怖い話87 姉貴の部屋

Altria1123

姉貴の部屋

死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?4

106 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:2001/03/04(日) 21:45
十年くらい前、友達だった先輩が自動車事故で死んだんだけど、それから一週間くらいした夜中の1時頃。
3才年上の姉キの部屋から話し声がしたんだよ。(その頃は実家に同居だった)
テレビでも見てんのかと思って、その時は気にしなかったんだけど。

次の日、オレが仕事が遅くなって、夜中の2時くらいに帰ったら、
また姉キの部屋から話し声がしたから、テレビ付けっぱなしで寝てんのかと思って、ノックしても反応がなくて、
部屋に入ったらだーれもいなかったんだよ。
アレっと思ったんだけど、その時は聞き違いかと思い、姉キも夜遊びでもしてんのかと思って、
自分の部屋に入って寝よーと思ったら・・・
『姉キの部屋』 – 怖い話まとめブログ

110 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:2001/03/04(日) 22:07
姉キの部屋のドアが開く音がして、明らかに人の足音が廊下でしたんだよ。
三分前にオレが見たときは、確かに誰もいなかったハズなのに・・
本気で恐怖ってヤツを実感して、どーしても廊下に出れなくて、その日は布団被って寝たんだけど。

翌朝、姉キの部屋に行ったら、普通に寝てんだよ。
で、無理やり起こして、「昨日何処行ってた」って聞いたら、何処も行ってないって言うし、
「夜中に廊下に出たか」って聞いても、出てないと言うんだ。
で、昨日お前は居なかったし、2時頃廊下に出る音がしたと言ったら、
平然と「あぁ、それは**だ」と、死んだ先輩の名前を言いやがった。
その時まで全然知らなかったんだけど、俺の姉キは見える人だったらしく、死んだ翌日から毎日来てると言うんだ。
『姉キの部屋』 – 怖い話まとめブログ

「お前は死んだ人と話ができるの?」と姉キに聞いたら、
話はできないから「あぁいるなぁ」と思うだけで、姉キは全然気にして無いらしい。
でも、「確かに昨日2時頃お前居なかったぞ」と言ったら、
「昨日は何時もよりしつこく居たような気がしたけど、寝ちゃったから」と平然としてる。

111 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:2001/03/04(日) 22:18
その時思い出したんだけど、死んだ先輩は奥さんも子供もいたんだけど、
一緒に飲みに行った時、酔って俺に、
「ホンとはおまえのネーちゃんが好きだったんだんだけど、フラれた」と言ってた事があったんだよ。
その時はウソかと思って聞き流してたんだけど、
姉キが言うように、死んだ翌日から毎日来てるってのがホンとなら、余程未練があったのかなぁと、
最後はしみじみした出来事でした。
『姉キの部屋』 – 怖い話まとめブログ

猿夢

私は夢をみていました。
昔から私は夢をみている時に、たまに自分はいま夢をみているんだと自覚する事がありました。

この時もそうです。

何故か私は薄暗い無人駅に一人いました。ずいぶん陰気臭いを夢だなぁと思いました。

すると急に、駅に精気の無い男の人の声でアナウンスが流れました。
それは『まもなく、電車が来ます。その電車に乗るとあなたは恐い目に遇いますよ~』と、意味不明なものでした。まもなく駅に電車が入ってきました。
それは電車というより、よく遊園地などにあるお猿さん電車のようなもので、数人の顔色の悪い男女が一列に座ってました。

