【これは誇りではない。戒めだ】おじいちゃんは、死ぬまでずっと、⼀本の軍⼑を⼤切にしてた。

makaizou

俺は幽霊とか信じてなかったけど、この体験してから魂とか⼈の⼼とかは残るのも かもしれないって思った。


https://matome.naver.jp/odai/2153064341828206801/2153064413328297403

俺のおじいちゃんが、今年94歳で亡くなった。⽣前は尊敬するおじいちゃんで、
戦中はガダルカナルにも⾏って帰って来たんだそうだ。
戦争の話を⼦供の頃は聞きたがったけど、どっかの島で猿をペットにしたとか楽し
い話しは⾊々聞かせてもらったけど、戦争そのものの話しは絶対にしてもらえなか
った。
今思うと、⾟かったのかなって感じるけど、俺はおじいちゃんの思いの幾ばくかで
も、知ったかぶりしちゃいけないと思う。

そんなおじいちゃんは、旅館を経営していて、俺が夏休みに遊びに⾏くと外国の⼈
が結構泊まってた。今になって聞くと、おじいちゃんは海外の⼈たちとすごく盛ん
に交流してたんだって。当時、ネットなんてないのに⼀体どうやって知り合ったの
か不思議だった。

おじいちゃんは、死ぬまでずっと、⼀本の軍⼑を⼤切にしてた。


https://matome.naver.jp/odai/2153064341828206801/2153064413328297503

それを⾒る度に俺に
「これは誇りではない。戒めだ」
って俺に⾔ってた。
だから亡くなる数年前に、⼀族で⾦出し合って沖縄旅⾏へ連れて⾏ってあげられた
ことは、多分、俺からすると親孝⾏ならぬ祖⽗孝⾏になったのかな?とか傲慢にも
思ってる。
ひめゆりの塔に、おじいちゃんは⼀⼈にさせてくれって、⼀⽇中いたんだって、後
で聞かせてもらった。俺にも何となくだけど、おじいちゃんの気持ちが、ほんの少
しだけ分かるような気がした。

おじいちゃんは、最期まで気丈な⼈だった。突然倒れて⼊院して、1ヶ⽉は持たな
いって⾔われたのに1年以上頑張ってくれた。
⼀回は帰宅も出来るかもって⾔われたんだけど、おじいちゃんは
「迷惑になる」
だって。
そんなこと⾔わずにって、帰宅準備を始めようって頃合いを⾒計らうようにして、
おじいちゃんは亡くなってしまった。本当に、失礼だけどコロリと。
遺⾔通り、⼼臓マッサージも⼈⼯呼吸もしなかった。もしかしたら、それやってた
ら、もっと⻑⽣きしてくれてたかもとか思うと⼼残りだけど、おじいちゃんはきっ
と幸せだったと思う。
どうして幸せだったかと思うのかと⾔うと、おじいちゃんが亡くなって数⽇経った
ある⽇に、俺はおじいちゃんと会ったから。

俺は超現実主義者だったから、幽霊なんてのは信じてなかった。今ももしかした ら、幻だったのかも知れないと思うけど、きっと違うと思う。

俺が朝⽬が覚めると、俺の部屋の隣が仏間なんだけど、そこでワイワイ結構な⼈数
の声がする。誰だろうって起き上がって⾒に⾏くと、テーブルを取り囲むみたいに
して、若い男の⼈たちがいっぱい座ってた。
誰だよ・・・と思うよりも先に、俺はその中におじいちゃんの姿を⾒つけていた。
おじいちゃんは、すごく若返っていて、他の⼈たちと同じに軍服みたいのを着て
た。
どうして、おじいちゃんが分かったかって⾔うと、おじいちゃんに戦時中の写真を
⾊々⾒せてもらってたから。・・・ってのもあるけど、おじいちゃんは年取っても
若い頃と同じような顔をしてたってのがある。
俺の姿を⾒ると、座ってた男の⼈たちが
「おー」
とか
「やー」
とか⾔い出して、おじいちゃんが⽴ち上がった。
名前分かんないけど帽⼦かぶったおじいちゃんは、すっごい凛々しくて、なんか⽬
がすごく綺麗だった。
俺に⼀歩近づいて
「今⽇は仲間連れてきた」
って⾔って、そうすると全員が⽴ち上がった。
「これからコイツらと飲みに⾏く」
とか⾔うと、全員がすごく豪快に笑って、その笑い声の中、おじいちゃんが俺の⼿
を取った。

すごく温かくて、おじいちゃんの⼿の感触で、俺は恥ずかしいけど涙出ちゃってし ょうがなくて、それでおじいちゃんは⾔った。

「どうか、どれだけ裏切られても、どれだけ苦しく悲しい思いをしても、諦めない
で欲しい。
世界中の⼈たちと我々は友達になることが出来る。我々には出来なかったが、皆は
焦りすぎているだけなんだ」
そして、グッと握⼿されて、じっと⽬を⾒た。俺はどうしても、あの⽬を忘れられ
ない。⻘空みたいな瞳だった。
その⾔葉の後、おじいちゃんは⼿をそっと離して、みんなの所へ歩いて⾏くと、み
んなビシッと敬礼して
「ゆっくりこいよー」
とか
「まかせるぞー」
とか⾔う声が聞こえた。その直後、俺はベッドの中で⽬が覚めた。

俺は幽霊とかは信じてなかった。⼼霊とか⾔うのも信じてなかった。でも、あの時 に握った⼿の感触と、⾔葉だけは忘れることが出来ない。

きっと幽霊とか魂ってのは俺たちの中にあるものなんだと思う。俺の中におじいち
ゃんや、⾊んな⼈の思いが受け継がれているんだと思う。
こんな話、酔っ払って話しても笑われるだけだし、どこに書けばいいのか分かんな
くて、ここに書かせていただきました。
過去スレ読ませてもらって、何となくここなら、おじいちゃんに⾔葉が伝えられる
ような気がしたんだけど、何書いていいか分かんない。
「がんばります、ありがとう」
ってぐらいしか思い付かない。
おじいちゃん、向こうで⾒ててくれてるのかなあ。俺、こんなヤツで酔っ払ってる
けど、おじいちゃんのこと⼤好きだったよ。がんばって、おじいちゃんたちの魂と
か無駄にしないように頑張るよ。
好きだったお酒と⽢いお菓⼦、今度お供えするよ、おじいちゃん。

https://matome.naver.jp/odai/2153064341828206801
2019年05月31日