アルタイ語族の各言語の概要・データ

VLA
特に中国を研究されている方は中国語に目が行きがちです。アルタイ語族の言語の多くはマイノリティーとして中国でも話されていますので、ぜひ参考にしていただければ幸いです。

はじめに―そもそもアルタイ語族とは?

(Altaic)中国北部から中央アジア・東部ヨーロッパにかけて分布する諸言語。チュルク語派・モンゴル語派・ツングース語派に分れる。これらの語族を一つにまとめることには異論もある。逆に朝鮮語・日本語も含める説もある。さらにウラル諸語もまとめてウラル‐アルタイ語族と呼ぶこともある。

ウラル語族
(Uralic)スカンディナヴィア・中欧・ロシアなどに分布する諸言語。フィン‐ウゴル語派(フィンランド語・ハンガリー語など)とサモイェード語派(ネネツ語など)に分れる。アルタイ語族とまとめてウラル‐アルタイ語族と呼ぶこともある。
(広辞苑より)

チュルク語派

(Turkic)アルタイ語族の一語派。ウイグル語・トルコ語・チュヴァシュ語・タタール語・ウズベク語・ヤクート語などを含み、トルコから西アジアにかけて広範囲に分布。8世紀に突厥(とっけつ)文字で書かれたオルホン碑文が最古の資料。
⇒トルコ語

ウイグル語(ئۇيغۇرچە)
話されている国:中国(新疆)、カザフスタン、キルギスタン、ウズベキスタン
話者数:2000万人
(Wikipediaより)

新疆ウイグル自治区を中心に、ウズベキスタン・カザフスタン・キルギス3共和国で話される言語。アルタイ語族の中のチュルク語派の一。かつて独自のウイグル文字を使用していたが、現在ではアラビア文字またはローマ字を用いる。チュルク語派の言語としては8世紀の突厥碑文に次ぐ古い資料をもつ。回紡語。
(広辞苑より)

トルコ語(Türkçe)
話されている国:トルコとその他10カ国
話者数:6,000万人 – 7,500万人
話者数の順位:19-21
(Wikipediaより)

(Turkish)トルコ共和国などで用いられている言語。アルタイ語族のチュルク語派に属する。アラビア語・ペルシア語の影響が大。
(広辞苑より)

トルコ語(トルコご、Türkçe)は、アゼルバイジャン語やトルクメン語と同じテュルク諸語の南西語群(オグズ語群)に属する言語。

概要

テュルク諸語のうち最大の話者数をもつ。トルコ共和国の公用語として人口約7,200万人の話者を擁し、ブルガリアに約75万人、ギリシャに約15万人、キプロスに約25万人の話者がいる。ドイツ・オーストリア・スイス・リヒテンシュタインなど西ヨーロッパ東部〜中央ヨーロッパのトルコ系移民社会(200万人以上)でも話されているが、現地で生まれてトルコ語が満足に話せない若者も増えている。

アラビア語・ペルシア語からの借用語が極めて多い他、日常語にはブルガリア語・ギリシャ語など周辺の言語からの借用語も多く、近代に入った外来語にはフランス語からのものが多い。
(Wikipediaより)

オスマン語(オスマントルコ語: لسان عثمانی, ラテン文字転写: lisân-ı Osmânî, 現代トルコ語: Osmanlıca)(死語)
話されていた国:オスマン帝国

(Osmanli)オスマン帝国時代に使用されたトルコ語。アルタイ語族に属する。語彙ではペルシア語・アラビア語の影響を受けた。
(広辞苑より)


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アゼルバイジャン語(Azərbaycanca)
話されている国:イラン、アゼルバイジャン、ジョージア、アルメニア、ロシア、イラク、トルコ
話者数:約2500-3500万人
(Wikipediaより)

(Azerbaijani)アゼルバイジャンで用いられている言語。ウイグル語・トルコ語と同様、チュルク語派に属する。
(広辞苑より)