私はどうも変な夢だなと思いつつも、自分の夢がどれだけ自分自身に恐怖心を与えられるか試してみたくなり、

その電車に乗る事に決めました。
猿夢 : 怖い話らぼ −怪談・都市伝説まとめ−

本当に恐くて堪られなければ、目を覚ませばいいと思ったからです。

私は自分が夢をみていると自覚している時に限って、自由に夢から覚める事が出来ました。

私は電車の後ろから3番目の席に座りました。

辺りには生温かい空気が流れていて、本当に夢なのかと疑うぐらいリアルな臨場感がありました。

『出発します~』とアナウンスが流れ、電車は動き始めました。

これから何が起こるのだろうと、私は不安と期待でどきどきしていました。

電車はホームを出ると、すぐにトンネルに入りました。

紫色ぽっい明かりがトンネルの中を怪しく照らしていました。

私は思いました。

このトンネルの景色は、子供の頃に遊園地で乗ったスリラーカーの景色だ。

この電車だってお猿さん電車だし、

結局過去の私の記憶にある映像を持ってきているだけで、ちっとも恐くなんかないな。
猿夢 : 怖い話らぼ −怪談・都市伝説まとめ−

とその時、またアナウンスが流れました。

『次は活けづくり~活けづくりです』

活けづくり?魚の?などと考えていると、急に後ろからけたたましい悲鳴が聞こえてきました。

振り向くと、電車の一番後ろに座っていた男の人の周りに、

四人のぼろきれのような物をまとった小人がむらがっていました。

よく見ると、男は刃物で体を裂かれ、本当に魚の活けづくりの様になっていました。

強烈な臭気が辺りをつつみ、耳が痛くなるほどの大声で男は悲鳴をあげつづけました。

男の体からは次々と内臓がとり出され、血まみれの臓器が散らばっています。

私のすぐ後ろには、髪の長い顔色の悪い女性が座っていましたが、

彼女はすぐ後で大騒ぎしているのに、黙って前を向いたまま、気にもとめていない様子でした。
猿夢 : 怖い話らぼ −怪談・都市伝説まとめ−

私はさすがに想像を超える展開に驚き、本当にこれは夢なのかと思いはじめ、恐くなり、

もう少し様子をみてから目を覚まそうと思いました。

気が付くと、一番後ろの席の男はいなくなっていました。

しかし、赤黒い血と、肉の固まりのようなものは残っていました。

後ろの女性は相変わらず無表情に一点をみつめていました。

『次はえぐり出し~えぐり出しです』とアナウンスが流れました。

すると今度は二人の小人が現れ、ぎざぎざスプーンの様な物で、後ろの女性の目をえぐり出し始めました。

さっきまで無表情だった彼女の顔は、痛みの為ものすごい形相に変わり、

私のすぐ後ろで鼓膜が破れるぐらい大きな声で悲鳴をあげました。

眼かから眼球が飛び出しています。血と汗の匂いがたまりません。
猿夢 : 怖い話らぼ −怪談・都市伝説まとめ−

私は恐くなり、震えながら前を向き、体をかがめていました。

ここらが潮時だと思いました。これ以上付き合いきれません。

しかも順番からいくと、次は3番目に座っている私の番です。

私は夢から覚めようとしましたが、自分には一体どんなアナウンスが流れるのだろうと思い、

それを確認してからその場から逃げる事にしました。

『次は挽肉~挽肉です~』とアナウンスが流れました。

最悪です。どうなるか容易に想像が出来たので、神経を集中させ夢から覚めようとしました。

夢よ覚めろ、覚めろ、覚めろ。

いつもはこう強く念じる事で成功します。

急に「ウイーン」という機会の音が聞こえてきました。
猿夢 : 怖い話らぼ −怪談・都市伝説まとめ−

今度は小人が私の膝に乗り、変な機械みたいな物を近づけてきました。

たぶん私をミンチにする道具だと思うと恐くなり、

夢よ覚めろ、覚めろ、覚めろ、と目を固くつぶり一生懸命に念じました。

「ウイーン 」という音がだんだんと大きくなってきて、顔に風圧を感じ、もうだめだと思った瞬間に静かになりました。

なんとか悪夢から抜け出す事ができました。

全身汗でびしょびしょになっていて、目からは涙が流れていました。

私は寝床から台所に行き、水を大量に飲んだところでやっと落ち着いてきました。

恐ろしくリアルだったけど、所詮は夢だったのだから、と自分に言い聞かせました。

次の日、学校で会う友達全員にこの夢の話をしました。

でも、皆は面白がるだけでした。所詮は夢だからです。
猿夢 : 怖い話らぼ −怪談・都市伝説まとめ−

それから4年間が過ぎました。大学生になった私はすっかりこの出来事を忘れ、バイトなんぞに勤しんでいました。

