ポルシェ一族から1972年に経営を引き継いだエルンスト・フールマンの元、新世代ポルシェとして設計された。

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当初はフォルクスワーゲン(VW)との共同開発で「フォルクスワーゲン・アウディ・スポーツ」として開発が進められていた。
1975年に発売が開始され、先代の914と同じく、911よりも下の市場を狙ったため価格も911よりも安く設定された。
量産車の部品を多用していることから一部には「本物のポルシェではない」と揶揄する声もあったが、安価でかつ安定供給される量産車の部品を多用しコストを抑えつつ高品質かつ高性能のスポーツカーを造るという思想はポルシェ生産車第一号の356からしてそうであり、その合理性はむしろ「ポルシェらしい」といえる。
高度な操縦性を実現すべく重量配分は特に重視され、トランスミッションと差動装置を一体化し後輪車軸に直結する後輪トランスアクスルを採り、重量配分を前後でほぼ同じとした。このトランスアクスルには、エンジン縦置きの前輪駆動車であるアウディ・100のトランスアクスルをほぼそのまま流用している。
発売当初は4速マニュアルトランスミッション(MT)のみの設定で、1977年後半に3速AT仕様が加わり、1978年にはMTが5速になった。
販売は順調に推移し、生産開始5年目の1981年2月4日には10万台目がラインオフした。
これと比較し356は17年で総生産台数7万9千台に過ぎず、ポルシェ911は10万台生産まで12年掛かっている。
スポーツカーの命ともいえる操縦性の面でも、リアエンジンレイアウトによるテールヘビーな重量配分から来る直進性の悪さや、オーバーステア特性の強い操縦性の克服に長年悩まされた上級車種の911よりも、トランスアクスルレイアウトによる良好な重量配分を持つ924は先天的に高いポテンシャルを持ち、カレラGTを911モデルのレース専用車である935から後任のレース専用車としてメーカーがスライドさせようとしていた。
しかし元々のエンジンベイが小さく、パワーアップに限界があることから、最終的にレースでの主力にはなり得なかった。
エンジンはアウディ・100に用いられていた水冷直列4気筒OHV1,871ccエンジンをベース
内径φ86.5mm×行程84.4mmで1,983ccに拡大、コグドベルトによりSOHC化、ボッシュKジェトロニックインジェクションを装備するなど別物になっている。
最高出力はヨーロッパ仕様で125PS/5,800rpm、16.8kgm/3,500rpm、日本仕様は51年規制に合格するため100PS/5,500rpm、15.6kgm/3,500rpmであった。
アウディが生産し、その後シングルキャブレター115PSという仕様でアウディ・100にも搭載された。
1977年後半から日本仕様のエンジンの圧縮比が8.5に上げられて115PS/5,750rpm、15.9kgm/3,500rpmとなった。
924ターボ

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1978年に登場した924の高性能版。
当初は911の後継車の本命と目されていた。
日本には三和自動車(現在のミツワ自動車)の手で1979年から輸入され、1983年上級車種944の充実に伴い生産終了となった。
増大した出力に対処するため足回りも強化され、サスペンションは前後ともスタビライザーが追加され、ビルシュタイン製強化ダンパーが装備された。
ブレーキは前後ともに通風式ディスクに改められ、ホイールは6J15inに、タイヤは185/70VR15にグレードアップされた。
また16inホイールと205/55-16サイズのピレリP7タイヤが装着されたものもあった。
アウディ製エンジンに拡大の余地がなくKKK製K26型ターボチャージャーを装着した。
既存のエンジンにただターボチャージャーを装着するだけでなくシリンダーヘッドは新設計され、補機類の配置もそれまでの924とは異なるなどエンジン本体にも手が加えられた。
またオイルクーラーも装着された。エンジン形式はM31/50型。
5速MTのみでポルシェ自製となった。
924S

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924の進化版として1986年に本国で発売され、1987年日本にも輸入された。
ブレーキはベンチレーテッドディスク。
リアスポイラーを装備している。
ポルシェ・944と同じ自社製の2,479cc、圧縮比9.5で155PS/5,500rpm、20.2kgm/3,000rpm、M44型エンジンを搭載している。
インジェクションはボッシュLジェトロニック。