アゼルバイジャン語(Azərbaycanca)あるいはアゼリー語は、トルコ語やトルクメン語と同じテュルク諸語の南西語群(オグズ語群)に属し、アゼルバイジャンの公用語でもある。
イラン北西部にも多くの話者がいる。イランにおいては単にトルコ語と呼ばれることもある。
その他、グルジアやアルメニア、イラク北部、トルコ、ロシア連邦内のダゲスタン共和国などにも話者が分布している。話者の総数は約4000万人と見積もられる。

特徴

膠着語。母音調和を持つ。トルコ語によく似ており、トルコ語話者の中には特に予備知識がなくても会話を概ね理解できた者もいる。語彙や文法においてはロシア語やペルシア語、アラビア語の影響も大きい。トルコ語と異なり言語純化運動が行われなかったため、オスマン語由来の単語や表現も多く残っている。

表記体系

文字体系
同じ言語体型でありながら、歴史的に周辺の諸民族で使われた文字を柔軟あるいは強制的に使用してきた通時的ダイグラフィアが見られる。それまで突厥文字が、続いてアラビア文字が使用されていたが、1929年、アゼルバイジャン共和国はラテン文字による表記を導入し、さらに1940年以降、キリル文字をもとにした正書法に改められたが、1991年に再びラテン文字による新しい正書法が制定された。移行期間を経て、2003年1月にはキリル文字による表記は廃止された。イランでは現在でもアラビア文字を用いて表記されている。
ロシア語の文字”Ц, ц”はアゼルバイジャン語では使用しないが、ラテン文字転写する場合は”ts”と表記する。(例:Вице президент (副大統領)→ Vitse prezident)
(Wikipediaより)

チュヴァシ語(Чăвашла)
話されている国:ロシア
話者数:108万人(2010年調査)
(Wikipediaより)

チュヴァシ語(チュヴァシご、チュヴァシ語:Чăвашла)は、ブルガール語と同じテュルク諸語のオグール語群に属する言語。

おもにロシア連邦のチュヴァシ共和国で話される。テュルク諸語中最も異質な特徴を持つ。
(Wikipediaより)

タタール語(Татарча/tatarça)
話されている国:ロシア、ウクライナ、トルコ、中国
話者数:800万
(Wikipediaより)

タタール語は、ロシア連邦に属するタタールスタン共和国の公用語。特にカザン・タタール語とも呼ばれる。タタールスタン共和国の外にも、ウクライナやトルコ、中国など広い範囲に話者が分布している。ロシア連邦内の話者は約530万人(2002年)。
(Wikipediaより)

ウズベク語(Oʻzbekcha/ўзбекча)
話されている国:ウズベキスタン、キルギス、アフガニスタン、カザフスタン、トルクメニスタン、タジキスタン、ロシア、中国、ほか
話者数:1850万人
(Wikipediaより)

中部チュルク語の一。ウズベキスタン共和国と周辺の国々のほか新疆ウイグル自治区・アフガニスタン北部などで用いられる言語。ウズベキスタン共和国の公用語に制定されている。
(広辞苑より)

ウズベク語(ウズベクご、Oʻzbek tili)は、アルタイ諸語であるテュルク諸語に属しテュルク諸語の中ではカルルク・テュルク語群(南東語群)に分類される言語。ウズベキスタンの公用語。ウズベキスタンでは1992年以降は公式にはラテン文字で表記されるようになったが、それ以前はキリル文字で表記されていた。現在でもキリル文字表記は盛んに行われている。中国のウズベク族は改良アラビア文字で表記する。
(Wikipediaより)


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サハ語(Саха тыла(saxa tyla))
話されている国:ロシア
話者数:456,288人(2002年調査)
(Wikipediaより)

