Wikipedia

輝くばかりの裸身を恥じらいの仕草で隠した女神は、帆立貝の貝殻に乗ってゆったりと波の上を移動していきます。
サンドロ・ボッティチェリ《ヴィーナスの誕生》

『ラス・メニーナス』(ベラスケス)

Las Meninas (Diego Vel?zquez,1656)

画面中央には豪奢な衣服に身を包んだ皇女マルガリータとその女官であるドーニャ・マリア・アウグスティーニャ・デ・サルミエントが描かれている。
http://www.salvastyle.com/menu_baroque/velazquez.html

画面最奥の鏡には国王フェリペ4世と女王マリアーナが映っており、この情景を温かく見つめていることが示されている。
http://www.salvastyle.com/menu_baroque/velazquez.html

謎かけのような構成の作品で、現実と想像との間に疑問を提起し、観賞者と絵の登場人物との間にぼんやりした関係を創造する。『ラス・メニーナス』の複雑な構成は、西洋絵画の分野では盛んに解析された。
ラス・メニーナスとは – Weblio辞書

ホセ・マヌエル・バジェステルによる再解釈

『最後の晩餐』(ダ・ヴィンチ)

The Last Supper (Leonardo da Vinci, 1498)

ダ・ヴィンチが生涯に手がけた壁画のうち、現存する最も代表的な作品であり、当時のミラノ公ルドヴィーコ・スフォルツァの依頼によりミラノのサンタ・マリア・デレ・グラツィエ聖堂修道院食堂の装飾画として制作された
http://www.salvastyle.com/menu_renaissance/davinci_cena.html

描かれているのは、キリスト教の聖書に登場するイエス・キリストの最後の日に登場する最後の晩餐の情景。ヨハネによる福音書13章21節より、キリストが12弟子の中の一人が私を裏切る、と予言した場面。
最後の晩餐 レオナルド・ダ・ヴィンチ

ホセ・マヌエル・バジェステルによる再構築

『絵画芸術』(フェルメール)

The Allegory of Painting (Jan Vermeer, 1668)

多くの美術史家が絵画に対する寓意画だと考えており、『絵画の寓意』、『画家のアトリエ』などと呼ばれることもある。フェルメールの作品中、最大かつもっとも複雑な作品となっている。
絵画芸術 (フェルメールの絵画) – Wikipedia

描かれているモデルは、歴史をつかさどる女神クレイオであり、頭上に名声を象徴する月桂冠をいただき、右手にトランペット、左手に歴史を象徴する本を抱えている。
フェルメール「絵画の寓意」(画家のアトリエ)

豪華なシャンデリアやカーテンなどは、画家が名誉ある職業であることを、背後の地図は当時のオランダの州のもので、絵画が国や街にもたらすであろう栄誉を象徴しています。
フェルメール「絵画の寓意」(画家のアトリエ)

『キリストの磔刑』(ベラスケス)

Christ Crucified (Diego Vel?zquez,1632)

スペイン最大となるバロックの画家ベラスケスを代表する宗教画『キリストの磔刑』。
http://www.salvastyle.com/menu_baroque/velazquez.html

暗中に輝きを放つイエスの表現は、鮮やかに描かれながらも、超自然的な存在感によって、全てを超越した≪神の子≫であることを示している。
http://www.salvastyle.com/menu_baroque/velazquez_cristo.html

『ゲルニカ』(ピカソ)

Guernica (Pablo Picasso, 1937)

ピカソの絵画「ゲルニカ」が描かれた1937年頃のスペインは、左派(社会主義)と右派(保守勢力)の対立が激化していた時代だった。左派はソ連が支持し、右派はドイツが支援する形で激化したスペイン内戦は、ピカソ「ゲルニカ」が誕生する大きな歴史的背景となった(ピカソは左派)
ゲルニカ ピカソの絵画 解説・意味

ドイツ空軍のコンドル軍団によってビスカヤ県のゲルニカが受けた都市無差別爆撃(ゲルニカ爆撃)を主題としている
ゲルニカ (絵画) – Wikipedia

これがスペイン館に展示された時、あまりにも強烈過ぎて、また優れて政治的意図を内包させていたこともあって、左・右の両陣営において、その評価をめぐって、ごうごうたる議論が巻き起こされた
その3―ピカソの『ゲルニカ』の誕生とその波紋, Revista española acueducto

ホセ・マヌエル・バジェステルによる再解釈
https://matome.naver.jp/odai/2142439808369251801
2015年02月20日