幻のアート・アニメまとめ

dougasetumei
アートなアニメをまとめました。一部要閲覧注意です。

The Cameraman’s Revenge(1912)

一見、仲睦まじくみえる虫の夫婦だが、夫は踊り子のトンボと不倫の仲であった。トンボを横取りされて怒りの収まらぬキリギリスのカメラマンは、彼らの密会の現場をフィルムに収めようと追跡する…。スタレビッチのデビュー作。
映画カメラマンの復讐 – 武蔵野美術大学 美術館・図書館 イメージライブラリー所蔵 映像作品データベース

スタレヴィチはロシアで最初の人形アニメを作ったと言われる、世界的に有名な監督です。…というのはアート・アニメーション界onlyの話で、一般の人はもちろん、アニメ好きにもほとんど知られていないと思います。でも、海外の短編アニメーションを好きな人なら、たぶん知っているでしょう。
スタレーヴィチ – Light in June

なまくら刀 塙凹内名刀之巻(1917)

http://www.youtube.com/watch?v=RNryy1uXEFU
現存する日本最古の商用アニメ作品。
劇中のキャラクターは、漫画調のデフォルメが為された頭身であり、星マークなどの漫符の活用が見受けられる。侍の一喜一憂の悲喜劇を描いたノスタルジックで非常に人間臭いユーモラスな内容がアニメ草創期から既に見受けられる。

日本初のアニメーション映画は「芋川椋三玄関番の巻」という作品だそうですが、映像が現存する最古のアニメはこの作品との事です。

内容は古物商で刀を買った侍が、切れ味を試そうとあんまに切りかかるものの返り討ちにあい、それならばと今度は飛脚を襲うのだが、殴られたうえに刀が折れ曲がってしまうというストーリーです。

愛嬌のあるキャラ、細かい動き、前半と後半で違う描写、蹴られた瞬間に飛び出る星描写など今に通じるものが100年前の作品に使われてる事には、観てて感心しました。
塙凹内名刀之巻(アニメ映画)【あにこれβ】

Swinging the Lambeth Walk(1940)

by Len Lye

ある街角の物語(1962)

手塚治虫が表現の可能性を追求するために製作した、虫プロ製作の実験アニメーション。数々の賞に輝いた記念すべき手塚アニメーション第一作。

旧ドラえもん(1973)


https://matome.naver.jp/odai/2149021568572408901/2149110523689330703
『ドラえもん』初のアニメ化作品。しかし公式に黒歴史となっている作品でもある。ファンからは「旧ドラ」「日テレ版ドラえもん」と呼ばれる。

製作会社の日本テレビ動画は放映中に解散してしまい、当時の資料やセル画の大半は焼却処分された。


https://matome.naver.jp/odai/2149021568572408901/2149110526689341603
肝付兼太(後のスネ夫役)がジャイアン役を、太田淑子(後のセワシ役)がのび太役を、小原乃梨子(後ののび太役)がママ役を担当している。ドラえもんの声優は富田耕生と野沢雅子が担当。

8mm劇画 ねじ式(1976)

http://www.youtube.com/watch?v=ck4SZi7jxAM
『ねじ式』
つげ義春により『月刊漫画ガロ』1968年6月増刊号に発表された漫画作品。

つげが見た夢が元になっており、作風は前衛的でシュールである。日本の漫画界だけに留まらず、多くの分野に多大な影響を与えた伝説の作品。

発表当時は劇画ブームも手伝い、大学生や社会人も漫画を読むようになった時代である。

そうした世相を反映しアングラ芸術のタッチも取り入れたシュールな作風と常軌を逸した展開は漫画界以外でも大いに話題となり、フロイト流の精神分析による評論まで試みられた。

またガロ作家の淀川さんぽが企画した自主制作のアニメーション作品が70年代に製作されており、原作に忠実なアングラ感漂う仕上がりになっている。

本編の映像ソフトは、VHSビデオが幻堂出版より少数頒布されているが現在は入手困難。

つげ義春の前衛劇画を原作とする約13分間の自主制作短編アニメ。氏が実際に見た夢をモチーフに、イマジネーションを加味して作られた世にも奇妙な物語。

なにこれ変・怖い・気持ち悪い・頭おかしいんじゃないの?というのが率直な感想。印象は強烈。

言動がおかしい主人公と、意思の疎通がなされているのか非常に怪しい(見た目も怪しい)登場人物たちとの奇妙な会話劇。なんの脈絡もなく辻褄も合わない、常人には理解できない摩訶不思議なストーリー展開に目眩すら覚える。
8mm劇画「ねじ式」(OVA)【あにこれβ】

