『有頂天家族』(うちょうてんかぞく、uchoten-kazoku)は、森見登美彦による日本の小説。森見作品の中で「五男」、「毛深い子」と呼ばれる。幻冬舎より2007年9月25日に刊行された。森見作品初の、動物が主人公の小説。3部作となる予定の「たぬきシリーズ」の第1部に当たる。2015年2月26日に第2部に当たる『有頂天家族 二代目の帰朝』(うちょうてんかぞく にだいめのきちょう)が刊行された。巻末に第3部の予告がなされている。2013年にテレビアニメ化され、2017年に続編の放送が決定。
有頂天家族 – Wikipedia
登場人物
下鴨矢三郎
声 – 河相我聞 (ラジオドラマ版)/ 櫻井孝宏、能登麻美子(幼少期)
主人公。下鴨家三男。父の残した「面白きことは良きことなり!」の言葉を身上に勝手気ままに暮らしている。父の近年まれに見る化け力をもっとも受け継いでおり、女子高生から達磨まで様々なものに化けることができ、普段は男子大学生に化けている。また、「我々のみに許されたこの力で面白おかしく世を渡って何が悪いのか」とも思っている。かつて初恋の相手・弁天と共謀し「魔王杉の事件」を起こしたが、それ以来赤玉先生には負い目を感じ、なにかと身の回りの世話をしている。赤玉先生や矢二郎によると四兄弟の中では父に一番買われていたらしい。
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下鴨矢一郎
声 – 棚橋真典(ラジオドラマ版) / 諏訪部順一下鴨家
長男。生真面目な性格。矢三郎に負けないくらいの化け力を持っており、特に虎によく化け「鴨虎」の通り名を持つ。普段は和服姿の若旦那風に化けている。また、父から受け継いだ絡繰り式の人力車を操ることができる。長男としての自覚が強く、亡き父のような立派な狸になるべく努力してはいるが、融通が利かない上に、緊急時になると慌てふためいて混乱してしまうなど土壇場に弱い。亡き父の遺志を継ぐべく次期「偽右衛門」選挙に出馬している。それゆえ弟たちの不甲斐なさと(特に矢三郎の)奇行に悩まされており、揉め事を好まない。
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下鴨矢二郎
声 – 知嶋大貴(ラジオドラマ版) / 吉野裕行
下鴨家次男。めったなことではやる気を見せない怠け者。現在では六道珍皇寺の境内の古井戸で蛙となって隠居生活しているが、それにはある理由があった。井戸にこもってからは多くの天狗や狸の悩みや愚痴の聞き相手となっている。父親とは兄弟の中で一番仲が良く、かつては大好物の偽電気ブランを飲んで「偽叡山電車」に化け父とともに大暴れしたが、父の死後一度も飲んでいない。父の最後の言葉を思い出せずにいたが、矢四郎から偽電気ブランを飲まされ、再び偽叡山電車に化けて父の言葉も思い出した。
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