<プレミアムフライデー>嚙み合わない理想と現実

東洋Jr.
最近ニュースや新聞で聞く「プレミアムフライデー」という言葉。政府と経団連はこの構想を来年2月に実施できるように全国の企業に呼びかけをする方針だとしています。では、この「プレミアムフライデー」とはどのような制度でどんなメリットとデメリットがあるのか、その真相を明らかにしていきたいと思います。

プレミアムフライデーとは

そもそもプレミアムフライデーとは何か?最近、電通の女性社員の過労自殺したのを皮切りに長時間労働の過酷さや非道さに注目が集まりました。
そこで、政府や経済連は「個人の幸せや感じらせる体験(例えば家族での旅行や外食など)や、そのための時間を創出を促すことで充実感や満足感を実感できる生活スタイルの変革への機会につなげたり、単なる安売りではなくデフレ的傾向を変えていくきっかけなるといった効果を期待して打ち出した政策です。

実施は平成29年の2月24日金曜日からとなっていて、実施期間は金曜日を核とし金曜から日曜日の3日間とするなど柔軟に対応するとのことです。
実施主体として買い物や観光・ボランティア・家族の時間など「生活の豊かさ」や「幸せ」を感じられるような商品やサービス・地域・企業で検討していて、対象地域は全国で業種にとらわれずに実施するとのことです。

個人が幸せや楽しさを感じられる体験(買物や家族との外食、観光等)や、そのための時間の創出を促すことで、
(1) 充実感・満足感を実感できる生活スタイルの変革への機会になる
(2) 地域等のコミュニティ機能強化や一体感の醸成につながる
(3)(単なる安売りではなく)デフレ的傾向を変えていくきっかけとなる
といった効果につなげていく取組です。
官民で連携し、全国的・継続的な取組となるよう、この取組を推進するための「プレミアムフライデー推進協議会」が設立されました。本日、第1回会合が開催され、実施方針・ロゴマーク等が決定しました。また、本取り組みを進めるに当たっては、働き方改革などライフスタイルの変革ともあわせて推進してまいります。
プレミアムフライデーの実施方針・ロゴマークが決定しました(METI/経済産業省)

期待よりも疑問

この政策はやはり効果の期待よりも疑問の方が大きいことは否めないでしょう。多くの企業は月末が特に忙しくなるパターンが多い中で、仕事を早く切り上げる分その負担のしわ寄せがどこかへ回ってしまうことや、そのような政策よりもまず休暇をしっかり取ることが先だという声もあります。
人口減少で労働不足が加速する中で人員の配置や業務の調整が難しい企業が多いくなり会社の経営上は負担が増えるだけになる可能性があります。

月末の金曜の15時から「はい、終業!」ってなって帰って良いなんて言われても、正直イライラするだけだ。心情的な部分で「うるせえわ、だったら最初からこの日は休ませろ」とか思ってしまう。
経産省がごり押しする「プレミアムフライデー」ってどうなの? サービス業の人は休めないし、メリットを感じない件

プレミアムフライデーって結局は企業で働いていない人たちが考えたものであるような気がしてしまうのです。
確かに、労働者を守る事は良い事だと思います。でも、その方向で本当に合っているのだろうか?そういった事を考える事もまた、大切なのではないだろうか?
プレミアムフライデーでどうなる? – テトラエトラ

午後3時に退社することで給与が下がることや、別の日にする仕事が増えるなどのしわ寄せや、ネットがあることで時間がなくても買い物は出来ること、その政策で飲食業や商業施設などのサービス業が忙しくなるだけなのではという疑問、その政策は役所も3時退社なのかという疑問に対して経済産業省と経団連は
「この政策は強制ではなく、あくまで賛同した事業者がするもの」
「自主的に有給を使いたくても使えない従業員もたくさんいるはず。この政策が公認されれば休めるようにもなるのでは」
「他の日に仕事が増えれば本末転倒。これを機に働き方を見直し無駄を省いて効率化を図りしっかり休めるようにしてもらいたい」
「消費とは買い物だけを指しているわけではない。体験型のイベントやボランティア活動など、結果的に何かの消費に繋がれば良い」
「忙しいのは社内の意思決定の問題で答えるのは難しい」
「書き入れ時なので何とか頑張って欲しい。別の日に休めるような体制づくりがたいせつになる」
「中央省庁や役所が先頭に立って午後3時退社すれば、後に続く企業も増えると期待している。役所がやっているから帰らせられない企業もある」
といった答えをしています。

ちなみに、日本は世界的に見て残業の多い国です。男性正社員の1日の残業時間を比べても、韓国の2倍フランスの3倍にもなります。

また、2015年の調査では世界主要国は年次有給休暇をほぼ100%消化が当然であるのに対し日本では60%とワースト2位であることが分かった。
日本の労働者の6割が有給休暇を取ることに躊躇いを感じているのです。

これは典型的な日本人気質と言えば良いのか
「休んだ後の忙しさが怖いから」「他の人に迷惑がかかるから」「他の人の目が気になるから」といった理由を挙げています。これでは、金曜の夕方に買い物や家族の時間もろくに取れないし土曜日曜も平日の疲れを癒すことで精一杯でレジャーや旅行といったことをする余裕なんてとてもじゃないけどあり得ません。

ということは、長時間残業・有給未消化といった問題が個人消費するための金銭的・時間的・精神的余裕を奪っているということで、何よりもこの問題を解決させることが最優先ということになるはずです。
これを月に1日それもたった3時間の時短勤務で個人消費を増やそうと考えるというのは、安易で浅はかな考えではないのかと思います。

本当の狙いは?

いくら消費の場を設けても、収入が増えていない以上「無駄遣いしたくない」という意識は一気に解消できるわけではない。労働者からはかえって忙しい月末に仕事時間が削られることで、見えない残業が増えるだけという憂鬱な声も聞こえてくる。

バブル期を経験したことのない世代が多くなり消費の冷え込みは深刻化している。お金があるなら使いたいという声も多いため、政府には根本から対策を考えて欲しいところだ。
プレミアムフライデーはいつから?経済産業省の狙いとは

このプレミアムフライデーという政策の本当の狙いは、時短勤務の推進ではなく早めの帰宅をすることで個人消費を生み出すことだと思います。
つまり「個人の生活よりも経済効果を優先している」ということになります。なので、経済効果が出なかった場合すぐに廃止される可能性が高いと考えられます。

労働者になんとなく得したと錯覚をさせて国民の労働時間を減らさないようにし、それでいて経済効果を少しでも上げることで政府や経済連の利益になるようにもっていきたいと思っているのだろうなと賢明な方なら考えるだろうと思います。

プレミアムフライデーよりも残業削減と有給休暇取得の方が重要だということになるだろうと思います。

https://matome.naver.jp/odai/2148403211735072701
2017年01月10日