そしてある晩、急に始まったのです。

『次はえぐり出し~えぐり出しです』

あの場面からでした。私は「あっ、あの夢だ」とすぐに思いだしました。

すると前回と全く同じで、二人の小人があの女性の眼球をえぐり出しています。

やばいと思い、夢よ覚めろ、覚めろ、覚めろ、とすぐに念じ始めました・・・

今回はなかなか目が覚めません。

夢よ覚めろ、覚めろ、覚めろ・・・

『次は挽肉~挽肉です~』

いよいよやばくなってきました。「 ウイーン 」と近づいてきます。

夢よ覚めろ、覚めろ、覚めろ、覚めてくれ。
猿夢 : 怖い話らぼ −怪談・都市伝説まとめ−

ふっと静かになりました。

どうやら何とか逃げられたと思い、目をあけようとしたその時、

『また逃げるんですか~次に来た時は最後ですよ~』と、あのアナウンスの声がはっきりと聞こえました。

目を開けると、やはりもう夢からは完全に覚めており、自分の部屋にいました。

最後に聞いたアナウンスは、絶対に夢ではありません。現実の世界で確かに聞きました。

私がいったい何をしたと言うのでしょうか?

それから現在まで、まだあの夢は見ていませんが、

次に見た時にはきっと、心臓麻痺か何かで死ぬと覚悟しています。

こっちの世界では心臓麻痺でも、あっちの世界は挽肉です・・・
猿夢 : 怖い話らぼ −怪談・都市伝説まとめ−

同級生

567 :本当にあった怖い名無し:2011/06/19(日) 11:06:18.21 ID:REE+nYc20
怖くはないけど実際に体験した不思議な話。
大学二年の夏の日。実家に帰省していた俺は祖母に頼まれてお盆で使う物を買いに行っていた。
隣町のホームセンターに車で向かう途中、信号待ちをしていると小学校中学校のときの同級生Aくんを見た。
横断歩道を渡っているAくんに声をかけるも気付いてないのか返事はなかった。
そんなに仲良くなかったし仕方ないかって思いながら俺は目的地に向かった。
その日の夜、地元の友人達と集まって遊んでいるときに「Aを見たよ」となんとなく話してみると、
「俺も見た!」「俺も俺も!」と何人もがその日にAを見ていた。みんな中学卒業以来に見て印象に残っていたらしい。
ある奴は「車ですれ違った。Aの家に止まってるバンだから間違いない」
もう一人は「ローソンの駐車場でタバコ吸ってた」と、皆それぞれ別の場所でAを見ていた。
おもしろくなった俺たちはAと遊ぼうということになり、Aと一番仲のよかったBに連絡を取った。
同級生

Bに説明して、Aと遊びたいから呼んで来てくれと言うと、Bは言葉を濁してはっきりしない返答をした。
わけを聞いてみるとAとは最近連絡が取れなくて何をしているかわからない。Aの実家に行って親に聞いてみても、
「最近は仕事が忙しくてあまり家に帰ってない」ということらしかった。
仕事が忙しいなら仕方ないからその日は解散した。
翌日、Aが死んだという連絡がきた。

自殺だった。俺と友人たちは信じられなかった。昨日見かけたAが死ぬなんて。
お通夜に行くと同級生や先輩後輩、結構な人数が来ていた。お盆だけあって地元を離れていた奴らも帰省していたからだった。
斎場の駐車場で同級生が集まって皆信じられないといった話をしていた。
俺たちはAが死ぬ前日に偶然見かけた話をした。すると、俺も私もと次々声があがった。ほとんどの奴らがAを目撃していた。
「俺は墓場に行く途中にあいつのバンとすれ違ってクラクション鳴らしたけど無視された」
「私は駅前の定食屋から出てきたときに偶然鉢合せして、声かけたんだけど無視されたから人違いだったのかなって」
同級生

Aは車内で硫化水素自殺を図っていた。葬式で見た棺桶の中のAの遺体は凄まじい色をしていた。
葬式に参列した中にもAを目撃していた人がたくさんいた。
同級生のお母さんは「私がパートしてるドラッグストアで洗剤買っていって。それで死んじゃうなんて」と号泣した。
先輩の消防隊員は「俺が一番に駆けつけたんだ。もっと早く行けたら救えたのに」と号泣した。
虫の知らせだったのか、Aと縁のある人はAの死の直前に目撃していた。
自殺の原因は仕事場での人間関係だった。
あんなにAのことを見た人間がいるのに誰も、少しの会話もできなかった。
誰かと会話していたら自殺なんてしなかったかもしれないなと中学の担任が言った。
Aの死後、地元の同級生たちは以前よりも連絡を取るようになった。悩み事なんかを相談するために。
今年のお盆も皆でAの墓参りをすることになっている。
同級生

