胃の構造と働き 【胃に詳しくなる雑学】

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食べ物を消化する胃ですが意外と細かい構造は知らないものです。是非、この機会に詳しくなって下さい。

◆ 胃って何をするところ?

胃は主にタンパク質の消化をする器官です。

口から摂取された食べ物は歯で噛み砕かれ、食道を通って噴門から胃に運ばれます。胃とは、食べたものの貯蔵、消化、殺菌をするところです。
胃のしくみ

空腹時はぺちゃんこですが、食べものが入ってくると風船のように大きくなって下がります。
容量は1.2~1.6リットルですが、食べ物が入ると約2Lまで膨れます。
胃のしくみ

サイズは個人差があります。変形胃と言われる通常よりも圧倒的に大きい胃もあります。

◆ 胃の不思議

胃そのものは蛋白質でできていますが、pH1~2の強酸性の酸や蛋白質を分解する酵素ペプシンなどを胃自ら産生するにもかかわらず、これらの攻撃物質や外部から取り込まれた傷害因子から胃を保護する力を具備しているのです。
第1章 胃粘液への尽きない興味|胃粘液バリアー|胃のサイエンス

何でも溶かす酸を出しているのに胃は溶けない!

しぼんでいる状態では非常に小さいのに食べ物が入ると2ℓ近くまで膨れる。
第1章 胃粘液への尽きない興味|胃粘液バリアー|胃のサイエンス

500mlのペットボトルが4つも入ると思うと凄くないですか?

◆ 毎日、唾液以外に鼻水も胃に送られる。

鼻水は1日に1~1.5リットルほど作られています。そして鼻腔から胃へ流れています。
鼻くそについて【鼻水の色の違い】: もみほぐし整体$mile 健康アドバイス

多くの体液が胃に集まります。そして運ばれてきた菌などは胃酸によって退治されます。

◆ 胃のはたらき

胃の「働き」は主に【消化】と【殺菌】です。

1.消化
「胃」の仕組みと働き | Lidea(リディア)

胃は、食道から運ばれてきた食べ物を消化します。胃には伸縮性があり、満腹時には1.5L程度に膨らみます。食道から運ばれた食べ物は、胃独特のくねるような蠕動(ぜんどう)運動によってくだかれ、胃液と混ざり合い粥状になるまで消化したあと、十二指腸へと送り出されます。胃では、消化は行なわれるものの、栄養の吸収はほとんど行なわれません。ただし、水や糖分、アルコールなどのごく一部のものは吸収されます。

2.殺菌

胃液の性質は、ほとんどのたんぱく質を変性させるほどの強い酸性です。この胃液が、食べ物と一緒に入ってきたウイルスや細菌の増殖をおさえたり、殺菌したりする効果があります。

◆ 胃の仕組み

1.噴門と幽門
「胃」の仕組みと働き | Lidea(リディア)

胃の入口を「噴門(ふんもん)」、出口を「幽門(ゆうもん)」といいます。噴門は、胃液や胃の内容物が食道へ逆流しないように、栓のような役割をしています。幽門は、普段は閉まっており、食べ物が消化されて十二指腸へ送られる時に開きます。

2.胃壁
「胃」の仕組みと働き | Lidea(リディア)

胃の表面である「胃壁(いへき)」は、粘膜で覆われています。この粘膜には、「胃腺(いせん)」という3,000~4,000万個の小さな穴があいていて、そこから多量の「胃液」が絶えず分泌されています。

◆ 胃液ってどんなものなの?

食べ物を消化する「胃液」の力
「胃液」の働きとは? | Lidea(リディア)

食べた物の消化に大きく貢献するのが「胃液」。その消化力は、金属さえ溶かすほど強いといわれています。そこで今回は、胃液の成分や働きについてご紹介します。

胃液の「働き」
「胃液」の働きとは? | Lidea(リディア)

胃液には、食べ物を消化したり、食べ物と同時に入ってきたウイルスや細菌の増殖をおさえたり、殺菌する「働き」があり、1回の食事で約0.5L、1日平均2Lも分泌されます。

◆ 胃酸の成分と働き

胃液の主な「成分」は、「塩酸(胃酸)」「ペプシノーゲン」「粘液」の3つです。

1.塩酸(胃酸)
「胃液」の働きとは? | Lidea(リディア)

胃腺の中央部に位置する「壁細胞(へきさいぼう)」から分泌され、食べ物の消化を助けたり、食べ物と一緒に入ってきたウイルスや細菌の増殖をおさえたり、殺菌する働きがあります。

2.ペプシノーゲン
「胃液」の働きとは? | Lidea(リディア)

胃腺の深部に位置する「主細胞」から分泌され、塩酸と混ざることで「ペプシン」という消化酵素に変わり、たんぱく質を消化する働きがあります。

3.粘液

胃腺の上部に位置する「表層粘液細胞」や「副細胞」から分泌され胃粘膜表面を覆い、胃壁が塩酸に荒らされるのを防ぎます。

また常にプロスタグランジンという活性物質の働きで細胞増殖を活発にして胃壁の損傷を最小限に抑えている。
胃粘膜 – Wikipedia

◆ 痛み止めを飲むと胃が荒れるのはプロスタグランジンが理由

プロスタグランジンには様々な種類があります。プロスタグランジンは炎症を引き起こしたり、痛みを出す際に非常に重要な物質になります。
プロスタグランジン(PG)と痛みの閾値

炎症や痛みを出すと聞くと悪い物質のイメージがありますが、プロスタグランジンは非常に大切な物質です。身体が痛みや炎症を起こすのは身体の故障した部位に血液を送って修復するために必要な生理反応になります。それらを可能にしているのがプロスタグランジンになります。

では何故、痛み止めを飲むと胃が荒れるのか?痛み止めは痛みを起こす原因物質のプロスタグランジンを作るために必要なシクロオキシゲナーゼ(COX)を阻害する作用があるからになります。
プロスタグランジン(PG)と痛みの閾値

要するに身体の炎症を起こして痛い部位を治すために痛み止めを飲むと胃を保護する働きのプロスタグランジンの分泌も抑えらるので胃が胃酸によってダメージを受けるので胃が荒れるのです。

【関連リンク】

https://matome.naver.jp/odai/2147418711773233101
2020年04月10日