面白いとか面白くないとか、そういう価値基準の埒外。「混沌としたまま、ただそこにある」作品だと思う。

ものすごく不謹慎な例えで言うなら、キ印の見る夢をうっかり覗いてしまった感覚。理解不能であるが故、観た者の心の底に、ぼんやりとした不安と恐怖を伴った澱のような何かが残る。

漫画(劇画)界で初めてシュールレアリズムという魔境に足を踏み入れた往年の問題作と、意図してか期せずしてか見事(?)にねじ式の世界を再現してしまった映像作品。アニメにしてはいけないものをアニメにしてしまったと思う。
8mm劇画「ねじ式」(OVA)【あにこれβ】

対話の可能性(1982)

様々な対話の形をシュールに描いた
ヤン・シュヴァンクマイエルの傑作。

「永遠の対話」「情熱的な対話」
「不毛な対話」の3部構成。

1983年 ベルリン国際映画祭短編映画部門金熊賞受賞
アヌシー国際アニメーションフェスティバル グランプリ受賞。
その他受賞歴多数。
「シュヴァンクマイエルの不思議な世界」解説

二度と目覚めぬ子守唄(1985)

http://www.youtube.com/watch?v=1jgvqFAUaG8
原田浩監督による27分の短編アニメ作品。バブル直前の85年に制作された。

70年代までの学生運動や公害などの高度経済成長に対する負の部分もなりを潜め、日本社会が浮かれ出した時期の作品でもある。

アニメという概念をぶち壊してくれた作品。まるで腫れ物の様に人が目を背けて忘れよう隠そうとする戦後社会の暗部が描かれている。

時代は高度経済成長期、目まぐるしく変わっていく情勢、華やかに見える裏で広がる格差、進む時代に置いてけぼりにされる人の心、金に地位に踊らされる人間達。

主人公は下の歯が異様に出っ歯で、それを引き合いに壮絶ないじめを受ける。逃げ出したい、憎い憎い憎い、真に迫るものがあって息苦しくなる。救いも無い。
二度と目覚めぬ子守唄(OVA)の感想/評価、レビュー一覧【あにこれβ】

少年の怒りが頂点に達した時、時代が変転し過去の風景は破壊されてゆく映像が展開される。これは原田浩監督自身の子供のころの経験が関係しているらしい。

当時のぴあフィルムフェスティバルアワードでこの作品は映画監督・石井聰互が推薦し、入選したという。石井聰互もまた学生の卒業制作で破壊的なカルト映画「狂い咲きサンダーロード」を制作しており、なにか破滅的なところの作家性が共振したとしか思えない逸話だ。
日本アニメの常識を粉々に破壊した伝説のアンダーグラウンドアニメ作家・原田浩 – 17.5歳のセックスか戦争を知ったガキのモード

「企業のアニメでは深い人間描写やいじめの問題が表現できない。これからは自主制作しかない」

「管理社会で欲望を表現することが疎んじられて、苦しんでいる人がたくさんいる。だまされたり、暴力的に虐げられたりしている。映画作りは内面の解放でもある」(原田浩)

天使のたまご(1985年)

1985年に制作された日本のOVA。
原案・監督・脚本は押井守。

たまごを抱いた少女と、彼女を見守るかのように付きまとう少年の出会いと別れを、極限まで説明を排し、徹底的にビジュアルイメージ優先で描く。

押井はこの作品を作ったことにより、「わけのわからない物を作る監督」というレッテルを貼られ、仕事の依頼がさっぱりなくなってしまったという。

ちなみに監督本人も通して見ると疲れるらしく、プロデューサーは一回目に寝てしまい、読売テレビの局員も訳の解らないままテレビで放送したという。

宮崎駿は本作に対し、「努力は評価するが、他人には通じない」と述べている。

本作は従来のアニメファンから「難解」とのレッテルを貼られ、押井自身の演出家生命も一時危機に陥ることとなるが、その後の作品群を通過した現在の目で観ると、押井がこだわる数々の要素が詰め込まれたある時点での総決算的作品である。

