こんな村知ってました?地方創生の成功例と言われるセレブ村があった!

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□日本のエリア別平均所得の上位常連の村

日本最北にある小村「猿払村」
・人口約2800人
・北海道一面積の大きい村
・総面積の8割が森林
・空港はもちろん高速道路も鉄道もない
・高校もない
・主な産業は漁業と酪農
・自衛隊の演習場以外に政府の機関なども一切ない
猿払村
日本、北海道宗谷郡猿払村

□この猿払村、驚くほど金持ち

平均所得ランキングに食い込む違和感
【2015年「市町村別の平均所得」TOP5】
1位、東京都(港区)1023万円
2位、東京都(千代田区)848万円
3位、北海道猿払村 784万円
4位、東京都(渋谷区)736万円
5位、兵庫県芦屋市 612万円例えばこの年の広島市(政令指定都市)は336万円、猿払村の凄さがお分かりいただけるであろう。

まるで宮殿の様な村役場

人口3000人足らずの役場にしてはかなり豪華。リッチオーラむんむんです。

猿払村は高齢化比率が22.4%と全道で4番目に低い.
札幌市よりも低く、また子供も多い。

猿払村役場
日本, 北海道宗谷郡猿払村
道の駅も豪華!
日本最北端の道の駅。施設周辺にパークゴルフ場やキャンプ場、ホテルなどがある。
道の駅 さるふつ公園
北海道宗谷郡猿払村浜鬼志別214-7

□なぜこんなに裕福なのか?

ホタテの漁獲高が日本一!

養殖ではなく天然もので、しかも5年間育てているので、他産地と比べてはるかに美味い。

猿払産ホタテといえば“ブランド”で中国や欧州へも高級ホタテとして輸出されており、北海道内でも高額所得の漁業関係者が多い事で知られている。

猿払村役場によると、13年度のホタテの漁獲量は約4.9万トン、金額にして76億円に上る。
平均所得が全国5位 北海道の小村が東京・目黒区超えのワケ | 日刊ゲンダイDIGITAL

漁業従事者は346人(10年現在)というから、単純計算で、1人2000万円超をホタテで稼いでいることになる。
平均所得が全国5位 北海道の小村が東京・目黒区超えのワケ | 日刊ゲンダイDIGITAL

漁協の組合員は300人ほどいるが、これら組合員の年収は多い人だと4000万円ぐらいあるそうだ。
猿払村の事例は、人口減少に悩む多くの自治体に知恵と勇気をもたらしてくれる:アーバン・ダイアリー:So-netブログ

ホタテなどの水産加工場もあるため、海の恵みは漁業関係者以外にも及びます
平均所得が全国9位! 北海道猿払村のナゾ | 雑誌『プレジデントファミリー』の公式サイト(プレジデント社)

□貧しい村だった時代も

昔は“貧乏見たけりゃ猿払行きな”と言われるほど貧しい村だった

1965年頃に主要な炭鉱が閉山、ホタテも乱獲により資源が枯渇。

・どの家も朽ち果てそうなほどボロボロ
・冬に備えビニールハウスのビニールを窓に貼る。
・密猟でもしないと食べていけない。
・役場職員の給料も払えない。

事実、当時の猿払村は、林業はだめ、漁業もだめ、石炭もだめ、観光はもとからだめ、という苦況に立っていたそうだ。村民はツメに火を灯すようなつつましやかな生活をし、村の機能もマヒ状態に近かったらしい。村自体が消滅しそうだったともいう。
http://www.yokanet.com/4.yokahitonet/pdf/yokahito1/yokahito1-1-12.pdf

□ホタテ稚貝放流事業を実施

漁協従事者が100人を切った1971年には、自らの収入の一部を積み立て、村や関係機関の協力・支援も受けてホタテ稚貝放流事業を実施。
平均所得が全国9位! 北海道猿払村のナゾ | 雑誌『プレジデントファミリー』の公式サイト(プレジデント社)