サハ語(さはご、サハ語:Саха тыла(saxa tyla))は、テュルク諸語の北東語群(シベリア・テュルク語群)に属すヤクート諸語の言語のひとつ。シベリアに住むテュルク系民族であるサハ人(ヤクート人)の言語である。話者数は約36万3000人。ヤクート語ともいわれる。
(Wikipediaより)

モンゴル語派

アルタイ語族の一語派。モンゴル語・カルムイク語・ブリャート語・オイラート語・モングオル語などの総称。
(広辞苑より)

モンゴル語(Монгол хэл)
話されている国:モンゴル、中国、ロシア
話者数:500–600万人(モンゴル諸語)
(Wikipediaより)

(Mongolian)モンゴル国の公用語。モンゴル語派に属する。1940年代の文字改革によりキリル文字が使用されてきたが、90年に蒙古文字の復活が認められる。
⇒蒙古文字

蒙古文字
蒙古語を表記するのに用いる表音文字。13世紀頃ウイグル文字を借りて作られ、17世紀中頃に改良。縦書きで左から右へと改行。

蒙古語
蒙古人の用いる言語。アルタイ語族中のモンゴル語派の一。母音調和および後置詞を有する。
(広辞苑より)

カルムイク語(Калмыцкий язык)
話されている国:ロシア
話者数:80,500人(2010年)
(Wikipediaより)

カルムイク語(Калмыцкий язык)は、モンゴル諸語に属するオイラト語に属する言語である。ロシアのカルムイク共和国に居住するカルムイク人が主に使う。
(Wikipediaより)

ブリヤート語(буряад хэлэн)
話されている国:ロシア、モンゴル、中華人民共和国
話者数:400,000人
(Wikipediaより)

ブリヤート語はロシア連邦のブリヤート共和国などで話されているモンゴル語。ブリヤートモンゴル語などとも言われる。

モンゴル国などのハルハ方言(標準モンゴル語)、中国の内モンゴル自治区などのチャハル方言、中国新疆ウイグル自治区などのオイラート方言(オイラト語)などとともにモンゴル語(広義)の方言の一つとされている。キリル文字を使用するが、ハルハ方言の表記と若干異なる。

またハルハ方言と異なり、人称代名詞が接尾辞化して動詞につき、人称変化が起こる。
(Wikipediaより)

オイラト語(Өөрд келн)
話されている国:ロシア、モンゴル、中華人民共和国
話者数:518,500人
(Wikipediaより)

オイラト語(Өөрд келн)は、オイラト系諸部族によって話される言語であり、アルタイ諸語モンゴル諸語に分類される。話者はロシア連邦カルムイク共和国、モンゴル国西部、中国新疆ウイグル自治区、青海省、甘粛省に分布しており、書き言葉としてはカルムイク共和国で用いられるカルムイク語(ru、zh、en)、中国新疆ウイグル自治区で用いられるオイラト文語が存在する。Redbookに載る危機言語。
(Wikipediaより)

モングォル語(Monguor)
話されている国:中華人民共和国
話者数:152,000人(2000年)
(Wikipediaより)

モングォル語(Monguor)または 土族語(普通話:土族语、拼音: Tǔzúyǔ)は、中国甘粛省や青海省に居住する土族(トゥ族)が使用するモンゴル諸語に属する言語。13世紀にモンゴル語から分岐したとされ、モンゴル語の方言の1つとされることもある。標準語は制定されず、互助方言、民和方言、同仁方言などの様々な方言がある。

表記体系

1979年に青海民族大学が文字による表記体系として普通話のピン音を基に『土文方案』を発表したが、一般的な表記法の制定には至っていない。ただしテレビやラジオ放送など、文字に依存しない土語のメディアは存在する。
(Wikipediaより)