それと同時に、「タイムボカンシリーズ」「うる星やつら」などで押井が行ってきたサービス第一としながらさりげなく作家性を挿入するという作品作りから、そのサービス部分を排除した、完全なる作家性至上主義的な作りとなっていることがわかる作品。
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うる星やつら4 ラム・ザ・フォーエバー(1986年)

『うる星やつら』劇場版の第4作。
監督はやまざきかずお。

クオリティの高い作画や美術設定とは裏腹に、本来のラブコメから完全にかけ離れ、全体的に重く暗い雰囲気となった作品。

こうした問題が発生した原因として、様々な制約から当初の準備稿への変更やシーンのカットが重ねられた結果、ストーリーが説明不足で難解になったのではないかという見方がある。

ストーリー構成のモチーフとしては劇場版2作目『ビューティフル・ドリーマー』(監督:押井守)と同じく、現実と非現実の認識論・存在論的な再検討を試みたものとなっている。

ファンの間でも悪名高い今作(笑)。明らかに「ビューティフル・ドリーマー」に触発されて作ったは良いものの、完全に方向性や着地点を見失ってしまった、文字通りの迷作。

非常に難解な内容で、今見てもはっきり言ってストーリーはワケ分かりません(笑)。幻想性や不可解性を優先しすぎて、シナリオ構成がほぼ破綻している。数々の意味深な伏線もまとめ切れずに「あれって何だったの?」という感じで終わっている。

しかし「うる星やつら」という作品の持つ器は、そんな不可解な世界観をも許容してしまう。それはすべて、より魅力的なキャラクターたちによって作品世界が支えられているからだろう。こんな破綻している世界にあってすら、キャラの持つ魅力や個性が失われていない。
Amazon.co.jp: うる星やつら ラム・ザ・フォーエバー【劇場版】 [DVD]のAtroposさんのレビュー

迷宮物語(1987年)

『迷宮物語』は1987年公開のオムニバスアニメ。

りんたろう監督「ラビリンス*ラビリントス」
川尻善昭監督「走る男」
大友克洋監督「工事中止命令」

上映時間50分。制作期間1年。
各作品とも圧倒的なビジュアルイメージが炸裂する、まさしくアニメーションでしか表現することの不可能な作品群である。

こういう作品を創ってしまうのがアニメーターの真の怖さである。恐らく興行収益がどうのという意識はなかっただろう。こういう映像が作られないと、アニメーションの進化はない。マニア向けです。

『AKIRA』を初めて観た時、当時のアニメーターたちがやりたい放題やってみせた映画という印象だったが、それが各国のアニメーターたちに衝撃を与え、自分達はこれをやりたかったんだと言わしめたのだから、アニメは本来はこうでなければならないのだ。
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詩的な映像美に感銘を受けざるおえない。まるで昭和の下町の夕方のような心象風景の寂寥感の創出が見事。異世界の摩訶不思議なシーン。どのシーンもじんわりと心に響く。
新世界ブログ – 迷宮物語

地下幻燈劇画 少女椿(1992)

原作:丸尾末広/監督:絵津久秋
『二度と目覚めぬ子守歌』の評価により、原田浩(絵津久秋)は新たに作品を作り始める。

それが今日でも伝説的なアニメとされている『地下幻燈劇画 少女椿』だ。

http://www.youtube.com/watch?v=_O8ijfNpidU
哀れ美少女みどりちゃんが辿る世にも数奇な運命!身も心も壊れゆく狂気!
本作は丸尾末広の『少女椿』を原作に、原田浩が私財を投じて5年の歳月をかけ制作した完全自主制作のアニメーション映画である。

国内上映禁止、作者行方不明等、その存在自体が数々の受難を経て、現在でも国内では限られた機会しか上映されることがない幻の作品である。

「今なら無理」と言われる作品はあるんですけど、これは当時から無理でしょう…。身体障害者に対する差別など、上映不能要素が多いですね。実際上映禁止になったけど、最近どっかでまた上映したり、舞台化したり、映画化したり、カルト的な人気があるみたいですね。

