『おっさんずラブ』が作品賞!「コンフィデンス」ドラマ賞で振り返る2018年ドラマ

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テレビドラマ対象の賞の中で、“質の高い”ドラマを表彰する「コンフィデンスアワード・ドラマ賞」。2018年年間ドラマの結果が発表され、『おっさんずラブ』が作品賞。脚本賞と主演女優賞(石原さとみ)は『アンナチュラル』、主演男優賞は『dele』の山田堅之&菅田将暉、新人賞は『透明なゆりかご』の清原果耶。

◆いくつかあるテレビドラマを表彰する賞

ドラマアカデミー賞は1994年に創設され、国内の地上波連続ドラマを読者、審査員、TV記者の投票によって部門別にNO.1を決定し、毎年4回、クールごとに実施されます。
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向田邦子賞とは、故・向田邦子さんがテレビドラマの脚本家として、数々の作品を世に送り出し活躍してきた功績をたたえ、現在のテレビ界を支える優秀な脚本作家に送られる賞として、1982年に制定。
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「橋田賞」は、日本人の心や人と人とのふれあいを温かくとりあげてきた番組と人に贈られる賞。脚本家・橋田壽賀子が理事を務める橋田文化財団が主催している。
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◆中でも質の高いドラマを表彰する「コンフィデンス」ドラマ賞

『コンフィデンスアワード・ドラマ賞』は、株式会社oricon ME発行の週刊エンタテインメントビジネス誌「コンフィデンス」主催。
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受賞部門は「作品賞」「主演男優賞」「主演女優賞」「助演男優賞」「助演女優賞」「脚本賞」「新人賞」の7部門。1年に4回、各クール毎の発表となる。
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◆2018年年間ドラマの結果が発表され、『おっさんずラブ』が作品賞

脚本:徳尾浩司
出演:田中圭、吉田鋼太郎、林遣都、内田理央、金子大地、伊藤修子、眞島秀和、児嶋一哉、大塚寧々

第3回「コンフィデンスアワード・ドラマ賞 年間大賞 2018」が発表され、「おっさんずラブ」が作品賞を受賞した。
「おっさんずラブ」コンフィデンスアワード年間作品賞に、山田孝之&菅田将暉も受賞 – 映画ナタリー

同賞は2018年1月期から10月期までのクールごとの「コンフィデンスアワード・ドラマ賞」受賞作品と受賞者、2018年のNHK大河ドラマとその出演者を対象。
「おっさんずラブ」コンフィデンスアワード年間作品賞に、山田孝之&菅田将暉も受賞 – 映画ナタリー

審査会では各賞で議論が白熱。改めて“ドラマ豊作の1年”であったことが印象付けられた。
『コンフィデンスアワード・ドラマ賞 年間大賞 2018』発表 『おっさんずラブ』ほか全7部門受賞者から喜びのコメント | ORICON NEWS

・『アンナチュラル』と接戦 挑戦的な姿勢が評価された

左から林遣都、田中圭、吉田鋼太郎

日本は欧米諸国に比べLGBTへの理解が低く、「男性が男性を好きになる」という設定は挑戦であり、批判を受ける難しさもあったはず。しかし、徹底して純愛にこだわり、人を好きになることの素晴らしさを真正面から描いたことで、あらゆる難題をはねのけた。
『コンフィデンスアワード・ドラマ賞 年間大賞 2018』発表 『おっさんずラブ』ほか全7部門受賞者から喜びのコメント 2ページ目 | ORICON NEWS

またこの成功は、愛すべき登場人物と各役を魅力的に演じた俳優陣によるところも大きかったと言えるだろう。
『コンフィデンスアワード・ドラマ賞 年間大賞 2018』発表 『おっさんずラブ』ほか全7部門受賞者から喜びのコメント 2ページ目 | ORICON NEWS