入れ替わった友人

770 :謎:2001/02/26(月) 02:15
怖くないけど、不思議な小ネタ。若しくは俺が病気なだけ。

俺は今、仕事の都合で台湾に住んでる。
宿代もかからず日本からも近いから、たまに友達が台湾に遊びに来る。
そういう時の話。

今年の2月の初めの週に、渡部(仮名)が遊びに来た。(と俺は思っている。まぁ読んでみて)
その前の週からメールで連絡を取り合い、日本を出る前日に確認で電話もした。
奴は金曜日の午後7時に、台北に着くフライトで来た。
退社後迎えに行き、その日は食事してクラブで飲んで、まあ所謂、海外赴任者の週末の典型を一緒に過ごしたわけだ。
奴は初めての海外ということもあり、大人のくせにハシャいじゃってすごく楽しかった。
奴は高校からの付き合いでたった一人の親友だから、久々に会えてホントに楽しかった。

初日は時間の関係で夜の遊びしかいなかったので、二日目は市内の観光をした。
俺はこっちに彼女がいて、その日は3人で観光した。
一日中、台北やその近郊を周った。
『入れ替わった友人』 – 怖い話まとめブログ

不思議な話が起こるのは3日目。奴が日本に帰る日曜日に起こった。
俺と彼女は奴を飛行場まで送った。
チェック・インも済まし、飛行場のレストランで3人で話してた時だった。
フト俺は、渡部の手の甲にTatooがあるのに気付いた。
俺は去年の7月から台湾に赴任になったのだが、その前は奴にそんなTatooはなかった。
奴は今でも新宿新都心の某ホテルのレストランで働いているので、そんなところにTatooをいれるとは考えられない。

771 :謎:2001/02/26(月) 02:15
ところで、俺は学生の頃に、4年くらい前だが、アジアの旅行にハマってて、
その頃にインドで知り合った友達で、全身にTatooいれてる奴がいた。
藤木(仮名)っていうんだけど、そいつは世界を何周もしてるような奴で、話題も多く楽しい奴だから、
日本に帰ってきたりすると飲んでた。

俺は渡部の手の甲のTatooに見覚えがあった。藤木のTatooと同じだった。
酒飲む時に相手の手の動きをよく見る癖があるから、憶えていた。
『入れ替わった友人』 – 怖い話まとめブログ

で、顔をあげて渡部も顔を見たら、何故か藤木が目の前に座ってるんだよね。
全く状況を理解できなかった。ホンの何秒か前までは渡部が座ってた。
俺はその場で、そこに座ってる藤木に訊いたよ。
「藤木、何でお前ここにいるんだ?」
彼女にも「あれ?渡部は?」って。
藤木も彼女も一瞬アレッって感じで俺も見て、何言ってんの?って雰囲気。
彼女は間違いなく土曜日も藤木と遊んだと言い張るし、藤木はまともに取り合ってくれない。
俺は気が狂いそうだった。
金曜日から俺は渡部と遊んでたんだ。
金曜日の夜にクラブで酒飲む時だって、土曜日に観光してる時だって、俺は渡部と話してた。
彼女に、渡部と二人で遊んでた高校時代の話をしたのも憶えてるし。
俺はとりあえず納得し、藤木を送った。
『入れ替わった友人』 – 怖い話まとめブログ

その後、彼女に何度か訊いたが、彼女が知ってる限り(土曜日と日曜日)、藤木と俺にしか会ってないと言う。
その後も気になり、初日に行ったクラブに顔を出し、そこで働いてるお姉ちゃん達にも訊いたが、
返ってくる答えは藤木だったと。
皆、手の甲のTatooを皆覚えていた。

