大相撲の元関脇で現役最年長の関取が土俵に別れを告げます。深浦町出身の安美錦が引退することになり、地元に暮らす両親が22年間の相撲人生をねぎらっていました。
安美錦の引退は師匠の伊勢ヶ濱親方が明らかにしました。
安美錦は7月8日、名古屋場所2日目の取組で、右ひざの古傷を悪化させ3日目から休場していました。
9月の秋場所で幕下に転落することが確実となり、おととい師匠に引退を申し出たということです。
現役最年長安美錦 引退(青森県)(青森放送) – Yahoo!ニュース
安美錦は名古屋場所で関取在位117場所の歴代1位タイとなったが、2日目の竜虎戦で古傷の右膝を負傷し、3日目から休場。幕下転落を防いで十両に残留するには6勝ほど挙げなければならないが、再出場できず0勝のまま9日目(15日)を終えていた。
16日朝、安美錦は宿舎の稽古場に姿を現し、軽く運動。稽古後、取材に応じた安美錦は「一昨日(14日)の昼、親方に『思ったような相撲を取れないので引退します』と伝えた」と明かした。右膝の状態は芳しくなく、「(再出場して)またけがをしたらどうしようと、初めて『出る』以外の選択肢を考え、退く時なのかなと思った」と述べた。
安美錦が引退表明/在位117場所 歴代1位(Web東奥) – Yahoo!ニュース
「大相撲名古屋場所10日目」(16日、ドルフィンズアリーナ)
人気ベテラン業師、元関脇で西十両11枚目の安美錦(40)=伊勢ケ浜=が16日、現役引退を表明した。14日に師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)に引退を申し入れた。一晩よく考えるよう促されたが再び話し合った15日も考えは変わらず、親方から了承された。
安美錦が引退 伊勢ケ浜親方「誇らしい弟子」とねぎらう(デイリースポーツ) – Yahoo!ニュース
この日午前、名古屋市内の宿舎で親方が対応。「治らない。本人も気力的に難しい。引退の話はしている。今日もう(引退)届けを出す」と断言した。
右膝前十字じん帯断裂、右膝半月板損傷など何度も重症を跳ね返してきた古傷はもはや限界を超えていた。「1、2回じゃないから。ケガ治してもう1回頑張ってというのは今までの力士で1番多い。しっかり頑張った。引き留めることはない。自分が決めればいい。本人が納得しているのであれば受け止めるだけ」と、まな弟子はもう十分戦った。
安美錦が引退 伊勢ケ浜親方「誇らしい弟子」とねぎらう(デイリースポーツ) – Yahoo!ニュース
親方の弟子で最初の関取。「あきらめるな、と教えてきた。誇らしい弟子。子供だから厳しくもした。よく頑張った。ケガと向き合って、相撲を取る、考えて、体を作って、努力した。一つ一つやってきた」とねぎらった。
安美錦が引退 伊勢ケ浜親方「誇らしい弟子」とねぎらう(デイリースポーツ) – Yahoo!ニュース
8日目、勝ち越しが無くなったことで気力もついえた。「出ようと思ってずっと最善を尽くしたが中日、勝ち越しが消えた。土俵に上がって勝とうと思ってやってきた気持ちに変化があった。すーっと決断した。ケガして治療して、もう1回と思ったけど初めて今後のことを考えた。出てまたケガしたらどうしようと。今まで思ったことないことを考えた。弱くなった。初めて出る選択肢以外のことも考えた。そこは勝負師として一線を引く時なのかな」。
古傷の右膝には「また最後、お前にやられたのか。いい相棒だった」と語った。
引退の安美錦、古傷・右膝悪化で決断 またケガしたら…「勝負師として一線引く時」(デイリースポーツ) – Yahoo!ニュース
23年目、関取在位は魁皇と並び、トップタイの117場所。平成の大横綱・貴乃花の最後の相手で、貴乃花から金星を奪った。業師として、数々の名勝負を繰り広げ、あきらめない姿は多くのファンを魅了した。
「残念な部分はあるけどやれることをやって出した結果。悔いはない」。親方からは最後に1日だけ土俵に上がることも提案された。場所後には故郷の青森巡業もあり、現役力士として凱旋することもできたが、スパッと身を引いた。
「巡業も大事だけど、本場所が大事と思いやってきたから。気持ちをすっきりして次に向かって新しくスタートを切るべくやっていく。(十両)残留の目が無くなってスパッと。未練はない」と、笑みを浮かべた。
21歳の竜虎が最後の相手になった。「いい相撲だった。投げられなかったのは向こうのが力が上だった。何も悔いはない。若い子にバトンタッチできて俺はうれしい」と、万感の思いだった。
引退の安美錦、古傷・右膝悪化で決断 またケガしたら…「勝負師として一線引く時」(デイリースポーツ) – Yahoo!ニュース
伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士、つがる市出身)は報道陣に「本人が納得しているなら受け止めるだけ」とし、引退を受け入れたことを認めた。
<安美錦竜児(あみにしき・りゅうじ) 伊勢ケ浜部屋(師匠は元横綱旭富士)。1978年10月生まれ。本名・杉野森竜児。深浦町出身。鯵ケ沢高卒。1997年初場所で初土俵。2000年初場所、新十両に昇進。同年名古屋場所で新入幕。06年九州場所で新小結、07年秋場所で新関脇。序ノ口以来の通算成績(15日現在)は907勝908敗54休(135場所)。殊勲賞4回、敢闘賞2回、技能賞6回、金星8個。2018年、東奥スポーツ大賞受賞>
安美錦が引退表明/在位117場所 歴代1位(Web東奥) – Yahoo!ニュース