訪日外国人観光客の数は年々増加している
石井国交大臣は14日、2018年の訪日外国人旅行者数が来週にも3,000万人を突破する見通しと明らかにしました。年間累計で3,000万人を超えるのは初めてです。
訪日客 初の年3,000万人:ワールドビジネスサテライト:テレビ東京
政府は、観光先進国を目指して、更なる外国人の誘致に力を入れています。東京オリンピックが開催される2020年には、4000万人、2030年には、6000万人という目標を掲げています。
このため、外国人観光客を案内する通訳ガイドの不足が、近い将来、深刻化することが懸念されているんです。
「通訳ガイドが増えルンです!?」(くらし☆解説) | くらし☆解説 | 解説アーカイブス | NHK 解説委員室
2018年1月4日に改正通訳案内士法が施行
改正通訳案内士法とは、一般人でも訪日外国人観光客向けに有料で通訳ガイドができるようにする法律 です。以前であれば、有料の通訳ガイドには、「通訳案内士」と呼ばれる国家資格が必要でした。
インバウンド担当者なら知らなきゃまずい改正通訳案内士法:なにがどう変わったの?2018年以降 | 訪日ラボ
無資格者が「通訳案内士」や似通った名称をパンフレットなどで名乗ることは禁止する。。
日本旅行業協会、「通訳案内士法」「旅行業法」の一部改正について説明。制限の緩和/厳密化で地方の観光業を活性化 – トラベル Watch
足りない通訳ガイドを補うため
急激な増加傾向にある訪日外国人観光客数に比較して通訳案内士の数は少な目であったため、今回の改正通訳案内士法の施行により、訪日外国人観光客にとって通訳ガイドを雇うという行為はもっと身近なものになってくる ことが予測できます。
インバウンド担当者なら知らなきゃまずい改正通訳案内士法:なにがどう変わったの?2018年以降 | 訪日ラボ
通訳案内士の試験は平均の合格率が「約20%」と、難しいことも事実です。このように難しい試験を合格しなければ通訳ガイドになれない制度では、増えゆく訪日客に対応できないとの判断だとも考えられます。
2018年1月より通訳案内士法が改正。訪日客と通訳ガイドはどうなる? | インバウンドNOW
英語以外の通訳ガイドの不足を補うため
この法改正は、急増する訪日外国人観光客の多様なニーズや言語などに対応することが目的です。
【シゴトを知ろう】通訳ガイド ~番外編~ | マイナビニュース
中国や東南アジアなど、英語圏以外の訪日客が増えたことも法改正が起きた理由の1つです。
今いる通訳案内士は、ほとんどの人が英語を扱っています。しかしながら日本に訪れる外国人観光客は中国やタイ、ベトナムなどの英語を話すことができない人が多いです。
2018年1月より通訳案内士法が改正。訪日客と通訳ガイドはどうなる? | インバウンドNOW
「全国通訳案内士」とは
通訳案内士とは、通訳案内士法で定められた国土交通省認定の国家資格で、報酬を受けて、外国人に付き添い、外国語を用いて、旅行に関する案内をする。通訳のスペシャリストの資格です。
通訳案内士 – 資格の王道
全国通訳案内士は、国家試験に合格し、都道府県に登録した者。高度な外国語能力、日本全国の歴史、地理、文化といった観光に関する高い知識などが求められる。従来の「通訳案内士」は全国通訳案内士とみなされる。
改正通訳案内士法が施行 – 観光経済新聞
地域限定で活動できる「地域通訳案内士」とは
全国通訳案内士は国家試験で認定され、全国で活動できる。一方、地域通訳案内士は自治体が資格を付与し、名称を使える地域は限定される。
応募は定員の7倍 「地域通訳案内士」を育てる京都市の戦略 | 月刊「事業構想」2018年6月号
地域通訳案内士は、特定の地域内で業務を行い、地域の情報に精通した者。都道府県、市町村が単独または共同で定めた育成計画に基づいて実施する研修の修了などが要件。これまでの「地域限定通訳案内士」「地域特例通訳案内士」は、地域通訳案内士とみなされる。
改正通訳案内士法が施行 – 観光経済新聞
通訳ガイドの仕事は高いスキルが要求される
高い語学力や日本の文化に対する深い知識だけでなく、親しみやすく、コミュニケーション能力が高い人が求められます。
通訳案内士に向いている人、適性 | 通訳案内士など550種類の職業や仕事を紹介 Career Garden
お客さまの荷物の紛失や、迷子、ケガ、持病の発作など、トラブルは日常茶飯事です。慣れない土地でパニックになる相手を落ち着かせ、冷静に対処できる能力は、語学力に引けをとらないほど大切といえます。