ツングース語族

ツングース語族(-ごぞく)は世界の基本となる語族の一つ。主にシベリア東部・沿海地方、満州(中国東北部)に住むツングース系民族の言語である。

言語類型論的には膠着語であり、複雑な格システム(多くの言語に格の一致がある)や時制・相の区別が発達した言語が多く、所有接辞も用いられる。また母音調和が顕著であり、語頭にRが立たない傾向がある。これらはチュルク語族・モンゴル語族と共通する部分が多いため、合わせてアルタイ語族とも呼ばれてきた。しかしこれらの間には基礎語彙の音韻対応がほとんど見られないことから、語族とは証明されていない。将来的に「アルタイ語族」が成立すると証明されれば、ツングース語派と呼ばれるようになるが、未だアルタイ語族は立証されていないため、ツングース語族が正しい。しかしこのような経緯から単にツングース諸語(-しょご)と呼ばれることが多い。

満州語は清の支配階級の出身言語として文字(満州文字)で書かれ多くの記録が残されたが、その他の言語については最近まで文字記録に乏しかった。
(Wikipediaより)

エヴェン語

エヴェン語(エヴェンご、エヴェン語: эвэды торэн、露: Эве́нский язы́к、英: Even)は、ツングース諸語の北部諸語に属す言語のひとつ。シベリア東部に住むツングース系民族であるエヴェン人(旧称:ラムート人)の言語である。ラムート語ともいわれる。

概要

アルタイ諸語の一つ、ツングース諸語に属しており、エヴェンキ語・オロチョン語・ネギダール語とは近い関係にある。かつてはエヴェンキ語とともに「ツングース語」と総称されていたこともあった。

エヴェン人はシベリアの広大な地域に分散して居住しているため、方言や地方語は多い傾向にある。説によっては数十種の方言がるとされるが、おおまかにエヴェン語の方言は西部・中部・東部の三大方言区に分けられる。また、これとは別にアルマン方言という特定方言区も存在する。

1850年代以降、エヴェン語の文字化の試みは何度か行われたが、1930年代以降になってようやくエヴェン文が正式に確立した。このエヴェン文は主としてエヴェン語東部方言群のオラ方言を基に作られている。

エヴェン語の研究は19世紀末に始まるが、エヴェン語辞典や学術的著作が発表されるようになるのは1950年代以降である。この時期に作られたベンツィングの『ロシア語エヴェン語辞典』(1952年)はエヴェン語二万語ほどを載せており、エヴェン語主要方言の大多数の語句を納めている。

分布
エヴェン人は主に東シベリア方面のマガダン州、カムチャッカ地方に住んでいる。またサハ共和国にはエヴェン人の約半数が居住するものの、その多くはサハ語を日常語として用いている。

(Wikipediaより)


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満州語
話されている国:中華人民共和国
話者数:10人(2015年)
(Wikipediaより)

満州族の用いる言語。アルタイ語族ツングース語派に属する。特に17世紀後半以降、清朝の興隆とともに中国語の影響を受け、語彙および文法の面で変化。
(Wikipediaより)

概要

満洲族は中国の統計で、1千万人を超える人口を誇る。しかし、一方で清代の長年にわたり、人口の上では圧倒的な少数派でありながら支配者として漢族を含む中国全体に君臨した結果、満洲族の文化は中国文化と融合・同化していった。そして清が滅び、漢族が主体の時代に入ると、その同化速度は加速していくこととなり、多くの固有の文化が失われていった。

満洲語もそのようにして失われていった文化の一つであり、満洲語の話者は満洲族の間でも現在では極めて少なく、消滅の危機に瀕する言語の一つである。

その一方、清代には旗人を中心に、北京周辺で話されていた言葉と満洲語の語彙が混じり合った言葉が用いられた。その結果、北京語は他の方言とは異なる特徴を持つ言葉となった。その北京語は、現在共通語として使用されている普通話の元となっている。

民間の漢人は、満洲語と満洲文字の習得を禁止されていた。漢人で満洲語と満洲文字を学ぶことを許され、中央政治に参加できたのは、科挙合格者の状元と榜眼のみであった。
(Wikipediaより)

https://matome.naver.jp/odai/2154846988157047501
2019年03月09日