可愛がってた犬を鍋にされたり、全裸で折檻されたり、かなり見ていて悲惨ですよね。母親の死に方もグロテスクですが、下手をすると吐き気さえ催すレベルのものが多いですね。到底手書きで一人で描いたとは思えないほど凄まじい動きをするシーンもあります。
地下幻燈劇画 少女椿: 感想(評価/レビュー)[アニメ映画]

本作は演出・台本・作画・監督の4役を絵津久秋(原田浩)が一人で手掛けた自主制作作品である。上映にあたっては紙吹雪や発煙筒、スモーク等の仕掛けによる特殊な演出が施され、神社境内や地下室でゲリラ興行された。

1999年、成田税関でフィルムが没収後破棄され、国内輸入および日本国内で上映禁止となる。その後も警察の要請で名目上2012年まで上映が禁止されていた。
少女椿 – Wikipedia

ねこぢる草(2001)

http://www.youtube.com/watch?v=XlLBX4EIlJY
ねこぢる原作のOVA。
脚本・絵コンテ・演出・作画監督は湯浅政明。
これは『ねこぢる劇場』の続編ではなく全く無関係の作品である。

内容は『ねこぢるうどん』の各編をモチーフにしながら、半分失われたにゃーこの魂を取り戻すために、にゃっ太と共に旅をするロードムービー風のオリジナルストーリーとなっている。

トラウマ級の残酷で気味悪い表現や、脈絡の無いドラッグ中毒のような展開は、原作を凌ぐほどである。2001年の文化庁メディア芸術祭アニメーション部門では優秀賞を受賞した。

電車かもしれない(2002)

https://www.youtube.com/watch?v=BdVCW40EFfo
作・知久寿焼
画・近藤聡乃

CHAINSAW MAID(2007)

http://www.youtube.com/watch?v=6d-tNXxTRBA

https://matome.naver.jp/odai/2149021568572408901/2149026172604024103
作:長尾武奈(ていえぬ)
世界各国の映画祭で上映され、高い評価を得たグロかわいいクレイアニメ。制作者は長尾武奈。

作品の多くはホラー・スプラッター・バイオレンスがメインであり、そのクオリティは非常に高い。YouTubeが主な作品発表の舞台になっている他、国内外のアニメ賞に出品するなど精力的に活動中。

2009年6月には、国際的なアニメフェスティバルであるフランスのアヌシー映画祭に代表作「チェーンソーメイド」を出品。同作は全世界中のユーザーから高い評価と人気を集める。
検索してはいけない言葉 Wiki – ていえぬシアター

作品はYouTubeなどで視聴可能
・ていえぬのYouTube公式アカウントはこちらhttps://www.youtube.com/user/takena/videos

かつては個人サイト「ていえぬシアター」でも作品を公開していたが現在はリンク切れとなっている。

・ていえぬシアターのアーカイブはこちら
http://web.archive.org/web/20140117103335/http://www016.upp.so-net.ne.jp/tnt/

都市伝説物語ひきこ(2008)

http://www.youtube.com/watch?v=s7dsEh0Qi3o
いじめっ子に恐ろしい出来事が起こっていくホラーアニメ。

小学校3年の時、隣に引っ越してきたさと子は同級生たちのイジメに遭う。しかしある日、イジメっ子の男子生徒や傍観していた担任教師の身に異変が起こっていく。
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半分子ちゃん(2009)

http://www.youtube.com/watch?v=Ml8VnJQcL5E

走っている2人の女の子が途中から半分になっていく不気味なアニメーション。元ネタは画像掲示板「ふたば☆ちゃんねる」に投稿された干し首氏のオリジナルキャラクターと推察されるが、詳細は不明。

小兔子哐哐(2011)

http://www.youtube.com/watch?v=SnmKgdVxFmY

中国版Happy Tree Friendsですか? いいえ、強烈な体制批判アニメです。まがい物とかパクリ作品ではなく、風刺作品を制作するアニメ会社による強烈極まりない体制批判の作品となっているのです。
【動画】中国版Happy Tree Friendsですか? いいえ、強烈な体制批判アニメです。: 少年、グリグリメガネを拾う