漁協が毎月の漁師達の所得から天引きして積み立てを始める

最初は少しずつ方流していたが、積み立てたお金を原資にホタテの稚貝を大量放流。

放流事業に対する疑問の声や、積み立ての苦労を乗り越えホタテの水揚げ量は回復に。

ホタテの養殖には2種類
「垂下式」
・籠か紐で垂らす
・所有者がわかりやすい
・遠海へ流れるリスクがない
・海底に接しないので品質が落ちる
・ローリスク・ローリターン「地蒔き式」
・所有者が分からない
・遠海へ流れるリスクが高い
・品質は高い
・ハイリスク・ハイリターン

猿払村は「地捲き式」を採用、村の年間税収とほぼ同額を投資した。

□出生率の落ちていない村

現在の人口縮減は、自然減が大きな要因となっているが、地方にとっての人口縮小は社会減が大きな問題
猿払村の事例は、人口減少に悩む多くの自治体に知恵と勇気をもたらしてくれる:アーバン・ダイアリー:So-netブログ

出生率が2年連続で2.47の高さ!

例えば同じ年の平均所得1位の東京都港区の出生率は1.39。

猿払村には高校がないため高校進学時に多くの若者は、いったん村を離れる。

が、所得の高い「ホタテ漁業(第1次産業)を中心に、加工などの仕事が多くある」ため、村に戻ってくるのだ。

現在の人口縮小は、まさに1970年代に政府主導で出生率を下げるように努力してきた成果が実ったからであり、そもそも予期されたこと
猿払村の事例は、人口減少に悩む多くの自治体に知恵と勇気をもたらしてくれる:アーバン・ダイアリー:So-netブログ

人口減少は世界的に先進国でみられる結果であり、イギリスやフランスが多少、減りに鈍りをみせているのは移民を大勢、受け入れているからである。
猿払村の事例は、人口減少に悩む多くの自治体に知恵と勇気をもたらしてくれる:アーバン・ダイアリー:So-netブログ

出生率の高さは高所得な仕事が有れば実現できる訳ではない。

所得の高い仕事が、コミュニティ意識の高い第1次産業地域にあることが、人口減少対策の決めてとなる
出生率2.47の猿払村、所得の高さ日本3位~人口減少対策の成功論1 – 地域再生プランナー 久繁哲之介 【公式ブログ】 地域力向上塾

猿払村村民の苦労と英知によって、ホタテを育てることに成功したのである。そして、現在では若い世代が漁業と、そして酪農に夢と希望を持って後継してくれる状況になっている。
猿払村の事例は、人口減少に悩む多くの自治体に知恵と勇気をもたらしてくれる:アーバン・ダイアリー:So-netブログ

□猿払に学ぶ地方創生のコツ

まず何よりも低所得を克服すべし!
例えば「産業振興」と「住環境整備」、もちろんどちらもやらなければいけない事ですが、どうしてもどちらかを優先せざるを得ない場合には【住環境の整備より産業振興を優先】することが、猿払村の基本方針だそうです。

とにかく産業振興して低所得を克服する!数々のディスアドバンテージを長年の地道な努力で突破する。
東京より豊かな日本最北の村に学ぶ!地方創生とは低所得の克服だ!|スジックスの地方創生ブログ

猿払村は基幹産業の漁業を復活させることにより、低所得を克服し、東京より豊かな村にまで登りつめた。
東京より豊かな日本最北の村に学ぶ!地方創生とは低所得の克服だ!|スジックスの地方創生ブログ

一次産業は、その地域風土に則っている。ということで、他が模倣したくても模倣できない。地道にしっかりとしたその土地に合った産業を育てていくことが重要である
猿払村の事例は、人口減少に悩む多くの自治体に知恵と勇気をもたらしてくれる:アーバン・ダイアリー:So-netブログ

あの人口縮小都市の代名詞でもある夕張市であっても、夕張メロン農家はしっかりと稼いで生活できている
猿払村の事例は、人口減少に悩む多くの自治体に知恵と勇気をもたらしてくれる:アーバン・ダイアリー:So-netブログ

猿払村の存在は、人口減少に悩む多くの自治体に知恵と勇気をもたらしてくれる
猿払村の事例は、人口減少に悩む多くの自治体に知恵と勇気をもたらしてくれる:アーバン・ダイアリー:So-netブログ

https://matome.naver.jp/odai/2148109047191326701
2017年10月10日