それでも納得いかなかったから、土曜日に観光したときに撮った写真を、仕事が忙しいので彼女に現像を頼んだ。
そして、現像された写真を見ると、写っていたのは渡部だった。
物理的な証拠で考えると、やはり俺が遊んでたのは渡部なのだ。
ただ、周りの話だと全て藤木。
もっと不思議なのは、渡部から写真が送られてきたこと。
渡部とは今でもメールで台北での話をしている。
更に、藤木が去年の暮れから、インドに滞在していることを絵葉書で知ったこと。
因みに藤木は、今回の俺の経験を全く知らない。
俺は今でも何が何だかわからない。
『入れ替わった友人』 – 怖い話まとめブログ

早朝のランナー

私の住んでいる所は、ベットタウンといわれている人口密集地帯なのですが、早朝マラソンをしている人をよく見かけます。

2階のベランダから、その走る姿をコーヒーを飲みながら眺めていると、一日が始まるという感じがしていました。

毎朝だいたい同じ顔ぶれなので、暮らしていくうちに顔を覚えていきましたが、

怖い体験は、その決まった時間にマラソンをしている一人の男性についての話です。

最初、決まった時間に走る彼を見て、「毎朝エライなぁ」と感心していたのですが、

何回か彼を見かけているうち、私はその彼のおかしな部分に気づきました。

汗をかかない。呼吸をしてない。足音がしない。この3つでした。

ベランダから少し距離もあるので、勘違いかと思ったのですが、

他のランナーと比べることができるので、おかしいことは確かでした。

もしかして幽霊かとも思いましたが、見かけはマラソンをしている丸刈りで健康そうな青年だったので、
早朝のマラソンランナー : 怖い話らぼ −怪談・都市伝説まとめ−

恐怖より不思議な感じでした。

きっと、彼は走り方を研究して、そうなっているのだとも考えていました。

でも、私は気になってしかたがなくなり、近くにいって確かめようと思いました。

彼の走る決まった時間を見計らって、ゴミ捨てをするフリをして待ち伏せしたんです。

やはり定刻に彼が向こうから走ってくるのが見えました。

かなりドキドキしました。でも、私の勘違いだろうと、楽観的な部分もありました。

だんだんと近づいてきたときに、彼の両手首がキラキラと光っているのがわかりました。

なんだろう?と最初思いましたが、それよりも3つの気になることがあったので気にしませんでした。
早朝のマラソンランナー : 怖い話らぼ −怪談・都市伝説まとめ−

目を合わしたくなかった私は、30mくらいに彼が近づいてきたとき、ゴミ集積所を片付けるフリをして背中を向けました。

音だけである程度確かめられると思ったからです。それにやはり怖かったし・・・

通り過ぎるだろうと思ったタイミングに、何の気配も音をしなかったので、正直パニック状態に陥りました。

冷や汗が出て膝が震えました。

彼の通り過ぎた後の背中も見ることができないくらいでした。

しばらくその場で時間を置き、気持ちを落ち着かせ、ゆっくり辺りを見回しました。

彼はすでに走り去った後で、誰もいませんでした。

何が起こったか整理がつかず、しばらくその場でボーとしてしまいました。
早朝のマラソンランナー : 怖い話らぼ −怪談・都市伝説まとめ−

家に帰ろうとしたとき、さっきの彼と同じ方向から走ってくるおじさんがいました。

額から汗が光り、胸を上下させて苦しそうに走っているのが見えて、少しホッとしました。

横を通り過ぎるとき、私は軽く会釈をしました。

会釈して顔を下げた瞬間、そのおじさんの両足首に、キラキラと透明の糸が巻かれているのが見えたのです。

彼の手首に見えたキラキラと光ったものがフラッシュバックし、ドキッとして、

反射的に走り去ったおじさんを見るために振り返りました。

首、両手首にも同じ透明の糸が見えていました。
早朝のマラソンランナー : 怖い話らぼ −怪談・都市伝説まとめ−

そして何よりの恐怖は、そのおじさんの走る先、遠く路地のつき当たりで、

体を奇妙にクネクネと曲げ、その糸をたぐりよせる仕草をする、彼の姿が見えてしまったことでした。

それ以来、彼もそのおじさんもどうしたのかわかりません。

朝はカーテンを開けない生活を続けています。
早朝のマラソンランナー : 怖い話らぼ −怪談・都市伝説まとめ−

こちらもどうぞ

https://matome.naver.jp/odai/2153156679755906501
2018年08月05日