幻想的なメロディーと緻密なまでに作り込まれたプロダクションを誇り、今年で活動から20年目を迎えるベルギー出身のアーティストAirwave。
Armin Van BuurenやMarkus Schulz, Above & Beyond、Paul Van Dyk, Paul Oakenfold、Ferry Coresten、Aly & Fila, Judge Jules, John 00 Fleming, そしてトランス時代のTiestoなど
時代を超えたトップDJ達が彼の楽曲をプレイし続けてきた実績とProgressive Tranceというジャンルを進化させ続けてきたその姿勢はシーンが誇る巨匠と言っても過言ではないでしょう。
近年でもASOTやLuminosity, Tomorrowland、Bonzai RetroやLegacy Festivalなどのフェスティバルから世界各地のクラブ、レイヴパーティーまで精力的に出演し続けているAirwaveですが、2019年冬に通算5度目の来日が決定しています。

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2019年11月30日に渋谷R-Loungeで開催されるThe Church Of Trance / One and OnlyにおいてAirwaveは最新とトランスクラシックの2つのDJセットを展開。どちらも楽しめるのは世界的にみても特別な公演だ。
本記事ではそんなAirwaveの活動20周年を祝し、活動の軌跡を語る上では欠かせないマスターピース20曲をご紹介。
前半の今回は活動の20年間を代表するオリジナル作品10曲をピックアップ。
1999年にリリースされたAirwave初期のシングル”Above The Sky”
シンプルながら突き抜けるような明るいフレーズとループを多用して徐々に高揚させていく展開は現在でもトランスクラシックスとして高い人気を誇ります。
“Alone In The Dark”や”Innerspace”と並び、Airwaveの初期シングルを代表するトラックの一つで1st Album “Belive”に収録。
“Save Me”は傑作”Alone In The Dark”をブラッシュアップしたシリアスで疾走感のある曲調が特徴的。
Judge Julesを始め、多くのトランスDJ達のMix CDに収録された初期代表作の一つで、Armin Van Buurenも2001年のDJ Mag Top 100 DJsのインタビューでフェイバリットディスクに選んでおり、そのコンセプトはArminとの合作”Slipstream”にも受け継がれています。
後に制作されたRemixesではAndy MoorとAdam WhiteのThe WhiteroomによるRemixも人気を博しました。

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Airwave自身が語る”Save Me”について
1st Album “Believe”からのシングルカットとなった”Ladyblue”はクラブシーンのProgressive全盛期に時期に作られており、トランスの情緒的なメロディーとProg系の力強いビートが融合した傑作。
当時トランスシーンで頭角を現してきたMarkus SchulzによるRemixも人気が高く、シングルカットされた本曲は瞬く間に8000枚のレコードを売り上げた(当時ダンス系のレコードは3000枚売れれば成功と言われていた時代)事もあり、Airwave本人も印象的だったと語る1曲。
2nd Album “I Want To Believe”に収録され、後にEPカットされた”Seatle Callling”
浜辺に打ち付ける波のように繰り返されるギターのフレーズが美しいバレアリックチューンで先述のMarkus SchulzやFerry Corstenらが当時プレイしていました。
Ferry Corstenが手がけたMinistry Of Soundのコンピレーション”Inifinite Euphoria”などに収録。
2006年にリリースの3rd Album “Trilogique”からのシングルカットで同アルバム収録の”Hello Sunshine”や彼自身のアナザープロジェクトLoloの作品と同じく、現在のAirwaveの作風に通じる重厚なProg Trance路線が確立されてきた頃の1曲。
アルバム”Trilogique”は3つのジャンル、全30曲入り、3枚組で3という数字にこだわったアルバムだったのですが、リリースする為に100曲近いデモ作ったのだと当時来日したAirwaveが語っていました。
商業的にも最も大きな成功を収めたアルバムだそうです。
2008年にリリースの4th Album “Touareg”の収録曲で後にシングルカット。
疾走感のある初期の作風とAirwaveらしいタフなビートが融合したProg Trance。メロディーはどこかオリエンタルというか和風な雰囲気が漂うサウンドで前回の来日時のLiveでも特に盛り上がった1曲。
Touaregはこれまでのアルバムの中でもシングルカット率が高かった意欲作でDisc 2には過去のヒット作の2008リメイクも収録されていました。
2012年にはJohn 00 FlemingsのレーベルJOOFからコンセプトの違う2枚のアルバムがリリースされたのですが、アルバム”Bright Lines”からのリードシングルとして2011年に発表されたのがこの”Hello World”。
当時はProg TranceとPsy Tranceのコンバートが進んだ時代でもありましたが、このアルバムはタイトル通り明るく幻想的なAirwaveサウンドのトラックを中心に収録した内容となっています。壮大で聖歌のような神聖さを感じさせられる象徴的な1曲。
先述の”Bright Lines”とほぼ同時期にリリースされたアルバム”Dark Lines”収録曲として2012年にJOOFからリリースされたのがこのAtlas Winds。
こちらもタイトル通りAirwave作品の中ではダークでシリアスなサウンドを中心に収録したアルバムで、それを象徴する曲としてリードシングルとなったのが本作。
ゴア~サイケデリックと自身のプログレッシヴサウンドを掛け合わせたハイブリッドなトランスはチャレンジでもあり、サイケデリックシーンにおいてもフォローされるようになるなど、新たな成功を収めた意欲作でもありました。
2015年にJOOFからEPとしてリリースされたA面に収録されている”Gaijin”
アルバム”Dark Lines”から続くサイプロッグ路線の進化系ともいえるこの曲はアンダーグラウンドトランスシーンの盟主でレーベルオーナーJohn 00 Flemingの提唱するレーベルカラーが反映されており、屋外のレイヴパーティーを想定したかのようなダークで重厚な雰囲気に満ち溢れています。
タイトルもユニークな1曲。
2019年にJOOFからリリースされた”Attraction EP” 収録曲。ディープトランスに特化した曲ばかりを収録したEPで、John 00 FlemingのMixコンピ最新作”JOOF Editions vol.5″にも収録。また、Aly & Filaも自身のラジオショーでEPの曲を3曲ともプレイしていました。
活動から20年が経過したAirwaveですが、初期の頃から貫かれてきたエモーショナルかつ重厚なアーティストカラーは一貫しており、彼のトランスが持つ本質的な魅力が失われることは決してありません。

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また、Airwaveの楽曲をもっと聴いてみたいという方は活動20周年記念盤のベスト盤 “20 Years”やこれまでにリリースされたアルバムの新リマスター盤が2019年にリリースされていますので是非チェックしてみてください。
Airwave – 20 Years
https://www.youtube.com/watch?v=ghoSr7Neuho” rel=”noopener noreferrer”>https://www.youtube.com/watch?v=ghoSr7Neuho
Airwave – 20 Years -Progressive Rework-
https://www.youtube.com/watch?v=ghoSr7Neuho
Airwave Spotify
https://open.spotify.com/artist/4WrJFQnID7vIIA3LZzkhcO