赤ん坊を殺す猛毒ミルク。
人を轢き殺しておいて、俺の父親は党幹部だぞと凄んでみせる男。
色々と、どこか心当たりがある場面が流れます。

画面から溢れ出るほどの怒りをひしひしと感じてしまいました。いまや中国で恐ろしいほどの怒りが爆発しようとしているのではないかと、そう思わせるものがあります。

しかし、今はこういうアニメを堂々と世に発するプロダクションがあるって事なんですね。時代がちょっとずつかもしれませんが、着実に動き始めているのかもしれません。ちなみにこの作品、中国国内では既に閲覧できない状態だと言う事です。
【動画】中国版Happy Tree Friendsですか? いいえ、強烈な体制批判アニメです。: 少年、グリグリメガネを拾う

番外編/R指定作品➀

ヤスジのポルノラマ やっちまえ!!
谷岡ヤスジ原作の劇場用ポルノアニメ。制作は東京テレビ動画。1971年9月24日公開。

映画という条件の枠にも度を越す過激な内容で色彩も原色を多用しており、全体的にサイケデリックな印象が見受けられる。

作品内容は谷岡ヤスジの支離滅裂でメチャクチャな世界観を彷彿させ、原作者の谷岡からは好評を得たが、いざ蓋を開けると内容が内容だけに全然客が入らず、2週続映が1週で打ち切られた。

性と暴力を全面に出した描写かつ無軌道な内容のため、アニメ誌でも酷評され、興行的にも作品的にも全く評価されずに東京テレビ動画は本作を最後に活動を停止した。
ヤスジのポルノラマ やっちまえ!! – Wikipedia


https://matome.naver.jp/odai/2149021568572408901/2149111274794691703

映画史的には抹殺され、評価も酷評の限り。
「世紀の駄作」扱いを受けています。

しかし妙にひかれる物があるのは何故でしょう?解ってるんですよ。こういうのにハマると泥沼だって事。ただ言えるのは、整然としちゃった現在ではこういう灰汁の塊みたいな狂った作品の生まれる土壌は無いって事ですね。
記憶のかさブタNo31・幻のポルノアニメ特集


https://matome.naver.jp/odai/2149021568572408901/2149111274894691803

だだ、このポルノアニメが日本アニメ映画史上に残したものというと、功罪でいえば「罪」でしょう。それが証拠に本作以降は、劇場用ポルノアニメが消滅し、以降オリジナルビデオアニメが作られるようになるまでポルノアニメの土壌は消滅したのですから。

本作に責任の一端はあるでしょう。もっとも、アニメもポルノも世間的評価が低い時代でしたから、時代が悪かった、という弁護も出来なくはないのですが。
記憶のかさブタNo31・幻のポルノアニメ特集


https://matome.naver.jp/odai/2149021568572408901/2149111274894692003
有文社刊『日本アニメーション映画史』
製作の東京テレビ動画はテレビアニメを製作していたが、虫プロの大人用長編動画の成功でポルノ動画の製作に踏み切った。

映倫のクレームで十一ヶ所がカット。
ラストの割腹自殺シーンは三島由起夫事件を連想させるとの事で撮り直された。

結局、時流に乗っただけの作品で
内容も何もない愚作に終わった。

番外編/R指定作品②

1984年にっかつビデオ製作のOVA作品。内山亜紀の作品をアニメ化した作品で本作以外には『内山亜紀のおビョーキ亜紀ちゃん』『内山亜紀のミルク飲み人形』がある。

ストーリは非常に難解であり、ニコニコ動画掲載にあたって編集が加えられていることが、それに拍車をかけている。

はっきり言って意味不明なシーンやキチガイじみた発言が多く、理解不能な部分が多すぎるマジキチアニメである。もはや前衛芸術か?
内山亜紀のおもらしごっこ【再うp】 (sm9596041) – ニコニコ大百科

クオリティの高い作画を全てブチ壊しにするキチガイシナリオと演出のとてつもない狂いっぷり、そして内山亜紀シリーズと言いながら、原作もへったくれも無い俺解釈のデタラメな世界観がここまでの奇作を生み出す結果になったと分析しているのですが。

にっかつロマンポルノシリーズの大らかな作りが仇となったかのような本シリーズ。やはり「創作物はフリーダムにやりたい事だけを詰め込んでは駄作しか生まれない」という教訓を噛み締めつつ、本エントリーを締め括りたいと思います。本当にありがとうございました。
カルトアニメ発掘記・その5 にっかつアニメ「内山亜紀三部作」レビュー | みぐぞうの後ろ向き日記

https://matome.naver.jp/odai/2149021568572408901
2017年07月14日