通訳案内士に向いている人、適性 | 通訳案内士など550種類の職業や仕事を紹介 Career Garden
準備も大変
観光地ごと、テーマごとのネタ帳は10冊になり、それに合わせた写真ファイルも用意するので準備に時間がかかります。初めて訪れる観光場所について暗記するのに苦労しています。ネタ帳にはガイドポイントや見どころ、お客さまが喜ばれるエピソードなどを書いています。
【シゴトを知ろう】通訳ガイド ~番外編~ | マイナビニュース
通訳ガイドの仕事には入念な事前準備や機転を利かせる力が欠かせないので、大変な面もあります。しかし、だからこそ日本を訪れた外国人観光客に楽しい時間を提供し、日本のイメージアップに貢献できる職業だといえるでしょう
【シゴトを知ろう】通訳ガイド ~番外編~ | マイナビニュース
フリーランスの業務内容は多岐にわたる
仕事が入っていなくても、次にガイドをする観光地の下見や研修、資料作り、英語の勉強、テレビや週刊誌からトピックを仕入れたりすることで忙しいです。
【シゴトを知ろう】通訳ガイド 編 | マイナビニュース
通訳ガイドの仕事以外に添乗員として行程管理、ホテルやレストラン、ドライバーとの連絡、打ち合わせの仕事もしなければなりません。
【シゴトを知ろう】通訳ガイド 編 | マイナビニュース
大変ではあるがやりがいのある仕事
利用する外国人にとっては、日本の第一印象を左右する存在です。そういう意味では、通訳案内士は、民間人の立場で、国際親善の一翼を担っているともいえます。通訳案内士が「民間外交官」とも、呼ばれるゆえんです。
「通訳ガイドが増えルンです!?」(くらし☆解説) | くらし☆解説 | 解説アーカイブス | NHK 解説委員室
ガイドに満足していただき、「楽しかった!ありがとう!」と笑顔で声をかけてもらったときが、通訳案内士にとって最もうれしい瞬間の一つです。
通訳案内士のやりがい | 通訳案内士など550種類の職業や仕事を紹介 Career Garden
規制緩和がガイドの質を低下させる?
訪日客の急増を受け、政府が従来の資格制度を残した上で踏み切った規制緩和。観光業界は「ガイド不足が解消され、おもてなし向上につながる」と歓迎する。ただ資格が形骸化する可能性もあり、関係者からはガイドの質低下を懸念する声も上がる。
神戸新聞NEXT|総合|通訳ガイド増、歓迎と不安 今年から規制緩和
観光庁では、質の低下を防ぐため、▽通訳案内士の有資格者に、定期研修の受講を義務付けるとともに、無資格者にも、研修の受講を呼びかける。▽ガイドを斡旋する仲介業者を登録制とし、指導を強める。▽業者に対し、通訳ガイドの手配にあたっては、有資格者を優先するよう指導するとしています。
「通訳ガイドが増えルンです!?」(くらし☆解説) | くらし☆解説 | 解説アーカイブス | NHK 解説委員室
悪質なガイドの存在も問題になっていた
近年は特定の店に連れて行って手数料を取る悪質な無資格ガイドの横行が問題となっていた。
神戸新聞NEXT|総合|通訳ガイド増、歓迎と不安 今年から規制緩和
これまでランドオペレーターは国内旅行において旅行者の安全確保について法律の適用がなく、一部業者には安全に対する責任意識が希薄な例が見られた。また、キックバックのために必要以上に旅程に土産物店などへの訪問を組む込み、旅行者を連れ回す業者も見られた。
日本旅行業協会、「通訳案内士法」「旅行業法」の一部改正について説明。制限の緩和/厳密化で地方の観光業を活性化 – トラベル Watch
ランドオペレーター:旅行業者からの依頼を受けて運送/サービス/運送関連サービスについて代理・媒介・取り次ぎを対価を得て行なう者
必要とされるのは質の高い通訳ガイド
一方で資格保有者にも配慮する。観光庁は仲介業者の登録制を導入し、有資格者に優先的に仕事を回すよう業者に指導するなど、資格を持たないガイドとの区別を図っていく。
神戸新聞NEXT|総合|通訳ガイド増、歓迎と不安 今年から規制緩和
大手旅行会社などは信用性をアピールするために有資格者を積極的に活用したいという声が多く、逆に無資格者を活用した割安なガイドサービスもたくさん出てくると予想されます。
ここで言えることは、資格取得者はより信頼が増し、差別化が図れることにより収入面がアップするのではないかということです。
これからは無資格でもOK?通訳案内士(通訳ガイド)の制度変更で有資格者は無資格者より優遇されることも