審査会ではTBS 系『アンナチュラル』との接戦となったが、ドラマの新時代を切り拓くようなパワー、存在意義が決め手となり本作が制した。
『コンフィデンスアワード・ドラマ賞 年間大賞 2018』発表 『おっさんずラブ』ほか全7部門受賞者から喜びのコメント 2ページ目 | ORICON NEWS

◆『アンナチュラル』が脚本賞と主演女優賞(石原さとみ)

脚本:野木亜紀子
出演:石原さとみ、井浦新、窪田正孝、市川実日子、薬師丸ひろ子、松重豊、飯尾和樹(ずん)

「脚本賞」は、石原さとみ主演の金曜ドラマ『アンナチュラル』(18年1月期)を手がけた野木亜紀子が受賞した。野木による年間大賞の受賞は、TBS系『重版出来!』、『逃げるは恥だが役に立つ』を手がけた16年に続き2度目。
ヒットメーカー・野木亜紀子、『アンナチュラル』で2度目の年間「脚本賞」受賞【2018 年間ドラマ賞】:どうしん電子版(北海道新聞)

一般的に馴染みのない法医学を描くことだけでも骨が折れそうだが、野木はさらにさまざまな社会問題を巧みに取り入れ、現代感もしっかりと演出した。
ヒットメーカー・野木亜紀子、『アンナチュラル』で2度目の年間「脚本賞」受賞【2018年間ドラマ賞】 | ORICON NEWS

「死」という重いテーマを扱いながらも、ユーモアたっぷりの会話劇や魅力的な登場キャラクターの存在などによって、作品全体の空気感は実に明るくポップ。これだけの要素を盛り込みながらも一切散漫に感じないという、彼女の構成能力の高さ、底知れぬポテンシャル。
ヒットメーカー・野木亜紀子、『アンナチュラル』で2度目の年間「脚本賞」受賞【2018 年間ドラマ賞】:どうしん電子版(北海道新聞)

・笑顔封印のシリアスな石原さとみの演技が評価された

石原さとみ

主演女優賞にTBS系ドラマ「アンナチュラル」で主演を務めた女優・石原さとみ(32)が選ばれた。
石原さとみ、主演女優賞に「感謝の気持ちでいっぱい」コンフィデンスアワード・ドラマ賞(スポーツ報知) – goo ニュース

石原といえば、これまで明るくてオシャレな女性を演じることが多かったが、30代を迎えて初の連ドラとなった本作ではキュートな笑顔を封印し、生死と向き合う解剖医を好演。
『コンフィデンスアワード・ドラマ賞 年間大賞 2018』発表 『おっさんずラブ』ほか全7部門受賞者から喜びのコメント 4ページ目 | ORICON NEWS

重いテーマを扱いながらも、どこか上品さや美しさを纏う作品に仕上がったのは、彼女の存在による部分も大きかったはずだ。
『コンフィデンスアワード・ドラマ賞 年間大賞 2018』発表 『おっさんずラブ』ほか全7部門受賞者から喜びのコメント 4ページ目 | ORICON NEWS

◆主演男優賞は『dele』の山田孝之&菅田将暉

脚本:本多孝好、金城一紀、瀧本智行 ほか
出演:山田孝之、菅田将暉、麻生久美子

主演男優賞は「dele」でダブル主演を務めた山田孝之と菅田将暉が受賞した。
「おっさんずラブ」コンフィデンスアワード年間作品賞に、山田孝之&菅田将暉も受賞 – 映画ナタリー

山田は、難病のため車いす生活を余儀なくされた理論派の司令塔・坂上圭司役を、対して菅田は人懐っこい性格やフットワークの軽さを武器に目的地に潜入する現場担当・真柴祐太郎役を務め、山田は「静」、菅田は「動」と相反するキャラクターを魅力的に演じた。
『コンフィデンスアワード・ドラマ賞 年間大賞 2018』発表 『おっさんずラブ』ほか全7部門受賞者から喜びのコメント 3ページ目 | ORICON NEWS

共に個性派であるがゆえの懸念もあったと思うが、両者さすがの立ち回りでシナジー効果を生み、圧倒的な見応えのある作品を視聴者に提供した。
『コンフィデンスアワード・ドラマ賞 年間大賞 2018』発表 『おっさんずラブ』ほか全7部門受賞者から喜びのコメント 3ページ目 | ORICON NEWS

◆助演男優賞は朝ドラ&『ぎぼむす』の佐藤健

『半分、青い。』

佐藤健と永野芽郁

『義母と娘のブルース』

佐藤健と綾瀬はるか

NHK連続テレビ小説「半分、青い」やTBS系ドラマ「義母と娘のブルース」などに出演した俳優・佐藤健(29)が助演男優賞を受賞した。
佐藤健が助演男優賞「役に恵まれ、質も量も良い充実した1年を過ごせた」コンフィデンスアワード・ドラマ賞|ニフティニュース

『半分、青い。』で演じたのは、天真爛漫なヒロイン・楡野鈴愛(永野芽郁)の幼なじみの萩尾律。佐藤は透明感たっぷりに10代~40代までの律を好演し、波乱万丈な人生を送る鈴愛をサポートするとともに、作品にみずみずしさを与えた。
『コンフィデンスアワード・ドラマ賞 年間大賞 2018』発表 『おっさんずラブ』ほか全7部門受賞者から喜びのコメント 5ページ目 | ORICON NEWS

『義母と娘のブルース』では、朝ドラの律とは対照的に、職業を転々としている“フーテンのダメ男”麦田章を演じた20代最後となった18年にタイプの異なる役を巧みに演じ分け、改めてお茶の間の人気者となり、30代への活動に弾みをつけた。
『コンフィデンスアワード・ドラマ賞 年間大賞 2018』発表 『おっさんずラブ』ほか全7部門受賞者から喜びのコメント 5ページ目 | ORICON NEWS

◆助演女優賞は『anone』から田中裕子

『anone』

田中裕子(右)と広瀬すず(左)

助演女優賞には日本テレビ系ドラマ「anone」に出演した女優・田中祐子(63)が選ばれた。
佐藤健が助演男優賞「役に恵まれ、質も量も良い充実した1年を過ごせた」コンフィデンスアワード・ドラマ賞|ニフティニュース

本作では、血のつながりのない他人同士が本物の家族、娘のような絆を築いていく様子が印象的に描かれたが、田中は何気ない日々の暮らしを懐の深い演技で体現。
『コンフィデンスアワード・ドラマ賞 年間大賞 2018』発表 『おっさんずラブ』ほか全7部門受賞者から喜びのコメント 6ページ目 | ORICON NEWS

「生きる上で大切なものは何か?」「真実の愛は何か?」という核となるメッセージを伝えるうえで重要な役割を果たした。
『コンフィデンスアワード・ドラマ賞 年間大賞 2018』発表 『おっさんずラブ』ほか全7部門受賞者から喜びのコメント 6ページ目 | ORICON NEWS

◆新人賞は『透明なゆりかご』の清原果耶

原作:沖田×華
脚本:安達奈緒子
出演:清原果耶、瀬戸康史、酒井若菜、マイコ、葉山奨之、水川あさみ、原田美枝子

同作では、幸せな出産ばかりでなく、中絶や死産など心が張り裂けそうになるシーンも多く描かれたが、清原が同世代の主人公を等身大で演じたことで全体的に透明感のある仕上がりとなり、重いテーマのなかで彼女の存在が希望の光をもたらした。
『コンフィデンスアワード・ドラマ賞 年間大賞 2018』発表 『おっさんずラブ』ほか全7部門受賞者から喜びのコメント 7ページ目 | ORICON NEWS

3年のキャリアとは思えない堂々たる存在感、将来性が高く評価され、審査会ではほぼ満場一致での決定となった。
『コンフィデンスアワード・ドラマ賞 年間大賞 2018』発表 『おっさんずラブ』ほか全7部門受賞者から喜びのコメント 7ページ目 | ORICON NEWS

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2019年11月10日